「サイレントディール」の版間の差分
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== 競走馬時代 == |
== 競走馬時代 == |
2015年6月10日 (水) 10:41時点における版
サイレントディール | |
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2008年12月13日 阪神競馬場 | |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 栗毛 |
生誕 | 2000年3月19日(24歳) |
父 | サンデーサイレンス |
母 | フェアリードール |
生国 | 日本(北海道勇払郡) |
生産者 | ノーザンファーム |
馬主 |
金子真人 → 金子真人ホールディングス |
調教師 | 池江泰郎(栗東) |
厩務員 | 市川明彦 |
競走成績 | |
生涯成績 | 50戦7勝 |
獲得賞金 |
中央2億7044万1000円 地方4800万円 |
サイレントディールは日本の元競走馬である。芝・ダートを問わず、8歳まで中距離路線で息の長い活躍を見せた。2003年シンザン記念、同年武蔵野ステークス(いずれもGIII)、2007年佐賀記念(交流GIII)の勝ち馬。全姉にエリザベス女王杯優勝馬のトゥザヴィクトリーを持ち、芝とダートでJRA重賞を勝利した唯一のサンデーサイレンス産駒である。
生産
北海道安平町早来のノーザンファームで2000年3月19日に生まれる。父は前年まで5年連続チャンピオンサイアーのサンデーサイレンス、母フェアリードールは1991年生のアメリカ産馬(イギリス出走馬)で、全姉にエリザベス女王杯優勝馬のトゥザヴィクトリーがいた[1]。トゥザヴィクトリーの全弟として注目を集めたサイレントディールは、同年7月に開催されたセレクトセールに「フェアリードールの2000」として上場され、図研社長の金子真人に1億1550万円で落札された[1][2]。
競走馬時代
2歳戦からクラシック
2002年、栗東の池江泰郎厩舎へ入厩。同年9月15日、阪神競馬場で行われた新馬戦でデビューした。中館英二騎乗のサイレントディールは、この芝1600mのレースを1番人気で逃げ切り、2着メイショウマルスに2馬身半差をつけて勝利した[3]。続く武豊が騎乗した萩ステークス(京都・芝1800m)では5着に敗れるが、同条件の黄菊賞(500万下、上村洋行騎乗)を2番手からの競馬で勝利する[4]。12月8日の朝日杯フューチュリティステークスで重賞初出走。武豊騎乗の3番人気サイレントディールは、強力な先行馬が不在の中でハナを主張するが、同じく掛かり気味に先行したマイネルモルゲンと1000m通過56.9秒のハイペースを作り出したのちに失速[5]。勝ったエイシンチャンプから0.9秒差の8着に敗れた[6]。
2003年1月12日、サイレントディールは1番人気に推されたシンザン記念で重賞初勝利を挙げる。道中6番手追走からスローの流れに乗り、早めのスパートから2着マッキーマックスをクビ差で抑えた[7][8]。前半47.9-後半46.9秒のレースラップと1分34秒8の勝ち時計は、前年の勝ち馬でありダービー馬、タニノギムレットのそれと全く同じ数字だった[8]。この時点で陣営はドバイで行われるUAEダービー出走のプランを持っていた[9]。続くきさらぎ賞は重馬場の中、後方からの競馬で3番人気ネオユニヴァースの2着[10]。この後、サイレントディールは有力馬の一頭としてクラシックへ向かうが、皐月賞、日本ダービーともにネオユニヴァースの6着、4着に敗れた。馬の評価には常に激しい気性からくる折り合い面への不安が伴い、武豊はのちに「今にして思えば、2400mでよく折り合ったものだ」とダービーを回顧している[10][11][12]。その後、6月には3歳馬ながら宝塚記念へ出走するが、ヒシミラクルの10着に敗れた[13]。
ダート転向
秋は調整の遅れから菊花賞を回避し、池江はサイレントディールをダート重賞の武蔵野ステークスへ登録する[14]。レースでは4角を2番手で曲がると一気に突き放し、2着ハギノハイグレイドに4馬身差をつけて勝利[15]。池江は精神面の成長を評価した[14]。続くジャパンカップダートでは2番人気に推されたが、先団追走も直線伸びず、アメリカ馬フリートストリートダンサーの7着に敗れた[16]。騎手のオリビエ・ペリエは「今日は返し馬からノメっていた。馬場が全て」と雨の影響が見えた馬場に敗因を求めた[16]。ペリエとサイレントディールのコンビは、次走の東京大賞典も1番人気に応えられず、7着に敗れている[17]。
2004年2月、サイレントディールはドバイミーティングの3競走(ワールドカップ、デューティーフリー、シーマクラシック)へ登録され、シーマクラシック出走馬に選出された[18]。ドバイへ向けたステップとなるフェブラリーステークスは内で揉まれる厳しい競馬になったが、直線伸びてアドマイヤドンの2着に好走[19]。レース後、新たにワールドカップへの招待が発表された。結果的にレースには武豊が騎乗したが、オリビエ・ペリエは「この馬には2400mのシーマクラシックは気性的に苦しい。出られるならワールドカップの方が力は出せるだろう」と出走を熱望していた[20]。
3月27日、サイレントディールは、アドマイヤドン、リージェントブラフの日本馬2頭と共にワールドカップへ出走した。枠順は12頭立ての6番、サイレントディールは7番人気だった[21]。レース前、池江は馬の状態や馬場との相性に自信を見せていたが[22]、スタートで躓き落馬寸前となり、終始後方のまま勝ち馬プレザントリーパーフェクトから10秒以上離された最下位に沈んだ[23][24]。
晩年
ドバイからの帰国後、サイレントディールが再び重賞を勝利するまでには3年の時間を要した。2005年は芝の中距離路線で走り、4月23日のオープン特別オーストラリアトロフィーに勝利した[25]ほか、6月12日のエプソムカップ(4着)では1番人気の支持を集めた[26]。2005年秋以降は芝・ダートを問わず走り、2007年の佐賀記念で3年3か月ぶりの重賞勝利を飾っている[27]。このレース、サイレントディールは中断追走からペースが落ちた1周目のスタンド前で一気に先頭へ進出、迫るクーリンガーを半馬身抑えてレコードタイムで勝利した[27]。佐賀記念後の勝利はなく、2008年12月13日、ダート2000mのベテルギウスステークス13着を最後に、12月16日付けで登録を抹消された[28]。JRA、地方、海外を走り、50戦7勝。芝とダートのJRA重賞を勝利した唯一のサンデーサイレンス産駒である[29]。
種牡馬時代
2009年から北海道日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入り。初年度は53頭に種付けしたが、年々頭数を減らし、2013年の種付け頭数は3頭まで落ち込んだ[1]。元々体高170㎝、体重500㎏を超える大型馬だが、引退後は570㎏ほどの馬体となっているという[30]。
主な産駒
血統表
サイレントディールの血統(サンデーサイレンス系) | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 |
父の父 Halo1969 黒鹿毛 |
Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Wishing Well1975 鹿毛 |
Understanding | Promised Land | ||
Pretty Ways | ||||
