筒井正明

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筒井 正明(つつい まさあき、1943年3月26日 - )は、日本のアメリカ文学研究者、翻訳家明治学院大学文学部英文科名誉教授。

来歴[編集]

東京市(現江東区)生まれ。1966年東京大学文学部英文科卒、1969年同大学院修士課程修了、同助手、1972年中央大学法学部専任講師、1975年助教授、1978年明治学院大学助教授、1981年教授。2013年定年退職。 ジョン・アーヴィングガープの世界』など多数の翻訳を行なう。その間駿台予備学校一橋学院で、長年に渡り大学受験生対象の英語の非常勤講師も務める。

『ラブ・ストーリィ』(エリック・シーガル、板倉章訳、角川書店、1970年)は、筒井の筆名による翻訳とされるが、これについては角川春樹が自分で訳して筆名で出したと語っている[1]。 筒井を始めとする三人に下訳を頼み、その後、原文に当たって大分手直しし、角川春樹の文章にしたという[2]

著書[編集]

  • ヘンリー・ミラーとその世界』(南雲堂) 1973
  • 『大学入試 英文解釈その読と解』(駿台文庫) 1987
  • 『真なる自己を索めて 現代アメリカ文学を読む』(南雲堂) 2010
  • 『本格派のための「英文解釈」道場』(大修館書店) 2010 
『続・本格派のための「英文解釈」道場』(大修館書店) 2017.9

編著[編集]

  • 『英文読解演習 英文構造の徹底理解 内容の的確な把握』(編、篠崎書林) 1974
  • 『核心を突く英文読解力養成25選』(編、篠崎書林) 1993

翻訳[編集]

ロス・トーマス[編集]

  • 『ポークチョッパー 悪徳選挙屋』(ロス・トーマス、立風書房) 1974
  • 『可愛い娘』(ロス・トーマス、近見昌三共訳、立風書房) 1974
  • 『恐喝 シンガポールウインク』(ロス・トーマス、近見昌三共訳、立風書房) 1976
  • 『クラシックな殺し屋たち』(ロス・トーマス、立風書房) 1976
  • 『悪魔の麦』(ロス・トーマス、立風書房) 1980

記念論文集[編集]

  • 『文学に飽きた者は人生に飽きた者である 筒井正明先生喜寿記念論文集』(鈴木章能,安藤聡編著、音羽書房鶴見書店) 2020.3

脚注[編集]

  1. ^ 中川右介 『角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年』( 角川マガジンズ P.13
  2. ^ 角川春樹、清水節「いつかギラギラする日」角川春樹事務所 P18-19