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2020年の |
2020年の第25回[[釜山国際映画祭]]にて、閉幕作品として[[10月30日]]にワールドプレミア上映が行われた<ref>{{Cite web|url=https://www.biff.kr/kor/html/program/prog_view.asp?idx=49696&c_idx=349|title=조제, 호랑이 그리고 물고기들 Josee, the Tiger and the Fish|publisher=조제, 호랑이 그리고 물고기들 - 부산국제영화제 | 21-30 October, 2020|date=|accessdate=2021-3-30}}</ref>。 |
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2020年の[[第33回東京国際映画祭]]にて特別招待作品として上映された<ref>{{Cite web|url=https://2020.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3302SPS09|title=特別招待作品ジョゼと虎と魚たち|publisher=第33回東京国際映画祭10.31-11.9|date=|accessdate=2020-10-01}}</ref>。 |
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略称は「ジョゼ虎」<ref>{{cite web|url=https://natalie.mu/comic/news/412064|title=「ジョゼ虎」生配信特番を本日21時30分から、宮本侑芽・興津和幸・Lynnが出演|publisher=[[コミックナタリー]]|date=2021年1月11日|accessdate=2021年1月12日}}</ref>。 |
略称は「ジョゼ虎」<ref>{{cite web|url=https://natalie.mu/comic/news/412064|title=「ジョゼ虎」生配信特番を本日21時30分から、宮本侑芽・興津和幸・Lynnが出演|publisher=[[コミックナタリー]]|date=2021年1月11日|accessdate=2021年1月12日}}</ref>。 |
2021年3月29日 (月) 16:17時点における版
ジョゼと虎と魚たち | ||
---|---|---|
著者 | 田辺聖子 | |
発行日 | 1985年3月27日 | |
発行元 | 角川書店 | |
ジャンル | 短編小説集 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判 | |
ページ数 | 228 | |
公式サイト | www.kadokawa.co.jp | |
コード |
ISBN 978-4-04-872409-8 ISBN 978-4-04-131418-0(文庫判) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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「ジョゼと虎と魚たち」(ジョゼととらとさかなたち)は、田辺聖子の短編恋愛小説、及び本作を表題作とする短編集。『月刊カドカワ』1984年6月号に発表、角川書店より1985年3月27日刊行の同名短編集に収録された。足が悪いためにほとんど外出をしたことがないジョゼと、大学生・恒夫との純愛とエロティシズムを描くラブストーリー。
2003年に実写映画版が公開され、2020年には劇場アニメ版が公開された。
あらすじ
下肢麻痺の山村クミ子はジョゼと名乗り、生活保護を受ける祖母と二人暮らし。祖母はジョゼを人前に出すのを嫌がり、夜しか外出させない。ある夜、祖母が離れたすきに何者かがジョゼの車椅子を坂道に突き飛ばす。車椅子を止めたのは大学生の恒夫だった。それをきっかけに恒夫はジョゼの家に顔を出すようになる。ジョゼは恒夫を「管理人」と呼び、高飛車な態度で身の回りの世話をさせる。恒夫は就職活動のためジョゼの家から足が遠のく。市役所に就職が決まり、久しぶりにジョゼを訪ねると、家は他人が住んでおり、ジョゼは祖母を亡くして引っ越したという。
