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#[[点火プラグ|点火栓]]を持たない内燃機関における、冷間時の[[セルモーター|始動]]を助ける補助熱源。 |
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== 点火栓 == |
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エンジンの燃焼熱を利用して自らの点火部分(コイル状または棒状の蓄熱部分=点火部分)の赤熱状態を保つ点火栓を言う。 |
エンジンの[[燃焼]]熱を利用して自らの点火部分(コイル状または棒状の蓄熱部分=点火部分)の赤熱状態を保つ点火栓を言う。 |
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「[[グローエンジン]]」や「模型用グローエンジン」で[[点火プラグ|点火栓]]として用いられる。 |
「[[グローエンジン]]」や「[[模型]]用グローエンジン」で[[点火プラグ|点火栓]]として用いられる。 |
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点火栓として利用する場合、[[電流]]を用いて点火栓に内蔵された[[抵抗]]体(コイルや棒)を赤熱させ、[[燃料]]に点火し始動する。一度始動すると、燃焼による熱でさらに赤熱し、 |
点火栓として利用する場合、[[電流]]を用いて点火栓に内蔵された[[抵抗]]体(コイルや棒)を赤熱させ、[[燃料]]に点火し始動する。一度始動すると、燃焼による熱でさらに赤熱し、以降の燃焼の火種となる。 |
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この点火栓の特徴として、[[マグネトー]]、[[点火コイル]]、[[ディストリビューター]]などを用いた複雑な点火[[回路]]や、点火時期の調整が不要で、エンジンの回転が上がればそれにつれてグロープラグの赤熱度も行進し、点火時期を早める自己調節機能を持つ。一般的には、点火部分の材質は[[ニクロム]]か[[白金]]が使用される。高温用や低温用など様々な製品がある。 |
この点火栓の特徴として、[[マグネトー]]、[[点火コイル]]、[[ディストリビューター]]などを用いた複雑な点火[[回路]]や、[[点火時期]]の調整が不要で、エンジンの回転が上がればそれにつれてグロープラグの赤熱度も行進し、点火時期を早める自己調節機能を持つ。一般的には、点火部分の材質は[[ニクロム]]か[[白金]]が使用される。高温用や低温用など様々な製品がある。 |
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昭和後期まで[[漁船]]のエンジンとして利用された[[焼玉エンジン]]は、この点火栓を備えており、厳しい環境下でも信頼性の高いエンジンとして利用された。現在では、軽量化できることから模型用エンジンのほとんどがこの点火方法(グロー点火)を利用している。 |
[[昭和]]後期まで[[漁船]]のエンジンとして利用された[[焼玉エンジン]]は、この点火栓を備えており、厳しい環境下でも信頼性の高いエンジンとして利用された。現在では、軽量化できることから模型用エンジンのほとんどがこの点火方法(グロー点火)を利用している。 |
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== 予熱栓 == |
== 予熱栓 == |
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[[ディーゼルエンジン]]は、吸入した空気を高い圧縮比で高温にすることで燃料の自己着火を可能にしており、着火のための電装品が不要であることも長所のひとつとなっているが、[[シリンダー |
[[ディーゼルエンジン]]は、[[吸気|吸入した空気]]を高い[[圧縮比]]で高温にすることで[[燃料]]の自己[[着火]]を可能にしており、着火のための[[電装]]品が不要であることも長所のひとつとなっているが、[[シリンダーヘッド]]や[[シリンダーブロック]]が冷え切った冷間時には、短時間の[[セルモーター|クランキング]](数回の圧縮)では[[燃焼室]]の壁面温度が上がらず、始動不良を起こし、始動直後も[[失火]]しやすい。このため、燃焼室内に補助熱源として予熱栓(グロープラグ)が備えられる。 |
