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線形弾性論において[[フックの法則]]は、ラメ定数<math>\lambda</math>、<math>\mu</math>を用いて次のように表される。
線形弾性論において[[フックの法則]]は、ラメ定数<math>\lambda</math>、<math>\mu</math>を用いて次のように表される。


<math>\sigma_{ij}=2\mu\varepsilon_{ij}+\lambda\varepsilon_{kk}\delta_{ij}</math>
:<math>\sigma_{ij}=2\mu\varepsilon_{ij}+\lambda\varepsilon_{kk}\delta_{ij}</math>


ここで、<math>\sigma</math>は[[応力]]、<math>\varepsilon</math>は[[ひずみ]]を表す。
ここで、<math>\sigma</math>は[[応力]]、<math>\varepsilon</math>は[[ひずみ]]を表す。

2011年11月4日 (金) 07:37時点における版

ラメ定数(ラメていすう、: Lamé's constantsラメ乗数)とは、 線形弾性論の基礎式で用いられる定数。


線形弾性論においてフックの法則は、ラメ定数を用いて次のように表される。

ここで、応力ひずみを表す。

ラメの第一定数という。 と違い、物理的な意味はない。 が必ず正の値でなくてはならないのに対して、は原理的には負の値をとることもできる。 しかし、殆どの物質においてはも正の値をとる。

ラメの第二定数という。 剛性率ともいい、と表記される。

これら二つの定数を用いて均質等方線形弾性体の他の弾性係数、ヤング率ポアソン比体積弾性率を記述することができる。

ラメ定数という名称はフランスの数学者ガブリエル・ラメに因む。

弾性係数の相関関係

二つのラメ定数とヤング率、ポアソン比、体積弾性率の五つの弾性係数はそれぞれ、 二つを用いて残りの三つを表すことができる。 その関係を下に示す。

弾性係数の相関関係

参考文献

  • 進藤裕英『線形弾性論の基礎』コロナ社、2002年3月。ISBN 4-339-04564-0 
  • Carl Peason (1959). THEORETICAL ELASTICITY. Harvard University Press 


関連項目