コスモス111号

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コスモス111号
所属 ソビエト連邦
国際標識番号 1966-017A
カタログ番号 02093
状態 運用終了
目的 探査(周回)
観測対象
打上げ機 モルニヤロケット
(8K78M)
打上げ日時 1966年3月1日
消滅日時 1966年3月3日
質量 6540 kgロケット込)
軌道要素
周回対象 地球
近点高度 (hp) 182 km
遠点高度 (ha) 194 km
軌道傾斜角 (i) 51.9度
軌道周期 (P) 88.6分
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コスモス111号ロシア語: Космос-111、ラテン文字表記例:Cosmos 111)は、1966年ソビエト連邦によって打上げられた月探査機である。月周回軌道よりや周辺空間を観測する予定であったが、ロケット故障のため月へ向かうことは出来なかった。表面上はコスモス衛星であるが、ルナ計画の1機である。

概要[編集]

コスモス111号は、1か月後に打上げられたルナ10号と同型の探査機で、月周回機とそれを月まで送るバスモジュールより構成されていた。重量245 kgの周回機には7種類の観測装置が搭載されていた。

コスモス111号は1966年3月1日バイコヌール宇宙基地よりモルニヤロケットパーキング軌道へ打上げられた。続いてロケット第4段噴射により月へ向かう予定であったが、姿勢制御に障害が発生したため不可能となった。探査機はロケットと結合したまま地球軌道に留まっていたが、2日後に大気圏に突入して消滅した。ソ連当局は宇宙機の正体を伏せるためルナの名前を与えず、代わりにコスモス衛星として公表した。

なお、コスモス111号は順調に飛行していれば世界初の人工孫衛星(地球衛星の衛星)となるはずであった。この目標は次に打上げられたルナ10号によって達成されることとなる。

参考文献[編集]

  • Cosmos 111” (英語). NASA - NSSDC. 2008年5月30日閲覧。

関連項目[編集]