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== 被疑者の検挙 ==
== 被疑者の検挙 ==
[[2013年]][[2月10日]]未明、警視庁と神奈川、三重、大阪各府県警の合同捜査本部は、都内に住むIT関連会社社員30代男性が事件関与している疑いが強いとして威力業務妨害容疑で逮捕状を請求すると共に、被疑者の男性に対して警視庁に任意同行を求め、被疑者の自宅を訪問して家宅捜索を行った後<ref>[http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20130210-1083201.html PC遠隔操作で家宅捜索] 日刊スポーツ 2013年2月10日閲覧</ref>、逮捕状を執行した<ref>[http://www.asahi.com/national/update/0210/TKY201302100009.html PC遠隔操作、都内の30歳男を逮捕 威力業務妨害容疑] 朝日新聞 2013年2月10日閲覧</ref>。1月5日に江ノ島の地域猫に記憶媒体を付けた首輪を嵌める場面や、バイクの映像が防犯カメラに写っていたことからこの男性が関与していると見られる<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130210/t10015421141000.html 遠隔操作事件 都内の30歳男を逮捕] NHK 2013年2月11日閲覧</ref><ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130210/t10015420861000.html 解説・なぜ容疑者を特定できたのか] NHK 2013年2月11日閲覧</ref>。
1月4日に江ノ島の地域猫に記憶媒体を付けた首輪を嵌める場面や、バイクの映像が防犯カメラに写っていたことから、都内に住むIT関連会社社員の30代男性が特定され<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130210/t10015421141000.html 遠隔操作事件 都内の30歳男を逮捕] NHK 2013年2月11日閲覧</ref><ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130210/t10015420861000.html 解説・なぜ容疑者を特定できたのか] NHK 2013年2月11日閲覧</ref>、この男性が事件に関与したとみて、[[2013年]][[2月10日]]未明、警視庁と神奈川、三重、大阪各府県警の合同捜査本部は、の男性につき威力業務妨害容疑で逮捕状を請求すると共に、被疑者の男性に対して警視庁に任意同行を求め、被疑者の自宅を訪問して家宅捜索を行った後<ref>[http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20130210-1083201.html PC遠隔操作で家宅捜索] 日刊スポーツ 2013年2月10日閲覧</ref>、逮捕状を執行した<ref>[http://www.asahi.com/national/update/0210/TKY201302100009.html PC遠隔操作、都内の30歳男を逮捕 威力業務妨害容疑] 朝日新聞 2013年2月10日閲覧</ref>。


この男性については秋葉原のネットカフェを利用した記録があり、ここからもPCが押収されている<ref>[http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/230210026.html ネットカフェで遠隔操作?パソコン2台押収し解析(02/10 17:35)] テレビ朝日 2013年2月11日閲覧</ref>。また、猫カフェにも利用履歴があり、猫に対する執着が指摘される<ref>[http://www.j-cast.com/2013/02/10164802.html 遠隔操作事件と「猫カフェ」つなぐ糸 容疑者が見せた「猫」への執着の謎] J-CAST 2013年2月11日閲覧</ref>。
被疑者については秋葉原のネットカフェを利用した記録があり、ここからもPCが押収されている<ref>[http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/230210026.html ネットカフェで遠隔操作?パソコン2台押収し解析(02/10 17:35)] テレビ朝日 2013年2月11日閲覧</ref>。また、猫カフェにも利用履歴があり、猫に対する執着が指摘される<ref>[http://www.j-cast.com/2013/02/10164802.html 遠隔操作事件と「猫カフェ」つなぐ糸 容疑者が見せた「猫」への執着の謎] J-CAST 2013年2月11日閲覧</ref>。


疑者は以前にも[[のまねこ問題]]をめぐり[[エイベックス]]社長宅への放火・社長の妻へ濃硫酸をかける加害・エイベックス社員の殺害の予告や、仙台市の特定の女子小学生を殺害する予告を2ちゃんねるに書き込んだことから逮捕され、[[脅迫罪]]など4つの容疑で1年6ヶ月の実刑判決を受けて服役していた<ref>[http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1302/10/news009.html PC遠隔操作事件で逮捕の男、「のまネコ」騒動で殺害予告の過去] ITmedia 2013年2月11日閲覧</ref><ref>{{Cite web |date=2013-02-10|url=http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130210/crm13021009470005-n1.htm|title=逮捕の30歳男、平成17年にも逮捕 大手レコード会社社長らの殺害予告容疑|publisher=msn産経ニュース|accessdate=2013-02-11}}</ref><ref name="nhk20130211">{{Cite web |date=2013-02-11|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130211/t10015430871000.html|title=遠隔操作 派遣先のパソコンで書き込みか|publisher=nhk|accessdate=2013-02-11}}</ref>。
疑者は以前にも[[のまねこ問題]]をめぐり[[エイベックス]]社長宅への放火・社長の妻へ濃硫酸をかける加害・エイベックス社員の殺害の予告や、仙台市の特定の女子小学生を殺害する予告を2ちゃんねるに書き込んだことから逮捕され、[[脅迫罪]]など4つの容疑で1年6ヶ月の実刑判決を受けて服役していた<ref>[http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1302/10/news009.html PC遠隔操作事件で逮捕の男、「のまネコ」騒動で殺害予告の過去] ITmedia 2013年2月11日閲覧</ref><ref>{{Cite web |date=2013-02-10|url=http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130210/crm13021009470005-n1.htm|title=逮捕の30歳男、平成17年にも逮捕 大手レコード会社社長らの殺害予告容疑|publisher=msn産経ニュース|accessdate=2013-02-11}}</ref><ref name="nhk20130211">{{Cite web |date=2013-02-11|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130211/t10015430871000.html|title=遠隔操作 派遣先のパソコンで書き込みか|publisher=nhk|accessdate=2013-02-11}}</ref>。


同11日に捜査当局から、被疑者が派遣先企業で使用していたPCを調べたところ遠隔操作が行われた時期に[[Tor]]を使用していた形跡が見つかったこと<ref name="nhk20130211"/>、また、関連の掲示板に接続した形跡があること<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130211/t10015434381000.html 遠隔操作に使う掲示板に接続の形跡] NHK 2013年2月11日閲覧</ref>が発表された。なお、被疑者は事件への関与を否定しているとしている。
同11日に捜査当局への取材から、被疑者が派遣先企業で使用していたパソコンを調べたところ遠隔操作が行われた時期に[[Tor]]を使用していた形跡が見つかったこと<ref name="nhk20130211"/>、また、被疑者パソコンには遠隔操作に使用した掲示板に接続した形跡があること<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130211/t10015434381000.html 遠隔操作に使う掲示板に接続の形跡] NHK 2013年2月11日閲覧</ref>が報道された。なお、被疑者は事件への関与を否している。


