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2013年3月9日 (土) 21:36時点における版
洗礼名(せんれいめい、英語: baptismal name, Christian name)とは、キリスト教の信徒が洗礼を受けるときにつけられる名前。英語からの転写でクリスチャン・ネームとも。各教派で異なる呼び名がある。
訳語
プロテスタント諸教派では特に洗礼名を付けないところが多い。なぜならば、カトリック教会などにおいては聖人を崇敬しているが、プロテスタント諸教派においては聖人崇敬を行わないことによる。
日本での語順
日本のクリスチャン・ネームの習慣を持つ教会においては、「洗礼名・世俗の氏名」の順に記名する。日本の教会ではクリスチャン・ネームをミドルネームとしては扱わない。
- 正しい記名順:「マルコ鈴木太郎」
- 間違っている(あっても極めて稀な)例:「鈴木マルコ太郎」、「鈴木太郎マルコ」
名源
ほとんどは聖人の名を取るが、聖書から語句を取った例もある。洗礼名には、自分の好きな聖人や縁のある聖人の名をとることが多いが、キリスト教のある教派ではカレンダーの毎日にそれぞれ聖人が振り当てられているので、その誕生日の聖人の名前をとることもある。
霊名日
カトリック教会では洗礼名の聖人の祝い日を霊名日(れいめいび)と呼んで誕生日と共に祝う。ポーランドなど国や地域によっては誕生日よりも霊名日のほうを盛大に祝う習慣をもつ場所もある。しかし、日本のカトリック教会では、氏名を記載する際に洗礼名を記載しないことが多い。
正教会では、洗礼名の由来する聖人が個人守護聖人となり、誕生日と並んで守護聖人の日を祝う。日本正教会では「聖名日」(せいなび)と呼ぶ。
霊名日や守護聖人の日を、一般には聖名祝日(せいめいしゅくじつ)という。上記のほか、ルター派にも一部の地域に聖名祝日を祝う習慣がある。
参考文献
- 大貫隆(他)編『岩波キリスト教辞典』693頁、岩波書店 ISBN 9784000802024