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本作は、[[アメリカ合衆国]]西部の大都市[[ロサンゼルス]]を舞台に、[[レズビアン]]や[[両性愛|バイセクシャル]]の女性たちの恋愛や人間模様を描いた[[群像劇]]である([[R-15]]指定<ref group=注>[[日本]]で年齢制限を受けた初めてのテレビドラマである。</ref>)。
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アメリカのテレビドラマ史上初めて本格的にレズビアンをメインにした作品であり<ref>{{cite news|url= https://tv.eiga.com/series/The_L_word/1/?yclid=YJAD.1588685684.Wn2BaSmdcq1VVnXXBXruk2ADah36XAn_uqjIw9pR0ZmOJAmlU4F6l5NULC3tqw--|title=Lの世界|work=映画.com|accessdate=2016-09-02}}</ref>、[[カミングアウト]]、[[同性婚]]、[[養子縁組]]、[[性転換]]、[[乳癌]]など実社会でも起こり得るリアルなテーマを扱っている<ref>{{cite news|url=https://life.letibee.com/the-l-word-lesbian-tvdrama/|title=女をやめられなくなる “Lの世界”の魅力|work=Letibee Life|date=2015-07-15|accessdate=2015-07-15}}</ref>。本作の放送以前は[[Showtime]]のオリジナルドラマは最長でもシーズン5までしか製作されたことがなかったが、同局で初めてシーズン6まで製作された作品でもある<ref>{{cite news|url=https://www.crank-in.net/fdrama/title/20040|title=Lの世界|work=クランクイン!|accessdate=2020-03-20}}</ref>。
アメリカのテレビドラマ史上初めて本格的にレズビアンをメインにした作品であり<ref>{{cite news|url= https://tv.eiga.com/series/The_L_word/1/?yclid=YJAD.1588685684.Wn2BaSmdcq1VVnXXBXruk2ADah36XAn_uqjIw9pR0ZmOJAmlU4F6l5NULC3tqw--|title=Lの世界|work=映画.com|accessdate=2016-09-02}}</ref>、[[カミングアウト]]、[[同性婚]]、[[養子縁組]]、[[性転換]]、[[乳癌]]など実社会でも起こり得るリアルなテーマを扱っている<ref>{{cite news|url=https://life.letibee.com/the-l-word-lesbian-tvdrama/|title=女をやめられなくなる “Lの世界”の魅力|work=Letibee Life|date=2015-07-15|accessdate=2015-07-15}}</ref>。本作の放送以前は[[Showtime]]のオリジナルドラマは最長でもシーズン5までしか製作されたことがなかったが、同局で初めてシーズン6まで製作された作品となった<ref>{{cite news|url=https://www.crank-in.net/fdrama/title/20040|title=Lの世界|work=クランクイン!|accessdate=2020-03-20}}</ref>。


[[2006年]]には[[GLAADメディア賞]][[GLAADメディア賞ドラマシリーズ賞|最優秀ドラマシリーズ賞]]、[[2009年]]には同賞の審査員特別賞を受賞。[[エミー賞]]や[[サテライト賞]]にもノミネートされるなど高い評価を得た<ref>{{cite news|url=https://www.imdb.com/title/tt0330251/awards|title=The L Word|work=Internet Movie Date Base|accessdate=2020-03-02}}</ref>。アメリカや[[カナダ]]、[[イギリス]]、[[ドイツ]]、[[大韓民国]]、[[イスラエル]]など約50か国で放送され、[[日本]]でも[[CS放送]]の[[FOXライフ]]や[[LaLa TV]]で放送された。
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2020年5月5日 (火) 18:53時点における版

