「ルパン三世 ルパンVS複製人間」の版間の差分
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== あらすじ == |
== あらすじ == |
2017年9月17日 (日) 18:14時点における版
ルパン三世 ルパンVS複製人間 | |
---|---|
監督 | 吉川惣司 |
脚本 |
大和屋竺 吉川惣司 |
原作 | モンキー・パンチ |
製作 | 藤岡豊 |
出演者 |
山田康雄 増山江威子 小林清志 井上真樹夫 納谷悟朗 西村晃 三波春夫 赤塚不二夫 梶原一騎 |
音楽 | 大野雄二 |
主題歌 | 三波春夫「ルパン音頭」 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1978年12月16日 |
上映時間 | 102分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 9億1500万円 |
次作 | ルパン三世 カリオストロの城 |
『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(ルパンさんせい ルパンたいクローン)は、1978年12月16日に公開されたモンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第1作。
本来の作品タイトルは『ルパン三世』であるが、ビデオソフト化の際に以後の劇場作品と区別するため、パッケージタイトルとして『ルパンVS複製人間』という副題が付いた。
概要
日本テレビ系全国ネットで放送されていた『ルパン三世・TV第2シリーズ』(以下、『TV第2シリーズ』)の高視聴率を受け、製作費5億円をかけて製作された。ルパン三世と、自らを神と名乗る謎の人物マモーとの、賢者の石を巡る争奪戦を描く。「世界初の長編アニメビジョン」と宣伝で謳われ、作画においてビスタサイズを想定して通常より大判のセル画を用いている[1]。
本作は「初期の頃の大人向けのルパンが見たいという声にお応えします」という制作趣旨が明示されており、当時放送中だったTV第2シリーズの広い年齢層向け作風とは異なり、『ルパン三世 ・TV第1シリーズ』(以下、『TV第1シリーズ』)初期の作風に近づけるという意向が明言されていた。東宝宣伝部によると本作は『007シリーズ』のアニメ版という位置付けとし、ポスターと本編にヌードや性的表現を登場させるなど、ターゲットとする観客層は大人を想定していた。地方での同時上映作品はアガサ・クリスティ原作、ジョン・ギラーミン監督の『ナイル殺人事件』という大人向けの作品であり、こちらがメインであった。ところが、いざ公開が始まると事前の予想とは異なり、実際の観客層は『TV第2シリーズ』を視聴中の中高生が中心だった。そのため、10億円の配給収入を上げて次回作(『ルパン三世 カリオストロの城』)の製作が決定すると、ターゲットとする観客層は15~16歳中心に改められた[2]。
キャラクターデザインは『TV第1シリーズ』(大塚康生)、『TV第2シリーズ』(北原健雄)とも異なり、椛島義夫によって新たに描き起こされた。また、愛車は『TV第1シリーズ』初期で使用されていたメルセデス・ベンツSSKが採用された。
『TV第1シリーズ』のキャラクターデザイナーである大塚康生は、少し先行して製作されていた『未来少年コナン』の影響で参加が遅れて、監修・メカニックデザインとクレジットされているが本作に参加した時点で作画の80%が終わっており作画チェックの手伝いをしたのみである[3][4]。
1989年から始まったテレビスペシャルの初期4作(『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』~『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』まで)のキャラクターデザインは本作をイメージしたものである。また、本作でのルパン(赤ジャケットに黄色のネクタイ)と五ェ門の衣装設定(白系統の袴)は、以後のテレビスペシャルでもほぼ共通となっている。