この逮捕については新たな誤認逮捕である可能性も指摘されている<ref>[http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/906eab56ca5b2f282ef45596142e9fa9 PC遠隔操作なりすましウィルス事件 容疑者逮捕 えん罪事件がさらに起こらないよう厳重な監視を!]</ref>が、各報道機関は被疑者の小学生時代からの学歴などの個人情報を報道している。<!--盛んに報道していますが、適当なsiteを記載してください -->
この逮捕については新たな誤認逮捕である可能性も指摘されている<ref>[http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/906eab56ca5b2f282ef45596142e9fa9 PC遠隔操作なりすましウィルス事件 容疑者逮捕 えん罪事件がさらに起こらないよう厳重な監視を!]</ref>が、各報道機関は被疑者の小学生時代からの学歴などの個人情報を報道している。<!--盛んに報道していますが、適当なsiteを記載してください -->

2013年2月11日 (月) 05:32時点における版

遠隔操作ウイルス事件(えんかくそうさウィルスじけん)とは、2012年平成24年)に日本において、犯人がネットの掲示板を介して他者のパソコン (PC)トロイの木馬(トロイプログラム)に感染させて遠隔操作し、これを踏み台として襲撃殺人などの犯罪予告を行ったサイバー犯罪である。尚、報道等では、事件で使用された悪意のあるプログラムをコンピューターウイルスと表現しているが、正確にはトロイプログラムである。

概要

事件の経緯

何者か(以下、便宜上「真犯人X」と呼称)が、インターネット掲示板を介して東京都の男性A・大阪府の男性B・愛知県の男性C・福岡県の男性D・三重県の男性Eの5人の人間が所有するパソコンに対して不正な指令を与えて、所有者の認識しないところでパソコンを操り計13件の襲撃・殺害予告を行わせた。トロイプログラムを感染させたり、犯罪予告の書き込み動作を行わせるためにインターネット2ちゃんねるしたらば掲示板などの掲示板が用いられた。

興味をもたせクリックしたくなるような巧みな言葉で指定したウェブサイトへのリンクに5人を誘導し、これをクリックさせることで最終的にパソコンが遠隔操作される仕組みになっていた。真犯人X自身はTorという仕組みを利用して複数の海外のサーバーを経由して掲示板にアクセスしており、自分のIPアドレスを隠蔽していた。

7件の襲撃・殺害予告については、書き込み時のログに残ったIPアドレスを手掛かりにした捜査で愛知県の男性Cを除く、男性A, B, D, Eの計4人の人間が逮捕された。このなかでも大阪府の男性Bについては、アニメ業界で名前が知られていた著名人だったことや、予告内容が航空機の特定の便の爆破であり、当該機が途中で引き返すという大きな実害が生じていたため、逮捕が大きく報道された。尚、他の男性A, D, Eの3人が逮捕された時点では、従前よりネット上でしばしば見られた犯罪予告投稿に関する事件に過ぎないと認識されており、これが遠隔操作の結果であると知られる前には社会的注目度は高いものではなかった。

警察の捜査に対して当初は男性A, B, D, Eの4人とも否認したが、取調べの過程で東京都の男性Aと福岡県の男性Dが容疑を認めた。容疑を認めた男性Aは未成年であったことから保護観察処分となった。一方で、否認し続けた大阪府の男性Bについては起訴に至った。

しかし、三重県の男性Eのパソコンから、事件に関与したと思われるトロイプログラムが発見されたことから、逮捕後に勾留されていた男性Eは釈放された。また、これを受けて大阪府の男性Bのパソコンを再度調査したところ、やはり同様のトロイプログラムに感染していた痕跡があったことが判明したため、トロイ発覚時点ではこの2件の関連性が注目されていた。後に事件で容疑を認めていた福岡県の男性Dも、三重県の事件と同様のトロイプログラム感染が明らかになったことで釈放された。

10月になって真犯人Xから弁護士やラジオ局に「自分が真犯人」と名乗るメールが届いた。このメールの中で、それまでメディアで報道されていなかった6件について触れられていたことや、メディアで報道されていた7件についても公になっていなかった犯行予告の文言などが一字一句同じである等、報道されていない多数の秘密の暴露があったため、真犯人Xからのメールと断定された。

釈放された男性D, Eの2人に嫌疑なしの不起訴処分、起訴された大阪府の男性Bは起訴取り消し、未成年の東京都の男性Aは保護観察取り消し処分となった。

IPアドレスを根拠とした捜査で特定したパソコンの所有者を直ちに容疑者と断定して検挙した事に対しては、パソコンが遠隔操作されるなりすましの可能性が考慮されなかった点、また、逮捕後の取り調べの中で2人が身に覚えがないのに「自身の犯行であると認める」と全面自白に至らしめた経緯についても問題が提起された。

警察は真犯人Xについて、脅迫罪威力業務妨害罪不正指令電磁的記録作成・同供用罪などの適用を視野に捜査を進めている。

2012年(平成24年)12月12日に、捜査特別報奨金対象事件に指定された。

2013年(平成25年)1月1日未明に、複数の報道機関や記者に「謹賀新年」のタイトルでメールが送付される。発信元は以前と同じメールアドレスであり、従前ここに宛てて送られてきた質問等への回答や、IESYS.EXEのソース・関連ツール等を先着1名に提供するとしている。

1月5日未明に、複数の報道機関等に再度メールが送付される。発信元は以前のメールアドレスを僅かに変えた物である。「江の島の猫にチップを預けた」としており、5日午前中に警察が回収した。

2013年2月10日未明、合同捜査本部は、都内に住むIT関連会社社員の30代男性が事件に関与している疑いが強いとして威力業務妨害容疑で逮捕した。

犯行の手口

意図せず犯行予告に加担させられた男性5人のうち、1人はウェブサイトのセキュリティーの不備をついたクロスサイトリクエストフォージェリ (CSRF) をしかけられた。他の4人は、トロイプログラムを仕込まれたアプリケーションソフトをダウンロード・実行し、そのトロイを介してPCが遠隔操作された。

遠隔操作

東京都男性Aの事件 - CSRFによる殺害予告の書き込み
トロイを用いた遠隔操作ではなく、真犯人XはCSRFを仕掛けたウェブサイトを用意し、これを指し示すリンクを掲示板に書き込んでクリックさせる事で、殺害予告文をターゲットのウェブサイトである横浜市のHPに自動送信を行わせたことが判明している。なお横浜市のHPは、投稿されたデータが入力フォームを介したものであるかを検証しておらず、また、文章を投稿すると確認画面を経ず、直ちに投稿文を受け容れる設計でありCSRF攻撃への対策が取られていなかった。
4人の男性B, C, D, Eの事件 - トロイプログラムによる遠隔操作
真犯人Xはバックドア機能を持つトロイプログラムである "iesys.exe"(アイシス・エグゼ)を仕込んだフリーソフトをサーバー上に配置したうえで、言葉巧みにこれをダウンロードする様に仕向ける紹介文を掲示板に書き込み、ユーザーにダウンロード・実行させてバックドアを開いた。このバックドアを介してユーザーのパソコンに対して真犯人Xは情報取得や、ターゲットとなるHPへの殺害予告書き込みの指示を与え、パソコン所有者の認識しないところで脅迫行為に加担させた。
ユーザーを誘導する舞台となった2ちゃんねるでは、大半の掲示板では海外サーバーからの書き込みを制限しているが、代行スレッドの掲示板ではTorも含む海外のサーバーからの書込みも可能となっていた。真犯人XはTorで身許を伏せつつ、ユーザーをフリーソフトに誘導する文言を代行スレッドに書き込んで「ソフトウェア板の指定のスレッドにこの書き込みをしてほしい」と依頼することで、他人の手を借りて目的の書き込みを行わせることで、ユーザーをリンクに誘導する目的を達成した。この際に、真犯人Xは代行スレッドに、全く関係のない無関係のユーザーの手を介して誘導するリンクを書き込ませて、自覚なく犯罪に加担させた。