引っ越したアパートを探し当てるとやつれたジョゼが杖をついて出てくる。ジョゼは引っ越しのため家財道具を売り払い、二階に住む「お乳房(ちち)さわらしてくれたら何でも用したる」という中年男性に悩まされていた。心配した恒夫が「痩せて、しなびとる」と口にすると、ジョゼは激昂し出ていけと叫ぶが、恒夫が帰ろうとすると引き留め、すがりつく。その夜、二人は結ばれる。
翌日、恒夫は車を借りて、車椅子を積み込み、ジョゼとドライブする。ジョゼは動物園に行きたいとせがみ、車椅子で虎の檻の前に行く。虎の咆哮に怯えるジョゼは恒夫にすがりつき「一ばん怖いものを見たかったんや。好きな男の人が出来たときに」という。
ジョゼと恒夫は「新婚旅行」という名目で九州の海底水族館に行く。ジョゼはホテルの対応に悪態をつきながら、水族館の海底トンネルを堪能する。夜中に目を覚ましたジョゼは、自分も恒夫も魚になった、死んだんやな、と思う。それから恒夫はジョゼと籍も入れず親にも知らせない結婚生活を続けている。ジョゼはゆっくり料理を作り、洗濯をして、一年に一遍二人旅に出る。ジョゼは「アタイたちは死んだモンになってる」と思う。ジョゼにとって完全な幸福は死と同義だった。
登場人物
作品の舞台は明示されていないが、登場人物は大阪弁を話す。
- ジョゼ
- 本作の主人公。本名・山村クミ子。色白で市松人形のような整った顔の女性。恒夫より二歳年上だが、小柄で幼く見える。一人称は「アタイ」。足が悪く幼い頃から車椅子生活を送る。父親が再婚し、一時期は父親と再婚相手の女性と連れ子と四人で暮らしていたが、生理がはじまり車椅子が必要な彼女の存在は鬱陶しがられ、施設に入れられる。17歳で祖母に引き取られ、以来高齢の祖母と二人暮らし。施設や障害者団体とのつきあいはなく、孤立した生活を送っている。高飛車な性格できつい物言いをする。愛読書フランソワーズ・サガンの小説の登場人物の名前からジョゼと名乗る。
- 恒夫(つねお)
- 貧乏な大学生。坂道から落とされたジョゼを助けたのがきっかけで、ちょくちょくジョゼと祖母の暮らす家を行き来するようになる。ジョゼから「管理人」と呼ばれ、こき使われる。
- 祖母
- 施設に入れられ、引き取り手のなかったジョゼの面倒をみる。優しいが、人前にジョゼを出すことを嫌がる。生活保護を受けて暮らしている。
書誌情報
短編集
『ジョゼと虎と魚たち』と題し、表題作を含む短編9篇を収録し角川書店より1985年3月27日に刊行された。
- ジョゼと虎と魚たち(1985年3月27日、角川書店、ISBN 978-4-04-872409-8)
- ジョゼと虎と魚たち(1987年1月、角川文庫、ISBN 978-4-04-131418-0)
収録作品
- お茶が熱くてのめません
- うすうす知ってた
- 恋の棺
- それだけのこと
- 荷造りはもうすませて
- いけどられて
- ジョゼと虎と魚たち(初出:『月刊カドカワ』1984年6月号)
- 男たちはマフィンが嫌い
- 雪の降るまで
全集
- 田辺聖子全集 16 蝶花嬉遊図/王朝懶夢譚/短編3(2005年11月4日、集英社、ISBN 978-4-08-155016-6)
アンソロジー
- バージンラブ(1989年11月、北宋社、ISBN 978-4-938620-05-9)
- 女性作家シリーズ 7 佐藤愛子 田辺聖子(1998年9月18日、角川書店、ISBN 978-4-04-574207-1)
- わかれの船(宮本輝〈編〉、1998年10月、光文社、ISBN 978-4-334-92303-7)
- わかれの船(宮本輝〈編〉、2001年9月、光文社文庫、ISBN 978-4-334-73200-4)
- 中学生のためのショートストーリーズ3 肥田美代子が選ぶラブストーリー集(肥田美代子〈選〉、2007年2月22日、学研プラス、ISBN 978-4-05-202628-7)
- 10ラブ・ストーリーズ(林真理子〈編〉、2011年11月4日、朝日文庫、ISBN 978-4-02-264634-7)
実写映画
