「団地妻 昼下りの情事」の版間の差分

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[[日活ロマンポルノ]]の第1作である。公開時、連日立ち見が出るほど反響を呼び、当時の金額でわずか750万円の制作費1億円もの興行収入を叩き出したと言われる。[[主演]]の[[白川和子]]は、ほどなくして「ロマンポルノの女王」と称され、その後一部[[メディア]]では「白川は日活ロマンポルノの[[象徴]]となった」とも言われた<ref name=" 週刊ポスト20211203後編・白川和子 ">週刊ポスト 2021年12月3日号「日活ロマンポルノはニッポンの青春映画だ」後編より「ロマンポルノの女王・白川和子」p150-151</ref>。またそれまで[[映画監督|監督]]としていまひとつパッとしなかった[[西村昭五郎]]も、ロマンポルノで才能を見出され、その後、日活の顔として活躍{{Sfn|安田浩一|2019|p=57}}。[[団地妻]]はシリーズ化され、[[団鬼六]]原作の[[SM]]ものも手掛けるようになり、以降、西村は84作品のロマンポルノを撮った{{Sfn|安田浩一|2019|p=57}}。
[[日活ロマンポルノ]]の第1作である。公開時、連日立ち見が出るほど反響を呼び、当時の金額でわずか750万円の制作費ながら1億円もの[[興行収入]]を叩き出した。[[主演]]の[[白川和子]]は、ほどなくして「ロマンポルノの女王」と称され、一部[[メディア]]では「白川は日活ロマンポルノの[[象徴]]となった」とも言われた<ref name=" 週刊ポスト20211203後編・白川和子 ">週刊ポスト 2021年12月3日号「日活ロマンポルノはニッポンの青春映画だ」後編より「ロマンポルノの女王・白川和子」p150-151</ref>。またそれまで[[映画監督|監督]]としていまひとつパッとしなかった[[西村昭五郎]]も、ロマンポルノで才能を見出され、その後、日活の顔として活躍{{Sfn|安田浩一|2019|p=57}}。[[団地妻]]はシリーズ化され、[[団鬼六]]原作の[[SM]]ものも手掛けるようになり、以降、西村は84作品のロマンポルノを撮った{{Sfn|安田浩一|2019|p=57}}。


団地に暮らす平凡な[[主婦]]が日々の生活に欲求不満を募らせた挙句に[[浮気]]に走り、さらにそれを[[ネタ]]に[[売春|売春組織]]に引きずり込まれ破滅するまでを描く。[[日活調布撮影所]]に最も近い[[団地]]である[[神代団地]]([[東京都]][[調布市]]・[[狛江市]])が撮影場所に選ばれた{{Sfn|安田浩一|2019|p=59}}。
[[団地]]に暮らす平凡な[[主婦]]が日々の生活に[[欲求不満]]を募らせた挙句に[[浮気]]に走り、さらにそれを[[ネタ]]に[[売春|売春組織]]に引きずり込まれ破滅するまでを描く。[[日活調布撮影所]]に最も近い団地である[[神代団地]]([[東京都]][[調布市]]・[[狛江市]])が撮影場所に選ばれた{{Sfn|安田浩一|2019|p=59}}。


=== キャスト ===
=== キャスト ===

2021年12月20日 (月) 11:17時点における版

団地妻 昼下りの情事』(だんちづま・ひるさがりのじょうじ)は、1971年(昭和46年)および2010年(平成22年)に公開された日本映画

1971年版

団地妻 昼下りの情事
監督 西村昭五郎
脚本 西田一夫
出演者 白川和子
音楽 奥沢一
編集 鍋島惇
製作会社 日活
配給 日活
公開 日本の旗 1971年11月20日
上映時間 64分
製作国 日本の旗 日本
製作費 750万円[1]
興行収入 1億円[1]
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日活ロマンポルノの第1作である。公開時、連日立ち見が出るほど反響を呼び、当時の金額でわずか750万円の制作費ながら1億円もの興行収入を叩き出した。主演白川和子は、ほどなくして「ロマンポルノの女王」と称され、一部メディアでは「白川は日活ロマンポルノの象徴となった」とも言われた[1]。またそれまで監督としていまひとつパッとしなかった西村昭五郎も、ロマンポルノで才能を見出され、その後、日活の顔として活躍[2]団地妻はシリーズ化され、団鬼六原作のSMものも手掛けるようになり、以降、西村は84作品のロマンポルノを撮った[2]

団地に暮らす平凡な主婦が日々の生活に欲求不満を募らせた挙句に浮気に走り、さらにそれをネタ売春組織に引きずり込まれ破滅するまでを描く。日活調布撮影所に最も近い団地である神代団地東京都調布市狛江市)が撮影場所に選ばれた[3]

キャスト

笠井律子 - 白川和子
都内近郊の団地に暮らす平凡な主婦。単調な生活や夫との性生活に不満を覚えている。
笠井良平 - 浜口竜哉
律子の夫。課長昇進をかけて仕事に励んでいる。
東山陽子 - 南条マキ
笠井家の隣室に住む主婦。夫が海外出張しているのをさいわいに趣味と実益を兼ねて人妻の売春を仲介している。
畑中 - 前野霜一郎
売春組織の経営者。
河野和美 - 美田陽子
桐村一郎 - 関戸純方
律子の旧友でプレイボーイ
若社長 - 高橋明
部長 - 島村謙二(島村謙次)
小池 - 大泉隆二
笠井の部下 - 氷室政司(氷室浩二)
マイク・ダニーン
裸の男 - 小泉郁之助

2010年版

団地妻 昼下りの情事
監督 中原俊
脚本 山田耕大
製作 (「ロマンポルノ・リターンズ」製作委員会)
日活
スカパー・ブロードキャスティング
出演者 高尾祥子
三浦誠己
白川和子
配給 日活
公開 日本の旗 2010年
上映時間 75分
製作国 日本の旗 日本
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2010年、日活ロマンポルノのリメイク版企画「ロマンポルノ・リターンズ」の一作としてリメイク版が上映された。1971年版の要素を踏まえつつも大胆に現代の「団地妻」を切り取る作品に変貌しており、ストーリーは大幅に異なる。

キャスト

清香 - 高尾祥子
過疎化の進む団地に暮らす専業主婦。多忙な夫との会話もままならず、閉塞的な団地環境に不満を抱いている。
哲平 - 三浦誠己
浄水器のセールスマン。団地の自治会に飛び込みで販売にやってくる。
友次
清香の夫。残業続きで遅くまで家に帰ってこない。

関連項目

脚注

  1. ^ a b c 週刊ポスト 2021年12月3日号「日活ロマンポルノはニッポンの青春映画だ」後編より「ロマンポルノの女王・白川和子」p150-151
  2. ^ a b 安田浩一 2019, p. 57.
  3. ^ 安田浩一 2019, p. 59.

参考文献

  • 安田浩一『団地と移民 課題最先端「空間」の闘い』KADOKAWA、2019年3月。ISBN 978-4041013885 

外部リンク