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和名の由来は、幹がねじれることから。太い木では樹皮が白っぽい褐色で、縦に細長く剥がれるので、それを見ればねじれているのがわかる。材そのものもねじれているため、かつて燃料を薪に頼った頃には、斧の刃がまっすぐに入らず、割りにくい木として有名であったらしい。
和名の由来は、幹がねじれることから。太い木では樹皮が白っぽい褐色で、縦に細長く剥がれるので、それを見ればねじれているのがわかる。材そのものもねじれているため、かつて燃料を薪に頼った頃には、斧の刃がまっすぐに入らず、割りにくい木として有名であったらしい。
== 分布など ==
本州、四国、九州の低山から山地にまで自生する。比較的日向に生じ、森林にギャップができたところなどに多い。西日本の酸性の強い地域では数多く見られる場合がある。


== 利害 ==
本州、四国、九州の低山から山地にまで自生する。比較的日向に生じ、森林にギャップができたところなどに多い。西日本の酸性の強い地域では数多く見られる場合がある。庭園樹として栽培されることがある。
庭園樹として栽培されることがある。


近縁種である[[アセビ]]などと同様有毒植物であり、[[テルペノイド]]の[[グラヤノトキシン]](grayanotoxin)I~IIIなどを含む。かつて、[[島根県]]の三瓶地方では「霧酔病」といわれる牛や馬の原因不明の疾病が流行ったが、これはネジキを食べたことによる中毒であることが後に判明した。 
近縁種である[[アセビ]]などと同様有毒植物であり、[[テルペノイド]]の[[グラヤノトキシン]](grayanotoxin)I~IIIなどを含む。かつて、[[島根県]]の三瓶地方では「霧酔病」といわれる牛や馬の原因不明の疾病が流行ったが、これはネジキを食べたことによる中毒であることが後に判明した。 

2015年5月5日 (火) 01:09時点における版

ネジキ(別名カシオシミクロンキスト体系
ネジキ(大阪府・2006年6月)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
: ネジキ属 Lyonia
: L. ovalifolia
亜種 : ネジキ ssp. neziki
学名
Lyonia ovalifolia ssp. neziki
和名
ネジキ(捩木)

ネジキ(捩木、別名:カシオシミ 学名:Lyonia ovalifolia ssp. neziki)とは、ツツジ科の落葉小高木。シノニムLyonia ovalifolia var. elliptica

特徴

高さは5~9m。直立する幹は薄い灰色の樹皮に覆われ、樹皮は縦に細長く薄くはがれる。新しい枝は赤みを帯びる。葉のつく枝は往々にして水平に伸び、互生の葉は左右に広がる傾向がある。葉は黄緑色で薄いがやや堅く、卵形か長卵形、先端が少し突きだし(鋭尖頭)、縁はなめらか(全縁)。花期は5~6月で、前年の枝から横枝として総状花序を出す。花序の軸はほぼ水平に伸び、等間隔で下向きに白いつぼ形の花を咲かせる。

和名の由来は、幹がねじれることから。太い木では樹皮が白っぽい褐色で、縦に細長く剥がれるので、それを見ればねじれているのがわかる。材そのものもねじれているため、かつて燃料を薪に頼った頃には、斧の刃がまっすぐに入らず、割りにくい木として有名であったらしい。

分布など

本州、四国、九州の低山から山地にまで自生する。比較的日向に生じ、森林にギャップができたところなどに多い。西日本の酸性の強い地域では数多く見られる場合がある。

利害

庭園樹として栽培されることがある。

近縁種であるアセビなどと同様有毒植物であり、テルペノイドグラヤノトキシン(grayanotoxin)I~IIIなどを含む。かつて、島根県の三瓶地方では「霧酔病」といわれる牛や馬の原因不明の疾病が流行ったが、これはネジキを食べたことによる中毒であることが後に判明した。