ジョゼと虎と魚たち | |
---|---|
監督 | 犬童一心 |
脚本 | 渡辺あや |
製作 |
久保田修 小川真司 |
出演者 |
妻夫木聡 池脇千鶴 上野樹里 新井浩文 新屋英子 |
音楽 | くるり |
主題歌 | くるり 『ハイウェイ』 |
撮影 | 蔦井孝洋 |
編集 | 上野聡一 |
配給 | アスミック・エース |
公開 | 2003年12月13日 |
上映時間 | 116分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 3.3億円[1] |
犬童一心監督が映画化。2003年12月13日にシネクイント他全国順次公開。PG12指定。
主演の妻夫木聡と池脇千鶴、江口のりこのベッドシーンが話題になる。
第27回モントリオール世界映画祭、第39回シカゴ国際映画祭、第16回東京国際映画祭などに正式出品。
あらすじ(実写映画)
恒夫(妻夫木聡)は、雀荘でアルバイトをしている大学生。最近、卓上で話題になっているのは近所に出没する婆さんのこと。その老婆は乳母車を押しているが、乳母車に乗せているものがわからないというのだ。恒夫はある日、偶然老婆に遭遇し、乳母車に乗っているのが少女であることを知る。それが、ジョゼ(池脇千鶴)との出逢いだった。足の不自由なジョゼは外の世界をほとんど知らなかったが、恒夫と出会ったことで様々な経験をする。恒夫はジョゼのことを愛していたものの、障がいのある人間と向き合う責任、ジョゼを抱えきれない自分への弱さから涙を流す。
キャスト
- 恒夫(つねお)
- 演 - 妻夫木聡
- 大学4年生。麻雀屋でバイトしている。楽観的で少々大雑把な性格でエッチなことが好き。優しい人柄だが、女性関係において少々だらしない所がある。街なかを移動する時は、原付きバイクを愛用。ある時ジョゼの手料理を食べたことがきっかけで、それ以降も家を訪れるうちにジョゼと親しくなる。
- ジョゼ
- 演 - 池脇千鶴
- 足が不自由だが車椅子は使わない主義。料理が得意。趣味は、読書と(祖母が押す乳母車に乗った状態の)散歩。フランソワーズ・サガンの『一年ののち』という本が好き。普段は家で沢山の本を読んで様々な知識を得る生活をしているが、行動範囲が狭いため海などは実際に見たことがない。押し入れの下の段がお気に入りの場所。
- ジョゼ幼少時
- 演 - 菅野莉央
- 子供の頃は児童福祉施設で暮らしていたが、幸治に連れられ一緒に逃げ出した。お互い母親がおらず、この頃に幸治の母親代わりになると勝手に宣言し、これ以降幸治を『息子』と呼び始める。
恒夫の主な関係者
- 香苗(かなえ)
- 演 - 上野樹里
- 恒夫と同じ大学の同期生。福祉を学んでおり、恒夫からジョゼの生活について相談を受ける。恒夫に好意を寄せており、就職の相談話を持ちかけて仲良くなろうとする。
- ノリコ
- 演 - 江口徳子(現:江口のりこ)
- 恒夫のセックスフレンド。若い女性だが、おじさんのような言動をする。恒夫とはサバサバした関係で、お互い納得したうえで夜を過ごす。
- 隆司(りゅうじ)(映画での読みは「たかし」)
- 演 - 藤沢大悟
- 恒夫の弟。恒夫とは、それほど離れていない場所でそれぞれ一人暮らしをしており時々会っている。恒夫に比べるとマメな性格。エレキギターなどを扱う楽器屋で働いている。
ジョゼの主な関係者
- ジョゼの祖母
- 演 - 新屋英子
- ジョゼと二人暮らしで質素な生活を送る。散歩好きのジョゼを乳母車に乗せて近所を歩くのが日課。また、ジョゼが読むための本をゴミ捨て場から拾ってくる。ジョゼの世話をする一方、世間体を気にしてジョゼのことを「こわれもの」という認識を持っていて、近所では自身は一人暮らしであると装う。
- 幸治(こうじ)
- 演 - 新井浩文
- ジョゼを昔から知る人物。自動車整備士として働く。ジョゼとは子供の頃に同じ児童福祉施設で暮らす。ガラが悪くキレやすい性格で言動が荒々しい。モヒカンヘアが特徴。
その他
- 恒夫の友人
- 演 - 井本貴史
- 恒夫の大学の同期生で、サークル仲間。いつも一緒にいる別の友人と共に彼女がいないため、女性から好意を寄せられる恒夫を羨む。
- 金井晴樹
- 演 - 藤原一裕
