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ファーガソン・ジェンキンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファーガソン・ジェンキンス
Ferguson Jenkins
シカゴ・カブス時代
(1973年)
基本情報
国籍 カナダの旗 カナダ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
二重国籍[1] 
出身地 カナダの旗 カナダ
オンタリオ州チャタム・ケント
生年月日 (1942-12-13) 1942年12月13日(81歳)
身長
体重
6' 5" =約195.6 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1962年
初出場 1965年9月10日
最終出場 1983年9月26日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
殿堂表彰者
選出年 1987年
殿堂表彰者
選出年 1991年
得票率 75.40%
選出方法 BBWAA[:en]選出

ファーガソン・アーサー・ジェンキンスFerguson Arthur Jenkins, 1942年12月13日 - )は、カナダ連邦オンタリオ州出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。ニックネームはFergie(ファギー)

経歴

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1962年フィラデルフィア・フィリーズと契約し入団。1965年9月10日にメジャーデビュー。翌1966年シカゴ・カブスにトレードされてからエースとして活躍し、MLBを代表する投手となった。

1967年から1972年まで6年連続で20勝以上を記録し、1971年には24勝13敗、防御率2.77でサイ・ヤング賞を受賞。カブスの投手としては初めて、またカナダ人としても初の受賞者となった。

1967年から1969年のシーズンオフは有名な地方巡業のバスケットボールチーム、ハーレム・グローブトロッターズでプレーしていた。

1973年は14勝16敗と負け越し、シーズン後にビル・マドロックら2人とのトレードでテキサス・レンジャーズに移籍。1974年は25勝12敗、防御率2.82でカムバック賞を受賞した(サイ・ヤング賞の投票では同じ25勝12敗だったキャットフィッシュ・ハンターの次点だった)。25勝の記録は現在もレンジャーズの球団記録である。またカナダの年間最優秀スポーツ選手に贈られるルー・マーシュ賞を野球選手として初めて受賞した。

その後ボストン・レッドソックス、レンジャーズと渡り歩くが2桁勝利を続け、1967年から1980年まで14年連続で2桁勝利を記録。1980年5月3日のボルチモア・オリオールズ戦で史上4人目の両リーグ100勝を達成。1982年にカブスに復帰し、7月25日のサンディエゴ・パドレス戦で史上7人目の通算3000奪三振を達成。1984年のシーズン直前に戦力外となり現役を引退した。

被本塁打も多く毎年のように被本塁打王となり、通算被本塁打484本の記録はジェイミー・モイヤーロビン・ロバーツに次ぐMLB歴代3位である。

引退後のイベントにて

1987年カナダ野球殿堂入りし、1991年にはカナダ人として初めてアメリカ野球殿堂入りした。2003年にはカナダ初のプロ野球リーグ「カナディアン・ベースボール・リーグ」を創設した(しかし観客動員に苦しみシーズン途中で打ち切られた)。