Lの世界
The L Word
ジャンル テレビドラマ
原案 アイリーン・チェイケン
ミシェル・アボット
キャシー・グリーンバーグ
出演者 ジェニファー・ビールス
ミア・カーシュナー
パム・グリア
ローレル・ホロマン
キャサリン・メーニッヒ
レイシャ・ヘイリー
エリン・ダニエルズ
オープニング Betty『The L Word』 (シーズン2 - 6)
言語 英語
シーズン数 6 (各話リスト)
話数 70
各話の長さ 50分
製作
撮影地 カナダの旗 カナダ ブリティッシュコロンビア州バンクーバー
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州
制作 Showtime
放送
放送国・地域アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
公式ウェブサイト
シーズン1
放送期間2004年1月18日 - 4月11日
回数13
シーズン2
放送期間2005年2月20日 - 5月15日
回数13
シーズン3
放送期間2006年1月8日 - 3月26日
回数12
シーズン4
放送期間2006年1月7日 - 3月25日
回数12
シーズン5
放送期間2008年1月6日 - 3月23日
回数12
シーズン6
放送期間2009年1月18日 - 3月8日
回数8
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Lの世界』(エルのせかい、原題:The L Word)は、アメリカ合衆国カナダ合作のテレビドラマ海外ドラマ)シリーズ。2004年1月18日から2009年3月8日まで、アメリカのケーブルテレビShowtimeにて全70話(全6シーズン)が放送された。

日本ではFOXライフにて2006年1月から2010年6月にかけて放送[1]。また、LaLa TVでも2012年11月から放送が開始された。2020年2月から同年11月まで、ビデオオンデマンドサイトのU-NEXTでも全シーズンが日本語字幕付きで配信されている。

2019年12月8日から、本作の続編にあたるテレビドラマ『The L Word: Generation Q』がShowtimeにて放送開始[2][3]

概要

本作は、アメリカ合衆国西部の大都市ロサンゼルスを舞台に、レズビアンバイセクシャルの女性たちの恋愛や人間模様を描いた群像劇である(R-15指定[注 1])。

アメリカのテレビドラマ史上初めて本格的にレズビアンをメインにした作品であり[4]カミングアウト同性婚養子縁組性転換乳癌など実社会でも起こり得るリアルなテーマを扱っている[5]。本作の放送以前はShowtimeのオリジナルドラマは最長でもシーズン5までしか製作されたことがなかったが、同局で初めてシーズン6まで製作された作品となった[6]

2006年にはGLAADメディア賞最優秀ドラマシリーズ賞2009年には同賞の審査員特別賞を受賞。エミー賞サテライト賞にもノミネートされるなど高い評価を得た[7]。アメリカやカナダイギリスドイツ大韓民国イスラエルなど約50か国で放送され、日本でもCS放送FOXライフLaLa TVで放送された。

本作の構想は、自身もレズビアンであるアイリーン・チェイケンらによるものである。チェイケンが初めて制作会社に企画を持ち込んだのは1999年であった。1年後、『クィア・アズ・フォーク』といったShowtimeのゲイドラマが高視聴率を取り始めていたため、本作の製作が開始。ロサンゼルスのコミュニティがベースであり、内容の大半は実話を基にしている。なお、主要脚本家の10人中9人がレズビアンであり[8]ベルリン国際映画祭テディ賞受賞映画『GO fish』監督・脚本・制作のローズ・トローシュや、『GO fish』で共同脚本・制作・主演を務めたグィネヴィア・ターナー、テディ賞Siegessäule読者賞受賞作『恋のミニスカウエポン』監督・脚本のアンジェラ・ロビンソンなど、クィア映像作品界で著名なクリエイターが監督・脚本・プロデューサーとして多数参加している。

主な撮影は、カナダブリティッシュコロンビア州バンクーバーのコースト・マウンテンタウン・フィルムスタジオにて行われた。

シーズン1に登場する世界最大のレズビアン・パーティー「ダイナ・ショア・ウィークエンド」(年に一度、アメリカ・パームスプリングスで行われるイベント)に、2006年度は過去最高の1万人以上の女性が世界各国から集結[9]

2008年3月、本作のサウンドトラックを集めたコンピレーションCDが発売。ドラマの音楽作曲はEZgirl、音楽監督はナターシャ・デュプレイが務めた。作中には、BettyHeartThe OrganGoldfrappPeachesなどが登場する。

