「記譜法」の版間の差分

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2012年6月1日 (金) 12:32時点における版

記譜法(きふほう、英語: notation)は、楽譜を書くための一定の規則をいう。

文字譜

古代ギリシアで用いられた記譜法。歌詞の上に音高を文字で記す。 オクシリンコス・パピルスに現存する最古(紀元280年)のキリスト教(東方諸教会)の聖歌とされる『三位一体の聖歌』(オクシリンコスの賛歌)がギリシア記譜法で記されていた。

ネウマ

計量記譜法

五線記譜法

現在最も一般的な、水平に引かれた五本の線を用いる記譜法である。 配置された各種の音符は五本の水平線によって音高が相対的に示される。垂直線は普通小節線だけであり、水平線のようには細かく書かれないので、音符や休符を順次並べ、それの持つ音価によって時間要素を示す。

音高を絶対的に表すために普通音部記号を五線の左端などにおく。また、調を示し、その調の表記に便利なように、音部記号の次位に調号を置くことが多い。拍子記号はその次に置かれる。これらは五線の途中で変わるときには、そこに置かれる。音高の小さな半音単位の変化を示すためには、臨時記号を音符の左に置く。

音楽の要素は音高と時間の2要素ではないし、この2要素ですら五線と音符だけでは十分に表しきれないので、さまざまな補助的な記号を用いる。それらは演奏記号と総称するのが普通である。演奏記号には、文字を用いてことばによって示すものと、それ以外のマークやシンボルによるものとがある。(どちらも記号と呼ばれる。)

声楽曲では歌詞が加えられる。

また、合奏練習などのために、練習番号小節番号といった楽譜上の位置を知るための記号を加えることがある。これらの記号は音符の下または上に書かれる。

クラヴァールスクリボ

クラヴァールスクリボで書いたエリーゼのためにの冒頭

五線記譜法は、全音階の楽曲に適した記譜法であり、十二音音楽のような現代音楽の記譜には適さない。このため様々な記譜法が考案された。五線記譜法に慣れた演奏者たちにとってそれらは五線記譜法に取って代わるものとはなり得なかったが、それらの中でももっとも成功したといえるものである。

五線記譜法は横軸に時間を、縦軸に音高をとるが、この記譜法では縦軸に時間を、横軸に音高をとる。五線の各線に相当する線は縦線で書かれ、2本、3本がまとめて書かれ、繰り返される。これらの線はピアノの黒鍵を表す。黒鍵の音は線上に音符を書く。白鍵の音は線のないところに(五線記譜法における「間」同様)音符を書く。たとえば、ハ/C音は、2本まとめて書かれた線の左の線の左に接して書かれる。

博士

博士(はかせ)は声明(しょうみょう)の記譜法である。漢字で書かれた歌詞の一字一字の回りにその節回しを屈折した直線ないし曲線で書くもので、線は歌詞の近くから始まり、時間を追うごとにだんだん遠ざかる。おおむね、線の角度が音の高さを示す。

三味線や箏における記譜法

三味線の楽譜は、一般に、楽器の演奏の仕方を書き記したタブラチュアに分類される楽譜で書かれる。名や勘所名、奏法口三味線などの唱歌(しょうが)によって示される。極簡単な例は例えば篠笛#楽譜参照。

グラフィックによる記譜法

現代音楽などで五線による記譜法が不可能な場合に良く用いられる。例としてはブソッティなどの諸作品、アレックス・エッケルトの作品、ペーター・ホッホの作品、モートン・フェルドマンの諸作品、ケージシュトックハウゼンの「七つの日々から」、ミヒャエル・フェッターの諸作品、アネスティス・ロゴテティスなどが挙げられる。いずれも五線のような正確な演奏は望めなく、おおよそでやる即興音楽的な性格がとても強い。

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