後の映画作品やテレビスペシャルでは不二子以外の(ヒロインやマドンナ的な役柄の)女性キャラクターの登場がほぼ恒例となっているが、この作品には登場しない。書記長として出演した梶原一騎は製作担当の東京ムービー新社社長藤岡豊と『巨人の星』以来親交がある。エジプト警察署長として出演した三波春夫は本作品のエンディングテーマである「ルパン音頭」を歌っており、これも藤岡の指示で挿入されたものである。この一件は、経緯を承知していなかった監督の吉川惣司が降板すると言い出す騒ぎとなった[4]。
本作はクローン技術をテーマにしたSF作品であり、細胞分裂の限界(テロメア参照)などクローンに関する知見を盛り込む一方で、実際のクローン技術では達成不可能な「複製人間」を登場させている。この作品が公開された1978年はイギリスで「試験管ベビー」と呼ばれる世界初の体外受精児が誕生している。このためクローンはこの年の旬のテーマとなり、本作以外にもクローン人間をテーマとした小説『ブラジルから来た少年』の映画化、ノンフィクションという触れこみの『複製人間の誕生(In His Image:the Cloning of a Man)』の刊行があった。科学ライターの金子隆一は、コピーを重ねるとゲノムが劣化する問題を扱った作品は日本のメジャー作品では珍しいと評価している[5]。
公開当時のパンフレットには、ルパンが死刑になったことで目的を達成した銭形は警察官を退職し、山寺の寺男になっているというあらすじが書かれている。実際にこのくだりは製作されたが、最終的にはカットされた。冒頭でルパンの検死報告が流れるシーンの背景が仏像なのは、この山寺のシーンに直結していたための名残である。この山寺のアイディアは、後に『ルパン三世 風魔一族の陰謀』に流用されている[6]。なお劇場用予告編にはカットされた山寺のシーンとルパン三世『TV第1シリーズ』第1話「ルパンは燃えているか・・・・?!」のシーンが一部使用されている。DVDの特典で没となった和尚や寺男デザインの銭形、本屋の親父と乞食姿の次元などの設定画がある。特報では『ルパン三世 パイロットフィルム(シネマスコープ版)』の映像が多用されている。
なお、脚本は大和屋竺と吉川惣司の連名であるが、実際は吉川一人の執筆である。打ち合わせは2人で重ねていたものの、吉川一人で書き上げたものが初稿としてプロデューサーに提出された。その後、吉川は大和屋に直しを打診したがそのままでいいと了解を得たため、吉川の大和屋への敬意から連名クレジットとなった[7]。
配給収入は9億1500万円で1979年公開の日本映画としては9位、キネマ旬報ベスト・テンでは26位だった[8]。双葉文庫の『ルパン三世カルト 2001』ではテレビシリーズ、劇場版、OVA、テレビスペシャルすべてを含めた面白さのランク付けで、本作は2位と評価されている(1位は『TV第1シリーズ』第2話「魔術師と呼ばれた男」)。 1999年11月19日に『金曜ロードショー』で放送された際は視聴率19.7%を記録。これは同作がテレビ放送された中で最も高い視聴率で、劇場版作品としては2位である[9]。
公開当時、本作はAGFとタイアップ契約を結んでいた。AGFはこの時、新製品「テレパッチ(日本初上陸の炭酸入りキャンディーで、後のドンパッチ。CMでナレーションを担当していたのはルパン役の声優、山田康雄だった)」を発売したばかりで、作中、ルパンがマモーに頭の中のイメージを映像化する装置を装着されるシーンでは、ルパンの頭の中の映像として、無数の女性のバストのコラージュや不二子のヌードなどとともに、ルパンがテレパッチを食べ、刺激を楽しんでいるカットが挿入されている(テレビ放送・過去の映像ソフトなどではこれらのカットはほとんどが削除されているが、LD、VHD、DVD、ブルーレイなどではノーカットのままで収録された)。
2007年には、本作の世界観をベースとした同一素体フィギュアのセット「ルパン三世対決セット」シリーズがミクロアクションシリーズとして発売された。一方は本人としてであり、もう一方はクローンという設定である。