ストーリー

シーズン1

シカゴ大学を卒業した新進作家のジェニーは、恋人・ティムが住むロサンゼルスウェスト・ハリウッドに引っ越し、同棲を始める。人口の3分の1がセクシャルマイノリティであるウェスト・ハリウッドではLGBTは珍しくなく、ティムの隣家にもベットとティナという女性同士のカップルが暮らしていた。美術館のアートディレクターを務めるベットと映画会社で働くティナは交際歴7年の恋人であり、子どもをもつために精子ドナーを探しているという。ある日、ベットとティナ主催のパーティーにジェニーとティムも招待され、ジェニーはそこでカフェ「プラネット」のオーナーであるマリーナという女性に出会う。文学好きという共通点も手伝い、次第に距離を縮めていく2人。

プラネットは、ベットとティナの仲間たちが集っては近況を語り合う溜まり場でもあった。中性的なルックスで様々な女性と浮き名を流す美容師のシェーン、バイセクシャルジャーナリストでお喋り好きなアリス、レズビアンであることを公表できずにいる恋に奥手なプロテニスプレーヤー・デイナ。当初は環境の変化に戸惑っていたジェニーだが、個性的な彼女たちと交流するにつれてLAでの生活に活路を見出す。

ティムの婚約者でありながらマリーナの魅力に抗いきれないジェニーは、ある夜、ついにマリーナと一線を越える。それは、新たな世界の幕開けだった。

登場人物

メインキャラクター

役名 役名
(英語)
キャスト 日本語吹替 シーズン
(ゲスト)
ベット・ポーター Bette Porter ジェニファー・ビールス 唐沢潤 1-6
ジェニー・シェクター Jenny Schecter ミア・カーシュナー 永島由子 1-6
キット・ポーター Kate "Kit" Porter パム・グリア 斉藤貴美子 1-6
ティナ・ケナード Tina Kennard ローレル・ホロマン 高森奈緒 1-6
シェーン・マッカチョン Shane McCutcheon キャサリン・メーニッヒ 木内レイコ 1-6
アリス・ピエゼッキー Alice Pieszecki レイシャ・ヘイリー よのひかり 1-6
デイナ・フェアバンクス Dana Fairbanks エリン・ダニエルズ 小島幸子 1-3、(4)
マリーナ・ファーラー Marina Ferrer カリーナ・ロンバード 田村聖子 1、(4)、(6)
ティム・ハスペル Timothy "Tim" Haspel エリック・メビウス 花輪英司 1、(2、3、6)
カルメン・デ・ラ・ピカ・モラレス Carmen de la Pica Morales サラ・シャヒ 田中晶子 2-3、(6)
ヘレナ・ピーボディ Helena Peabody レイチェル・シェリー 日野由利加 2-6
マーク・ウェイランド Mark Wayland エリック・ライヴリー 杉山大 2
モイラ/マックス・スウィーニー Moira/Max Sweeney ダニエラ・シー英語版 本田貴子 3-6
アンガス・パートリッジ Angus Partridge ダラス・ロバーツ 桐本琢也 3-4
パピ Eva "Papi" Torres ジャニナ・ガバンカー 木川絵理子 4、(6)
ターシャ・ウィリアムズ Tasha Williams ローズ・ロリンズ英語版 浅野まゆみ 4-6
ジョディ・ラーナー Jodi Lerner マーリー・マトリン 五十嵐麗 4-6
フィリス・クロール Phyllis Kroll シビル・シェパード 磯部万沙子 4-6

サブキャラクター

ララ・パーキンス(Lara Perkins
演 - ローレン・リー・スミス / 日本語吹替:北西純子
シーズン(ゲスト) - 1、(2)、3
モリー・クロール(Molly Kroll
演 - クレメンタイン・フォード / 日本語吹替:武田華
シーズン(ゲスト) - (4)、5-6
アデル・チャニング(Adele Channing
演 - マラヤ・リベラ・ドリュー
シーズン - 5
ニキ・スティーブンス(Nikki Stevens
演 - ケイト・フレンチ
シーズン - 5-6
ジェイミー・チェン(Jamie Chen
演 - メイ・メランソン
シーズン - 6
サンセット・ブールバード(Sunset Boulevard
演 - ロジャー・クロス
シーズン - 6

