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'''オイミャコン'''([[ロシア語]]:{{Lang|ru|Оймякон}};[[サハ語]]{{lang|sah|Өймөкөөн}}, ウイムクーン, Öymököön)は[[ロシア]]・[[サハ共和国]]の北東、[[インディギルカ川]]<!-- 帝国書院の地図帳での表記 --><!-- [[インジギルカ川]] -->の約2km西に位置する[[村]]である。人口約800人。{{ウィキ座標度分秒|63|15|0|N|143|9|0|E|}}、つまり[[北極圏]]のわずかに南に位置している。標高740m。オイミャコンの周囲はインディギルカ川の準平原が広がり、川自体の流路も網の目状に迷走している。川から数km離れると浸食が進み老年期に達したなだらかな山地(丘陵地帯)が広がる。
'''オイミャコン'''([[ロシア語]]:{{Lang|ru|Оймякон}};[[サハ語]]{{lang|sah|Өймөкөөн}}, ウイムクーン, Öymököön)は[[ロシア]]・[[サハ共和国]]の北東、[[インディギルカ川]]<!-- 帝国書院の地図帳での表記 --><!-- [[インジギルカ川]] -->の約2km西に位置する[[村]]である。人口約800人。{{ウィキ座標度分秒|63|15|0|N|143|9|0|E|}}、つまり[[北極圏]]のわずかに南に位置している。標高740m。オイミャコンの周囲はインディギルカ川の準平原が広がり、川自体の流路も網の目状に迷走している。川から数km離れると浸食が進み老年期に達したなだらかな山地(丘陵地帯)が広がる。


[[1926年]][[1月26日]]、-71.2[[セルシウス度|℃]](-96[[華氏|℉]])の[[気温]]が記録された(ただし、この測定法には議論がある)ことでオイミャコンは北半球の[[寒極]]、「北の極寒の地」、定住地の中で最も寒い地の一つとして知られることとなった。またこれは[[北半球]]の記録でもっとも寒い気温である([[南半球]]は[[南極大陸]]で記録されている)。これはシベリア大地に依って大気が大幅に冷却される事が大きく作用している。逆に夏は気温が摂氏30度を越えることもあり、夏と冬の気温差が非常に大きい地でもある。
[[1926年]][[1月26日]]、-71.2[[セルシウス度|℃]](-96[[華氏|℉]])の[[気温]]が記録された(ただし、この測定法には議論がある)ことでオイミャコンは北半球の[[寒極]]、「北の極寒の地」、定住地の中で最も寒い地の一つとして知られることとなった。またこれは[[北半球]]の記録でもっとも寒い気温である([[南半球]]は[[南極大陸]]で記録されている)。これはシベリア大地に依って大気が大幅に冷却される事が大きく作用している。逆に夏は気温が摂氏30度を越えることもあり、夏と冬の気温差が非常に大きい地でもある。

2012年5月26日 (土) 06:29時点における版

Оймяконの位置(ロシア内)
Оймякон
Оймякон
オイミャコンの位置
オイミャコンの月別平均気温と平均降水量 1月の平均気温は-50.0℃まで下がる。年平均降水量は198mmに過ぎない

オイミャコンロシア語Оймяконサハ語Өймөкөөн, ウイムクーン, Öymököön)はロシアサハ共和国の北東、インディギルカ川の約2km西に位置するである。人口約800人。北緯63度15分0秒 東経143度9分0秒 / 北緯63.25000度 東経143.15000度 / 63.25000; 143.15000、つまり北極圏のわずかに南に位置している。標高740m。オイミャコンの周囲はインディギルカ川の準平原が広がり、川自体の流路も網の目状に迷走している。川から数km離れると浸食が進み老年期に達したなだらかな山地(丘陵地帯)が広がる。

1926年1月26日、-71.2(-96)の気温が記録された(ただし、この測定法には議論がある)ことでオイミャコンは北半球の寒極、「北の極寒の地」、定住地の中で最も寒い地の一つとして知られることとなった。またこれは北半球の記録でもっとも寒い気温である(南半球南極大陸で記録されている)。これはシベリア大地に依って大気が大幅に冷却される事が大きく作用している。逆に夏は気温が摂氏30度を越えることもあり、夏と冬の気温差が非常に大きい地でもある。

オイミャコンの名前は、サハ語(ヤクート語)のウイムクーンӨймөкөөнに由来し、「不凍の水」という意味である[要出典]。これはこの地が永久凍土であるにもかかわらず、天然の温泉が近くに湧いているからである[要出典]。 オイミャコンには水道がなく(凍るため)、かつては住民が牛や馬にタンクを引かせて近くの川まで水を汲みに行っていたが、現在では給水車が各家庭に給水を行っている。そこの水源の水温は約2度と外気温よりも高いため凍ることがない。

また魚を取る事もできるが、取った魚は外気に触れた途端に凍りつく。冬は軒並み-50.0℃以下になるため、細菌やウイルスによる感染症にかかることはほとんどない。


オイミャコンの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F −16.6
(2.1)
−16.2
(2.8)
2.0
(35.6)
11.7
(53.1)
26.2
(79.2)
31.1
(88)
32.6
(90.7)
31.4
(88.5)
23.7
(74.7)
11.0
(51.8)
−2.1
(28.2)
−6.5
(20.3)
32.6
(90.7)
平均最高気温 °C°F −42.0
(−43.6)
−35.4
(−31.7)
−21.8
(−7.2)
−3.9
(25)
8.8
(47.8)
19.7
(67.5)
22.3
(72.1)
18.2
(64.8)
8.6
(47.5)
−9.6
(14.7)
−32.3
(−26.1)
−42.2
(−44)
−8.5
(16.7)
平均最低気温 °C°F −49.8
(−57.6)
−47.7
(−53.9)
−41.2
(−42.2)
−24.3
(−11.7)
−5.1
(22.8)
3.4
(38.1)
5.6
(42.1)
2.0
(35.6)
−4.5
(23.9)
−21.1
(−6)
−41.1
(−42)
−49.0
(−56.2)
−22.7
(−8.9)
最低気温記録 °C°F −71.2
(−96.2)
−64.6
(−84.3)
−60.6
(−77.1)
−46.4
(−51.5)
−28.9
(−20)
−9.7
(14.5)
−9.3
(15.3)
−17.1
(1.2)
−25.3
(−13.5)
−47.6
(−53.7)
−58.5
(−73.3)
−62.8
(−81)
−71.2
(−96.2)
雨量 mm (inch) 8
(0.31)
7
(0.28)
5
(0.2)
5
(0.2)
12
(0.47)
34
(1.34)
48
(1.89)
38
(1.5)
22
(0.87)
16
(0.63)
12
(0.47)
8
(0.31)
215
(8.46)
出典:Погода и Климат[1] Dec 2008

外部リンク

脚注

  1. ^ Погода и Климат - Климат Оймякона” (ロシア語). 2008年12月8日閲覧。