トロイプログラム IESYS.EXE

トロイプログラム IESYS.EXEには「2・00」「2・23」「2・35」などのバージョンが確認されている。尚、報道等ではコンピューターウイルスと呼ばれるが、このプログラム単体には他のPCなどへ感染を広める機能は無く、厳密にはトロイプログラムに分類される。

IESYS.EXEへの指示
このトロイは稼働中に特定の掲示板(したらば掲示板)を監視しており、ここに書き込まれる命令を読み取って指示された動作を行う。命令は暗号化されており、ここへの書き込みはTorを介して行われた。また、動作完了時には、別の掲示板に動作完了の旨の書き込みを行う。
IESYS.EXEの機能
ウイルス対策ソフト会社の解析に拠れば、このトロイは以下の機能を持つとされる。
  • キーロガー(キーボード入力情報の取得)
  • スクリーンショットの取得
  • ファイルのアップロード(パソコン内のファイルを外部に転送する)
  • ファイルのダウンロード(ネットから当該パソコンにファイルを転送する)
  • 指定ウェブページへのPOST(自動投稿)
  • アップデート
  • 自身の消去
これにより、パソコン所有者に関する情報を得る事も可能であり、実際に真犯人Xからの犯行声明の中にユーザーについて言及した事例が幾つか見える。
IESYS.EXEの特徴
  • 流通しているウイルス作成ツールで製作したり、既存のウイルスの亜種などではなく、スクラッチから製作されたまったくの新種である。
  • 従来のボットタイプのウイルスがIRC経由で指示を受けるのに対して、IESYS.EXEは特定の掲示板を監視し、そこに書き込まれた命令を解釈・実行する点が異なる。
  • 開発ツールとしてMicrosoft Visual Studio 2010を使い、C#(シーシャープ、プログラミング言語)で記述されている。なお、IESYS.EXEの解析者は、Visual Studio 2010が高価なツールであることから、それを所有するプロの犯行であると示唆しているが、無償エディションも存在する他、有償エディションも一定期間無償で使用できる。また、Visual Studio 2010の有償エディションか無償エディション (Express) かは分かっていない。
セキュリティソフトベンダーによる命名

一連の犯罪予告事件

全部で13件の予告が確認され、うち7件が報道され、6件は当初報道されていなかった。

東京都男性AのPC遠隔操作事件

遠隔操作されたPCの所有者は東京都に住む19歳の男子大学生である。

  • 6月29日(金)15時17分頃 - 横浜市ウェブサイトへ「鬼殺銃蔵」を名乗って横浜市の某小学校で無差別殺人を行う予告を投稿。附属池田小事件を想起させるような内容であった。この犯罪予告をうけて翌6月30日に予定されていた授業参観は中止となった。

この事件をめぐり、神奈川県警によって男性Aが逮捕された。当初は否認していたが、取り調べの過程で容疑を認め、未成年であったことから保護観察処分(実質的な有罪扱い)となった。しかし、犯行声明をうけて殺害予告の当事者ではない事が明らかになり、保護観察処分取消処分となった。

大阪府男性BのPC遠隔操作事件

遠隔操作されたPCの所有者はアニメ演出家である。本人が実名を公表しており、報道等では実名が用いられる。

  • 7月29日(日)21時45分頃 - 大阪市のHPの相談窓口ページに「8月5日にヲタロード[5]でトラックとナイフで無差別殺人をする」という内容の犯行予告の投稿。秋葉原通り魔事件を想起させる内容であった。この犯罪予告をうけて、当該場所には警察官約90人が警戒にあたることになった。
  • 7月29日(日) - 首相官邸のHPへ「桜田門前で皇居ランナーを無差別殺人」という予告(当初はメディア非公開)。
  • 8月1日(水)13時25分頃 - 日本航空のHPの顧客対応窓口に「日本航空の成田発ニューヨーク行きの006便に爆弾を仕掛けた」という脅迫メール。麻原彰晃死刑囚の釈放を要求する内容があった。この犯罪予告をうけて、午前11時54分に成田空港を離陸していた同便(乗客乗員265人)はアリューシャン列島付近から成田空港に引き返した。

この事件についてログに残っていたIPアドレスから大阪府の男性Bのパソコンが特定された。8月上旬に男性はパソコンを任意提出する一方で、任意の取り調べの中では容疑を否認した。捜査機関は約1ヶ月間任意捜査をし続けたが、パソコンには大阪市のHPにアクセスした痕跡がある一方で、複数の検疫ソフトによる調査でウイルスやトロイなどの不正プログラムが確認されなかったため、別人の関与はなく、この男性Bの犯行と断定して8月26日に威力業務妨害罪で逮捕した。男性は逮捕後も容疑を否認し続けたため、9月14日に偽計業務妨害罪で起訴された。この間に三重県の事件で新種のトロイ感染が発見された事をうけて、改めてパソコンを調査した所同種のトロイプログラムに感染していた痕跡が確認されたため9月21日に釈放され、起訴取り消し処分となった。

愛知県男性CのPC遠隔操作事件

遠隔操作されたPCは男性Cが勤務する会社の事務所内のものであり、犯行声明では具体的な社名について言及している。

  • 8月9日(木)10時41分頃 - 2ちゃんねるにコミケで殺害予告を5回書き込み(当初はメディア非公開)。8月10日から8月12日までの3日間、東京ビッグサイトで「コミックマーケット82」が開催予定であった。
  • 8月9日(木)10時59分 - 2ちゃんねるに天皇殺害予告と書き込み(当初はメディア非公開)。

この事件については逮捕はされなかった。

福岡県男性DのPC遠隔操作事件

  • 8月27日(月)17時頃 - お茶の水女子大学附属幼稚園のHPへ始業式に悠仁親王及び園児らへの殺害を予告するメール。その際に「わるい天皇制を終わりにしてやる」の文言があった。
  • 8月27日(月)夕方 - 学習院初等科のHPに始業式に愛子内親王及び児童らへの殺害を予告するメール(当初はメディア非公開)。その際にお茶の水女子大学附属幼稚園事件同様に「わるい天皇制を終わりにしてやる」の文言があった。この犯罪予告メールは迷惑メールに分類されていたため、真犯人Xの犯行声明が明かされるまで犯罪予告が送られてきたことに気付かなかった。
  • 8月27日(月) - 芸能事務所ジョビィキッズプロダクション(芦田愛菜所属事務所)のHPへ芦田愛菜の殺害を予告するメール。
  • 8月27日(月) - 部落解放同盟中央本部のHPへ部落民殺害と本部襲撃予告をメール(当初はメディア非公開)。部落解放同盟は「本気とは思わず、その後も何も起きなかったので警察に届けなかった」と説明している。
  • 8月27日(月)20時21分 - 2ちゃんねるに東京ビッグサイト[6]9月2日行われるAKB48の握手会でAKBメンバーの殺害予告の書き込み(当初はメディア非公開)。なお書き込みには「はだしのゲンの勝子みたいになれ[7]」の文言など、AKBメンバーにネガティブな表現が書かれていた。

