「高吸水性高分子」の版間の差分

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== 生産メーカー ==
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日本 [[日本触媒]]・[[住友精化]]・[[SPDグローバル]]
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ドイツ [[BASF]]・[[Evonik]]
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2014年9月8日 (月) 18:43時点における版

高吸水性高分子(こうきゅうすいせいこうぶんし、英語:Superabsorbent polymer、略称:SAP)は、特に高い水分保持性能を有するように設計された高分子製品である。紙おむつ生理用ナプキンなどの吸収体に多く用いられ、吸収性ポリマー、高吸水性樹脂、高分子吸収体などとも呼ばれる。

概要

高吸水性高分子は自重の数百倍から約千倍までの吸収、保持できるが、水の中にナトリウムカリウムなどの陽イオンが存在すると吸収力が著しく低下するため、尿血液などの体液の吸収に使用する場合の吸収力は、水に対するものより低い。

アクリル酸重合体カルボキシル基を多数持つために非常に親水性が高く、さらに網目構造に架橋させ、ナトリウム塩の形とすると高い吸水性を持つゲルとなり、優れた特性を示すことから、ポリアクリル酸ナトリウムが現在主流となっている。

用途

ポリアクリル酸ナトリウムを顆粒状にしたものが紙おむつ生理用品などに多く使用されている。園芸観葉植物用途では、着色や肥料成分の添加などが行われたものが「クリスタルソイル」等の名称で販売されている。

他に、蓄冷剤、ドリップ吸収材、結露防止剤、芳香剤、携帯簡易トイレ、洗剤原料、顔料分散剤、繊維処理剤、水処理剤、製油助剤、パッキン食品添加物などの用途がある。

用途により、吸水量(吸水倍率)のみならず、吸水速度、保水性(加圧しても水を再放出しない特性)、徐放性、増粘性、凝集力、耐塩基性、耐候性などの異なる特性が求められる。高吸水性のタイプは水溶液重合法、急速給水タイプは懸濁重合法というように、目的の適性が得やすい重合方法が選ばれる。

歴史

生産メーカー

日本 日本触媒住友精化SPDグローバル花王

ドイツ BASFEvonik