マイナーキャラクター

ギャビー・デヴォー(Gabby Deveaux
演 - グィネヴィア・ターナー
キャサリン・クレイモア(Katherine Claymore)
演 - サンドリーヌ・ホルト
ペイジ・ソーベル(Paige Sobel)
演 - クリスタナ・ローケン
トーニャ(Tonya)
演 - レディス・マクゲシー
レイシー(Lacey)
演 - タミー・リー・マイケルズ
ディラン・モアランド (Dylan Moreland)
演 - アレクサンドラ・ヘディソン
ウタ・レフソン(Uta Refson)
演 - エリカ・セラ
フランチェスカ・ウォルフェ (Francesca Wolff)
演 - ロリータ・ダヴィドヴィッチ
シェリー・ジャッフィ(Cherie Jaffe)
演 - ロザンナ・アークエット
クレア・ジャッフィ(Clea Jaffe)
演 - サマンサ・マクロード
スティーブ・ジャッフィ(Steve Jaffe)
演 - ジェームズ・パーセル
ジョイス・ウィスチニア(Joyce Wischnia)
演 - ジェーン・リンチ
ペギー・ピーボディ(Peggy Peabody)
演 - ホランド・テイラー
キャンダス・ジュエル(Candace Jewell)
演 - イオン・オーヴァーマン
アイヴァン・エイコック(Ivan Aycock)
演 - ケリー・リンチ
ヨランダ・ワトキンス(Yolanda Watkins)
演 - キンバリー・ホーソーン
フェイ・バックリー(Faye Buckley)
演 - ヘレン・シェイヴァー
ウィニー・マン(Winnie Mann)
演 - メリッサ・レオ
レノーラ・ピエゼッキー(Lenore Pieszecki)
演 - アン・アーチャー
ナディア(Nadia)
演 - ジェシカ・キャプショー
シャーロット・バーチ(Charlotte Birch)
演 - サンドラ・バーンハード
ハンター・カービー(Hunter Kirby)
演 - クリス・マーティン
ハリソン・スコット(Harrison Scott)
演 - ランディ・キャノン
ジーン・フェインバーグ(Gene Feinberg)
演 - タイ・ルニャン
ハウィー・フェアバンクス(Howie Fairbanks)
演 - アンドリュー・フランシス
バー・コナー(Burr Connor)
演 - トニー・ゴールドウィン
リサ(Lisa)
演 - デヴォン・ガマーソール
ビリー・ブレイキー(Billie Blaikie)
演 - アラン・カミング
ステイシー・マーキン(Stacey Merkin)
演 - ヘザー・マタラッツォ
ベロニカ・ブルーム(Veronica Bloom)
演 - カムリン・マンハイム
メルヴィン・ポーター(Melvin Porter)
演 - オジー・デイヴィス
ベンジャミン・ブラッドショウ(Dr. Benjamin Bradshaw)
演 - チャールズ・S・ダットン
ダスティ(Dusty)
演 - ルシア・ライカ
ガブリエル・マッカチョン(Gabriel McCutcheon)
演 - エリック・ロバーツ
レオナルド・クロール(Leonard Kroll)
演 - ブルース・デイヴィソン

スタッフ

タイトル

当初、番組のプロジェクトの名前は『Earthlings』(地球に住むもの、(SFにおいて)地球人といった意味)であった[10]

1981年ジェーン・チェンバーズの『My Blue Heaven』の中で「the L word」というフレーズが登場している(『You're really ...? The L-word? Lord God, I never met one before. 』)[11]。また、ダフニ・デュ・モーリエエレン・ダブルデイに送った手紙の中にも同じフレーズを見ることが出来る(『By God and by Christ, if anyone should call that love by that unattractive word that begins with L', I'd tear their guts out.』)[12]

原題は『The L Word』(ジ・エル・ワード)。この「L」とは "Lesbian" (レズビアン)や"Love"(愛)の頭文字である。『Lの世界』という邦題は、The L Word → The WorLdと転化したものとされる。