2012年9月1日に男性Dがお茶の水女子大学附属幼稚園事件で逮捕された。当初は否認していたが、警察の調べの過程で容疑を認めた。罪を認めたのは同居女性が予告に関与していたと考え、これを庇い罪が及ぶのを防ぐためだったと報道されている。しかし、東京地検に送致された後は否認に転じた。勾留期限満了日となった9月21日にお茶の水女子大学附属幼稚園事件で起訴不起訴の判断をせずに処分保留として継続捜査の対象とする一方で、芦田愛菜所属事務所事件で再逮捕をして身柄拘束を続けた。福岡県の男性のパソコンには、マイドキュメントフォルダに芦田愛菜所属事務所への犯罪予告メールと同じ内容のテキストファイルが残っていた。

9月21日は三重県の事件における男性Eのパソコンがトロイに感染していると判明した日であるが、再逮捕時点では福岡県男性のパソコンに関連があると判明していなかった。その後、福岡県の男性Dのパソコンにも三重県の男性Eと同様にトロイプログラムに感染していたことが判明していたため9月27日に釈放され、嫌疑なしの不起訴処分となった。

三重県男性EのPC遠隔操作事件

  • 9月10日()15時34分~15時43分 - 2ちゃんねるに3連休中における伊勢神宮に爆破予告を4回書き込み。その際に「悪い日本の全体主義軍国主義を打破」「伊勢神宮のボスは今すぐ従軍慰安婦強制連行南京大虐殺被害者に土下座したあと切腹しろ」の文言があった。これにより、神宮司庁の職員らの配置人数を増やし警備を強化することになった。
  • 9月10日(月)16時10分~16時45分 - 2ちゃんねるに任天堂本社爆破予告を5回書き込み。その際に「花札屋の歴史はこれで最後だ」の文言があった。任天堂は9月13日に新型ゲーム機「Wii U」の発売日や価格等に関する新発表が予定されていた。

9月14日に三重県男性Eが逮捕された。トロイプログラム感染に絡む今回の事件において、2ちゃんねるへの書き込みで逮捕者が出たのは初めて。

逮捕された三重県男性Eは容疑を否認。大学時代に電気学科に在籍して、パソコンに精通していた三重県の男性Eは三重県警察の尋問に対し、一例として遠隔操作の手法を説明[8]。この男性EのPCについては、他の3人とは異なり、トロイプログラムが消去されずに残っており、逮捕から4日後の9月18日頃からより詳細な解析を実施したところ、新種のトロイプログラムに感染していたことが判明した。逮捕から7日後の9月21日に釈放され、嫌疑なしの不起訴処分となった。

他の男性B, C, Dの3人の被疑者のパソコンと異なり、男性Eのパソコンにのみトロイプログラムが残っていたことについて、真犯人Xの犯行声明では「この時だけ、わざとトロイ(ウイルス)を消さないでおきました。彼らを釈放するのか、犯人扱いのままか、警察がどう出るか試す意図がありました」とあり、トロイプログラムを意図的に残していたと主張している。一方で男性Eは、誘導サイトからトロイプログラムを仕込まれたフリーソフトダウンロードした約30分後に、最初の犯罪予告事件である伊勢神宮爆破予告が書き込まれているが、パソコンの動きが遅くなったことに気づいてダウンロードから約1時間後にトロイプログラムを自分で停止させており、このため真犯人Xによる遠隔操作が不可能となってトロイプログラムの削除もできなくなった可能性もある[9]

2ちゃんねる代行スレ関連

2ちゃんねるのシベリア超速報板・レス代行スレ関連で真犯人Xがサイトに誘導するため、以下のような書き込みがあった。

  • 7月27日(金)13時21分頃 - 真犯人Xが代行スレに書き込み。
  • 8月24日(金)19時台 - 真犯人Xが代行スレに書き込み。
  • 9月10日(月)14時台 - 真犯人Xが代行スレに書き込み。