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予燃焼室式や渦流室式などの副室式ディーゼルエンジンの燃焼室内の、噴射された燃料が直接触れる位置に装備される。始動前にエンジンスイッチをON位置にする、または別途設けられた専用のスイッチを入れることでグロープラグに通電し、赤熱させる。旧式のエンジンでは、 |
予燃焼室式や渦流室式などの[[燃焼室#副室式|副室式]]ディーゼルエンジンの燃焼室内の、[[噴射ポンプ|噴射された燃料]]が直接触れる位置に装備される。始動前にエンジンスイッチをON位置にする、または別途設けられた専用のスイッチを入れることでグロープラグに通電し、赤熱させる。旧式のエンジンでは、[[ダッシュボード (自動車)|ダッシュボード]]にグロープラグと[[抵抗]]値を合わせた[[ニクロム]]線を使ったインジケーターがあり、その赤熱具合で余熱状態を確認きるようになっていたが、数秒から[[気温]]によっては30秒程度の時間を要し、その間スイッチを保持していなければならなかった。 |
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その後、[[水冷エンジン]]では冷却水温を余熱時間に反映する制御を採り入れ、インジケーターもニクロム線を模した[[橙色]]のランプ(予熱表示灯)へと変わってメーターパネルに移動し、操作はメインスイッチ(キー)をONにするだけで良くなった。さらに[[1980年代]]後半以降はグロープラグのヒーター材質と回路の改良により、数秒以下で赤熱が完了し、ほとんど待ち時間のないクイックグロー方式が一般化し、始動後のアフターグロー(失火、白煙防止用の通電)も自動化されている。 |
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2011年4月26日 (火) 07:38時点における版
グロープラグとは、
点火栓
エンジンの燃焼熱を利用して自らの点火部分(コイル状または棒状の蓄熱部分=点火部分)の赤熱状態を保つ点火栓を言う。 「グローエンジン」や「模型用グローエンジン」で点火栓として用いられる。
点火栓として利用する場合、電流を用いて点火栓に内蔵された抵抗体(コイルや棒)を赤熱させ、燃料に点火し始動する。一度始動すると、燃焼による熱でさらに赤熱し、以降の燃焼の火種となる。
この点火栓の特徴として、マグネトー、点火コイル、ディストリビューターなどを用いた複雑な点火回路や、点火時期の調整が不要で、エンジンの回転が上がればそれにつれてグロープラグの赤熱度も行進し、点火時期を早める自己調節機能を持つ。一般的には、点火部分の材質はニクロムか白金が使用される。高温用や低温用など様々な製品がある。
昭和後期まで漁船のエンジンとして利用された焼玉エンジンは、この点火栓を備えており、厳しい環境下でも信頼性の高いエンジンとして利用された。現在では、軽量化できることから模型用エンジンのほとんどがこの点火方法(グロー点火)を利用している。
予熱栓
ディーゼルエンジンは、吸入した空気を高い圧縮比で高温にすることで燃料の自己着火を可能にしており、着火のための電装品が不要であることも長所のひとつとなっているが、シリンダーヘッドやシリンダーブロックが冷え切った冷間時には、短時間のクランキング(数回の圧縮)では燃焼室の壁面温度が上がらず、始動不良を起こし、始動直後も失火しやすい。このため、燃焼室内に補助熱源として予熱栓(グロープラグ)が備えられる。
予燃焼室式や渦流室式などの副室式ディーゼルエンジンの燃焼室内の、噴射された燃料が直接触れる位置に装備される。始動前にエンジンスイッチをON位置にする、または別途設けられた専用のスイッチを入れることでグロープラグに通電し、赤熱させる。旧式のエンジンでは、ダッシュボードにグロープラグと抵抗値を合わせたニクロム線を使ったインジケーターがあり、その赤熱具合で余熱状態を確認きるようになっていたが、数秒から気温によっては30秒程度の時間を要し、その間スイッチを保持していなければならなかった。
その後、水冷エンジンでは冷却水温を余熱時間に反映する制御を採り入れ、インジケーターもニクロム線を模した橙色のランプ(予熱表示灯)へと変わってメーターパネルに移動し、操作はメインスイッチ(キー)をONにするだけで良くなった。さらに1980年代後半以降はグロープラグのヒーター材質と回路の改良により、数秒以下で赤熱が完了し、ほとんど待ち時間のないクイックグロー方式が一般化し、始動後のアフターグロー(失火、白煙防止用の通電)も自動化されている。
燃焼室の表面積が小さく、壁面への熱損失の少ない直噴式ではグロープラグは使われず、インテークマニホールド直前の吸気通路に、吸気を直接暖めるインテークヒーターを設置する場合がほとんどであるが、一部にはシリンダーヘッド(ピストン上死点で燃焼室が形成される位置)にグロープラグを用いているものがある。