MX4D版
2017年9月1日より、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』MX4D[注 1]版が劇場公開されている[10]。これはルパン誕生50周年記念企画の一環であり、前年1月に公開された『ルパン三世 カリオストロの城』MX4D版に次ぐもの(『カリオストロ~』は監督の宮崎駿はノータッチだったが、本作では監督の吉川惣司自らが監修し直接MX4D化した)。映像自体も4Kリマスター化し、音声もオリジナル版のモノラルから5.1chデジタルサウンドにグレードアップしている。
あらすじ
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
ある日、一人の男が処刑された。その男が「ルパン三世」であることは、鑑識の結果、事実だった。だが、その事実を信じようとしない男がいた。警部である、その男・銭形は、狂気に取り付かれたかの様な勢いでルパンが埋葬されているドラキュラ城へ車で行き、「物事には、限りってものがあるんだ」とルパンの遺体に自らの手でとどめを刺そうとするが、遺体は爆発してしまう。その時、
「相変わらず殺気立ってんなぁ…とっつあん…」
爆発の衝撃で引っくり返った銭形の目の前には、先ほど爆発したはずのルパン本人が現れる。そのルパンの言葉によると処刑されたのは偽者であるらしく、銭形はとりあえずと言わんばかりにルパンを逮捕しようとするも、逃げられてしまう。
ルパンは、エジプトにあるピラミッドから「ある石」を盗み出した。その石は、人間に永遠の生命を与えるとの言い伝えがある「賢者の石」と呼ばれるものだった。それは不二子の依頼だったが、賢者の石を持ってきたルパンに対し、不二子はいつにも増す形で冷淡な態度で応対し、ルパンの隙を突いて硬化ガスを吹き付けて賢者の石を持ち去ってしまった。そんな不二子もまたある人物に依頼されていたが、「マモー」と名乗る依頼主は、ルパンを使って不老不死に関する品物を集めていた。しかし、ルパンは盗聴器付の偽物を渡したため、マモーに狙われる。
不二子はマモーの手を逃れてルパンの前に現れて助けを乞うが、次元と五ェ門は不二子の密告によって痛い目に遭っていたため不二子を許さない。不二子をかばうルパンに愛想をつかした二人は、ルパンのもとを去ってしまう。ルパンと不二子は2人だけの一夜を過ごすことになったが、不二子はまたもルパンを欺き、麻酔薬でルパンを眠らせ、やって来たマモーの部下・フリンチに引き渡した。フリンチに捕らえられたルパンは、マモーの島でナポレオンやヒトラーなどの歴史に大きな影響を与えた人物らしき人々に出会う。彼らはマモーのクローン技術によって複製された人々だった。マモー自身も1万年前から自己を複製し続けてきた複製人間(クローン)、永遠の命を得た「神」だと自称するが、ルパンは信じない。
一方、次元と五ェ門はFBIのゴードンに拘留されてしまう。マモーはアメリカ政府をも脅迫し、医学・細胞学や生命工学の機密情報を要求していたのだ。マモーの本拠地を問い詰められるもシラを切る次元と五ェ門は、ゴードンの上司であるスタッキー大統領特別補佐官の命令により釈放され、ルパンの残したメモを元にマモーの島へ船で向かうが、船底には必死に船に捕まる銭形がいた。
そのころルパンは賢者の石と不二子を奪い、島中を逃げ回っていた。そこへ助けに来た次元の手によってマモーは射殺され、五ェ門によってフリンチは斬られ、ルパンたちは逃げ出すことに成功する。そして、島はアメリカ軍の空爆によって葬られた。空爆を命じたスタッキーは言い放つ。「この世で神がいるのだとすれば、それは我々だけだ」と。
コロンビアの田舎町にあるホテルへやってきたルパン一行だったが、そこへ死んだはずのマモーが現れて不二子を連れ去り、処刑されたルパンはマモー自身が作ったクローン、いやあるいは処刑されたルパンが本物では…と挑発する。ルパンの「お前が神なら、奇跡を起こせ」との反発に答えるようにコロンビアの街を大地震が襲い、街は廃墟と化す。マモーは本拠地で核ミサイルのボタンを押してアメリカ政府を挑発するが、ルパンはマモーの力に心が折れた次元の制止を振り切り、単身マモーの本拠地へ乗り込み、ついにマモーとの対決を迎える。