犯行声明等

これまでに2012年10月、11月、2013年1月の3回、自称真犯人Xから自身の犯行についてのメールが弁護士や報道機関に届けられている。

2012年10月
  • 10月9日(火)23時22分 - 落合洋司弁護士宛に真犯人Xから上記事件の犯行告白を主旨とするメールが送信される[10]
  • 10月10日(水)22時20分頃 - TBSラジオの番組『ニュース探究ラジオ Dig』宛に、番組生放送中に真犯人Xから前述の事件に関して犯行目的や犯行内容の詳細、および他の類似の犯行予告事件への関与などが記述された投稿が送られてくる[11]。なお、この日の番組のテーマはコンピューターウイルスの問題を取り上げた「ネットウイルスの実態」を放送中であった[12]。落合洋司弁護士もこの日の番組に生出演していた。
2012年11月
  • 11月13日(火)23時54分 - 落合洋司弁護士や報道機関宛てに「ミスをした。捕まるのが嫌なので自殺する」旨の自殺予告メールが送信される。メールに添付された写真には人形と、首吊りの縄に見立てた青いLANケーブルとカッターナイフと梱包用テープと当日朝刊の神奈川新聞が写っていた[13]。写真のEXIF情報には撮影時の位置情報が記録されており、千葉県鎌ケ谷市の畑地を示すデータが記録されていた。なお、本来は位置情報は緯度・経度の度・分・秒の小数点以下については60進数表記で示されるものだが、これを100分率表記と見做すと横浜市のある団地に当たり、近傍に東京の男性Aの事件で襲撃が予告された小学校があった。ここから横浜市の団地と千葉県鎌ケ谷市の畑地周辺に警察が聞き込みをかけるも、自殺者や送信元に関する情報は確認されなかった。また、EXIF情報には通常含まれるはずのデータが欠けているなど不自然な点が見られることから改竄されている可能性があり、捜査かく乱を目的に電子メールを送信した可能性がある。
2013年1月
  • 1月1日(火)午前0時18分、真犯人Xから「謹賀新年」のタイトルで複数の報道機関や記者にメールが送られた。メールには添付ファイルの中にある5題のクイズが出題されており、一つの問題を解いて得られる解答をパスワード等として次の問題を入手できる様になっている。
    • 第1問 - 問題として与えられる画像では、韓国の漫画キャラクターが話しているハングルとテレビゲームのキャラクターが話している架空言語のセリフが現れ、これを翻訳することでパスワードが得られる。
    • 第2問 - パスワードでファイルを開くと85個のPNGファイルが得られる。その内84個はアイドルグループ「モーニング娘。」の顔写真であり、1つは画像ではない。これらのファイルを画像結合ソフト「Love Machine」(ファイル偽装・分割を行なうためのツール)で結合し、第一問で得たパスワードを与えると本来の画像ファイルが復元される。この画像ファイルが第3問になる。
    • 第3問 - 問題で与えられるのは画像ファイルとその解読方法であり、画像ファイルは13手詰みの詰め将棋である。将棋専門誌「将棋世界」2012年1月号に掲載された詰め将棋の問題と同一であった[14]。詰将棋の解答の棋譜がパスワードになる。
    • 第4問 - 問題で与えられるのは音声ファイルである。単純に再生すると判別できないが、逆再生すると「パスワードは警察庁長官の氏名、ヘボン式ローマ字半角小文字で」と聴こえ、それが次のパスワードになる。
    • 第5問 - 第4問で得たパスワードを使うと2枚の写真並びにテキストファイルが得られる。写真は山頂三角点を写したもので、EXIF情報から東京都奥多摩町の雲取山(東京都、埼玉県、山梨県の三都県境付近)の場所が示される。この三角点の傍にIESYS.EXE関連資料やFAQを記録した記憶媒体を埋めたとする内容[15][16]
1月2日午後になって警察が該当する地点を捜索したが、記憶媒体は見つからなかった[17]。また、写真の画像データは撮影日などの情報が含まれず、また、メールに添付された雲取山の写真には登山愛好家のサイトに掲載された写真と構図や影の位置などが酷似していたため、写真流用疑惑が浮上し、登頂を疑う見方が出た。但し、真犯人Xは5日のメール等で、埋め方が浅く飛ばされたと主張している。
  • 1月5日(土)午前0時34分、真犯人Xから「新春パズル ~延長戦~」のタイトルで25人の弁護士・個人や報道機関にメールが送られた。メールには添付ファイルの中にある3題のクイズが出題された。
    • 第1問 - 和製RPGに登場する架空言語を翻訳する内容。
    • 第2問 - 隠されたファイルを復元する内容。
    • 第3問 - 4枚の写真から記憶媒体のチップと共にピンク色の首輪をつけられた江の島の地域猫を探す内容[18]。内1枚の写真は、2013年1月4日付の神奈川新聞の上に置かれたピンクの首輪が掲載されていた。
同日9時頃に報道機関と警察が当該猫を発見し、警察がチップを回収した[19]。目撃情報などから1月3日夕方から1月4日夕方にかけて当該猫に首輪がつけられたと見られている。また、防犯カメラには、不審な男性複数が、猫に首輪をはめて、写真を撮る様子が記録されているという[20]

捜査の問題点(報道されているもの)

真犯人Xの行為で複数の男性が冤罪となったことについて、マスコミのみならず警察庁OBからも問題を指摘する声が上がっている[21]

東京都の男性Aを巡る問題
  • 事件の真犯人Xからの犯行声明によれば[22]、関与したものには東京の男性Aが小学校を襲撃するという書き込みを行ったとして神奈川県警に逮捕された事件(横浜市小学校襲撃予告事件)も含まれており、この事件では被疑者が当初犯行を否認していたにも関わらず、最終的に犯行を認めて保護観察が確定している[23]。ことに、殺害予告で名乗った「鬼殺銃蔵」の自称につき、日本酒の銘柄「鬼殺し」からとった、忌み数である13からジュウゾウと読ませた、などの合理的な根拠ある説明がなされ、小学校を狙った理由についても具体的に動機を供述した自白調書や上申書が作成されていた[24]。そのため何らかの誘導により自白を迫ったのではないかという疑いが浮上し、神奈川県警は既に審判が確定した男性Bに再度事情聴取を行うこととなった。
  • また、約250字の予告文を書き込んだ時間がわずか2秒であり、書き込みを受けた横浜市も疑問を抱いていたが、警察側は、特殊なソフトを使えば可能と判断し、裏付け捜査を怠っていた[25]。2秒で250文字を書き込んだ方法について男性Aを厳しく追及し「一心不乱に打ち込んだ」という供述を引き出した[26]
  • 12月15日、神奈川県警は「自白の強要や誘導はなかった」と検証結果を発表したが、男性Aの供述には犯人しか知りえない情報が含まれており、強要・誘導なしに、犯人しか知りえない情報を自供したという矛盾が残ったままの幕引きを行った。また、横浜地検は、検察官の取り調べに違法、不適正な行為は認められなかったと発表しており、司法サイドでは冤罪を防ぐシステムにはなっていないことを事実上認めたままやり過ごす状態となっている。警察庁は「サイバー犯罪の捜査でIPアドレスに頼りすぎないことや、裏付け捜査を徹底するように指示した」と発表しており、IPアドレスに頼りすぎたり、裏付け捜査を行わなくても、世間に知れなければ警察・検察には不利益が生じないことを示唆した内容となった。
大阪府の男性Bを巡る問題
  • 三重県の男性Eについては捜査段階でなりすましに気づいたのに対して、大阪府の男性Bを逮捕した大阪府警は不正プログラムを使ったなりすましに気付かず、IPアドレスが「指紋」に相当する証拠と位置付け、これを根拠に起訴まで行っていた[27]。また、書き込みには男性Bの実名が記載されており、犯行予告としては不自然な点が見られ、一方でふりがなは間違って記載する(犯行予告では実名の漢字を実際とは異なる読み方としていた)など不自然な内容であった[28]。尚「間違ったふりがな」については、本人が過去にパソコンで使用していたニックネームだったと指摘する報道も出ている[29]
  • しかし、男性Bが犯行を否認し続けたにも関わらず、上記の「実名を添えた」点については「他に証拠がなければ警察も手が出せまい」と舐めてかかる「警察に対する挑発」であり、「ふりがなを誤っている点」は「この期に及んで人違いを偽装する」警察の捜査能力を舐めてかかるものでやはり「警察に対する挑発」と断定して起訴を行った[28]。そのため、三重県の事件で遠隔操作が判明しなければ有罪になる可能性があった[27]
  • 大阪地検内部では「大人数で警戒して大騒ぎになったので、立件するしかないという空気になっていた」という[30]。男性Bは「犯行を認めれば罪が軽くなる」(利益誘導に当たる)と言われたと証言している[31]ことから、冤罪を招くとして禁止されている違法な捜査を行っていた可能性が示唆されているが、警察は利益誘導を否定している。なお、利益誘導による取調べは陸山会事件でも裁判長より「冤罪を招く危険な方法であり、到底認められない」と強く非難されており[32]、現在の判例では利益誘導による自白は任意性を欠き、証拠として認められないという指摘もあり、過去にも自白の強要があった事件は多数報告されるが、警察は一貫してその事実を否定する。その一方で、取り調べの可視化は断固として反対しており、その警察の態度自体が、違法な取り調べが行われていることを裏付けているものと指摘される。
パソコンウイルス解析を巡る問題
  • 大阪府の男性Bについては逮捕前にパソコンのウイルス解析をしていたが、それ以外の3人については逮捕前にパソコンのウイルス解析をしていなかった。