エピソード

『Lの世界』の全シーズン
シーズン 話数 アメリカ放送日
シーズン初回 シーズン最終回
1 13 2004年1月18日 (2004-01-18) 2004年4月11日 (2004-4-11)
2 13 2005年2月20日 (2005-02-20) 2005年5月15日 (2005-5-15)
3 12 2006年1月8日 (2006-01-08) 2006年3月26日 (2006-3-26)
4 12 2007年1月7日 (2007-01-07) 2007年3月25日 (2007-3-25)
5 12 2008年1月6日 (2008-01-06) 2008年3月23日 (2008-3-23)
6 8 2009年1月18日 (2009-01-18) 2009年3月8日 (2009-3-8)

用語

  • チャート (The Chart)

「チャート」とは、『Lの世界』における登場人物間の肉体関係体系化したネットワークグラフ(相関図)のこと。節点は個人を、枝は肉体関係を表しており、全シーズンに通底するプロット要素でもある[13]。初期シーズンはアリスが自宅のホワイトボードとパソコン内に作成していた内輪の相関図だったが、シーズン4でアリス自身が「アワチャート (OurChart)」という名のソーシャル・ネットワーキング・サービスとして展開。登録者は自分自身のチャートを作成可能になり、レズビアンの自己紹介ウェブサイト化した[14]。原則として関係解消後も節点と枝は残り続けるため、アーカイブとしての役割が大きい。50人以上と関係を持った人物は「ハブ (Hub)」と呼ばれ、作中では「ハブの頂点」としてパピが、次点としてシェーンが言及されている。

作中でのアリスによるサイト立ち上げと同時に、パラレルプロジェクトとして実社会でも「OurChart.com」という公式ウェブサイトが作成および運営された[14]。これは登録者が独自のプロフィールを作成でき、番組に関するブログを公開するサイトであり、シーズン4開始からシーズン6終了まで稼働。番組終了後にサイトは廃止され、Showtimeの公式ウェブサイトにリダイレクトされた[15]

『Lの世界』の全6シーズンを通して成立した主な関係をまとめたチャート。ピンク色の円はメインキャラクター、紫色の円はサブキャラクターおよびマイナーキャラクター、灰色の円は言及されただけで出演していないキャラクターを示す。
  • シェーン・テスト (Shane Test)

対象者がレズビアンかどうかを判断する際に、数多の女性を落としてきたシェーンが対象者にアプローチし、対象者の反応を見て結果を判断するテストのこと。シーズン1の第3話において、デイナの片想いの相手・ララの性的指向を確かめるために最終手段として用いられた。ベット曰く、「シェーン・テストは〝絶対〟」。

  • ゲイダー (Gaydar)

ゲイ」と「レーダー」を組み合わせた造語セクシャルマイノリティ当事者がもつ、他者がセクシャルマイノリティかどうかを探知する第六感的な能力を指す。個人的な判断基準に基づいているため、必ずしも結果が正しいとは限らない。1980年代から実社会のLGBTの間で使用されている。

