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'''ストロベリー・ヒル・ハウス'''(Strawberry Hill House)は政治家[[ホレス・ウォルポール]]が18世紀中頃に建てた中世[[ゴシック建築|ゴシック風]]の邸宅である。[[ゴシック・リヴァイヴァル建築]]の先駆とされる<ref>[[五十嵐太郎]]『おかしな建築の歴史』([[エクスナレッジ]] 2013年)p.216fなども[[ウェストミンスター宮殿|イギリス国会議事堂]]や[[国会議事堂 (ハンガリー)|ハンガリー国会議事堂]]とともに「[[ゴシック・リヴァイヴァル建築]]」に分類している。</ref>。
'''ストロベリー・ヒル・ハウス'''(Strawberry Hill House)は、第4代[[オーフォード伯爵]][[ホレス・ウォルポール]]が18世紀中頃に建てた中世[[ゴシック建築|ゴシック風]]の邸宅である。[[ゴシック・リヴァイヴァル建築]]の先駆とされる<ref>[[五十嵐太郎]]『おかしな建築の歴史』([[エクスナレッジ]] 2013年)p.216fなども[[ウェストミンスター宮殿|イギリス国会議事堂]]や[[国会議事堂 (ハンガリー)|ハンガリー国会議事堂]]とともに「[[ゴシック・リヴァイヴァル建築]]」に分類している。</ref>。


== 概要 ==
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==関連項目==
==関連項目==
*[[歴史主義建築]]
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[[Category:ロンドンの博物館]]
[[Category:第一級指定建築物]]

2018年5月11日 (金) 13:17時点における版

座標: 北緯51度26分18秒 西経0度20分05秒 / 北緯51.4382度 西経0.3348度 / 51.4382; -0.3348

ストロベリーヒル・ハウス

ストロベリー・ヒル・ハウス(Strawberry Hill House)は、第4代オーフォード伯爵ホレス・ウォルポールが18世紀中頃に建てた中世ゴシック風の邸宅である。ゴシック・リヴァイヴァル建築の先駆とされる[1]

概要

ストロベリー・ヒル・ハウスはロンドン郊外にあるトゥイッケナムの広大な地所に建てられている。

ウォルポールは1747年にこの地を借入れた。「ストロベリー・ヒル」という名は、土地にあった小さな屋敷から見つかった古文書に記されていた古い地名にちなむ。 翌1748年、ウォルポールは自邸の建設に着手し、1749年には正式に土地を購入した[2]。建築師ロビンソンを雇い入れ、1754年頃までにゴシック風の自邸を造り上げた。ウォルポールは友人たちとともに空想をふくらませ、様々な中世建築から自分好みの装飾を引用し、ディテールを決定していった。

出来上がった邸宅は評判がよく、人々の中世への憧れをかき立てた。1757年からそこに印刷所をもうけ、自作やトマス・グレイその他友人の作品を次々と印刷出版した。ウォルポールはまた、ある日見た夢をもとに中世の古城を舞台にした幻想的な小説『オトラント城奇譚英語版』(1764年)を書き、これも大きな評判を呼んだ。

ウォルポールらはさらに邸宅の増築を重ね、はじめ対称的だった建物は不規則な形態になっていった。1759年にゴシック風の円塔、1763年に西側の増築部分、1777年に円錐屋根のボークレア塔を建てた[3]

ストローベリ・ヒルにはウォルポールの様々なコレクションが展示されており、ウォルポールは案内記を作成した。見学者希望者が多く、見学は1日1組に限定していたという。

ストローベリ・ヒルと『オトラント城奇譚』はイギリスにおけるゴシック趣味の流行に決定的な影響を与えたと評されている。

その後

ウォルポールの死後、邸宅は人手に渡り、翼廊が増築された。第2次世界大戦後にはカトリック系の学校が使用し、一部改造が加えられた[4]。2008年から2年をかけて古資料をもとに修復されている[5]

注釈

  1. ^ 五十嵐太郎『おかしな建築の歴史』(エクスナレッジ 2013年)p.216fなどもイギリス国会議事堂ハンガリー国会議事堂とともに「ゴシック・リヴァイヴァル建築」に分類している。
  2. ^ 鈴木博之『建築の世紀末』p40。
  3. ^ 日本建築学会『西洋建築史図集』三訂版p204。
  4. ^ 鈴木博之『建築の世紀末』p296。
  5. ^ Introducing Strawberry Hill StrawberryHillHouse, 2011/02/10

外部リンク

関連項目