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前述の通り、円楽一門会はお江戸両国亭で毎月1日から15日まで「円楽一門両国寄席」を実施している。円楽一門会の事実上の定席興行であるが他の寄席と異なり、円楽一門会所属の噺家が日替わりで主任(トリ)を務める。また、賛助出演として一門以外の噺家・色物も多数出演している(ただし、出演メンバーはほぼ固定されている) |
前述の通り、円楽一門会はお江戸両国亭で毎月1日から15日まで「円楽一門両国寄席」を実施している。円楽一門会の事実上の定席興行であるが他の寄席と異なり、円楽一門会所属の噺家が日替わりで主任(トリ)を務める。また、賛助出演として一門以外の噺家・色物も多数出演している(ただし、出演メンバーはほぼ固定されている)。 |
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2021年12月公演は、コロナ禍の中、興行の継続のため、初めて[[オフィスまめかな]]の全面協力のもと、特別企画「~若竹から35年~ 結集!!五代目円楽一門会 冬の両国寄席まつり」を開催する。「江戸の職人」「将棋」など日ごとにテーマを決め、日替わりゲストに真山由光([[新宿末廣亭]]席亭)[[高野秀行 (棋士)|高野秀行]](棋士)などを招き、色物を除いた出演者は円楽一門会の落語家のみとなる<ref>{{Cite web|url=http://ryougokuyose.html.xdomain.jp/|title=円楽一門会両国寄席|accessdate=2021-11-18|archiveurl=https://megalodon.jp/2021-1119-1349-38/ryougokuyose.html.xdomain.jp/|archivedate=2021-11-18}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://visit-sumida.jp/osusume/29290|title=冬の両国寄席まつり|accessdate=2021-11-18|publisher=墨田区観光協会|website=すみだ観光サイト|work=おすすめ情報}}</ref>。 |
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2021年11月19日 (金) 04:57時点における版
五代目円楽一門会(ごだいめえんらくいちもんかい)は、5代目三遊亭圓楽の弟子とその一門による落語家団体。
概要・歴史
前身は1980年2月1日に5代目圓楽が一門弟子と共に設立した「大日本落語すみれ会」。1978年の落語協会分裂騒動で5代目圓楽が師匠6代目三遊亭圓生と共に「落語三遊協会」を創設するも、翌1979年に圓生の死去により解散。6代目三遊亭圓生の直弟子たちは圓生未亡人や遺族の仲介で落語協会に復帰するが、5代目圓楽およびその一門のみは復帰せず、単独で「大日本落語すみれ会」を結成した。落語三遊協会解散時の落語家のうち約半数が「すみれ会」に参加したことになるが、組織的な繋がりはない。
1985年に「落語円楽党」と改名、1990年からは「円楽一門会」と称している。
同団体は落語協会離脱の経緯から、鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場で定席興行を持つことが出来ず、代替として、1985年に5代目圓楽が私財を投じて寄席若竹を設立し、定席興行を行っていたが、様々な事情からわずか4年で閉鎖された。
現在は永谷商事が所有する「お江戸両国亭」で毎月1日から15日に「両国寄席」として一門の落語会を行っている。当興行は円楽一門会のほか、賛助出演という形で6代目円楽が「客員」として加入(後述)した落語芸術協会、ほぼ同じ経緯で落語協会を離脱した落語立川流に加え、上方落語協会、さらにはかつて所属していた落語協会所属の落語家・色物芸人も多数出演している(後述)。
このほか、亀戸梅屋敷でも「亀戸梅屋敷寄席」を行っている。開催日は火曜から金曜の間に不定期であり、月に10日前後である。こちらは他団体の出演のない純粋な5代目圓楽一門の興行である。また浅草東洋館での東京演芸協会およびボーイズ・バラエティー協会の定席興行にも1~2名程度出演することがある[注釈 1]。
前述の通り、都内4定席での興行を打つことはできないが、新宿末廣亭・浅草演芸ホールでは余一会として一門の特別興行を行うことがあり、特に近年では7月31日に行われる浅草演芸ホールでの余一会で「三遊落語まつり」と称して、円楽一門会と落語協会所属の圓窓・圓丈一門による合同興行を行っている(三遊派#戦後も参照)。
2020年現在、5大落語家団体の中で、唯一女流落語家が存在しない団体である。
チラシの寄席文字・めくりなどは、寄席文字橘流の橘右女次が手がけている[1]。
総帥の引退→死とその影響
2007年、5代目圓楽が高座からの引退を表明して最高顧問となり、総領弟子・鳳楽が会長に就任し、これに「一門の幹部」として、好楽・圓橘・楽太郎(現・6代目円楽)を加えた4人による事実上の集団指導体制へ移行した。ただし、5代目圓楽自身は完全に落語界から消えたわけではなく、その後もがんなどを患いながら後進の指導を主な活動とし、なおも影響力を保持していた。しかし、肺がん・脳梗塞を再発し、最後の弟子である王楽の真打昇進から1か月も経たない2009年10月29日に死去した。
