原田美枝子

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はらだ みえこ
原田 美枝子
本名 石橋 美枝子(いしばし みえこ)
別名義 原田 三枝子(はらだ みえこ)
生年月日 (1958-12-26) 1958年12月26日(65歳)
出生地 日本の旗 日本 東京都豊島区
身長 157 cm
血液型 A型
職業 女優
ジャンル 映画テレビドラマ舞台ナレーション
活動期間 1972年 -
配偶者 石橋凌
著名な家族 優河(長女)
石橋静河(次女)
事務所 舞プロモーション
公式サイト 原田美枝子 プロフィール
主な作品
映画
恋は緑の風の中
大地の子守歌
青春の殺人者
あゝ野麦峠

火宅の人
愛を乞うひと
雨あがる
半落ち
ぼくたちの家族
蜩ノ記
こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
テレビドラマ
北の国から
太平記
眠れる森
華麗なる一族
坂の上の雲
新参者
流れ星
幸せになろうよ
僕のいた時間
透明なゆりかご
俺の話は長い
ちむどんどん
 
受賞
日本アカデミー賞
最優秀主演女優賞
1999年愛を乞うひと
優秀主演女優賞
2003年OUT
最優秀助演女優賞
1987年火宅の人』『プルシアンブルーの肖像』『国士無双
2001年雨あがる
優秀助演女優賞
1980年その後の仁義なき戦い』『あゝ野麦峠
1991年式部物語』『釣りバカ日誌2』『
ブルーリボン賞
最優秀主演女優賞
1996年『絵の中のぼくの村
1998年『愛を乞うひと』
新人賞
1976年『大地の子守歌』『青春の殺人者
その他の賞
キネマ旬報賞
主演女優賞
1976年『大地の子守歌』『青春の殺人者』
1996年『絵の中のぼくの村』
1998年『愛を乞うひと』
製作者協会新人賞
1976年『大地の子守歌』『青春の殺人者』
報知映画賞
最優秀主演女優賞
1996年『絵の中のぼくの村』
1998年『愛を乞うひと』
最優秀助演女優賞
1986年『火宅の人』
最優秀新人女優賞
1976年『大地の子守歌』『青春の殺人者』
毎日映画コンクール
主演女優賞
1998年『愛を乞うひと』
田中絹代賞
2000年『雨あがる』
日本映画批評家大賞
主演女優賞
1996年『絵の中のぼくの村』
1998年『愛を乞うひと』
東京スポーツ映画大賞
主演女優賞
1998年『愛を乞うひと』
ゴールデン・アロー賞
映画新人賞/最優秀新人賞
1976年『大地の子守歌』『青春の殺人者』
高崎映画祭
最優秀助演女優賞
1996年『絵の中のぼくの村』
ヨコハマ映画祭
主演女優賞
1999年『愛を乞うひと』
おおさか映画祭
主演女優賞
1998年『愛を乞うひと』
助演女優賞
2015年ぼくたちの家族』『蜩ノ記
備考
日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞の両方を受賞した女優(優秀賞も含めると通算6度受賞)
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原田 美枝子(はらだ みえこ、1958年昭和33年〉12月26日 - )は、日本女優舞プロモーション所属。

夫は俳優の石橋凌。3児の母(長女はシンガーソングライターの優河[1]、次女は女優の石橋静河[2]。2人の上に息子がいる)。

来歴[編集]

東京都豊島区出身。幼少期から成人するまでは母・ヒサ子が住み込みで管理人をしていた東京都豊島区南大塚1丁目の『稲和マンション』1階の管理人室に居住し(現在『稲和マンション』は取り壊され、新たな物件が建っている)、当時、先輩で役者友達だった佐藤佑介が遊びに来ていたという。

中学2年生だった1972年マーク・レスター主演の映画『卒業旅行 Little Adventurer』の相手役オーディションに応募するも、落選[3]。しばらくして、ある芸能プロダクションの誘いを受けて加入したのち、サンミュージックプロダクションに移籍[3]。アイドル全盛の当時、原田も歌手としてデビューする話で進んでいたが、当人が乗り気ではなく、「勉強のために」と勧められて日活児童映画『ともだち』(澤田幸弘監督、1974年7月24日公開)に、主人公の少年の姉役として出演した[4]

東京都立工芸高等学校入学後の1974年家城巳代治の監督映画『恋は緑の風の中』に出演し、正式デビューとなった。しかし公開後ヌードシーンが学校で問題視され、高校1年生の3学期に芸能活動の便宜上、東京都立代々木高等学校交替部(夜間高校)へ転校を余儀なくされ、卒業した。

1976年増村保造の監督映画『大地の子守歌』や長谷川和彦の監督映画『青春の殺人者[5]などに出演。10代でキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞などを受賞し、一躍評価を高めた。1983年、神代辰巳の監督映画『もどり川』では萩原健一と共演し、好評を博した。続いて黒澤明の『乱』にも出演している。

ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』では自ら製作・主演に関わるとともに、「刹那」の名前で原案、脚本もこなす。1986年に小説『愛しのハーフ・ムーン』(集英社コバルト文庫)を発表。翌1987年滝田洋二郎が監督し、にっかつで映画化されている。実相寺昭雄深作欣二ら、多くの監督からオファーを受け数々の映画賞を受賞している。

人物[編集]

趣味・特技[編集]

  • 英会話
  • 乗馬
    • 子育てが一段落した40代後半から始めた[6]。「普段多くの人と接する仕事をしており、多少疲れたりする。色んな言葉や音が聞こえるけどそれは置いといて、言葉のない世界、との対話やスキンシップであったり」[6]と述べている。 2020年の大会では優勝した[7]
  • ピアノ
    • 映画『百花』でピアノ教師の役で出演したのがきっかけ。グランドピアノを弾いたのは初めてで、「練習してるとピアノの音の気持ち良さ、全身が音に包まれる」のがとても好きになり、撮影後も続けている。「上手になったらいいな。この曲が弾けるようになったらいいな」という思いがある[8]

交友関係[編集]

出演[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

作品名・放送期日・放送局・役名の順に記述

テレビドラマ(単発)[編集]

配信ドラマ[編集]

  • フクロウと呼ばれた男(2024年4月24日 - 5月8日、Disney+)- 渡辺しおり 役[23]

劇場アニメ[編集]

その他のテレビ番組[編集]

  • ヒューマンドキュメンタリー「二人の旅路〜日中 激動を生きた京劇夫婦〜」(2011年、NHK) - 語り
  • 「おひとりさまでも、家で死ねますか?」(2022年9月4日、NHK BS1)- 語り[25]

CM[編集]

受賞歴[編集]

  • 1976年: 『大地の子守歌』・『青春の殺人者』、ブルーリボン賞/新人賞。1976年度キネマ旬報/主演女優賞、製作者協会新人賞、報知映画賞/新人賞、ゴールデン・アロー賞/映画新人賞および最優秀新人賞
  • 1977年: 日本映画テレビプロデューサー協会エランドール賞(ELAN D'OR)/新人賞
  • 1979年: 『その後の仁義なき戦い』(根岸明子 役)、監督: 工藤栄一、『あゝ野麦峠』(篠田ゆき 役)、原作: 山本茂実、監督: 山本薩夫、第3回日本アカデミー賞/優秀助演女優賞
  • 1986年: 『火宅の人』(恵子 役)、監督: 深作欣二、第10回日本アカデミー賞/最優秀助演女優賞、第11回報知映画賞/最優秀助演女優賞
  • 1990年: 『夢』(雪女 役)、監督: 黒澤明、『式部物語』(大友てるえ 役)、監督: 熊井啓、『釣りバカ日誌2』(間宮弥生 役) 監督: 栗山富夫、第14回日本アカデミー賞/優秀助演女優賞
  • 1996年: 『絵の中のぼくの村 Village of Dreams』(田島瑞枝 役)、監督: 東陽一、第20回山路ふみ子女優賞、1996年度キネマ旬報賞主演女優賞、 第39回ブルーリボン賞/最優秀主演女優賞、第6回日本映画批評家大賞/主演女優賞、第21回報知映画賞/最優秀主演女優賞、第11回高崎映画祭/最優秀助演女優賞受賞
  • 1998年: 『愛を乞うひと』(山岡照恵 役 / 陳(和知)豊子 役)、原作: 下田治美、監督: 平山秀幸、第22回日本アカデミー賞/最優秀主演女優賞、第53回毎日映画コンクール/主演女優賞、報知映画賞/最優秀主演女優賞、1998年度キネマ旬報賞/主演女優賞、第23回報知映画賞/最優秀主演女優賞、第20回ヨコハマ映画祭/主演女優賞、第24回おおさか映画祭/主演女優賞、第41回ブルーリボン賞/最優秀主演女優賞、第8回東京スポーツ映画大賞/主演女優賞、1998年度全国映連賞/女優賞、読売新聞98年度「今年を代表する女優」、モントリオール世界映画祭/国際批評家連盟賞
  • 2001年: 『雨あがる』(おきん 役)、監督: 小泉堯史、第24回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、第55回毎日映画コンクール/田中絹代賞。『影の車』(小磯泰子 役): TBSギャラクシー賞/テレビ部門2月月間賞
  • 2002年: 『折り梅』(巴 役)、監督: 松井久子、全国映画観賞団体連絡会議/女優賞。『OUT』(香取雅子 役)、監督: 平山秀幸、第26回日本アカデミー賞/主演女優賞
  • 2024年: 紫綬褒章[27][28]

書籍[編集]

  • プレイボーイ特別編集 写真集「勝vs美枝子」(1980年、集英社)※勝新太郎撮影によるヌード写真集。
  • 原田美枝子『愛しのハーフ・ムーン』集英社、1984年3月1日。ISBN 978-4087724769 (1986年、コバルト文庫)※処女長編小説。
  • アンティック・ガールズ(1987年、集英社『別冊Cobalt』87年新春号に掲載)
  • 原田美枝子『あなたがそこにいるから』扶桑社、1996年4月1日。ISBN 978-4594019785 エッセイ集

