「幻之介世直し帖」の版間の差分

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井塚剛志 (会話 | 投稿記録)
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*乾幻之介:小林旭
*乾幻之介:小林旭
:乾家嫡男。ムシリの浪人髷に着流しで常に暇を持て余す遊び人を装っているが、実は江戸を騒がす「はやぶさ」となって悪と戦う。普段は「一文字屋」にほぼ居候に近い状態で、的の修繕や釣りをして気ままに暮らしている。
:乾家嫡男。ムシリの浪人髷に着流しで常に暇を持て余す遊び人を装っているが、実は江戸を騒がす「はやぶさ」となって悪と戦う。普段は「一文字屋」にほぼ居候に近い状態で、的の修繕や釣りをして気ままに暮らしている。
*お秀:[[松尾嘉代]](第13話、第15話、第16話を除く)
*お秀:[[松尾嘉代]](第13話、第15話、第16話、第21話を除く)
:茶屋兼矢場「一文字屋」の女将。伊平次の妹。
:茶屋兼矢場「一文字屋」の女将。伊平次の妹。
*伊平次:[[長門裕之]](第11話、第15話、第16話を除く)
*伊平次:[[長門裕之]](第11話、第15話、第16話、第21話を除く)
:「一文字屋」の板前。元乾家家臣。第7話では幻之介の身代わりを務めたことがあった。
:「一文字屋」の板前。元乾家家臣。第7話では幻之介の身代わりを務めたことがあった。
*捨松:[[古城和孝]]
*捨松:[[古城和孝]]
:植木屋。密偵。
:植木屋。密偵。身軽で身体能力が高い
*神崎唐十郎:[[長門勇]]
*神崎唐十郎:[[長門勇]]
:南町奉行所同心。幻之介とは知らず、「はやぶさ」を捕まえることを夢見る同心歴30年のベテラン。黒猫が嫌い。
:南町奉行所同心。幻之介とは知らず、「はやぶさ」を捕まえることを夢見る同心歴30年のベテラン。黒猫が嫌い。
*おくみ:[[芦川よしみ]](第1話、第4話、第7話、第8話、第11話、第15話、第16話)
*おくみ:[[芦川よしみ]](第1話、第4話、第7話、第8話、第11話、第15話、第16話、第21話)
:神崎の娘。
:神崎の娘。
*おるい:[[松居一代]](第16話を除く)
*おるい:[[松居一代]](第16話、第21話を除く)
:「一文字屋」の従業員。
:「一文字屋」の従業員。
*善六:[[古今亭朝太]](第16話を除く)
*善六:[[古今亭朝太]](第16話を除く)

2013年1月23日 (水) 12:01時点における版

幻之介世直し帖』(げんのすけよなおしちょう)は、国際放映の製作により日本テレビ系列で放映された時代劇1981年10月4日1982年3月21日の半年間、日曜夜9時からの1時間枠で放映された。全24回。

概要

舞台は天保年間。幕府の衰退を憂い、武士道の退廃を嘆く幕府目付・乾十左衛門(島田正吾)は、「幕政改革にはもはや力による荒療治しかない」と決意。放蕩三昧でムシリの素浪人を装った息子、乾幻之介(小林旭)を国許より呼び寄せ、極秘裏に秘密捜査機関を組織する。幻之介は心ある同志4人を集め、門前仲町の茶屋兼矢場「一文字屋」を拠点に市井に根差し、市井にはびこる巨悪に敢然と立ち向かう。

制作の背景

本作は、これまでの時代劇とは一線を画した形で、物語やキャラクターの設定に至るまで米国漫画バットマン』を意識している。しかし、小林旭扮する主人公・幻之介が「はやぶさ」に姿を変えて登場する際の衣装が、ハヤブサの頭部を模した覆面に全身黒づくめ、忍者のように背中に背負った長差し、という「児童向け時代劇」のヒーローのごときスタイルだったため、旧来の時代劇ファンから反発を招いた。

このため、第12話以降は、悪党の前で装束を解いて正体を現すという設定に切り替えたが、視聴率の回復には至らなかった。

おりしも、本作の製作プロダクションが『太陽にほえろ!』と同じ国際放映であり(実際『太陽~』は東宝の製作であるが、東宝はTV映画を全て子会社に下請けに出すシステムであり国際放映が実質の製作を担当した)、さらに企画を出した岡田晋吉中京テレビ取締役兼制作本部長(当時。現・川喜多財団顧問)が『太陽~』のチーフプロデューサーでもあったため、「国際放映は『太陽~』だけやってりゃいいんだ!」と敗北を宣言。当初の予定の25話から1話削られることになった。