- 恒夫と同じサークルの1年生。恒夫とは不思議な縁で知り合う。漢字が苦手で誤字が多い。SMマニアで、自身はドS。
- 現場主任
- 演 - 板尾創路
- 家のリフォーム業者。恒夫がジョゼの家のバリアフリー化を依頼してきたため、ボランティア精神のある若者として感心する。
- 本屋店員
- 演 - 荒川良々
- フランソワーズ・サガンの『すばらしい雲』という本を探しにきた恒夫に絶版であることを告げる。
- 少女フキ
- 演 - 森本更紗
- ジョゼの近所に住んでいる小学生の女の子。いつも妹と一緒に遊んでいる。恒夫とジョゼの日常のやり取りを温かく見守る。
- 近所の中年男
- 演 - 森下能幸
- ジョゼの近所に住むエッチな人。フキとその妹から面と向かって『変態のおっさん(おじさん)』と呼ばれている。胸フェチらしく、女性の胸を触りたがる。
- 先輩の社員
- 演 - 佐藤佐吉
- 恒夫が後に就職する勤務先の先輩。営業に付き添い仕事の仕方を教える。
- 麻雀屋マスター
- 演 - 陰山泰
- 麻雀屋で「ミミー」と名付けたメスのミニチュアダックスを飼っている。犬ならなんでも好きというわけではなく、妊娠していないメス犬にしか興味がない。
- 麻雀屋の客たち
- 麻雀をしながら、明け方に現れる怪しげな謎の乳母車について会話をする。実際にはジョゼの祖母が乳母車にジョゼを乗せているが、周りから見えないように毛布を掛けている。そのため周りの人は誰も中身を知らず、不気味な乳母車として客たちは噂や想像で中身を語り合う。
スタッフ(実写映画)
- 監督:犬童一心
- 原作:田辺聖子
- 脚本:渡辺あや
- 助監督:五十嵐昭徳
- プロデューサー:久保田修・小川真司
- スチル:原田大三郎
- イメージフォト:佐内正史
- イメージイラスト:D[di:]
- スタイリスト:伊賀大介
- 撮影:蔦井孝洋
- 美術:斎藤岩男
- 照明:疋田ヨシタケ
- 編集:上野聡一
- 音楽:くるり
- 主題歌:『ハイウェイ』 / くるり (SPEEDSTAR RECORDS)
- 配給:アスミック・エース
- 製作:「ジョゼと虎と魚たち」フィルムパートナーズ(アスミック・エース、IMJエンタテインメント、エス・エス・エム、関西テレビ放送、博報堂)
受賞
- 作品賞
- 第77回キネマ旬報 日本映画ベストテン第4位
- 第26回ヨコハマ映画祭 日本映画ベストテン第5位
- 第47回朝日ベストテン映画祭 第5位
- 第46回ブルーリボン賞[2]
- 個人賞
- 第54回芸術選奨映画部門 文部科学大臣新人賞(犬童一心監督)
- 第77回キネマ旬報 最優秀主演男優賞
- 第2回 ロシア・ウラジオストック映画祭 最優秀主演男優賞
- 第29回報知映画賞 最優秀主演男優賞
- 第18回高崎映画祭 最優秀監督賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞
- 第46回ブルーリボン賞 最優秀主演男優賞ノミネート、最優秀主演女優賞ノミネート
- 第48期三浦賞
ソフト化
- ジョゼと虎と魚たち DVD特別版(初回限定生産2枚組、2004年8月6日発売、発売・販売元:アスミック・エース)
- ディスク1:本編DVD
- 音声特典
- オーディオコメンタリー(妻夫木聡×池脇千鶴×監督:犬童一心)
- 音声特典
- ディスク2:特典DVD
- The Diary of ジョゼと虎と魚たち
- 未公開シーン
- 番外編ショートフィルム『BUNNY〜ジョゼと虎と魚たち another story』
- くるり「ハイウェイ」ミュージックビデオ
- オープニングタイトルデザイン
- 初日舞台挨拶
- 予告編集
- ディスク1:本編DVD
- 【TCE Blu-ray SELECTION】ジョゼと虎と魚たち ブルーレイ スペシャル・エディション(BD1枚組、2012年9月5日発売、発売元・アスミック・エース、販売元・TCエンタテインメント)
- 映像・音声特典:「オープニングタイトルデザイン」を除いた全映像・音声特典を収録
実写映画(韓国版)
