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志田達哉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 志田達哉 八段
名前 志田達哉
生年月日 (1990-12-06) 1990年12月6日(33歳)
プロ入り年 2006年
出身地 福井県坂井郡金津町(現在のあわら市
所属 日本棋院中部総本部
段位 八段
概要
タイトル獲得合計 1
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志田 達哉(しだ たつや、1990年12月6日 - )は、日本棋院中部総本部所属の囲碁棋士福井県あわら市出身。

主な実績に、2023年第6回SGW杯中庸戦優勝、名人戦リーグ2期、本因坊戦リーグ1期、第20期阿含・桐山杯準優勝、第65回NHK杯準優勝など。日本棋院初の1990年代生まれの入段者[1]

来歴

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小学1,2年生の頃に祖父から教わって囲碁を始めた[2]1999年金津町立金津東小学校3年時に第20回少年少女囲碁大会全国大会に進出したが、優勝する向井千瑛に初戦で当たり敗退[3]2000年、同4年時の第21回大会では兆乾らを下し3位に入賞[4]。その後、日本棋院中部総本部の院生となる。

中学1年生の時に父とともに愛知県名古屋市に移住[2]。身の回りのことは父がこなし、志田は囲碁の研鑽に没頭した[2]。2005年、中部・関西合同リーグで1位となりプロ入りを決める[5]。2006年4月1日、15歳で入段。

入段翌年の2007年には、出場者中最年少でありながら第2回若鯉戦(当時は非公式戦)で優勝[6]2009年には第36期天元戦で七大棋戦の本戦に初進出[7]2010年にはNHK杯テレビ囲碁トーナメントに初出場。また、2009-2010年に中野杯U20選手権(非公式戦)で2年連続準優勝(いずれも決勝戦で村川大介に敗退)[8]

2011年、公式戦となった第6回若鯉戦で決勝戦まで進出したが、内田修平七段に敗れ初タイトル獲得はならず[9]。また、第20期竜星戦でベスト8まで進出したほか[10]、第2回おかげ杯(非公式戦)でも準優勝[11]

2013年には第20期阿含・桐山杯黄翊祖八段・高尾紳路九段・一力遼三段に勝利し、一般棋戦での優勝まであと1勝としたが、決勝戦で村川大介七段に敗れ準優勝[12]。同年は賞金ランキングで初のトップ10入り。

その後も2014年の第39期新人王戦で準優勝(決勝戦で一力遼七段に1勝2敗)[13]2015年の第10回若鯉戦で準優勝(決勝戦で寺山怜四段に敗退)[14]と、あと1勝が遠い戦いが続いた。2015年は第53期十段戦・第40期碁聖戦でともに本戦ベスト4まで進出[15][16]

2016年も第54期十段戦でベスト4まで進出[17]。また、第41期棋聖戦Cリーグで5勝0敗となり挑戦者決定トーナメントに進出した[18]2017年第42期棋聖戦Bリーグでも6勝1敗で1組1位となり(プレーオフは2組1位の余正麒七段に敗退)、Aリーグに昇格[19]

2018年、第56期十段戦で挑戦者決定戦に進出したが、村川大介八段に敗れ初の挑戦手合進出はならなかった[20]。第65回NHK杯でも決勝戦まで進出したものの、井山裕太NHK杯選手権者に敗れ準優勝[21]。第43期棋聖戦Aリーグは志田を含む四者が5勝2敗で並んだが、序列により志田は4位(残留)[22]

2019年、第75期本因坊戦最終予選で村松大樹六段・村川大介十段・本木克弥八段・黄翊祖八段に勝利し、自身初のリーグ入り[23]。本因坊リーグは3勝4敗で陥落したが、名人戦でも2021年に最終予選を制して第47期リーグ入りし、2022年8月、4勝4敗で残留に成功した[24]。また、2021年は4期ぶりにBリーグに降格して棋聖戦を戦ったが、5勝2敗で1組1位となり(プレーオフは2組1位の孫喆七段に敗退)、Aリーグに復帰[25]

2023年第48期名人戦リーグは3勝5敗で陥落[26]。しかしながら、第6回SGW杯中庸戦吉川一四段・溝上知親九段・小県真樹九段・安達利昌七段に勝利し優勝[27]。2007年の若鯉戦以来となる棋戦優勝で、自身初タイトルを獲得した。