円楽一門会は、5代目圓楽と同様に落語協会から飛び出した7代目立川談志が率いる落語立川流と同様、中心人物である5代目圓楽の知名度とカリスマ性によって団体が維持されてきた面は否定できず、5代目圓楽が倒れた際には芸能マスコミなどで団体の存続について少なからぬ噂が飛び交うなどということも見られ、今後の方向性に注目が集まっている。2009年11月21日に東京會舘で行われた5代目圓楽の「お別れの会」の席で、従来からの「円楽一門会」を、「五代目圓楽一門会」(三遊亭鳳楽会長)とする方向でいることが明らかになった[2]。
2010年3月には、楽太郎の6代目円楽襲名披露興行が桂歌丸会長(当時)率いる落語芸術協会の協力を得て、定席である新宿末廣亭などで行われ、6代目円楽のほか、鳳楽・好楽・圓橘などが出演した。同年10月28日の5代目圓楽一周忌において、円楽から歌丸に対して円楽一門会の落語芸術協会への合流の申し入れがされたが[3]、芸協内では人数の問題や寄席で修業していない落語家が加入することに根強い反対意見もあり[4][5]、2011年6月の総会でも賛成派は歌丸と三遊亭小遊三だけであったため、否決された。
その後、2017年6月に円楽が単身で芸協に「客員」として加入し、円楽一門会と並行して活動することとなった[5]。それに伴い、正式な協会員ではないが円楽の代演あるいはゲストとして、好楽、愛楽、王楽、兼好、萬橘などが芸協の定席興行に出演する機会が多くなっている[注釈 2]。
一門弟子の高座名
一門の弟子の高座名の傾向として、5代目圓楽門下と6代目圓楽門下は「楽」の文字[注釈 3]、鳳楽門下は「鳳」の文字、好楽門下は「好」の文字、圓橘門下は「橘」ないしは「きつ」の文字がほぼ入っているというのが挙げられる。
円楽一門両国寄席
前述の通り、円楽一門会はお江戸両国亭で毎月1日から15日まで「円楽一門両国寄席」を実施している。円楽一門会の事実上の定席興行であるが他の寄席と異なり、円楽一門会所属の噺家が日替わりで主任(トリ)を務める。また、賛助出演として一門以外の噺家・色物も多数出演している(ただし、出演メンバーはほぼ固定されている)。
2021年12月公演は、コロナ禍の中、興行の継続のため、初めてオフィスまめかなの全面協力のもと、特別企画「~若竹から35年~ 結集!!五代目円楽一門会 冬の両国寄席まつり」を開催する。「江戸の職人」「将棋」など日ごとにテーマを決め、日替わりゲストに真山由光(新宿末廣亭席亭)高野秀行(棋士)などを招き、色物を除いた出演者は円楽一門会の落語家のみとなる[6][7]。
以下、通常公演での一門所属外の主な出演者を記す。
落語協会
- 林家正雀
- 林家時蔵
- 古今亭菊春
- 金原亭世之介
- 初音家左橋
- 三遊亭らん丈
- 柳亭燕路
- 入船亭扇治
- 3代目橘家文蔵
- 三遊亭萬窓
- 三遊亭丈二
- 三遊亭天どん
- 古今亭ぎん志
- 柳家紫文(粋曲)
- 伊藤夢葉(奇術)
- マギー隆司(奇術)など
落語芸術協会
落語立川流
上方落語協会
漫才協会
ボーイズ・バラエティ協会
- 荒木巴(奇術)
- 菊仙(曲芸)
その他
亀戸梅屋敷寄席
構成員
香盤順[8]
真打
二ツ目
前座
- 三遊亭しゅりけん
- 三遊亭楽太
おはやし
- 小池あや
- 鶴田やよい
- 栗原寿美栄
物故者
退会・廃業
- 5代目圓楽門下
- 鳳楽門下
- 三遊亭鳳好(退会後も頻繁に落語会を開催し、公式ブログも更新されている)
- 好楽門下
- 三遊亭なな好
- 三遊亭ろこう
- 6代目圓楽門下
- 神楽門下
- 三遊亭エンジン
系図
- 真打は太字、前座は小文字で示した。
- †印は物故者、名跡の後の数字は代数を表す。
関連事項
脚注
脚注
- ^ 立川流とともに、主に一門の前座・二ツ目が出演。また「特別出演」として鳳楽や好楽、王楽などの真打が出演することもある。
- ^ 兼好、王楽、萬橘の3人は2017年11月以降新宿末廣亭の芸協の定席興行の交互枠でほぼ常時出演を果たしており、特に萬橘は2020年3月31日、末廣亭が新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策による営業短縮で14時終了を余儀なくされたことに伴い、円楽一門会所属でありながら急遽トリをとった。
- ^ 5代目圓楽門下は「好楽」のように「楽」の字は後尾につけるが(三遊亭楽春などをのぞく)が、6代目圓楽門下は「楽生」のように先頭につく。これは6代目圓楽の前名「楽太郎」に因むと思われる。
- ^ 落語協会所属でもあるが、6代目円楽門下となっている。
出典
- ^ “特集 すぎなみビト 橘 右女次(うめじ)” (PDF). 広報すぎなみ (杉並区役所): pp. 1-3. (2018年12月15日) . "私は落語協会や落語芸術協会にはおりません。噺家一門の三遊亭円楽さんのところにおります"
- ^ 円楽さんお別れの会にぎやかに…楽太郎号泣 - Sponichi Annex 2009年11月22日
- ^ “五代目一周忌…六代目円楽、芸協に“合流”申し入れ”. スポーツニッポン. (2010年10月29日) 2011年3月2日閲覧。
- ^ 「糠喜びに終わるか「円楽一門」「歌丸」縁組み」『週刊新潮』第15号、新潮社、2011年4月、pp. 131。
- ^ a b 三遊亭円楽が落語芸術協会入り、悲願寄席出演へ決断…歌丸会長に恩返し - スポーツ報知 2017年6月23日
- ^ “円楽一門会両国寄席”. 2021年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月18日閲覧。
- ^ “冬の両国寄席まつり”. すみだ観光サイト. おすすめ情報. 墨田区観光協会. 2021年11月18日閲覧。
- ^ 東京かわら版編・東西寄席演芸家名鑑
- ^ a b c d e f g [1]
- ^ 東西寄席演芸家名鑑による。
外部リンク
- 五代目円楽一門会 両国寄席(所属落語家のプロフィールもこちらに掲載されている)
- 亀戸梅屋敷