ゲストキャラクター
- マモー
- 不二子に賢者の石を渡すよう依頼した謎の怪人物。表向きでは世界一の謎の大富豪「ハワード・ロックウッド」として、鉄鉱、造船、運輸、報道の多国籍企業によって世界の富の3分の1を支配しており、近年では考古学の発掘も手がけている。子供のような低い頭身、薄灰色の肌、カールを巻いた頭髪と人間離れした不気味な姿が特徴。ルパン曰く「とっちゃん坊や」、次元曰く「並みの人間ではかないっこねえ化物」。
- その正体はクローン技術によって不老不死を実現し、己自身を生み出して育むことで1万年を生き抜き、歴史を影から動かしてきたと自称する天才科学者。本体から念動力を送り込む事で、小型機械を埋め込まれた自分の分身となるクローンを操っていた。しかし、クローンを延々と大量生産し続けた結果、コピーを繰り返せば像がぼやけるように遺伝子情報の劣化が生じており、クローンもまた単なる劣化コピーと化して不死は限界に達し、賢者の石に最後の望みを託した。他にも米ソ政府に両国が持つ生命工学の情報を全て供与するよう要求したり、北京の故宮博物院からは始皇帝の正薬、ドラキュラ城のマンドラゴラの根など不老不死の伝説が残る品々を不二子を通じてルパンに盗ませていた。
- 性格は極めて傲慢かつ独善的で、自身を「預言者」「神」と言って憚らず、例え相手が大国の大統領であろうと尊大に振る舞い、加えて優れたものや美しいものなど自分が選んだ者のみ生きていれば良いという強い選民思想の持ち主。取り分け不二子をいたく気に入っており、最初から最後まで彼女を手元に置こうとしていた。部下には科学者やフリンチの様な大男達、そして自分のクローンの不良品等がいる。
- カリブ海の孤島に居を構えており、ゴシック様式とギリシア様式が融合したような独特な形状をした城には、ジョルジョ・デ・キリコ・マウリッツ・エッシャーの絵画の世界を再現した空間が広がり、そこにヒトラー、ナポレオン、果ては古代中国時代の哲人など自分が選んだ優秀な人間をクローン再生して住ませている。さらにコロンビアにある古代遺跡の地下には巨大な原子力発電所と多数の核ミサイルを配備した秘密基地があり、そこにクローン体を操っている本体が存在している。
- 自分が利用されていることを知ったルパンが賢者の石の提供を拒否したことで敵対、幾度も刺客を差し向けたり、先んじてアジトを潰すなどしてルパンを精神的に追い詰め、不二子の手引きで遂にルパンを捕らえる。当初は不二子の要望どおりルパンを自分の下に受け入れようとしたが彼が自身の思想を否定したことに加え、そのルパンの意識をスキャンにかけた所、彼の深層意識が神に近いものだと脅威を感じてルパンを殺そうとした。この一体目のクローン体は、アメリカ軍の空爆に乗じて駆けつけた次元の銃弾を額に撃ち込まれ死亡するが、間もなく二体目のクローン体が現れて自身の正体をルパンに告げ、不二子を誘拐する。
- 賢者の石を持ってしてもテロメアの問題を解決できなかったことに絶望し、さらに自分の要求を無視した米ソ政府への報復として世界中に核攻撃を行おうとするも、基地に乗り込んだルパンに核ミサイルを全て破壊されてしまい、不二子を連れて逃げようとした所を追ってきたルパンにレーザー攻撃を仕掛けるが、ルパンが持っていた斬鉄剣の破片で反射されたレーザーの直撃を受けて二体目も焼死する。直後に本拠地奥深くに隠れていた本体、すなわち130代目の巨大な脳がルパンと不二子の前に現れ、自らはロケットに乗って宇宙の彼方にある不死の異文明へと旅立ち、そこで真の神となって地球に再臨することを図るが、ルパンが仕掛けた腕時計を使った時限爆弾でロケットごと爆破された。爆破されたロケットから飛び出した脳はそのまま太陽へ飛んで行き、その長い生涯に幕を下ろす。マモーの正体を知ったルパンは「神どころか薄汚ねえ化け物」と酷評し、その最期に対しては「マモー、感謝しな。やっと死ねたんだ」と皮肉を言った。
- 名前の由来は、原作と『TV第1シリーズ』に登場する魔毛狂介から。他にも、『TV第2シリーズ』以降は「まもう」の音を持つ名前の敵対キャラクターがいくつか登場している。