犯人像

真犯人Xの犯人像について学者、ネット関係者、評論家、マスコミなどでは以下のことが推理されている。

日本人である可能性が高い
プログラムに見えるメッセージの一部に日本語が含まれ、また、動作結果を掲示板に書き込むにあたり日本語で書き込まれることから、トロイの作成者や関係者に日本人が関わっていると見られる[33]。また、指示を出すにあたり日本語の掲示板を介しており、日本のインターネット事情に通じていると指摘されている。
プログラムの作成に長けている
トロイプログラムは、既存のウイルス制作ツールを用いて作られたものでも、既存のウイルスを改造した亜種でもなく、独自に作られたものと見られる[34]。なお、犯行声明にも自身でスクラッチから作成したと表明されている。
男性の可能性が高い
芦田愛菜殺害予告における殺害手法は女性としての人格を否定するような表現である等から[35]
几帳面な性格の人間の可能性が高い
個人作成のウイルスに番号を付けるのは珍しい中でプログラムの改良を重ねた際にバージョン番号「2・23」「2・35」がネット上で確認されていることから[36]
普段文章を作成する際に一文ごとに改行する人間の可能性が高い
犯罪予告及び犯行声明メールの文章はすべて一文ごとに改行されていることから。
地域から連想する場所を挙げる際に「大阪→オタロード」「三重→伊勢神宮」を連想する人間の可能性が高い
犯行声明メールによるとパソコン感染をさせた人間の居住地に近い場所を予告するとして「大阪に住んでいることも分かったので、日本橋オタロード[5]を対象に選定」「三重在住だと分かったので伊勢神宮をターゲット」と書いており、大阪府の男性のパソコンには大阪絡みの場所としてオタロードを、三重県の男性のパソコンには三重絡みの場所として伊勢神宮をそれぞれ襲撃対象にしたことから。なお、三重県の男性が誘導サイトからダウンロードした約30分後に伊勢神宮爆破予告が書き込まれており[37]、真犯人Xは長くても約30分間の時間で三重から伊勢神宮を連想した可能性がある(一方で、47都道府県分の襲撃対象をパソコンを感染させる前にあらかじめ長い時間をかけて考えていた可能性もある)。
なお、犯行声明メールでは福岡県の男性のパソコンについて「福岡在住だということは分かったけれど、今回は居住地を反映させる予告にはしませんでした」と書いて、犯罪予告の対象は全て東京(お茶の水女子大学附属幼稚園学習院初等科芦田愛菜所属事務所・部落解放同盟中央本部・東京ビッグサイト)になっている。
「伊勢神宮襲撃」に「悪い日本の全体主義、軍国主義を打破」「従軍慰安婦・強制連行・南京大虐殺に対する謝罪要求」を連想する人間の可能性が高い
伊勢神宮事件では乗っ取った男性のパソコンの所在地が三重県とわかってから伊勢神宮を襲撃対象とした際に、「悪い日本の全体主義、軍国主義を打破」「従軍慰安婦・強制連行・南京大虐殺に対する謝罪要求」と送信していることから。
真犯人Xは長くても約40分の時間で伊勢神宮への脅迫内容として「悪い日本の全体主義、軍国主義を打破」「従軍慰安婦・強制連行・南京大虐殺に対する謝罪要求」を考えたことになる。ただし、予め47都道府県分の襲撃対象に対応した脅迫文を予め用意しておき、たまたまユーザーの所在地が三重県と分かったことから「伊勢神宮襲撃」を選んだ可能性もある。
横浜市の某小学校を知っている人間
知名度が高い他の場所と異なり、1件のみ社会的知名度がない横浜市の某小学校を襲撃対象にしたことから[38]。最初に起こした事件であり、連続放火などでも身近な場所から始める傾向があるとして事件前から横浜市の某小学校に何かしらの因縁がある可能性があるが、事件直前に自分に全く関係のない場所にある横浜市の某小学校をネット検索等で偶然見つけた可能性もある。
2011年11月13日になって自殺予告メールが届いた際に添付された写真には同日の神奈川新聞が映っているのが確認できるが、新聞の入手方法は自宅宅配か遠方の店舗購入かは不明。
しかし、捜査撹乱目的による自殺予告メールで添付された写真に神奈川新聞が映っていることや撮影位置情報では横浜市の某小学校近くを意図しており所在地を神奈川県横浜市とミスリードしていたことから、横浜市及び神奈川とは縁が薄い可能性もある。
関東圏にゆかりのある人間の可能性がある
犯行声明メールで『(自己削除コマンド名について)「自殺」を意味する英語「suicide」にしようと思ったのですが、プログラム実装してたときにスペルを度忘れしてしまったので、適当に設定しました』とあるため、自己削除コマンド名を「suica」としたのはとっさの判断と考えられるが、「suic」(suicideの最初4文字)という文字配列について横浜市を含む関東圏とゆかりがあるために無意識にJR東日本で使われるICカード乗車券の「Suica」を連想した可能性がある[39]
また関東圏のラジオ局であるTBSラジオにメールを送っているため、TBSラジオ視聴者と想定されるが、TBSラジオの番組はパソコンのネットを通じて日本全国から聴くことが可能であり、TBSラジオが送信している電波は夜間であれば高感度のラジオ受信機を用いればほぼ日本全国で受信可能であるため、TBSラジオ視聴という理由から真犯人Xが関東圏内在住とは特定できない。
2012年11月13日朝刊及び2013年1月4日の神奈川新聞を入手した人間
犯人からのメールに神奈川新聞2012年11月13日朝刊と神奈川新聞の2013年1月4日朝刊が写真が載っていることから。
神奈川新聞は約22万の発行部数数で神奈川県内の個人宅や事業所に配達されているが、神奈川県内のコンビニ等の売店でも購読できる。神奈川県内でも地方ごとで異なる点があるが、写真に写っている新聞紙では地方の違いは確認できなかった。
また、写真がメール送信されたのは神奈川新聞を入手してから送信までの時間が長くて18時間もあるため、メール送信場所が神奈川県内とは特定できない。
漫画やアニメやゲーム等のサブカルチャーへの親和性がある人間の可能性が高い
犯罪予告に「はだしのゲン」を出したり、オタロード[5]コミケ任天堂を襲撃対象にしたり、漫画アニメゲームなどのサブカルチャーがテーマになっていることから[40]
また、サブカルチャーへの親和性は大阪絡みの場所としてオタロード[5]を連想するレベル、又はゲーム会社の任天堂は花札が主力商品だった過去について知っているレベル、「トンチャモン」を知っているレベル、和製RPGで登場する架空言語を知っているほどゲームをプレイしているレベル、自殺予告メールで添付された写真に写っている人形を所有するレベルであると推理される。一方で、犯罪予告においてオタロード[5]やコミケに集まる人たちのことを「キモヲタ[5]」と表現している。
テレビタレントとして「芦田愛菜」「AKB48」を連想する人間の可能性がある
犯罪予告で「芦田愛菜」「AKB48」を襲撃対象にしたことから。「芦田愛菜」の表記について犯罪予告では「芦田愛菜」と呼び捨て、犯行声明メールでは「芦田愛菜ちゃん」とちゃんづけになっていた。
警察・検察に敵意を抱いている人間の可能性が高い
犯行声明メールに「警察・検察を嵌めてやりたかった、醜態を晒させたかった」「警察の強引な取り調べ」「警察がどう出るか試す意図がありました」「警察・検察の方へ」「あそんでくれてありがとう」「またいつかあそびましょうねーーー[41]」とあることから。犯行声明メールには「秘密の暴露」「警察の強引な取り調べ」とあり、刑事訴訟に関する理論に一定の知識がある可能性がある。また「パソコン感染をさせた人間の居住地に近い場所の予告」「感染パソコンに同様の犯行予告本文が書いてあるテキストファイルを残す」など、捜査機関をミスリードするような手法を意図的に行っている。
「警察に逮捕・事情聴取されたことがあって恨みがある、もしくは、警察に何かを訴えたが相手にされずに悔しい思いをしたなどの経験」を持つ可能性がある[35]。一方で横浜市某小学校事件では「殺し疲れたらそのまま銃で自殺します」とオタロード事件では「その後自殺します」とそれぞれあるため、犯行予告をした真犯人Xは架空の自分について「自分自身が生きたまま逮捕されて警察権力の取調べに立ち向かったり裁判という舞台で国家権力と闘う姿勢は無く、逆に現実逃避をしたがっている」という人間性を無意識に投影しており、その人間性が真犯人Xの実生活における本性になっている可能性がある。捜査機関をあざ笑う犯行声明について、グリコ・森永事件のかい人21面相を彷彿とさせるという意見もある[42]
また、2013年1月5日の犯行声明から警察が回収したSDカードには、「自分は以前、事件に巻き込まれたせいで、無実にも関わらず、人生の大幅な軌道修正をさせられた」という主張が見えるという[43]
報道機関が報道するような社会的知名度のある事件・事象・組織・場所・人物について知識のある人間の可能性が高い
報道機関が報道するような社会的知名度のある日本航空麻原彰晃死刑囚、皇居ランナー天皇悠仁親王愛子内親王部落解放同盟東京ビッグサイト伊勢神宮全体主義軍国主義従軍慰安婦強制連行南京大虐殺任天堂を扱っていることから。
これらのことに「はだしのゲン」を加えて政治的思想信条が読み取れる可能性があるが、「警察が大騒ぎしそうな対象を選んでいるだけで、政治的意図、思想信条は読み取れない」という意見もある[44]
皇室に否定的ではない人間の可能性が高い
犯行予告では皇居ランナー殺害・皇族殺害・天皇殺害・伊勢神宮爆破など皇室を否定的に書いていたが、犯行声明メールで「ご学友[45]」「悠仁さま[46]」「愛子様[46]」と表記して皇室を肯定するかのような表現をしていることから。なお、皇室を否定するかのような脅迫メールの文章中でも無意識に「ご学友[45]」と表記している。
神社に関する知識に疎い可能性がある
伊勢神宮事件において「伊勢神宮のボス」と表記していることから。そのため、伊勢神宮の神職最高責任者である祭主(池田厚子)に関する知識には疎い可能性がある。
「suicide」(自殺)のスペルを度忘れしてしまうくらいであり英語力は完璧ではない人間の可能性が高い
犯行声明メールで『(自己削除コマンド名について)「自殺」を意味する英語「suicide」にしようと思ったのですが、プログラム実装してたときにスペルを度忘れしてしまった』とあることから[47]
オウム真理教事件に何かしらの意識を強く持っている可能性がある
オウム真理教事件にまつわる人物や言葉について書かれていることから。
2012年8月上旬に大阪府の男性のパソコンを遠隔操作した日本航空事件ではオウム真理教事件の首謀者である麻原彰晃死刑囚の釈放を要求した。また、同月下旬には福岡県の男性のパソコンを遠隔操作して各方面に脅迫メールを送った際にはメールアドレスを「sarin」(サリン)・パスワードに「vxgus」(VXガス)というワードが用いられていることなど、オウム真理教事件にまつわる言葉を用いていた[48]
この2ヶ月前の2012年6月にはオウム真理教事件に絡んで特別手配されて長期逃亡をしていた菊地直子高橋克也が逮捕されて大きく報道されていた。また、麻原彰晃の釈放を要求した飛行機に絡む事件としては1995年6月に全日空857便ハイジャック事件が発生している。
ネットを常時見ている可能性が高い
大阪府のアニメ演出家の事件では、ユーザーが探している用途に適うソフトを作成した上でトロイを仕込んで提供しており、常時ネットを閲覧していると思われる[49]
30歳代の男性
2013年1月の犯行声明の中で10年程前(2000年代)に流行したゲームやツールを取り上げていることから[50]

