市立小樽文学館
市立小樽文学館 Otaru Municipal Museum of Literature[1] | |
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施設外観(2011年11月) | |
施設情報 | |
専門分野 | 日本文学 |
館長 | 亀井志乃 |
事業主体 | 小樽市 |
管理運営 | 小樽市教育委員会 |
建物設計 | 小坂秀雄[2] |
開館 | 1978年11月3日[3] |
所在地 |
〒047-0031 日本 北海道小樽市色内1丁目9番5号 |
位置 | 北緯43度11分48秒 東経140度59分59秒 / 北緯43.19667度 東経140.99972度 |
アクセス |
■小樽駅から徒歩約10分 北海道中央バス(おたもい営業所)「本局前」バス停下車 徒歩約5分 |
外部リンク | 小樽市:市立小樽文学館 |
プロジェクト:GLAM |
市立小樽文学館(しりつおたるぶんがくかん、英: Otaru Municipal Museum of Literature)は、北海道小樽市の文学館[4]。小樽市分庁舎(旧小樽地方貯金局)にあり、市立小樽美術館を併設している。市町村立の文学館としては日本国内で初めて開館した[5]。
概要
[編集]小林多喜二や伊藤整をはじめ、 小樽ゆかりの小説家、詩人、歌人、俳人の著書や資料を収蔵、展示している。文学館の行う事業や資料の購入などを市民団体(小樽文學舎)が行っている。
地方の文学館としては珍しく、ミステリ、怪奇文学、幻想文学、児童読物、漫画、ゲーム、テレビドラマなど、サブカルチャー(もしくはその周辺的な文化)をテーマとした特別展をしばしば開催する。
沿革
[編集]- 1978年(昭和53年):開館[6]。
- 1986年(昭和61年):小樽文學舎発足[6]。
- 2000年(平成12年):小笠原克逝去のため、亀井秀雄が館長就任。
- 2010年(平成22年):文学館・美術館再整備事業実施[7]。
- 2014年(平成26年):玉川薫が館長就任[8]。
- 2021年(令和3年):亀井志乃が館長就任[9]。
利用案内
[編集]- 休館日:毎週月曜日、祝日の翌日(祝日が土・日の場合は休まず振替となる)、年末年始(12月29日〜1月3日)
- 開館時間:9:30 - 17:00(入館は16:30まで)
- 入館料(特別展の場合の料金変動あり)
- 共通入館券(同一日に限り美術館の利用可能):一般500円、高校生250円、市内在住の70歳以上250円
- 普通入館券:一般300円、高校生150円、市内在住の70歳以上150円、中学生以下無料
展覧会
[編集]1978年 - 1979年
[編集]1979年(昭和54年)
- 6月12日 - 7月15日:特別展「並木凡平―生活をうたう」
- 11月13日 - 12月9日:特別展「近代文学七十人の書蹟展」
1980年 - 1989年
[編集]1980年(昭和55年)
- 8月6日 - 9月7日:特別展「北の詩魂小田觀蛍」
1981年(昭和56年)
- 10月14日 - 11月15日:特別展「若い詩人の肖像―伊藤整」
1982年(昭和57年)
- 8月4日 - 9月5日:特別展「ボクラ少国民―児童読物作家山中恒の原点と現在」
1983年(昭和58年)
- 10月21日 - 12月27日:開館5周年記念特別展「多喜二の青春―その彷徨と発見」
1984年(昭和59年)
1985年(昭和60年)
- 8月10日 - 9月29日:特別展「俳句往還―緑丘吟社をめぐる人々」
1986年(昭和61年)
- 9月5日 - 10月12日:特別展「石川啄木・小樽―北の旅」
1987年(昭和62年)
- 7月30日 - 8月30日:特別展「幻文明の旅―北海道SFの世界」
1988年(昭和63年)
1989年(平成元年)
- 7月29日 - 9月3日:特別展「海の肖像―伊藤整」
1990年 - 1999年
[編集]1990年(平成2年)
- 7月21日 - 9月9日:特別展「転形期の人々―小林多喜二とその時代」
1991年(平成3年)
1992年(平成4年)
- 7月18日 - 8月30日:特別展「児童読物よ、よみがえれ―山中恒の世界」
1993年(平成5年)
1994年(平成6年)
1995年(平成7年)
1996年(平成8年)
- 5月2日 - 6月2日:企画展「くたばれ、かあちゃん!―山中恒と子どもの世界」
- 7月19日 - 9月1日:特別展「物質の真昼―詩人・河邨文一郎展」