Mountain Flower | Montparnasse | |||
Edelweiss | ||||
母 * フェアリードール Fairy Doll 1991 栗毛 |
Nureyev 1977 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Special | Forli | |||
Thong | ||||
母の母 Dream Deal1986 栗毛 |
Sharpen Up | Atan | ||
Rocchetta | ||||
Likely Exchange | Terrible Tiger | |||
Likely Swap | ||||
母系(F-No.) | 母系(ファミリーライン)(FN:No.9-f) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Almahmoud 4×5、Native Dancer 5×5 | [§ 3] | ||
出典 |
出典
- ^ a b c “サイレントディール”. 競走馬のふるさと案内所. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “サイレントディール”. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “2歳新馬 2002年09月15日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “黄菊賞|2002年11月09日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ 柏木集保. “重賞レース回顧: 朝日杯フューチュリティS”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “朝日杯FS|2002年12月08日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “日刊スポシンザン記念|2003年01月12日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ a b 柏木集保. “重賞レース回顧: シンザン記念”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ 長岡一也 (2003年2月18日). “混沌とした牡馬戦線”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ a b 柏木集保. “重賞レース回顧: きさらぎ賞”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “PHOTOパドック: サイレントディール”. 競馬ブック. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “武豊/ダービーのすべてを語ろう”. 月刊UMAJIN (2011年1月28日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “宝塚記念|2003年06月29日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ a b “【JCダート】栗東レポート〜サイレントディール”. ラジオNIKKEI (2003年11月26日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “衝撃のダートデビュー!サイレントディール武蔵野S圧勝”. 日本競走馬協会 (2013年11月4日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ a b “11月29日(土)「JCダートは米・フリートストリートダンサーが4cm差V」”. ラジオNIKKEI (2003年12月1日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “12月29日(月)「東京大賞典はスターキングマン圧勝」”. ラジオNIKKEI (2003年12月29日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “【ドバイWCデイ】諸競走へ新たに日本馬4頭選出”. ラジオNIKKEI (2004年2月6日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ 柏木集保. “重賞レース回顧: フェブラリーステークス”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “【ドバイ国際競走】サイレントディール、ドバイワールドカップへ”. ラジオNIKKEI (2004年3月1日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “ドバイワールドC、出馬表確定”. netkeiba (2004年3月26日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “ドバイWC<1週前>栗東レポート〜サイレントディール”. ラジオNIKKEI (2004年3月17日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “ドバイワールドC、日本馬3頭は敗退”. netkeiba (2004年3月27日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “【ドバイ・ワールドカップ】日本馬陣営のコメント”. netkeiba (2004年3月27日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “オーストラリアT|2005年04月23日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “エプソムカップ|2005年06月12日”. netkeiba. 2015年6月8日閲覧。
- ^ a b “佐賀記念(GIII)はサイレントディール、3年3ヶ月ぶりの重賞制覇!”. ラジオNIKKEI (2007年2月12日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “トゥザヴィクトリーの弟サイレントディールが登録抹消”. ラジオNIKKEI (2008年12月14日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “【新種牡馬紹介(4)】ディール産駒に二刀流伝える”. スポーツニッポン. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “サイレントディールを訪ねて”. 競走馬のふるさと案内所. 2015年6月8日閲覧。
- ^ a b “種牡馬情報:種牡馬成績 |サイレントディール”. JBISサーチ(JBIS-Search). 日本軽種馬協会. 2015年6月6日閲覧。
- ^ “ラッキープリンス”. JBISサーチ(JBIS-Search). 日本軽種馬協会. 2015年6月6日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Post エラー:
|racingpostname=
が未定義です。(参照1・参照2) - サイレントディール - 競走馬のふるさと案内所