被疑者の検挙

1月4日に江ノ島の地域猫に記憶媒体を付けた首輪を嵌める場面や、バイクの映像が防犯カメラに写っていたことから、都内に住むIT関連会社社員の30代男性が特定され[51][52]、この男性が事件に関与したとみて、2013年2月10日未明、警視庁と神奈川、三重、大阪各府県警の合同捜査本部は、この男性につき威力業務妨害容疑で逮捕状を請求すると共に、被疑者の男性に対して警視庁に任意同行を求め、被疑者の自宅を訪問して家宅捜索を行った後[53]、逮捕状を執行した[54]

被疑者については秋葉原のネットカフェを利用した記録があり、ここからもPCが押収されている[55]。また、猫カフェにも利用履歴があり、猫に対する執着が指摘される[56]

被疑者は以前にものまねこ問題をめぐりエイベックス社長宅への放火・社長の妻へ濃硫酸をかける加害・エイベックス社員の殺害の予告や、仙台市の特定の女子小学生を殺害する予告を2ちゃんねるに書き込んだことから逮捕され、脅迫罪など4つの容疑で1年6ヶ月の実刑判決を受けて服役していた[57][58][59]

同11日に捜査当局への取材から、被疑者が派遣先企業で使用していたパソコンを調べたところ遠隔操作が行われた時期にTorを使用していた形跡が見つかったこと[59]、また、被疑者のパソコンには遠隔操作に使用した掲示板に接続した形跡があること[60]が報道された。なお、被疑者は事件への関与を否認している。