尚、最終話(第24話)は主演の小林自身が監督を担当している。

キャスト

  • 乾幻之介:小林旭
乾家嫡男。ムシリの浪人髷に着流しで常に暇を持て余す遊び人を装っているが、実は江戸を騒がす「はやぶさ」となって悪と戦う。普段は「一文字屋」にほぼ居候に近い状態で、的の修繕や釣りをして気ままに暮らしている。
  • お秀:松尾嘉代(第13話、第15話、第16話、第21話を除く)
茶屋兼矢場「一文字屋」の女将。伊平次の妹。
  • 伊平次:長門裕之(第11話、第15話、第16話、第21話を除く)
「一文字屋」の板前。元乾家家臣。第7話では幻之介の身代わりを務めたことがあった。
植木屋。密偵。身軽で身体能力が高い。
南町奉行所同心。幻之介とは知らず、「はやぶさ」を捕まえることを夢見る同心歴30年のベテラン。黒猫が嫌い。
  • おくみ:芦川よしみ(第1話、第4話、第7話、第8話、第11話、第15話、第16話、第21話)
神崎の娘。
「一文字屋」の従業員。
神崎配下の御用聞き。
  • 乾十左衛門:島田正吾(第1話、第3話、第4話)
大目付。第3話で「はやぶさ」の正体が幻之介であることに薄々感づくようなる。

主題歌

オープニングはストリングスを中心とした別の曲でインストゥルメンタル。

スタッフ

放映リスト(サブタイトルリスト)

話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト
1 1981年10月4日 闇御用はやぶさ見参 中村勝行 山崎大助 おくみ:芦川よしみ、田口計江見俊太郎沖田駿一
2 10月11日 はやぶさが助けたおしどり瓦版 山浦弘靖 松山政路高野真二関谷ますみ高城淳一
3 10月18日 はやぶさ尼寺に舞う 和久田正明 松山容子長谷川哲夫
4 10月25日 はやぶさが挑んだ大爆発の罠 田上雄 西沢利明佐藤仁哉伊藤咲子剣持伴紀
5 11月1日 はやぶさ剣法罠を斬れ 中村勝行 高瀬昌弘 早乙女愛灰地順伊達三郎高木二郎
6 11月8日 はやぶさ助けた鬼同心 名倉勲 宮内洋増田順司森幹太小瀬格城所英夫原口剛
7 11月15日 はやぶさが二人いた!? 山浦弘靖 原田雄一 あいはら友子藤村有弘大林丈史近藤宏
8 11月22日 はやぶさ襲う死神軍団 和久田正明 川合伸旺時田優、山添由夏、内田勝正梅津栄、出水元、鶴田忍、三島新太郎
9 11月29日 女心を操る悪を斬れ 名倉勲 長谷和夫 佐藤万理福山象三武藤英司幸田宗丸高峰圭二阿藤海徳弘夏生
10 12月6日 狙われた愛の肖像 山本英明 稲葉義男香野百合子伊東達広浜田寅彦嵯峨善兵
11 12月13日 人質救出!暗闇の対決 田上雄 山崎大助 志賀勝勝部演之吉田豊明、兼松隆、龍隆介
12 12月20日 罠に落ちた恋人たち 中村勝行 速水亮綾川志剛弘松三郎山本昌平片桐竜次
13 12月27日 金も女もおそろしい 名倉勲 原田雄一 左時枝小鹿ミキ石田信之松本克平、中村竜三郎、北九州男
14 1982年1月10日 盗っ人を盗む女 和久田正明 加賀まり子入川保則御木本伸介石橋雅史
15 1月17日 くの一地獄変 夏樹陽子鹿沼えり剣持伴紀外山高士木村元川崎あかね天草四郎粟津號木田三千雄
16 1月24日 鵜が哭いた上州路 中村勝行 日高武治 坂上二郎車だん吉奈良富士子須藤健
17 1月31日 伊平次の声が盗まれた 田上雄 永野靖忠 なべおさみ江幡高志大下哲矢
18 2月7日 枯野に散った狼たち 山本英明 日高武治 三条美紀杉江廣太郎片岡五郎西岡徳馬、鈴木真美子、氏家修、関川慎二
19 2月14日 御赦免花は二度咲かぬ 名倉勲 片桐夕子三上真一郎田島義文石井ひとみ小笠原弘
20 2月21日 ここが思案の敵討ち 山本英明 原田雄一 内田喜郎桂木文石浜朗早川純一福山象三北村晃一
21 2月28日 敵か味方か悪鬼の館 和久田正明 永野靖忠 安井昌二飛鳥裕子北公次宮口二郎北町嘉朗
22 3月7日 冬の花火が取り持つ母子 名倉勲 新津左兵 葉山葉子尾美としのり小林重四郎
23 3月14日 暗殺狩り 和久田正明 原田雄一 清水紘治村田知栄子原田英子
24 3月21日 はやぶさは永遠に翔ぶ 中村勝行 小林旭 松本留美、宮島誠、桂広行、桐山洸一、今藤正人、山田貫太郎、西川敬三郎、芦川よしみ

関連項目

備考

  • 劇伴の音楽の一部は、現代物のドラマ『俺たちは天使だ!』(1979年)から流用されている。