万事快調
万事快調 | |
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Tout va bien | |
監督 |
ジガ・ヴェルトフ集団 (ジャン=リュック・ゴダール ジャン=ピエール・ゴラン) |
脚本 |
ジガ・ヴェルトフ集団 (ジャン=リュック・ゴダール ジャン=ピエール・ゴラン) |
製作総指揮 | ジャン=ピエール・ラッサム |
出演者 |
イヴ・モンタン ジェーン・フォンダ |
撮影 | アルマン・マルコ |
編集 |
クヌー・ペルティエ クローディーヌ・メルリン |
製作会社 |
アヌーシュカ・フィルム ヴィコ・フィルム アンピール・フィルム |
配給 |
ニューヨーカーズ・フィルム 広瀬プロダクション[1] |
公開 |
1972年4月28日 1972年11月30日 1996年7月20日[1] |
上映時間 | 95分 |
製作国 |
フランス イタリア |
言語 |
フランス語 英語 |
『万事快調』(ばんじかいちょう、原題 仏: Tout va bien)は、映画監督ジャン=リュック・ゴダールとジャン=ピエール・ゴランが「ジガ・ヴェルトフ集団」の名のもとに、1972年に共同監督した映画である。
概要
[編集]1968年、ゴダールの「商業映画との決別宣言」以降に結成し、9本の映画を製作した「ジガ・ヴェルトフ集団」の8本目の作品である。フランスの良心的左翼、スター歌手で俳優のイヴ・モンタン、アメリカのジョン・フォード映画のスター俳優ヘンリー・フォンダ令嬢で、国際的スター女優のジェーン・フォンダを「政治的戦略」として起用した[1]。共演にルイ・マル監督の『地下鉄のザジ』(1960年)やイタリアのパスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ監督の『女性上位時代』(1968年)のヴィットーリオ・カプリオーリ、当時のゴダールの妻で「ジガ・ヴェルトフ集団」と行動をともにしたアンヌ・ヴィアゼムスキーら[1]。
フランスの二大映画資本ゴーモンとパテからジャン=ピエール・ラッサムが出資を引き出し、4年ぶりで劇場用映画をゴダールは撮ったが、このあとゴランとともに「ジガ・ヴェルトフ集団」最後の作品『ジェーンへの手紙』(1972年)を製作して、同集団を解散、ヴィアゼムスキーとも別離した[1]。
スチルカメラマンとして本作の製作に参加したアンヌ=マリー・ミエヴィルとともに、パリを離れ、グルノーブルへと移住、ビデオ作品を製作する「ソニマージュ」を設立する。その後、1979年に『勝手に逃げろ/人生』で「映画大陸に帰還」するまで、さらに7年間、ゴダールは再び商業映画から遠ざかる[1]。
本作は、ニューヨーク映画祭に出品され、同年10月10日に上映された後、翌1973年6月の第23回ベルリン国際映画祭に出品され、ニューシネマ・フォーラム部門で「インターフィルム賞」をゴダールとゴランが受賞している。日本では長い間未公開作品であったが、1996年7月20日に劇場公開された[1]。
ストーリー
[編集]アメリカのラジオ局からフランスに派遣された特派員のスーザン(ジェーン・フォンダ)は、夫で映画監督のジャック(イヴ・モンタン)をともない、フランスのとある都市の食肉工場へ、社長(ヴィットーリオ・カプリオーリ)インタヴューに赴く。同社では、当日の朝から無期限ストに突入、一部過激派の労働者が社長を監禁、スーザンとジャックも社長とともに社長室から出られなくなる。
同社の組合代表(ジャン・ピニョル)は、同社にまぎれこむ、女闘士(アンヌ・ヴィアゼムスキー)を含む極左過激派らの過激な闘争を批判、労働者に解散を呼びかける。労働者たちは、組合代表の指導を無視し、闘争をつづける。スーザンたちは社長に愛想を尽かし、労働者たちに労働条件についての取材を行なう。軍が導入され、社長は5日ぶりで開放される。
ジャックは、ゴダールがそうであったように、1968年5月の「五月革命」以降、商業映画を拒絶、コマーシャル・フィルムの演出で稼ぎ、政治映画の構想を立てている。スーザンの工場取材のレポートはラジオ局が没にした。夫婦仲は険悪化し、スーザンはジャックと口論になる。ジャックはこの経験をもとに、政治映画を夢想する。スーパー・マーケットでの商品と客の解放を描き、映画は唐突に終了する。
スタッフ
[編集]- 監督・脚本 : ジガ・ヴェルトフ集団 (ジャン=リュック・ゴダール、ジャン=ピエール・ゴラン)
- 撮影 : アルマン・マルコ
- 編集 : クヌー・ペルティエ、クローディーヌ・メルリン
- 美術 : ジャック・デュジエ
- 録音 : ベルナール・オルション、アントワーヌ・ボンファンティ
- スチル写真 : アンヌ=マリー・ミエヴィル
- エグゼクティヴ・プロデューサー : ジャン=ピエール・ラッサム
- 製作 : アヌーシュカ・フィルム、ヴィコ・フィルム、アンピール・フィルム
キャスト
[編集]- イヴ・モンタン (彼・ジャック役)
- ジェーン・フォンダ (彼女・スーザン役)
- ヴィットーリオ・カプリオーリ (工場の社長役)
- エリザベート・ショヴァン (ジュヌヴィエーヴ役)
- カステル・カスティ (ジュヌヴィエーヴ役)
- エリック・シャルティエ (リュシアン役)
- ルイ・ビュジェット
- イヴ・ガブリエリ (レオン役)
- ピエール・ウードリー (フレデリック役)
- ジャン・ピニョル (労働者代表役)
- アンヌ・ヴィアゼムスキー (極左闘士の女役)
- マルセル・ガスーク
- ディディエ・ゴドロン
- ミシェル・マロ
- ユジェット・ミエヴィル
- リュス・マルノー
- ナタリー・シモン
- クリスチャーナ・テュリオ=アルタン
- イブライム・セック
- エリック・シャルダン (本人役)
関連事項
[編集]註
[編集]外部リンク
[編集]- 万事快調 - allcinema
- 万事快調 - KINENOTE
- Tout va bien - オールムービー
- Tout va bien - IMDb