- スタッキー
- アメリカ合衆国大統領特別補佐官(実在するポスト)で、次元曰く「世界で一番偉え男を操っている、おっちゃん」。米国へのマモーの脅迫に対し、極秘裏に対応を進めていた。ホットラインに割り込んできたマモーの本拠地を探るために次元と五ェ門を拘束。拷問までちらつかせて取調べをするが、二人がマモーについて何も知らないことがわかると、二人を釈放。だがその裏で偵察衛星からしっかりと二人の行動確認をしていた。一見冷静な知性派に見えるが、「この世で神がいるのだとすれば、それは我々(=アメリカ合衆国連邦政府)だ」と言い放つなど、傲慢な面も持ち合わせている。
- 世界の富の3分の1を支配する謎の大富豪「ハワード・ロックウッド」がマモーの正体だと判明すると、マモーの本拠地への再三の空爆を開始する。最後には全ての秘密を揉み消すために、対策本部を部下のゴードンもろとも爆破することを命じる。
- ゴードン
- スタッキーの部下。スタッキーと共に次元、五ェ門を取り調べた。フリンチと体格が似ていたことから「フリチンとか言う野郎は、お前か?」と、次元に間違えられている。典型的なアメリカ主義者であるようで、横暴な面が強い。
- マモーの死亡後は全ての秘密を揉み消すために、各国が発射したミサイルの指揮を執り、自らは完全に狂喜しながら「殺せ!殺せ!秘密を知ってる者は一人残らず抹殺するんだ!」と叫んでいたが、スタッキー曰く「事が済み次第、ここ(対策本部)を爆破してくれたまえ。ゴードン?もちろん彼も例外ではない…」とのことで、秘密を知っているゴードンも対策本部ごと抹殺されてしまったようである。
- フリンチ
- マモーの手下で、用心棒をしている大男。ヘリや巨大トレーラーを駆使してルパン一味を襲い、ルパンのアジトの一つを破壊し、マモーの元へルパンを連れて行った。その後、マモーの住むカリブ海孤島の海岸で五ェ門と剣で決闘し、スーツの下にレーザー光線以外では切断できない特殊合金製の防弾チョッキを着用して、五ェ門の斬鉄剣を刃毀れさせた挙げ句へし折るが、無防備であった顔を輪切りにされ、そのまま海に転落死した。なお、カリブ海のマモーの島では、フリンチと同じ外見の大男たちが島の警備を行っている。また、その内の一人はルパンを檻に閉じ込めて見張っていたが、ルパンいわく「最も原始的な手」に引っかかり逆に閉じ込められてしまうなど間抜けな一面もあり、あまり賢くはない。
声の出演
キャラクター | 声優 | 英語版(全日空版) | 英語版(ストリームライン版) | 英語版(マンガ版) | 英語版(パイオニア版) |
---|---|---|---|---|---|
ルパン三世 | 山田康雄 | ? | ボブ・バーゲン | ウィリアム・ダブリズ | トニー・オリバー |
次元大介 | 小林清志 | スティーブ・ビュリン | エリック・マイヤー | リチャード・エプカー | |
石川五ェ門 | 井上真樹夫 | ウィリアム・ロス | カーク・ソーントン | ギャリック・ヘイゴン | レックス・ラング |
峰不二子 | 増山江威子 | パトリシア・小林 | イーディ・マーマン | トニー・バリー | ミシェル・ラフ |
銭形警部 | 納谷悟朗 | グレゴリー・スター | デヴィッド・ポーヴァル | ショーン・バレット | ジェイク・マーティン |
マモー | 西村晃 | マイク・ウォーマン | ロバート・アクセルロッド | アラン・ウェンガー | ジョージ・C・コール |
警視総監 | 富田耕生 | ドン・ノヅ | ジェフ・ウィンクレス | ? | エドワード・ジラ |
スタッキー | 大平透 | ? | スティーブ・クレイマー | オスグッド・W・グリック | |
ゴードン | 柴田秀勝 | ドン・ノヅ | マイク・フォレスト | マイケル・マコノヒー | |
フリンチ | 飯塚昭三 | ? | ? | ボブ・パーペンブルック | |
科学者 | 村越伊知郎 | エドワード・ジラ | |||
職員 | 嶋俊介 | ? | |||
警官 | 宮下勝 | ||||