受賞・ノミネート

※部門の特記がないものは全てドラマシリーズ部門

部門 対象 結果
2005 第9回サテライト賞 女優賞(ドラマ部門) ローレル・ホロマン 受賞
ジェニファー・ビールス ノミネート
作品賞(ドラマ部門) 『Lの世界』 ノミネート
テレビ番組DVDリリース賞 『Lの世界』シーズン2 ノミネート
第57回エミー賞 ゲスト俳優賞 オジー・デイヴィス ノミネート
第16回GLAADメディア賞 ドラマシリーズ賞 『Lの世界』 ノミネート
ゴールデンゲート賞英語版 ジェニファー・ビールス 受賞
第36回NAACPイメージ・アワード 助演女優賞 パム・グリア ノミネート
第13回FAITAアワード英語版 女優賞 カリーナ・ロンバード 受賞
第1回ミクストメディア・ウォッチ・イメージ・アワード ドラマシリーズ作品賞 『Lの世界』 受賞
特別名誉賞 ジェニファー・ビールス 受賞
レオ・アワード英語版 編集賞 リサ・ロビソン ノミネート
総合音楽賞 トニー・ゴート/グレッグ・スチュワート/
マイケル・トーマス/ロジャー・モリス
ノミネート
音楽編集賞 ロジャー・モリス/トニー・ゴート ノミネート
2006 第17回GLAADメディア賞 ドラマシリーズ賞 『Lの世界』 受賞
第37回NAACPイメージ・アワード 助演女優賞 パム・グリア ノミネート
第10回リボン・オブ・ホープ・セレブレーション - 『Lの世界』 受賞
2007 第18回GLAADメディア賞 ドラマシリーズ賞 『Lの世界』 ノミネート
第38回NAACPイメージ・アワード 女優賞 ジェニファー・ビールス ノミネート
レオ・アワード 総合音楽賞 ロジャー・モリス/マーク・ヘンズリー/
ケン・ビール/シェーン・コネリー
受賞
編集賞 リサ・ロビソン 受賞
リサ・ビンクリー ノミネート
NAMICビジョン・アワード英語版 女優賞 ジェニファー・ビールス ノミネート
2008 第59回技術・工学エミー賞 - 『Lの世界』 受賞
第19回GLAADメディア賞 ドラマシリーズ賞 『Lの世界』 ノミネート
第39回NAACPイメージ・アワード 女優賞 ジェニファー・ビールス ノミネート
助演女優賞 パム・グリア ノミネート
レオ・アワード 編集賞 リサ・ビンクリー ノミネート
リサ・ロビソン ノミネート
音楽編集賞 ロジャー・モリス/ドン・マン/リック・セネシャル/
ドン・ハリソン/イアン・マッキー
ノミネート
2009 第20回GLAADメディア賞 審査員特別賞 『Lの世界』 受賞
ドラマシリーズ賞 ノミネート
レオ・アワード 編集賞 リサ・ビンクリー ノミネート
総合音楽賞 ロジャー・モリス/グレッグ・スチュワート/
ケン・ビール/シェーン・コネリー
ノミネート
音楽編集賞 ロジャー・モリス/ドン・マン/クリス・マクレーン/
モーリーン・マーフィー/ボニー・ランビー
ノミネート

関連商品

DVD

  • シーズン1 - 『vol.1』:2008年2月2日/『DVDコレクターズBOX』(6枚組):2008年3月7日
  • シーズン2 - 『シーズン2 DVDコレクターズBOX』(7枚組):2008年4月4日
  • シーズン3 - 『シーズン3 DVDコレクターズBOX』(6枚組):2008年8月20日
  • シーズン1-3 - 『トリロジーBOX』(20枚組)
  • シーズン4 - 『シーズン4 DVDコレクターズBOX』(6枚組):2008年11月19日
  • シーズン5 - 『シーズン5 DVDコレクターズBOX』(6枚組):2009年8月21日
  • シーズン6 - 『ファイナル・シーズン DVDコレクターズBOX』(4枚組):2010年6月2日

※DVD発売キャンペーンソングは、土屋アンナのシングル「cocoon」のカップリング曲「u」。2008年2月2日にレンタル開始。映画『あるスキャンダルの覚え書き』のレンタル版DVD特典に『Lの世界』の第1話が特別収録されている。

書籍

ゲーム

関連番組

未放送のスピンオフドラマ

2008年7月、ShowtimeCEOであるマシュー・ブランクは、『Lの世界』のエグゼクティブプロデューサーであるアイリーン・チェイケンの発案により、女子刑務所を舞台にした『Lの世界』のスピンオフドラマのパイロット版を撮影することを発表した。『The Farm』と名付けられたこのシリーズは、ファムケ・ヤンセンメリッサ・レオローリー・メトカーフを主演に据え、2008年12月にパイロットエピソードを撮影[17]。しかし、2009年4月にShowtimeは『The Farm』のシリーズ制作を取り止め、企画は実現に至らなかった[18]