2020年12月10日に韓国でキム・ジョングァン監督による実写映画のリメイク版『ジョゼ』(조제, Josée)が公開された。主演はハン・ジミンとナム・ジュヒョク[3]。ワーナー・ブラザース・コリアにより配給されており、日本での公開も予定[4]。「조제」は韓国語では「ジョゼ」ではなく、「チョジェ」と読む。また、恒夫に当たる人物は이영석(イ・ヨンソク)という名である。
劇場アニメ
ジョゼと虎と魚たち | |
---|---|
Josee, the Tiger and the Fish | |
監督 | タムラコータロー |
脚本 | 桑村さや香 |
原作 | 田辺聖子 |
出演者 |
中川大志 清原果耶 宮本侑芽 興津和幸 Lynn 松寺千恵美 盛山晋太郎(見取り図) リリー(見取り図) |
音楽 | Evan Call |
主題歌 | Eve「蒼のワルツ」 |
編集 | 坂本久美子 |
制作会社 | ボンズ |
製作会社 | 『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会 |
配給 |
松竹 KADOKAWA |
公開 | 2020年12月25日 |
上映時間 | 98分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジョゼと虎と魚たち | |
---|---|
ジャンル | 恋愛 |
映画 | |
原作 | 田辺聖子 |
監督 | タムラコータロー |
脚本 | 桑村さや香 |
キャラクターデザイン | 絵本奈央(原案) 飯塚晴子 |
音楽 | Evan Call |
制作 | ボンズ |
製作 | 『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会 |
配給 | 松竹 KADOKAWA |
封切日 | 2020年12月25日 |
上映時間 | 98分 |
漫画 | |
原作・原案など | 田辺聖子(原作) 『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会(原作) |
作画 | 絵本奈央(漫画) |
出版社 | KADOKAWA |
掲載誌 | ダ・ヴィンチ |
発表号 | 2020年2月号 - 11月号 |
巻数 | 全2巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ・漫画 |
ポータル | アニメ・漫画 |
2020年12月25日[注 1]公開。主演は中川大志と清原果耶[8]。
2020年の第25回釜山国際映画祭にて、閉幕作品として10月30日にワールドプレミア上映が行われた[9]。
2020年の第33回東京国際映画祭にて特別招待作品として上映された[10]。
略称は「ジョゼ虎」[11]。
あらすじ(劇場アニメ)
海洋生物学を専攻する大学生の恒夫は、ある夜のバイト帰りに坂道を猛スピードで下ってくる車椅子の女性、ジョゼを助ける。坂道の上から降りてきたジョゼの祖母曰く、散歩中に目を離した隙に、誰かが車椅子を坂道に向かって押したのだという。アルバイトとしてジョゼの相手をするように依頼された恒夫は留学費用のためにその依頼を承諾するが、ジョゼの可愛らしい容姿とは裏腹な高飛車な言動に閉口してしまう。一度はアルバイトを辞めようとしたものの、ジョゼに言われるがままに様々な場所へと外出に付き合わされるうちに距離を縮めていく。しかし、ジョゼの祖母の死を切っ掛けに、二人の関係性に決定的な変化が生じ始める。
登場人物(劇場アニメ)
- 鈴川恒夫
- 声 - 中川大志
- 大阪の大学で海洋生物学を専攻する22歳の大学4年生。幼少の頃、メキシコの海のみに生息する「クラリオンエンゼル」を近所のアクアショップで見かけて以来、その群れを自分の目で見ることを夢に抱いている。
- ダイビングショップを始めとする複数のバイトを掛け持ち、スペイン語を勉強しつつメキシコの大学への留学費用を貯めている。
- ジョゼ
- 声 - 清原果耶
- 本名は山村クミ子。幼いころから車椅子生活を送り、現在は祖母と二人暮らしの24歳。明るい髪色をしており、色白で華奢な体格と可愛らしい容姿をしているため、恒夫からは年下だと勘違いされていた。高飛車な性格をしており、恒夫に対しては初対面時からきつく当たる。
- 日中のほとんどを家で過ごしているため外の世界に対する憧れが強く、自室で様々な絵を描いては、自分が自由に好きな場所へ赴く様を想像している。