エジプト警察署長 | 三波春夫(特別出演) | スティーブ・クレイマー | エドワード・ジラ | ||
大統領 | 赤塚不二夫(特別出演) | ||||
書記長 | 梶原一騎(特別出演) | ジェフ・ウィンクレス |
スタッフ
- 製作 - 藤岡豊
- 原作 - モンキー・パンチ(双葉社刊)
- 監督・演出・絵コンテ - 吉川惣司
- 脚本 - 大和屋竺、吉川惣司[注 2]
- 監修 - 大塚康生
- レイアウト - 芝山努
- 作画監督 - 椛島義夫、青木悠三
- 美術 - 阿部行夫
- 撮影監督 - 黒木敬七
- 編集 - 相原義彰
- 録音監督 - 加藤敏
- 音楽 - 大野雄二
- 選曲 - 鈴木清司
- 製作補 - 郷田三朗、片山哲生
- 作画
- アクト - 大坂竹志、佐久間信計、小柴重光、林隆文、安西武、沼憲子、天野公子、前田順子、佐藤由美子、新木寿子、関三恵子、佐藤喜子、大迫由美子、小林左希子、森川明美、幸田知子、伊藤幸松
- スタジオルック - 岡豊、桑原玲子、国島龍二、高橋敏夫、上杉淳史、望月則子、松田節子
- マジックバス - 清山滋峯、清水忠蔵、井上一夫、四分一節子、外山一博、鈴木まり子
- オカスタジオ - 増谷三郎、橿目八男
- スタジオメイツ - 小泉謙三、大宅幸男、一川孝久、島田和義、神林美雪、中島裕子、岸本良子、井上由美、内山幸子
- スタジオ・ライブ - さかいあきお、安藤淳子、小河清美、北川祐子、高橋理恵、渡辺浩、丸山政次
- OHプロダクション - 丹内司、友永和秀、岡本健一、山内昇寿郎、葛岡博、槌田幸一
- T・A・F - 古瀬登
- 動画チェック - 大武正枝
- 美術助手 - 野谷顕次、門野真理子
- 背景
- 色指定 - 萩原政司
- 仕上
- イージーワールド - 曽根由貴子、菊地真理、森田キヨ子、渡辺とし美、前川孝、萩原澄恵
- スタジオライフ - 若井喜治
- スタジオタージ - 館野透治
- グループジョイ - 新井正春
- 撮影 - 萩原享、森田俊昭、小野聡、桜井好己、山口久子、鈴木武弘、清水正幸、熊瀬哲郎
- ネガ編集 - 鶴渕充寿
- 効果 - 橋本正二(宮田音響)
- 整音 - 原聡
- 挿入歌 - 「ルパン音頭」(テイチク・レコード)
- 録音スタジオ - アオイスタジオ
- 現像 - 東京現像所
- 制作進行 - 矢島和昭、春田克典
- 制作担当 - 池田陽一
- 制作宣伝 - P&M
- 制作協力 - 東北新社
- 連載誌 - 週刊漫画アクション、パワァ・コミックス(双葉社刊)
- 配給 - 東宝株式会社
- 製作 - 東京ムービー新社、日本テレビ(クレジット無し)
続編
2000年にバンプレストから、「生きていた複製人間」の題名でテレビゲーム作品として本作の続編の制作が予定されていた。
内容は、「何人もいたマモーのクローンの中の数体が生き残っていて、ルパンたちに復讐を企む」というものであり、敵キャラクターとして、マモーだけでなく、『ルパン三世 カリオストロの城』『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』『ルパン三世 風魔一族の陰謀』『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』などの劇場映画シリーズのキャラクター(のクローン)も登場する予定であった。しかし製作が思うように進まず、ルパンのゲームの製作権が現在のトムス・エンタテインメントの親会社であるセガホールディングス(2015年3月まではセガ)へ移ってしまったため没案となっている。
テレビ放送日時
近年の放送では冒頭のクレジット表記は「トムス・エンタテインメント作品」に差し替え。
回数 | 放送日 |
---|---|
1 | 1979年12月12日 |
2 | 1982年 | 1月 6日
3 | 1983年 | 9月14日
4 | 1984年10月24日 |
5 | 1993年 | 2月 5日
6 | 1999年11月19日 |
7 | 2002年 | 2月22日
8 | 2004年10月22日 |