参考文献[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 第31回ギャラクシー賞選奨[17][18]

出典[編集]

  1. ^ 優河 on Twitter”. 2017年12月15日閲覧。
  2. ^ “石橋静河 映画初主演 石橋凌と原田美枝子の次女「怖いけど楽しみ」”. スポニチアネックス. (2016年8月2日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/08/02/kiji/K20160802013081620.html 2016年8月2日閲覧。 
  3. ^ a b 鈴木 2011, pp. 29–30.
  4. ^ 鈴木 2011, pp. 31–33.
  5. ^ 映画 青春の殺人者”. allcinema. 2019年7月5日閲覧。
  6. ^ a b 徹子の部屋2022年9月9日放送 13時18分15秒〜本人談。
  7. ^ 「A-Studio+」 2022年9月9日(金)放送内容”. 価格.com (2022年9月9日). 2022年9月12日閲覧。
  8. ^ 徹子の部屋2022年9月9日放送 13時15分30秒〜本人談。
  9. ^ 原田美枝子 「もうやめろ!」とゲキを飛ばされた伝説の俳優 今も家族ぐるみで親交「一緒に生きてきた」”. スポニチアネックス (2022年9月10日). 2022年9月12日閲覧。
  10. ^ 聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-”. 日曜洋画劇場. テレビ朝日. 2016年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月7日閲覧。
  11. ^ 菅田将暉原田美枝子、親子役でダブル主演 原作・脚本・監督は川村元気(2021年12月2日)|BIGLOBEニュース”. BIGLOBEニュース. 2021年12月1日閲覧。
  12. ^ 藤ヶ谷太輔主演、映画『そして僕は途方に暮れる』前田敦子・中尾明慶続投 豊川悦司ら新キャスト発表”. ORICON NEWS. oricon ME (2022年9月15日). 2022年9月15日閲覧。
  13. ^ "「ちむどんどん」原田美枝子 47年ぶり朝ドラ「ほとんど初めて」黒島結菜の壁に?伊料理店オーナー役". Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. 15 June 2021. 2021年6月15日閲覧
  14. ^ “関ジャニ・横山、アウトロー刑事挑戦 主演の波瑠に「引っ張ってもらおう」”. ORICON STYLE. (2016年6月11日). https://www.oricon.co.jp/news/2073186/full/ 2016年6月11日閲覧。 
  15. ^ “生田斗真の家族役判明!安田顕、小池栄子、清原果耶、原田美枝子が“ダメ男”と激突<俺の話は長い>”. ザテレビジョン (KADOKAWA). (2019年9月7日). https://thetv.jp/news/detail/204050/ 2019年9月7日閲覧。 
  16. ^ マルス-ゼロの革命- 第6話 STORY”. マルス-ゼロの革命-. テレビ朝日 (2024年2月20日). 2024年2月20日閲覧。
  17. ^ 庭の家族〜美しく年を重ねるために〜”. テレビドラマデータベース. 2016年10月30日閲覧。
  18. ^ 放送ライブラリー 番組ID:007005
  19. ^ “柄本明、宮崎県を舞台に“もう一度、ハネムーン”をドラマ化”. ORICON STYLE. (2016年4月27日). https://www.oricon.co.jp/news/2070810/full/ 2016年4月27日閲覧。 
  20. ^ “内野聖陽主演『琥珀の夢』10・5放送 檀れい、生瀬勝久、原田美枝子ら共演者発表”. ORICON NEWS (oricon ME). (2018年8月21日). https://www.oricon.co.jp/news/2117962/full/ 2018年9月5日閲覧。 
  21. ^ “広瀬すず主演ドラマ「津田梅子」にディーン・フジオカ、田中圭、伊藤英明、内田有紀ら”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2022年2月3日). https://natalie.mu/eiga/news/464199 2022年2月3日閲覧。 
  22. ^ 「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン2放送、キャストに浜野謙太、渡辺大知ら”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年3月22日). 2024年3月22日閲覧。
  23. ^ 「フクロウと呼ばれた男」の新キャストに萬田久子、安藤政信、長谷川京子ら”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  24. ^ 犬夜叉 鏡の中の夢幻城”. サンライズワールド. サンライズ. 2023年5月5日閲覧。
  25. ^ ""おひとりさまの看取り"に取り組む医療チームと患者の絆". NHK. 2022年8月31日. 2022年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月5日閲覧
  26. ^ a b c d e f g 原田美枝子のCM出演情報”. ORICON STYLE. 2016年10月30日閲覧。
  27. ^ “俳優段田安則さんに紫綬 春の褒章、665個人・団体受章”. 時事通信. (2024年4月28日). https://www.jiji.com/sp/article?k=2024042800116 2024年4月29日閲覧。 
  28. ^ 『官報』号外第106号、令和6年4月30日

外部リンク[編集]