- 二ノ宮舞
- 声 - 宮本侑芽
- 恒夫のバイト先のダイビングショップの後輩。恒夫に片思いをしているが、想いを打ち明けられずにいる。
- 松浦隼人
- 声 - 興津和幸
- 恒夫のバイト先のダイビングショップの同い年の友人。茶髪でノリが軽く、言動から女好きであることが伺える。舞の恒夫に対する想いを察している。
- 岸本花菜
- 声 - Lynn
- ジョゼが恒夫と共に訪れた図書館で司書をしている女性。ジョゼと同い年で、さらにフランソワーズ・サガンのファンであることからジョゼと打ち解け、友人関係となる。
- 山村チヅ
- 声 - 松寺千恵美
- ジョゼの祖母。ジョゼ想いで優しいものの、障碍者に対する悪意や無思慮を避けるため、ジョゼを夜間にしか散歩へと連れ出さない。
- 諭吉
- 声 - 河西健吾
- ジョゼ宅の庭に住み着いている野良の黒猫。恒夫に対しては激しい警戒を示すが、次第に懐いていく。諭吉という命名は恒夫によるもの。
- 近藤教授
- 声 - 尾花かんじ
- 恒夫が所属する研究室の指導教授。
- 水嶋
- 声 - 内田夕夜
- ジョゼに就職先の紹介などを行っている相談支援員。
- 藤田
- 声 - 浦山迅
- 水嶋とともにジョゼの担当となった民生委員。
- 西田店長
- 声 - 盛山晋太郎(見取り図)
- 恒夫のバイト先のダイビングショップの店長。
- 駅員
- 声 - リリー(見取り図)
- 恒夫とジョゼが海を見に行く際に利用した駅の駅員。
- 医師
- 声 - てらそままさき
- 交通事故に巻き込まれ入院した恒夫の担当医師。
スタッフ(劇場アニメ)
- 原作:田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』(角川文庫刊)[12][13]
- 監督:タムラコータロー[12][13]
- 脚本:桑村さや香[12][13]
- 主題歌:Eve「蒼のワルツ」(TOY'S FACTORY)
- 挿入歌:Eve「心海」(TOY'S FACTORY)[14]
- キャラクター原案・コミカライズ:絵本奈央[12][13]
- キャラクターデザイン・総作画監督:飯塚晴子[12][13]
- コンセプトデザイン:loundraw(FLAT STUDIO)[12][13]
- 劇中画:松田奈那子
- プロダクションデザイン:平澤晃弘、片貝文洋、中村章子
- 画面設計:川元利浩
- 美術監督:金子雄司
- 色彩設計:梅崎ひろこ
- 撮影監督:神林剛
- 3DCG監督:三宅拓馬
- 編集:坂本久美子
- 音楽:Evan Call[12][13]
- 音響監督:若林和弘
- 音響製作:ソニルード
- 助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
- 配給:松竹、KADOKAWA[12][13]
- アニメーション制作:ボンズ[12][13]
- 製作:『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会(KADOKAWA、松竹、ボンズ、ジェイアール東日本企画、トイズファクトリー、KDDI、TBSラジオ、ムービーウォーカー)[12][13]
コミカライズ
アニメ映画版のキャラクター原案を手掛ける絵本奈央によりコミカライズされ、『ダ・ヴィンチ』2020年2月号よりから11月号まで連載された[12][15][16]。
ノベライズ
映画公開10日前の2020年12月15日に、百瀬しのぶによる小説版『アニメ映画 ジョゼと虎と魚たち』が角川つばさ文庫より刊行された[17]。挿絵はあきづきりょうが担当。
賞歴
- 第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞[18]
脚注
注釈
出典
- ^ 「2004年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報』2005年(平成17年)2月下旬号、キネマ旬報社、2005年、152頁。
- ^ 日本映画ベストテン Archived 2009年12月11日, at the Wayback Machine.