9 | 2007年 | 5月 4日
10 | 2009年 | 6月19日
11 | 2011年 | 9月 2日
12 | 2014年 | 3月28日
13 | 2016年10月21日[11] |
海外版
- 英語版
- 英語版は4つあり、1つはアメリカのStreamline Picturesが"Lupin III: The Mystery of Mamo"のタイトルで製作したもの(演出 - カール・メイセック)。同社は他にも劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』、『TV第2シリーズ』第145話「死の翼アルバトロス」、第155話「さらば愛しきルパンよ」の3作品を翻訳している。『カリオストロの城』ではルパンの呼び名が"Wolf"であるが、『ルパンVS複製人間』を含む3作品では"Lupin"と呼ばれている(Wolfという名は著作権上Lupinという名が使えず、やむをえずlupinという綴りからラテン語のlupus(オオカミ)を連想して名づけられたもの。後に翻訳権を取得したイギリスのManga Entertainmentも、これを踏襲した)。
- また、Manga Entertainmentが"Secret of Mamo"のタイトルで製作したものもある。ここでは"Lupin"の名は登場せず、ルパンは"Wolf the 3rd"、五ェ門は名前ではなく"Samurai"と呼ばれている。
- そして、アメリカのPioneerが"Lupin The 3rd:The Movie - The Secret of Mamo"のタイトルで発売したもの(演出 - リチャード・エプカー)がある。同社は『TV第2シリーズ』の翻訳も行っており、名前の変更は行われていない。
- 上記3つ以外に、全日空国際線の機内上映のために製作された英語版もある。
脚注
注釈
出典
- ^ 小黒祐一郎「編集長のコラム 第6回「アニメフレーム物語 (2) 2種類のビスタサイズ」 」 WEBアニメスタイル
- ^ 「力を入れた『ルパン』の宣伝 東宝宣伝部・中村修」『アニメージュ』1980年1月号、p.33
- ^ 大塚康生『作画汗まみれ 増補改訂版』徳間書店、pp.171-172、180
- ^ a b 大塚康生、森遊机『大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽』実業之日本社、2006年、p.218
- ^ 金子隆一『図解クローン・テクノロジー』日本書院、1997年、p.122
- ^ 小黒祐一郎「アニメ様365日 第423回 ルパンマニアのための『風魔一族の陰謀』」 WEBアニメスタイル 2010年8月5日
- ^ 『ルパン三世officialマガジン』vol.7、双葉社、2007年。吉川惣司インタビューより
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン全史1946-1996』キネマ旬報社、1984年初版、1997年4版、po.224、237
- ^ 『SUPER SURPRISE』 2010年2月8日(日本テレビ放送網)放送
- ^ 「ルパン三世」誕生50周年記念『ルパン三世 ルパンVS複製人間』MX4D版が9月1日公開! (PDF) トムス・エンタテインメント NEWS RELEASE 2017年7月27日
- ^ “『金曜ロードSHOW!』で「ルパン祭り」 10・7から3週連続”. ORICON STYLE (2016年9月23日). 2016年9月24日閲覧。
関連作品・参考資料
- DVD「ルパン三世 ルパンVS複製人間」の冊子
- 「クリフハンガー (ゲーム)」(1983年、スターンエレクトロニクス)- 本作の一部及び、『ルパン三世 カリオストロの城』を流用したレーザーディスクゲーム
- 「ルパン三世 THE SHOOTING」(2001年10月、セガ、ワウ エンターテイメント) - 『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』の世界観を基準しながら、本作の一部の脚色したガンシューティングゲーム。
