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2006年10月14日 (土) 12:39時点における版

アデノシン一リン酸
Chemical structure of deprotonated AMP
IUPAC名5'-Adenylic acid
分子式C10H14N5O7P
分子量347.22
CAS登録番号61-19-8
SMILESO[C@H]1[C@H]([C@@H]
(O[C@@H]1COP(O)(O)=O)
N2C3=C(N=C2)C(N)=NC=N3)O

アデノシン一リン酸(−いちリンさん)はRNA中に見られるヌクレオチドの一つである。5-アデニル酸とも呼ばれ、AMPと略される。リン酸とアデノシンヌクレオシド)の間でリン酸エステルを形成している。AMPは核酸塩基のアデニン、五炭糖のリボース、1つのリン酸より構成されている。

生産と分解

AMPは2つのADPから、アデニル酸キナーゼにより生成される。同時にATPも産出される。

2 ADP → ATP + AMP

またADPの高エネルギーリン酸結合の加水分解により得られる。

ADP → AMP + Pi

またATPの加水分解により得られる。ピロリン酸が副生成物として得られる。

ATP → AMP + PPi

RNAが生体中で分解した場合、AMPを含むヌクレオシド一リン酸(NMP)が生成する。

下のようにAMPからATPを再生産することができる。

AMP + ATP → 2 ADP (アデニル酸キナーゼによる逆反応)
2 ADP + 2 Pi → 2 ATP (好気性細菌ATP合成酵素による酸化的リン酸化反応)

AMPはミオアデニル酸デアミナーゼによりアンモニア基が脱離し、イノシン一リン酸へと変換される。

AMPは尿酸へと変換された形で体内から排出される。

環状AMP

AMPは環状AMP(cAMP)としても存在することが知られている。ある細胞内でアデニル酸シクラーゼによりATPからcAMPが生産されるが、この反応はアドレナリングルカゴンといったホルモン類によりコントロールされている。cAMPは細胞内シグナル伝達で重要な役割を果たしている。

関連項目

関連リンク