ジェンキンスのカブス在籍時の背番号「31」。
シカゴ・カブスの永久欠番2009年指定。

2009年3月、古巣カブスはジェンキンスの後輩にあたり、ジェンキンスと同じく『31』をつけたグレッグ・マダックス永久欠番に指定することに併せ、マダックス以前に『31』をつけていたジェンキンスも同じく永久欠番に指定することを発表、同一番号で2人の永久欠番指定はMLB史上4組目となった[2]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
1965 PHI 7 0 0 0 0 2 1 1 -- .667 46 12.1 7 2 2 0 0 10 0 0 3 3 2.19 0.73
1966 1 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 12 2.1 3 0 1 1 0 2 0 0 2 1 3.86 1.71
CHC 60 12 2 1 0 6 8 5 -- .429 740 182.0 147 24 51 11 3 148 1 1 75 67 3.31 1.09
'66計 61 12 2 1 0 6 8 5 -- .429 752 184.1 150 24 52 12 3 150 1 1 77 68 3.32 1.10
1967 38 38 20 3 3 20 13 0 -- .606 1156 289.1 230 30 83 8 4 236 2 0 101 90 2.80 1.08
1968 40 40 20 3 3 20 15 0 -- .571 1231 308.0 255 26 65 7 3 260 6 1 96 90 2.63 1.04
1969 43 42 23 7 3 21 15 1 -- .583 1275 311.1 284 27 71 15 8 273 7 1 122 111 3.21 1.14
1970 40 39 24 3 7 22 16 0 -- .579 1265 313.0 265 30 60 6 7 274 9 0 128 118 3.39 1.04
1971 39 39 30 3 13 24 13 0 -- .649 1299 325.0 304 29 37 6 5 263 3 4 114 100 2.77 1.05
1972 36 36 23 5 4 20 12 0 -- .625 1176 289.1 253 32 62 7 7 184 3 1 111 103 3.20 1.09
1973 38 38 7 2 2 14 16 0 -- .467 1119 271.0 267 35 57 10 4 170 1 0 133 117 3.89 1.20
1974 TEX 41 41 29 6 4 25 12 0 -- .676 1305 328.1 286 27 45 3 8 225 4 2 117 103 2.82 1.01
1975 37 37 22 4 4 17 18 0 -- .486 1119 270.0 261 37 56 7 9 157 3 0 130 118 3.93 1.17
1976 BOS 30 29 12 2 2 12 11 0 -- .522 857 209.0 201 20 43 6 5 142 3 1 85 76 3.27 1.17
1977 28 28 11 1 3 10 10 0 -- .500 790 193.0 190 30 36 2 0 105 2 0 91 79 3.68 1.17
1978 TEX 34 30 16 4 5 18 8 0 -- .692 990 249.0 228 21 41 2 3 157 2 1 92 84 3.04 1.08
1979 37 37 10 3 1 16 14 0 -- .533 1089 259.0 252 40 81 6 3 164 4 0 127 117 4.07 1.29
1980 29 29 12 0 1 12 12 0 -- .500 827 198.0 190 22 52 8 4 129 5 0 90 83 3.77 1.22
1981 19 16 1 0 0 5 8 0 -- .385 467 106.0 122 14 40 4 0 63 2 0 55 53 4.50 1.53
1982 CHC 34 34 4 1 0 14 15 0 -- .483 932 217.1 221 19 68 2 5 134 3 3 92 76 3.15 1.33
1983 33 29 1 1 0 6 9 0 -- .400 705 167.1 176 19 46 5 6 96 2 3 89 80 4.30 1.33
MLB:19年 664 594 267 49 55 284 226 7 -- .557 18400 4500.2 4142 484 997 116 84 3192 62 18 1853 1669 3.34 1.14
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手(P)












1965 PHI 7 0 1 0 0 1.000
1966 1 0 0 0 0 ----
CHC 60 11 19 3 0 .909
'66計 61 11 19 3 0 .909
1967 38 20 49 2 4 .972
1968 40 14 41 0 5 1.000
1969 43 14 47 4 3 .938
1970 40 14 39 4 1 .930
1971 39 31 48 7 1 .919
1972 36 28 50 2 2 .975
1973 38 21 53 4 6 .949
1974 TEX 41 24 41 4 3 .942
1975 37 27 39 5 1 .930
1976 BOS 30 13 23 0 3 1.000
1977 28 24 30 4 1 .931
1978 TEX 34 29 37 1 4 .985
1979 37 25 50 3 5 .962
1980 29 24 23 2 3 .959
1981 19 10 22 0 3 1.000
1982 CHC 34 18 30 4 0 .923
1983 33 16 18 0 0 1.000
MLB 664 363 660 49 45 .954
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

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表彰

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記録

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背番号

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脚注

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  1. ^ Fergie Jenkins says over and over again that he's blessed.” (英語). pbdba.lfpress.com. 2013年2月20日閲覧。
  2. ^ 指定当時、これ以前に同一番号・2人の永久欠番指定者はビル・ディッキーヨギ・ベラヤンキースの『8』)、ラスティ・スタウブアンドレ・ドーソンエクスポズの『10』)、ジャッキー・ロビンソンブルース・スーターカージナルスの『42』)の3組。

関連項目

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外部リンク

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