The Real L Word

アイリーン・チェイケンが制作した『The Real L Word英語版』は、2010年6月20日から2012年9月6日までShowtimeにて放送されたリアリティ番組である。全27回(全3シーズン)。ロサンゼルスニューヨーク州ブルックリン区に住む、実在する同性愛者の女性たちのコミュニティの私生活に焦点を当てている[19]

L Word Mississippi: Hate the Si

ローレン・ラジン英語版監督、チェイケン制作の『L Word Mississippi: Hate the Si』は、2014年8月8日にShowtimeにて放送されたドキュメンタリー番組である[20]ミシシッピ州に住む、実在するLGBTの女性たちのコミュニティに焦点を当てた作品であり、2015年GLAADメディア賞最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞した[21]

脚注

注釈

  1. ^ 日本で年齢制限を受けた初めてのテレビドラマである。

出典

  1. ^ “性別を超えた愛のドラマ『Lの世界』 6日連続で全シリーズ一挙放送”. ORICON. (2010年4月15日). https://life.oricon.co.jp/news/75283/ 2010年4月15日閲覧。 
  2. ^ “人気レズビアンドラマ「Lの世界」復活 続編となる新シリーズ制作が正式決定”. 映画.com. (2019年2月4日). https://eiga.com/news/20190204/3/ 2019年2月4日閲覧。 
  3. ^ “『Lの世界』がカムバック! ジェニファー・ビールス インタビュー”. ニューズウィーク日本版. (2020年1月17日). https://www.newsweekjapan.jp/stories/woman/2020/01/post-317.php 2020年1月17日閲覧。 
  4. ^ “Lの世界”. 映画.com. https://tv.eiga.com/series/The_L_word/1/?yclid=YJAD.1588685684.Wn2BaSmdcq1VVnXXBXruk2ADah36XAn_uqjIw9pR0ZmOJAmlU4F6l5NULC3tqw-- 2016年9月2日閲覧。 
  5. ^ “女をやめられなくなる “Lの世界”の魅力”. Letibee Life. (2015年7月15日). https://life.letibee.com/the-l-word-lesbian-tvdrama/ 2015年7月15日閲覧。 
  6. ^ “Lの世界”. クランクイン!. https://www.crank-in.net/fdrama/title/20040 2020年3月20日閲覧。 
  7. ^ “The L Word”. Internet Movie Date Base. https://www.imdb.com/title/tt0330251/awards 2020年3月2日閲覧。 
  8. ^ “『Lの世界』に登場する奥が深い名言・名セリフを紹介”. ciatr. (2018年3月12日). https://ciatr.jp/topics/275897?page=2 2020年4月1日閲覧。 
  9. ^ マリ・クレール 2006年7月号より。
  10. ^ Schenden, Laurie K.. “Folk Like Us”. Curve Magazine. 2006年9月3日閲覧。
  11. ^ Bailey, Lucille M. (1995). “Still More on "X-Word"”. American Speech 70 (2): 222–223. doi:10.2307/455820. http://links.jstor.org/sici?sici=0003-1283%28199522%2970%3A2%3C222%3ASMO%22%3E2.0.CO%3B2-2 2007年2月11日閲覧。. 
  12. ^ Daphne du Maurier: The Secret Life of the Renowned Storyteller, by Margaret Forster (1993).
  13. ^ Elizabeth Jensen, "‘The L Word’ Spins Off Its Chart", NY Times, 2006-12-18.
  14. ^ a b Pete Cashmore, "OurChart.com – The L-Word Launching Lesbian Social Network", Mashable, 2006-12-18.
  15. ^ Ilene Chaiken, "A New Year A New OurChart" Archived June 29, 2009, at the Portuguese Web Archive, Showtime.
  16. ^ “Jennifer Beals Shoots L Word Book, Is Perfect: The Autostraddle Interview”. autostraddle. (2010年3月5日). https://www.autostraddle.com/jennifer-beals-photographs-the-l-word-cast-is-perfect-the-autostraddle-interview-35670/?all=1 2010年3月5日閲覧。 
  17. ^ Valerie Anne del Castillo (2008年10月6日). “'The L Word' Set to Come Back in January Next Year”. Showtime. 2009年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月26日閲覧。
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外部リンク