人物

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  • にカラい棋風で、進んで戦いを仕掛けることは少ない[28][29]シノギヨセを得意とする[30]
  • 寡黙な人柄で、「声を聞いたことがない」という声すらあるが、そうした人柄に惹かれる囲碁ファンも少なくない[29][30]。囲碁以外に目立った趣味もなく、修業時代から囲碁のみに没頭する日々を送った[2][30]

棋歴

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獲得タイトル

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主要な良績

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  • 棋聖戦 挑戦者決定トーナメント進出1回(第41期)
  • 名人戦 リーグ入り3期(第47-49期)
  • 本因坊戦 リーグ入り1期(第75期)
  • 碁聖戦 本戦ベスト4(第40期)
  • 十段戦 本戦決勝進出(第56期)、本戦ベスト4(第53-54期)
  • 阿含・桐山杯 準優勝(第20期)
  • NHK杯 準優勝(第65回)
  • 新人王戦 準優勝(第39期)
  • 若鯉戦 優勝(第2回)、準優勝(第6,10回)、3位(第5回)※第1-5回は非公式戦
  • 中野杯U20選手権 準優勝(第6-7回)、4位(第3-4回)※非公式戦
  • おかげ杯 準優勝(第2回)※非公式戦

昇段履歴

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脚注

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  1. ^ 関西棋院では11歳11ヶ月で入段した、8日ばかり誕生日が遅い村川大介がいる。
  2. ^ a b c d 『NHK囲碁講座』2009年8月号
  3. ^ 第20回少年少女囲碁大会全国大会
  4. ^ 第21回少年少女囲碁大会全国大会
  5. ^ 平成18年度新入段者 - ウェイバックマシン(2015年9月8日アーカイブ分)
  6. ^ 第2回若鯉戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  7. ^ 第36期天元戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  8. ^ 中野杯 歴代記録”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  9. ^ 第6回若鯉戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  10. ^ 第20期竜星戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  11. ^ 第2回おかげ杯”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  12. ^ 第20期阿含・桐山杯”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  13. ^ 第39期新人王戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  14. ^ 第10回若鯉戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  15. ^ 第53期十段戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  16. ^ 第40期碁聖戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  17. ^ 第54期十段戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  18. ^ 第41期 棋聖戦 日本棋院
  19. ^ 第42期 棋聖戦
  20. ^ 第56期十段戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  21. ^ 第65回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  22. ^ 第43期棋聖戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  23. ^ 第75期 本因坊戦”. 日本棋院. 2020年1月26日閲覧。
  24. ^ 第47期名人戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  25. ^ 第46期棋聖戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  26. ^ 第48期名人戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  27. ^ 第6回SGW杯中庸戦”. 日本棋院. 2023年11月18日閲覧。
  28. ^ 好調と不調、勢いの差が出た一局…Aリーグ5回戦 余正麒八段×志田達哉八段”. 読売新聞オンライン (2023年8月25日). 2023年11月18日閲覧。
  29. ^ a b 悟りは盤上にあり−「修行棋士」志田達哉八段「つるりん式観る碁のすすめ~こぼれ話」”. 日本棋院 (2022年5月30日). 2023年11月18日閲覧。
  30. ^ a b c 寡黙な志田達哉七段VS.熱い張豊猷八段──対照的な二人の戦い”. エキサイトニュース. 『NHK囲碁講座』2016年3月号. 2023年11月18日閲覧。
  31. ^ 棋士新着情報: 2008年04月”. 日本棋院のアーカイブ (2008年4月1日). 2023年11月18日閲覧。
  32. ^ 棋士新着情報: 2009年08月”. 日本棋院のアーカイブ (2009年8月21日). 2023年11月18日閲覧。
  33. ^ 棋士新着情報: 2011年02月”. 日本棋院のアーカイブ (2011年2月2日). 2023年11月18日閲覧。
  34. ^ 棋士新着情報: 2012年01月”. 日本棋院のアーカイブ (2012年1月27日). 2023年11月18日閲覧。
  35. ^ 棋士新着情報: 2013年02月”. 日本棋院のアーカイブ (2013年2月8日). 2023年11月18日閲覧。
  36. ^ 棋士新着情報: 2014年02月”. 日本棋院のアーカイブ (2014年2月6日). 2023年11月18日閲覧。
  37. ^ 【昇段】志田達哉八段に、村本渉二段に昇段”. 日本棋院 (2019年6月28日). 2023年11月18日閲覧。

外部リンク

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