山田兼士
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山田 兼士(やまだ けんじ、1953年7月4日 - 2022年12月6日)は、日本のフランス文学者、評論家、詩人。妻は歌人の山下泉。
略歴
[編集]1953年、岐阜県大垣市生まれ。関西学院大学文学部仏文科卒業。同大学院文学研究科博士課程満期退学。
1986年大阪芸術大学に着任し、2004年より教授。大阪文学学校講師。大阪文学協会理事。日本フランス語フランス文学会、日本近代文学会、京都フランス歌曲協会、中原中也の会、ボードレール研究会の会員。詩誌「別冊・詩の発見」主宰。高階杞一、四元康祐、細見和之らとともに季刊詩誌「びーぐる-詩の海へ」編集同人。
フランス近代詩を専門とするが、中原中也、福永武彦、小野十三郎、谷川俊太郎など日本の近現代詩人も研究対象とした。
著作
[編集]単著
[編集]- 『ボードレール《パリの憂愁》論』砂子屋書房、1991年11月
- 『小野十三郎論―詩と詩論の対話』砂子屋書房、2004年6月
- 『ボードレールの詩学』砂子屋書房、2005年9月
- 『抒情の宿命・詩の行方―朔太郎・賢治・中也』思潮社、2006年8月
- 『百年のフランス詩―ボードレールからシュルレアリスムまで』澪標、2009年5月
- 『微光と煙 詩集』思潮社、2009年10月
- 『谷川俊太郎の詩学』思潮社、2010年7月
- 『詩の現在を読む2007-2009』澪標、2010年7月
- 『家族の昭和 詩集』澪標、2012年7月
- 『高階杞一論 詩の未来へ』澪標、2013年6月
- 『羽曳野 詩集』澪標、2013年7月
- 『萩原朔太郎《宿命》論』澪標、2014年7月
- 『月光の背中 詩集』洪水企画、2016年10月
- 『詩の翼 Les Ailes de Poésie』響文堂、2017年1月
- 『羽の音が告げたこと 詩集』砂子屋書房、2019年4月
- 『福永武彦の詩学』水声文庫・水声社、2019年10月
共編著
[編集]- 『萩原朔太郎の世界』長野隆 共編著、砂子屋書房、1987年6月
- 『歌う!ボードレール―ドビュッシー/フォーレ/デュパルク』(CDブック・編著) 同朋舎出版、1996年3月
- 対訳フランス歌曲詩集』(編訳著)彼方社、2002年4月
- 『谷川俊太郎《詩》を語る』谷川俊太郎, 田原共著)澪標、2003年6月
- 『谷川俊太郎《詩》を読む』谷川俊太郎、田原、佐原達也ほか(共著)澪標、2004年10月
- 『谷川俊太郎《詩の半世紀》を読む』谷川俊太郎, 田原,四元康祐, 大阪芸大の学生たち共著 澪標、2005年8月
- 『小野十三郎を読む』細見和之共編著)思潮社、2008年9月
- 『対論 この詩集を読め 2008-2011』細見和之共著)澪標、2012年4月
- 『福永武彦を語る』近藤圭一・岩津航・西岡亜紀共編、澪標、2012年12月
訳書
[編集]- J.A.ヒドルストン『ボードレールと「パリの憂愁」』沖積舎、1989年7月
- 『オレゴンの旅』セーラー出版社、1995年11月
- 『エヴァー花の国ー』セーラー出版社、2000年5月
- Le Pont jete Poésie japonaise d'aujourd'hui 詩学社、2003年6月。
- 谷川俊太郎はじめ15人の日本詩人のフランス語訳アンソロジー、Olivier Birmannとの共訳
- フランソワ・ル・ルー/ロマン・レイナルディ『フランス歌曲の珠玉―深い理解と演奏のために』(美山節子と共訳)春秋社、2009年4月
- 『ドビュッシー・ソング・ブック 対訳歌曲詩集』澪標、2013年3月
- ボードレール 『小散文詩 パリの憂愁』思潮社、2018年10月
脚注
[編集]- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年12月9日). “詩人・山田兼士氏死去、69歳 「家族の昭和」など”. サンスポ. 2022年12月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 山田兼士の研究室 - archive.today(2013年4月27日アーカイブ分)
- 山田兼士 - researchmap