この逮捕については新たな誤認逮捕である可能性も指摘されている[61]が、各報道機関は被疑者の小学生時代からの学歴などの個人情報を報道している。

脚注

  1. ^ BKDR_SYSIE.A トレンドマイクロ、2012年10月9日。2012年11月16日閲覧。
  2. ^ Backdoor.Rabasheeta シマンテック、2012年11月2日。2012年11月16日閲覧。
  3. ^ BackDoor-FIT マカフィー、2012年10月12日。2012年11月16日閲覧。
  4. ^ Encyclopedia entry: Backdoor:Win32/Rabasheeta.A - Learn more about malware - Microsoft Malware Protection Center(英語) マイクロソフト、2012年10月12日。2012年11月16日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 真犯人Xは「オタロード」又は「オタ」について、犯罪予告時には「ヲタロード」「キモヲタ」、暴露メール時には「オタロード」とそれぞれ表記している。
  6. ^ 表記は「びっぐさイと」となっていた。
  7. ^ 「告白文のゆくえ」「犯行日」「年齢」 真犯人解明を阻む3つの謎 産経新聞 2012年10月22日
  8. ^ PC遠隔操作:捜査側に知識不足、過信 毎日新聞 2012年10月23日
  9. ^ PC遠隔操作:ウイルス気付き停止…「真犯人」削除失敗か
  10. ^ “「トロイ消さず、警察試す」PC操作で犯行声明”. 読売新聞. (2012年10月16日). http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121016-OYT1T00200.htm 2012年10月16日閲覧。 
  11. ^ “PC遠隔操作、TBSに“犯行声明メール””. TBS news i. (2012年10月15日). http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5156862.html 2012年10月16日閲覧。 
  12. ^ 放送後記 10月10日(水) 「ネットウィルスの実態」 「ニュース探究ラジオ Dig」HP
  13. ^ “画像、横浜で撮影か 朝日新聞記者への「真犯人」メール”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2012年11月14日). http://www.asahi.com/national/update/1114/TKY201211140490.html 2012年11月14日閲覧。 
  14. ^ 詰め将棋問題、専門誌から引用か 「簡単に作れない」 産経新聞 2013年1月8日
  15. ^ 「新しいゲームのご案内ですよ」“真犯人”から年明けメール
  16. ^ iesys.exe作者からの「さて 新しいゲームのご案内ですよ」メール全文と5つの問題の中身
  17. ^ 「PC遠隔操作、山中で記憶媒体を捜索」 News i
  18. ^ 【遠隔操作ウイルス問題】真犯人から新たな挑戦状が届く / 猫の首につけられた記憶媒体を見つけよ!
  19. ^ 【速報】遠隔操作ウイルスの真犯人が仕込んだ「猫の首輪」が猫から回収される
  20. ^ PC遠隔操作、「猫」で新展開…防犯カメラ分析
  21. ^ PC遠隔操作の恐怖(上) 発信元偽装 想定外の壁 MSN産経ニュース
  22. ^ 「犯行声明」 別のパソコンも操作示唆、被害者は5人に 産経新聞 2012年10月17日
  23. ^ 犯行声明で神奈川県警が捜査適切か検証 MSNニュース
  24. ^ 神奈川県警、少年の上申書誘導か…不自然な詳述
  25. ^ PC遠隔操作事件 250字の書き込みに2秒 疑問抱くも放置 スポニチ 2012年10月21日
  26. ^ “2秒で300文字の書き込み”不自然さ認識も… テレビ朝日 2012年10月24日
  27. ^ a b ガジェット通信
  28. ^ a b 脅迫文に釈放男性の実名 違和感覚えなかった大阪府警 MSN産経ニュース
  29. ^ 遠隔操作、ニックネームを使用か 日航にも演出家装う 共同通信 2012年10月12日
  30. ^ 「大人数を動員して大騒ぎ…立件するしかない空気に」 MSN産経ニュース
  31. ^ 「警察・検察聞く耳持たず」PC感染で釈放男性 MSN産経ニュース
  32. ^ 「強力な利益誘導」検察の取り調べを“断罪” 目を閉じ聞き入る小沢被告 MSN産経ニュース
  33. ^ 遠隔操作ウイルス、犯人素人説も~ラックの西本氏が主催して私的勉強会
  34. ^ プロの開発者が作成か=高価な専門ツール使用-証拠隠滅の痕跡も、PC遠隔操作
  35. ^ a b 犯行予告事件、身元隠す「Tor(トーア)」の悪用と犯人像 読売新聞 2012年10月19日
  36. ^ 事件専用にウイルス作成か=対策ソフト検出できず-専門家「自己防衛を」・遠隔操作 時事通信 2012年10月20日
  37. ^ 海外サーバー経由し操作か?大阪府警、接続ルートを捜査 スポニチ2012年10月8日
  38. ^ PC遠隔操作:ウイルス手作り 誤認逮捕で「万能感」? 毎日新聞 2012年10月22日
  39. ^ 若者?関東圏とゆかり?…PC遠隔操作の犯人像 読売新聞 2012年10月18日
  40. ^ PC遠隔操作 警察への挑戦? 愉快犯? 読売新聞 2012年10月14日
  41. ^ 文末に「ー」を多くつける表現は、8月9日のコミケ殺害予告でも用いられた。
  42. ^ 犯行声明メールに「警察なめられた」 日刊スポーツ 2012年10月16日
  43. ^ パソコン遠隔操作犯「冤罪で人生狂わされた」前科・前歴から絞れるか? 2013年1月9日
  44. ^ 真犯人像「周囲からばかにされ反発エスカレート」 専門家指摘「IT系の能力高いが…」 産経新聞 2012年10月18日
  45. ^ a b 丁寧語である「ご」を加えた表現。
  46. ^ a b 皇族でも「さま」「様」表記は異なっている。
  47. ^ 「週刊朝日」2012年11月2日号
  48. ^ 真犯人、重大事件への「共感」浮かぶ 警察・検察を妖怪に見立てる? 産経新聞 2012年10月29日
  49. ^ <遠隔操作ウイルス>作成者、掲示板を常時監視か 毎日新聞 2012年10月13日
  50. ^ PC遠隔操作犯は「30代オッサン」か 東スポ 1月10日
  51. ^ 遠隔操作事件 都内の30歳男を逮捕 NHK 2013年2月11日閲覧
  52. ^ 解説・なぜ容疑者を特定できたのか NHK 2013年2月11日閲覧
  53. ^ PC遠隔操作で家宅捜索 日刊スポーツ 2013年2月10日閲覧
  54. ^ PC遠隔操作、都内の30歳男を逮捕 威力業務妨害容疑 朝日新聞 2013年2月10日閲覧
  55. ^ ネットカフェで遠隔操作?パソコン2台押収し解析(02/10 17:35) テレビ朝日 2013年2月11日閲覧
  56. ^ 遠隔操作事件と「猫カフェ」つなぐ糸 容疑者が見せた「猫」への執着の謎 J-CAST 2013年2月11日閲覧
  57. ^ PC遠隔操作事件で逮捕の男、「のまネコ」騒動で殺害予告の過去 ITmedia 2013年2月11日閲覧
  58. ^ 逮捕の30歳男、平成17年にも逮捕 大手レコード会社社長らの殺害予告容疑”. msn産経ニュース (2013年2月10日). 2013年2月11日閲覧。
  59. ^ a b 遠隔操作 派遣先のパソコンで書き込みか”. nhk (2013年2月11日). 2013年2月11日閲覧。
  60. ^ 遠隔操作に使う掲示板に接続の形跡 NHK 2013年2月11日閲覧
  61. ^ PC遠隔操作なりすましウィルス事件 容疑者逮捕 えん罪事件がさらに起こらないよう厳重な監視を!

関連項目

外部リンク

以下は男性A, B, D, Eの捜査について各警察署が検証したもの。

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