1997年(平成9年)
- 8月1日 - 9月15日:特別展「宮澤賢治―一通の復命書」
- 12月20日 - 翌3月31日:緊急企画展「届いた手紙―小林多喜二『不在地主』の発表をめぐって」
1998年(平成10年)
- 2月20日 - 4月19日:特別展「あがた森魚二〇〇一年一〇〇一秒展望展―イナガキ・タルホ銀河系遊覧記念」
- 7月25日 - 9月6日:特別展「伊藤整の『日本文壇史』展」
- 9月18日 - 11月3日:企画展「
鋼鉄 の映画人―小林正樹展」
1999年(平成11年)
- 2月6日 - 4月18日:特別展「思いがけないルネッサンス―戦後北海道出版事情」
- 2月16日 - 2月21日:企画展「小林多喜二の死」
- 8月7日 - 9月19日:特別展「昭和歌謡全集・北海道編―流行歌に見る民衆史の深層」
2000年 - 2009年
[編集]2000年(平成12年)
2001年(平成13年)
2002年(平成14年)
- 7月5日 - 8月25日:特別展「小樽・札幌喫茶店物語」※展示スペースの一部である「JJ's cafe」(植草甚一の愛称より命名)を喫茶・休憩スペースとして残している
- 11月30日 - 翌3月30日:特別展「小樽・博覧会の時代」 + 企画展「ザ・スピリッツ・オブ レトロ・スペース坂会館」
2003年(平成15年)
- 2月1日 - 3月30日:企画展「生誕100年小林多喜二展」
- 7月18日 - 9月7日:特別展「韓国文学展」
- 10月3日 - 11月3日:企画展「北欧文学展」
- 12月5日 - 翌3月28日:本多正一写真展「彗星との日々」 + 中井英夫・中城ふみ子追悼展
2004年(平成16年)
- 6月11日 - 8月29日:特別展「こどもたちの戦争体験」
- 9月3日 - 11月7日:企画展「小樽・札幌古本屋物語」
2005年(平成17年)
- 6月18日 - 8月28日:特別展「生誕100年記念伊藤整展」
- 9月3日 - 11月6日:企画展「小樽・まち見て歩き」
2006年(平成18年)
- 9月9日 - 11月26日:特別展「並木凡平と口語短歌」
2007年(平成19年)
- 9月8日 - 翌1月20日:小樽日報創刊啄木来樽百年記念「石川啄木と『小樽日報』」
2008年(平成20年)
- 1月26日 - 3月30日:文学館開館30周年企画展「投稿少年小林多喜二―86年目の新発見」
- 4月24日 - 5月24日:企画展「鞍馬天狗がやってきた」(大佛次郎関連)
- 6月14日 - 7月6日:特別展「榎本武揚と歴史小説」
- 7月12日 - 8月24日:企画展「小樽俳句協会40周年展」
- 8月30日 - 9月28日:企画展「ふるさとの話をしよう」
- 10月3日 - 11月30日:企画展「小樽・ちまちま文豪展」(高山美香協力)
2009年(平成21年)
- 1月10日 - 2月15日:企画展「高橋悦郎・坂街小樽切り絵展」 + 企画展「小樽切り絵カルタ展」
- 1月30日 - 3月1日:企画展「雪の断章・佐々木丸美展」
- 4月4日 - 6月28日:企画展「後藤伸行切り絵展『叙情・石川啄木の世界』」
- 4月25日 - 6月28日:企画展「トポス(場)の思想と創造―建築家・小坂秀雄と小樽文学館展」
- 7月4日 - 8月9日:特別展「『蟹工船』の時代―プロレタリア文学とモダニティ(池田寿夫蔵書による)」
- 8月15日 - 10月4日:企画展「樋口雅己ボールペン画展『小樽の建物』」
- 10月1日 - 10月12日:企画展「薫る文学―COFFEE DROPS―in 小樽文学館」
- 10月10日 - 11月3日:企画展「ポラロイド写真の小樽展」
- 10月15日 - 翌1月31日:企画展「椎名次郎素描展『サカミチ スケッチ ミナトマチ』」
- 11月7日 - 翌1月31日:企画展「ちまちま小樽文壇史+偉人物語」(高山美香協力)
2010年 - 2019年
[編集]2010年(平成22年)
- 2月6日 - 3月14日:企画展「小林豊絵本原画展『アフガニスタンの小さな村』」
- 4月17日 - 5月30日:企画展「女性文芸誌『あさゆう』の足跡」
- 6月5日 - 7月4日:企画展「AKEBONOカルタ展」
- 6月5日 - 8月1日:特別展「高田紅果の青春-芸術都市・小樽のコーディネーター」
- 8月3日 - 8月29日:企画展「森山大道写真展-小樽・1978年そして現在」
- 8月7日 - 8月29日:企画展「走れ!!小樽探検隊」