- ^ “韓国で「ジョゼと虎と魚たち」リメイク作が公開”. 映画ナタリー (2020年12月3日). 2020年12月29日閲覧。
- ^ “韓国版『ジョゼと虎と魚たち』が世界12カ国に配給決定、日本での公開も予定”. スポーツソウル日本版 (2020年12月2日). 2021年1月9日閲覧。
- ^ “劇場アニメ『ジョゼと虎と魚たち』公開時期は2020年夏に決定!キャラ原案&コミカライズ版を担当する絵本奈央氏から、描き下ろしイラスト&コメント到着”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2020年1月3日) 2020年1月3日閲覧。
- ^ “【2020年夏】公開決定!劇場アニメ化&コミカライズ連載記念!“絵本奈央”描き下ろしイラスト&コメント到着!!”. アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』公式サイト (2020年1月3日). 2020年1月3日閲覧。
- ^ “『ジョゼと虎と魚たち』公開延期のお知らせ”. アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』公式サイト (2020年6月12日). 2020年6月12日閲覧。
- ^ a b “中川大志&清原果耶W主演『ジョゼと虎と魚たち』新公開日は12.25 主題歌はEve”. クラインクイン! (ブロードメディア). (2020年8月13日) 2020年8月13日閲覧。
- ^ “조제, 호랑이 그리고 물고기들 Josee, the Tiger and the Fish”. 조제, 호랑이 그리고 물고기들 - 부산국제영화제. 2021年3月30日閲覧。
- ^ “特別招待作品ジョゼと虎と魚たち”. 第33回東京国際映画祭10.31-11.9. 2020年10月1日閲覧。
- ^ “「ジョゼ虎」生配信特番を本日21時30分から、宮本侑芽・興津和幸・Lynnが出演”. コミックナタリー (2021年1月11日). 2021年1月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “『ジョゼと虎と魚たち』2020年 劇場アニメ化決定! ティザービジュアル、メインスタッフ情報発表”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2019年12月3日) 2019年12月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “Staff”. アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』公式サイト. 2019年12月3日閲覧。
- ^ “Eve、主題歌に続きアニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」挿入歌も担当”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2020年10月13日) 2020年10月13日閲覧。
- ^ “【2020年夏】公開決定!劇場アニメ化&コミカライズ連載記念! “絵本奈央”描き下ろしイラスト&コメント到着!”. アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』公式サイト (2020年1月3日). 2020年3月29日閲覧。
- ^ “『ジョゼと虎と魚たち』2020年夏劇場アニメ化&『ダ・ヴィンチ』で絵本奈央のコミカライズ版連載開始!”. ダ・ヴィンチニュース (KADOKAWA). (2020年1月6日) 2020年3月29日閲覧。
- ^ “アニメ映画 ジョゼと虎と魚たち”. 角川つばさ文庫. 2020年1月10日閲覧。
- ^ “第44回日本アカデミー賞:優秀アニメーション作品賞に「鬼滅の刃」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」「STAND BY ME ドラえもん 2」「ジョゼと虎と魚たち」「えんとつ町のプペル」”. まんたんウェブ. (2021年1月27日) 2021年1月27日閲覧。
関連項目
外部リンク
- ジョゼと虎と魚たち 田辺 聖子 - 角川文庫
- 公式ウェブサイト[リンク切れ]
- ジョゼと虎と魚たち - 角川映画
- ジョゼと虎と魚たち - allcinema
- ジョゼと虎と魚たち - KINENOTE
- ジョゼと虎と魚たち - IMDb(英語)
- アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』公式サイト
- アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』 (@joseetora_movie) - X(旧Twitter)
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