外部リンク
- ルパン三世 ルパンVS複製人間 - 金曜ロードショー(2009年6月19日放送分)
- ルパン三世 ルパンVS複製人間 - 金曜ロードショー(2011年9月2日放送分)
- ルパン三世 ルパンVS複製人間 - 金曜ロードSHOW!(2014年3月28日放送分)
- ルパン三世 - allcinema
- ルパン三世 - KINENOTE
- ルパン三世 - MOVIE WALKER PRESS
- ルパン三世 - 映画.com
- ルパン三世のチラシ[リンク切れ]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。 - ぴあ
- ルパン三世 - オールムービー(英語)
- ルパン三世 - IMDb(英語)
ルパン三世の劇場映画 | |||||||
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通番 | 題名 | 公開日 | 監督 | 脚本 | 主題歌 | 歌手 | 興行収入 |
実写版第1作 | 念力珍作戦 | 1974年8月3日 | 坪島孝 | 長野洋 | 恋のチャンス | ポピーズ | |
ブローアップ上映 | ベネチア超特急 | 1978年3月18日 | 御厨恭輔 | 今野鑲 | ルパン三世のテーマ ルパン三世 愛のテーマ |
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アニメ版第1作 | ルパンVS複製人間 | 1978年12月16日 | 吉川惣司 | 大和屋竺 吉川惣司 |
ルパン音頭 | 三波春夫 | 9.15億円 |
アニメ版第2作 | カリオストロの城 | 1979年12月15日 | 宮崎駿 | 宮崎駿 山崎晴哉 |
炎のたからもの | ボビー | 6.1億円 |
アニメ版第3作 | バビロンの黄金伝説 | 1985年7月13日 | 鈴木清順 吉田しげつぐ |
大和屋竺 浦沢義雄 |
MANHATTAN JOKE | 河合奈保子 | |
アニメ版第4作 | 風魔一族の陰謀 | 1987年12月18日 | (不在) | 内藤誠 | セラヴィと言わないで | 麻倉未稀 | |
アニメ版第5作 | くたばれ!ノストラダムス | 1995年4月22日 | 白土武 | 柏原寛司 伊藤俊也 |
愛のつづき | 坂上伊織 | |
アニメ版第6作 | DEAD OR ALIVE | 1996年4月20日 | モンキー・パンチ | 柏原寛司 | Damegeの甘い罠 | media youth | |
アニメ版特別作品 | ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE | 2013年12月7日 | 亀垣一 | 前川淳 | (主題歌なし) | 42.6億円 | |
アニメ版第7作 | LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 | 2014年6月21日 | 小池健 | 高橋悠也 | Revolver Fires | Gary Stockdale | |
実写版第2作 | ルパン三世 | 2014年8月30日 | 北村龍平 | 水島力也 | (主題歌なし) | 24.5億円 | |
アニメ版第8作 | LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門 | 2017年2月4日 | 小池健 | 高橋悠也 | SATORI | Rob Laufer | 7200万円 |
アニメ版第9作 | LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘 | 2019年5月31日 | Innocent deceiver | TAKUMI iwasky | |||
アニメ版第10作 | THE FIRST | 2019年12月6日 | 山崎貴 | GIFT | 稲泉りん | 11.6億円 |