オルヴィエート

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オルヴィエート
Orvieto
オルヴィエートの風景
オルヴィエートの紋章
紋章
行政
イタリアの旗 イタリア
ウンブリア州の旗 ウンブリア
県/大都市 テルニ
CAP(郵便番号) 05018
市外局番 0763
ISTATコード 055023
識別コード G148
分離集落 #分離集落参照
隣接コムーネ #隣接コムーネ参照
公式サイト リンク
人口
人口 19367 人 (2024-01-01 [1])
人口密度 68.9 人/km2
文化
住民の呼称 orvietani
守護聖人 聖ジュゼッペ(San Giuseppe)
祝祭日 3月19日
地理
座標 北緯42度43分 東経12度06分 / 北緯42.717度 東経12.100度 / 42.717; 12.100座標: 北緯42度43分 東経12度06分 / 北緯42.717度 東経12.100度 / 42.717; 12.100
標高 325 (77 - 769) [2] m
面積 281.16 [3] km2
オルヴィエートの位置(イタリア内)
オルヴィエート
オルヴィエートの位置
テルニ県におけるコムーネの領域
テルニ県におけるコムーネの領域 地図
イタリアの旗 ポータル イタリア
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オルヴィエート: Orvieto)は、イタリア共和国ウンブリア州テルニ県にある、人口約19,000人の基礎自治体コムーネ)。

地理[編集]

テルニ県概略図

位置・広がり[編集]

テルニ県北西部のコムーネ。

隣接コムーネ[編集]

隣接するコムーネは以下の通り。括弧内のVTはヴィテルボ県、PGはペルージャ県所属を示す。

気候分類・地震分類[編集]

オルヴィエートにおけるイタリアの気候分類 (itおよび度日は、zona D, 1905 GGである[4]。 また、イタリアの地震リスク階級 (itでは、zona 3 (sismicità bassa) に分類される[5]

歴史[編集]

丘の上に作られた要塞都市[6]。古くからエトルリア人が住んでいたが、紀元前280年ごろにローマ人に攻め落とされ、近隣に逃れた。以来この街を「ウルブス・ウェトゥス (urbs vetus)」(ラテン語で「古い町」の意)と呼んだのが訛ってオルヴィエートと呼ばれるようになったといわれている。

行政[編集]

分離集落[編集]

オルヴィエートには、以下の分離集落(フラツィオーネ)がある。

  • Bagni, Bardano, Baschi Scalo, Benano, Biagio, Botto, Buon Viaggio, Canale, Canonica, Capretta, Ciconia, Colonnetta di Prodo, Corbara, Fossatello, Gabelletta, Morrano, Mossa del Palio, Orvieto Scalo, Osa, Osarella, Osteria Nuova, Padella, Pian del Vantaggio, Ponte del Sole, Prodo, Rocca Ripesena, San Bartolomeo, San Faustino, San Quirico, Sferracavallo, Stazione di Castiglione in Teverina, Villanova, Sugano, Titignano, Tordimonte, Torre San Severo

文化・観光[編集]

スローシティ」加盟都市。同運動の本部が置かれている。

シニョレッリの壁画「最後の審判」などで有名なゴシック様式の壮麗な大聖堂(オルヴィエートのドゥオーモ)をはじめ、今も中世さながらの街並みを残す[7]。 また、白ワインの産地としても世界的に有名。

16世紀にローマ略奪のためこの地に逃れてきた教皇クレメンス7世が作らせた、サン・パトリツィオの井戸 (il pozzo di San Patrizio) という遺跡が残っている。 直径13m・深さ62mという大きな縦穴で、内壁に沿って設けられた長い螺旋階段を降りて水を汲みに行く。 水の運搬の便のため、階段は上り用と下り用が別々に設けられ二重螺旋状になっている。 現在も公開されており、実際に底まで降りていくことができる。

旧市街には劇場、美術館、上記聖パトリツィオの井戸、ドゥオーモを持つ教会など、また街の地中を掘り進むとそれだけで遺跡が出てきてしまうような土地、岳下のエトルリア人の墳墓と伝えられる跡など、イタリア国内、ヨーロッパ、アメリカなど世界中から見学者が絶えない美しい地である。

市としては旧市街とは別に郊外に新市街、工業地帯をもつ、またウンブリアJAZZの祭典は世界に知られている。

交通[編集]

ローマ・テルミニ駅より鉄道、新幹線鉄道を利用の場合1時間10分、フィレンツェから2時間10分程度、オルヴィエート駅からはフニコラーレ(ケーブルカー)オルヴィエート鋼索線にて岳上に築かれた旧市街地まで地中経由で訪ねられる。自動車利用の場合は高速道路により、これもローマから一時間程度で到達する。 駅とは反対側の近代的な駐車場からエスカレーターを乗り継いで市街に上がれる。


姉妹都市[編集]

民間交流の深まりから[8]

参照[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Popolazione residente per sesso, età e stato civile al 1° gennaio 2024” (イタリア語). 国立統計研究所(ISTAT). 2024年6月2日閲覧。メニューでVista per singola areaを選択。Anno:2024, Ripartizione:Centro, Regione:Umbria, Provincia:Terni, Comune:Orvieto を選択
  2. ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Popolazione residente - Terni (dettaglio loc. abitate) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2013年4月27日閲覧。
  3. ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Superficie territoriale (Kmq) - Terni (dettaglio comunale) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2013年4月27日閲覧。
  4. ^ Tabella dei gradi/giorno dei Comuni italiani raggruppati per Regione e Provincia”. 新技術エネルギー環境局(ENEA) (2011年3月1日). 2017年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月20日閲覧。
  5. ^ classificazione sismica aggiornata al aprile 2023” (xls). https://rischi.protezionecivile.gov.it/it/sismico/attivita/classificazione-sismica/. イタリア市民保護局. 2023年12月16日閲覧。
  6. ^ 大矢麻里『イタリアの小さな工房めぐり』新潮社、2015年、37頁。ISBN 978-4-10-602260-9 
  7. ^ パイインターナショナル『世界の断崖おどろきの絶景建築』パイインターナショナル、2018年、17頁。ISBN 978-4-7562-5008-7 
  8. ^ a b 姉妹(友好)提携情報”. 自治体国際化協会. 2013年3月30日閲覧。

外部リンク[編集]