「人文科学」の版間の差分

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2021年12月16日 (木) 15:30時点における版

人文科学(じんぶんかがく、英語: humanities)あるいは人文学(じんぶんがく、中国語:人文学科)とは、学問分類の一つまたは広義による科学の一つで、文系理系の二分論の考えが存在する日本では文系に分類される。自然科学自然を対象とする学問なのに対して、人文科学は人間人為の所産を研究の対象とする学問であり、またそれを可能にする人間本性を研究する学問である。これは学問を人文科学と自然科学に二分する分類法で、この場合、社会科学は人文科学に含まれ、人文科学も人文社会科学といわれることがある。一方、社会を人間と対比された形で一個の研究対象と見るとき、学問は人文科学・社会科学・自然科学に三区分される。高い就職率を誇る自然科学系学部と異なり、学問分野と就職内容の一致が高い先進国では、人文科学・社会科学系の学部は就職率が悪く、急激な志望・専攻学生の減少が続いており、一部有名大学でも閉鎖や縮小が進んでいる[1]

概要

もともとhumanitiesの訳語でありscienceという言葉は含まない。また人文科学の分野の多くが実験による実証ができないために、「科学」の名称を与えることに批判的な論者もいる。そういった論者は人文学という名称のほうを好む。人文科学における、研究方法の一つの主要な柱は文献学的方法であり、解釈の論理的整合性だけが研究者の主張に妥当性をあたえる。ただし、分野によっては実験や観察統計もまた人文科学の方法として使用される。

心理学は自然科学的な性格も併せ持つので人文科学に分類することに問題があるかもしれない、とする論者もいる。これは学問の分類が方法に基づくものか、目的・対象に基づくものかの考え方の違いである。心理学の対象が自然として見られた人間なのか、人間の自然(人間本性)なのか、で変わってくるだろう。前者であれば自然科学であろうし、後者であれば人文科学である。あるいは、統計や実験など自然科学的手法をもちいた学問分野はすべて自然科学である、とみなせば心理学の大部分は自然科学に分類される。

そして、人間の研究のうちでも特に人間行動にかかわる分野を行動科学と称し、別個に学問の分類に加える場合がある。この場合、教育学心理学社会学宗教学などは人文科学でなく、実験・実証が可能であるために行動科学として別個に分類される。これは学問手法による分類でなく、学問の目的・対象による分類である。

一般的な分野

基礎

応用

日本大学では、これらの学問分野の教育研究を主に文学部などがおこなう。

脚注

  1. ^ 『クーリエジャポン』2013年11月号p43「ハーバードの学生たちに広がる急激な文系離れの波紋」 「アメリカのハーバード大学で人文科学専攻の学生が急激に減っている。また、クーリエ・ジャポンの調査でどの学科専攻ならば大学4年間の学費と卒業後のリターンが得られるのか15位まで調査した。その1位が医学部卒業、2位がコンピュータシステム工学部卒、3位が薬学部卒。15位までをリストアップしたが、文系科学・社会科学系は13位の経済学のみである。この順位外の就職には役に立たないという枠外扱いがリベラルアーツ(学)だった。例えばアメリカのスタンフォード大学では、人文科学系の教員は全体の45%いるが、学生はわずか15%にまで下がっている。同国のハーバード大学でも1954年の36%から、2012年には20%まで人文科学系の学生割合が落ち込んだ。2010年には全米で人文科学系を卒業した人はわずか7%で、1966年から半減している。また、アメリカでは大学を卒業した学生の失業率は人文科学系の学生は自然科学系の2倍だった。志願者数の減少傾向から人文科学系学部の閉鎖や縮小が進んでいる。」

関連項目

外部リンク