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2019年5月4日 (土) 09:24時点における版

即位の礼に臨む昭和天皇
即位礼正殿の儀にて高御座に立つ上皇明仁

即位(そくい)とは、死去したり、譲位した君主皇帝国王など)の跡を継いで、その君主位に就くことである。君主の第一子や弟が皇太子(王太子)や皇太弟(王太弟)に就任し、先代君主が死去した後に継ぐことがある。最大の式典という意味の「大典(たいてん)」の語を以て即位を指す(反対語は君主の死と葬儀を指す「大喪」)。

即位に際して儀式を執り行うことも多く、戴冠式(即位式)と呼ばれる。一般的に即位時期に合わせて行われるが、国内の政情不安や先代君主への服喪、財政難などを理由に数年後に実施されることもある。

日本における即位

大宝令』や『養老令』などの規定には「およそ天皇位に即きたまはば、すべて天神地祇を祭れ」とあるが、これは大嘗祭のことを指した。令における践祚については833年天長10年)成立の『令義解』に「天皇の位に即きたまふ、これを践祚といふ」と説明している。先帝の譲位または崩御にあたって新帝はまず三種の神器を受けて践祚し、その後に日を選んで大嘗祭を行って神祇百官に布告する。その後さらに即位の礼を行い天下に自分が天皇の位を継いだことを内外に示す。すなわち即位和訓:あまつひつぎしろしめす)とは新帝が天皇の位についたことを意味し、即位と践祚は同義であったが、後の桓武天皇以後で即位の礼を行事として分離するようになったことから践祚と即位は区別されるようになった。天皇としての在位は践祚に始まると解釈できる。即位の礼は践祚後すぐに行われていたとは限らず、さまざまな事情で数年を要した例がある(詳細は即位の礼を参照)。

即位を「日嗣(ひつぎ)」と呼ぶことがある。出雲国造家では代がわりの際にこれに倣った「火継式」と呼ばれる神火を受け継ぐ儀式が行われている。

現在の皇室典範では践祚と即位が再び統合されており、この二つを一概に即位として扱って区別は行わない。即位の礼は即位(従前の践祚に相当)直後ではなく1年以上後に行うきまりである(上皇明仁は、即位から1年10ヶ月後に即位の礼が行われた)。

関連項目