- 9月4日 - 11月3日:企画展「日露戦争期の雑誌と書籍 黒岩比佐子コレクションによる」
- 11月13日 - 12月26日:企画展「追悼・小林金三展-ジャーナリストの肖像」 + 企画展「日本縦断文学碑めぐり」
2011年(平成23年)
- 1月15日 - 3月27日:企画展「蜂谷涼展―明治小樽女性気質」 + 企画展「日本縦断文学碑めぐり」
- 4月2日 - 5月29日:企画展「一原有徳・俳句と山岳小説の世界展」 + 企画展「文学に捧げる花束・村上芳正展」
- 6月4日 - 7月31日:企画展「名曲の楽しみ 吉田秀和展」
- 9月3日 - 11月6日:企画展「小樽・新聞物語展」 + 企画展「黒岩比佐子追悼展」
- 12月10日 - 翌2月19日:企画展「街の色・街の音・街の人人展」
- 12月10日 - 翌4月1日:企画展「高山美香のちまちまワールド よくまぁこんなに展」
2012年(平成24年)
- 2月18日 - 5月25日:企画展「小林多喜二と小樽高商」
- 2月25日 - 4月1日:企画展「私のルリユール 小樽文學舎製本工房の10年」
- 4月7日 - 5月27日:企画展「活版印刷物語」 + 企画展「高橋悦郎・切り絵文学展」
- 6月2日 - 7月8日:特別展「没後100年 石川啄木と小樽啄木会」 + 追悼展「追悼・吉田秀和」
- 7月14日 - 9月2日:企画展「吉本隆明追悼展」
- 8月11日 - 9月23日:企画展「テレビゲームと文学」
- 9月8日 - 11月4日:市制施行90周年記念特別展「岡田三郎と庁立小樽中学校」
- 11月11日 - 翌1月27日:企画展「違星北斗と口語短歌」
- 12月1日 - 翌1月27日:企画展「探検100年記念 小樽・南極物語」(白瀬矗関連)
- 12月1日 - 翌2月14日:写真展「頁・Brown Books Cafe 写真展」
2013年(平成25年)
- 2月2日 - 3月31日:幌内鉄道130年記念企画展「銀河鉄道の夜 宮澤賢治の世界展」
- 3月1日 - 3月31日:企画展「関東大震災後の記録と文学」(全国文学館協議会主催共同展示「文学と天災地変」)
- 5月18日 - 6月30日:企画展「詩人と美術 瀧口修造のシュルレアリスム展」
- 7月13日 - 9月1日:企画展「北原白秋と小樽・サハリン旅行展」
- 9月6日 - 11月4日:企画展「左川ちか展」 + 企画展「小樽詩話会50周年展」
- 11月9日 - 翌1月13日:企画展「没後20年 中井英夫展」
2014年(平成26年)
- 1月16日 - 3月2日:JJ's cafe企画展「スズエダフサ個展」
- 1月18日 - 3月30日:企画展「小樽文学史展」
- 4月4日 - 6月8日:企画展「ボードゲームと文学展」
- 6月13日 - 7月21日:企画展「伊藤整文学賞の歩み展」
- 6月13日 - 9月7日:JJ's cafe企画展「田中眞理[昆虫・小生物]細密作品展」
- 8月1日 - 9月7日:企画展「没後60年 中城ふみ子と中井英夫往復書簡展」
- 9月12日 - 11月3日:企画展「石山透と少年少女ドラマの時代展」
- 11月8日 - 翌1月12日:企画展「小樽俳句協会創立45周年展」
2015年(平成27年)
- 1月17日 - 3月29日:企画展「『北の文人立ち話』高山美香イラスト原画とエッセイ展」
- 4月4日 - 5月31日:「生誕110年 伊藤整展」
- 6月6日 - 8月2日:「学校の怪談とSF・ミステリのある風景 楢喜八原画展」
- 8月8日 - 9月6日:「小樽・坂道物語展」
- 9月12日 - 11月29日:「没後50年 戸塚新太郎展」
- 12月5日 - 翌1月31日:「暮らしと文学〈あのころの小樽〉展1 夜更かしする文学青年の時代」
2016年(平成28年)
- 2月5日 - 3月27日:「正岡子規と植物の絵展」
- 4月2日 - 5月15日:「ドクター・コンのミュージアムスタンプ展」
- 5月21日 - 7月24日:特別展「早川三代治展 インターナショナルな知的表現者」
- 7月9日 - 8月21日:企画展「映画監督・小林正樹と小樽展」
- 7月30日 - 8月28日:「魔術文学館へようこそ ミステリ作家・泡坂妻夫展」
- 9月3日 - 10月23日:「編集長・長井勝一没後20年『ガロ』と北海道のマンガ家たち展」
- 10月29日 - 12月11日:「大野百合子展」
- 12月17日 - 翌1月29日:「暮らしと文学〈あのころの小樽〉展2 貸本屋・古本屋・図書館展」
