利用者:Alembert/ベイリー＝ボールウェイン＝プラウフの式

ベイリー＝ボールウェイン＝プラウフ の式とは、1995年にサイモン・プラウフによって発見された、πの無限級数表示である。名前はデイビッド・H・ベイリー、ピーター・ボールウェイン、プラウフに由来する。以来、無限級数表示

$\alpha =\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {p(k)}{b^{k}q(k)}}$

の形をした、数多くの無理数定数を求める公式が発見されるようになった。これらは総称して、BBP型公式(BBP-Type formulae)[1]と呼ばれる。

オリジナルの π の無限級数は、次式で与えられる。

$\pi =\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {1}{16^{k}}}\left({\frac {4}{8k+1}}-{\frac {2}{8k+4}}-{\frac {1}{8k+5}}-{\frac {1}{8k+6}}\right).$

この式の驚くべきところは、式を適当に操作する事で、πの16進数表示の、任意の桁を抽出できるアルゴリズムが作れるという点である。

BBP アルゴリズム

まず、桁の抽出を行うために、公式を次のように書き直す。

$\pi =4\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {1}{(16^{k})(8k+1)}}-2\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {1}{(16^{k})(8k+4)}}-\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {1}{(16^{k})(8k+5)}}-\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {1}{(16^{k})(8k+6)}}.$

次に、πの16進数表示の n 桁目を抽出することを考える。そこで、第 1 項を取り、無限級数を第 n 項で分割する。

$\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {16^{n-k}}{8k+1}}=\sum _{k=0}^{n}{\frac {16^{n-k}}{8k+1}}+\sum _{k=n+1}^{\infty }{\frac {16^{n-k}}{8k+1}}.$

整数部分を第 1 項、小数部分を第 2 項という様に分けるため、$16^{n}$ を掛ける。

$\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {16^{n-k}}{8k+1}}=\sum _{k=0}^{n}{\frac {16^{n-k}}{8k+1}}+\sum _{k=n+1}^{\infty }{\frac {16^{n-k}}{8k+1}}.$