2017年(平成29年)
- 1月7日 - 7月30日:「サカナクション・山口一郎氏の本箱展」
- 4月15日 - 6月11日:特別展「生誕100年 詩人・河邨文一郎展」
- 6月17日 - 7月30日:浜和幸写真展「パリ・カフェのある風景」
- 8月5日 - 9月10日:「石原慎太郎と裕次郎展」
- 8月18日 - 9月10日:「凍った心をとかした手紙 奇跡の461通展」(永山則夫関連)
- 9月30日 - 12月3日:「「信濃デッサン館」「無言館」 窪島誠一郎展」
- 12月9日 - 翌2月18日:「暮らしと文学〈あのころの小樽〉展3 芝居小屋・演芸館・映画館展」
2018年(平成30年)
- 2月24日 - 4月22日:「私という名の変奏曲 恋愛ミステリ小説家 連城三紀彦展」
- 2月24日 - 4月22日:「本多正一写真展 うつし世のまこと 江戸川乱歩の遺品」
- 4月28日 - 5月27日:「相沢康夫創作玩具展」
- 6月2日 - 7月29日:「亀井秀雄の仕事とこれからの文学館」
- 8月4日 - 9月2日:「怪奇幻想文学館」
- 8月4日 - 10月28日:「小樽と文豪たちの現在展」
- 9月11日 - 10月28日:「小樽・まち文化博覧会」
- 11月3日 - 翌1月20日:特別展「歌人・小田觀蛍の生涯」
2019年(平成31年)
- 1月12日 - 3月31日:「守分寿男全仕事」
- 3月23日 - 5月12日:「『ふしぎな少年』の肖像ー石山透と手塚治虫」
- 4月6日 - 5月19日:「ちまちまキネマ・ワールド 高山美香のビックリ映画館」
- 5月25日 - 6月30日:「石原慎太郎『十代のエスキース』展」
- 7月6日 - 8月18日:「プロレタリア文化運動資料展」
- 8月24日 - 9月29日:「Deep小樽ー写真で読む『小樽』ー」
- 10月5日 - 11月24日:「没後50年 伊藤整全資料展」
- 11月30日 - 翌1月26日:「没後20年 井尻正二展」
2020年 - 2029年
[編集]2020年(令和2年)
- 2月1日 - 3月29日:「異端と正統 装幀画家・村上芳正の華麗な世界展」
主な収蔵資料
[編集]順不同
脚注
[編集]- ^ “施設名称対訳表(英語)” (PDF). 小樽市. 2016年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月21日閲覧。
- ^ “企画展「建築家・小坂秀雄と小樽文学館」”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2009年4月26日). 2016年5月21日閲覧。
- ^ “小樽文学館オープン”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1978年11月4日)
- ^ 市立小樽文学館条例.
- ^ “小樽なんでもNo.1”. 小樽商工会議所. 2016年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月21日閲覧。
- ^ a b “おたる文学散歩 第24話”. 小樽市 (2021年1月14日). 2021年11月7日閲覧。
- ^ “市立小樽文学館および市立小樽美術館の整備事業並びにその周辺の整備事業” (PDF). 小樽市. 2017年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月21日閲覧。
- ^ “文学館亀井館長最後の講演“小樽の文学史を語る””. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2014年3月23日). 2016年5月21日閲覧。
- ^ 小樽市HP:市立小樽文学館長あいさつ(公開日 2021年06月21日)
参考資料
[編集]- “市立小樽文学館条例” (PDF). 小樽市. 2016年5月21日閲覧。
- “市立小樽文学館条例施行規則” (PDF). 小樽市. 2016年5月21日閲覧。
- 市政の歩み編集委員会編『十二年 三期志村市政のあしおと』(ぎょうせい/1988年3月1日発行)
- 榊原浩『文学館探索』(新潮社/1997年9月25日発行)
- 市立小樽文学館編『市立小樽文学館開館30周年記念誌』(2008年11月3日発行)
- “小樽市の教育 平成27年度” (PDF). 小樽市教育委員会 (2015年). 2016年5月20日閲覧。