「ファウル (サッカー)」の版間の差分

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[[サッカー]]における'''ファウル'''(''Fouls'')は、プレーにおいて久しく不正であると解釈される行為である
[[サッカー]]における'''ファウル'''(''Fouls'')は、選手による反則のうち、[[主審]]が[[サッカ競技規則]]第12条反すると判断したもの


== 概要 ==
== 概要 ==
サッカーにおけるファウルに対する処罰規定は大まかに2つに分類される。

先ずは、ファウルを受けた相手に対してアドバンテージを与える方法である。これは相手に[[フリーキック (サッカー)|フリーキック]]を与える方法で、ファウルの内容によって直接フリーキックが与えられる場合と間接フリーキックが与えられる場合に分けられる。ペナルティーエリア内で直接フリーキックが与えられるファウルを行った場合は相手チームに対して[[ペナルティーキック]]が与えられる。

次にファウルの行為者に対して処罰を与える方法があり、これはファウルの内容によって退場を命じ[[レッドカード]]を提示する場合と、警告を与え、[[イエローカード]]を提示する場合に分けられる。

=== ルール上の規定 ===
=== ルール上の規定 ===
サッカーのルールである''Laws of the Game''(日本サッカー協会では「[[サッカー競技規則]]」)では、第12条「ファウルと不正行為」(''Fouls and Misconduct'')において規定がなされている。
サッカーのルールである''Laws of the Game''(日本サッカー協会では「[[サッカー競技規則]]」)では、第12条「ファウルと不正行為」(''Fouls and Misconduct'')において規定がなされている。


=== 前提条件 ===
==== 接フリーキックに相当するファウル ====
ある行為がファウルにあたるとして罰せられるには、以下の前提条件を満たす必要がある。
* 競技者によって犯されたものであること。
* フィールド内で起きたものであること。
* ボールがインプレー中であること。


競技者が次の7の反則を不用意に、無謀にまたは過剰な力で犯したと主審が判断した場合、直接フリーキックが相手チームに与えられる。
== 直接フリーキックに相当するファウル ==
競技者が次の7項目の反則を'''不用意に、無謀にまたは過剰な力で'''犯したと主審が判断した場合、直接フリーキックが相手チームに与えられる。

# 相手を蹴る。もしくは蹴ろうとする。
# 相手をかせる。もしくはかせようとする。
# 相手に飛び掛る。
# 相手をチャージする。
# 相手を打つ。もしくは打とうとする。
# 相手を押す。
# 相手競技者にタックルする


# 相手競技者を蹴る。もしくは蹴ろうとする。
# 相手競技者つまずかせる。もしくはつまずかせようとする。
# 相手競技者に飛び掛る。
# 相手競技者をチャージする。
# 相手競技者を打つ、または打とうとする。
# 相手競技者を押す。
# 相手競技者にタックルする


次の3項目の反則を犯した場合も、直接フリーキックが相手チームに与えられる。
次の3項目の反則を犯した場合も、直接フリーキックが相手チームに与えられる。


# 相手を抑える。
# 相手競技者を抑える。
# 相手につばを吐きかける
# 相手競技者につばを吐
# ボールを意図的に手または腕で扱う。(ゴールキーパーが自分のペナルティエリア内にあるボールを扱う場合をのぞく)。
# ボールを意図的に手または腕で扱う。(ゴールキーパーが自分のペナルティエリア内にあるボールを扱う場合をのぞく)。


直接フリーキックは反則の起きた場所から行う。
==== ペナルティーキック ====
上記10の項目が自陣ペナルティーエリア内で行われた場合は、相手チームに対してペナルティーキックが与えられる。


ただし、上記の10項目の反則が自陣ペナルティーエリア内で行われた場合は、相手チームに対して[[ペナルティーキック]]が与えられる。
==== 間接フリーキックに相当するファウル ====

== 接フリーキックに相当するファウル ==
ファウルを受けた相手チームに間接フリーキックを与える場合として以下の7つの行為が規定されている。
ファウルを受けた相手チームに間接フリーキックを与える場合として以下の7つの行為が規定されている。
# [[ゴールキーパー (サッカー)|ゴールキーパー]]が6秒以上ボールを手で保持し続ける
# [[ゴールキーパー (サッカー)|ゴールキーパー]]が6秒以上ボールを手で保持し続ける
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# ゴールキーパーがボールを手から離すのを妨げる
# ゴールキーパーがボールを手から離すのを妨げる


間接フリーキックは反則の起きた場所から行う。
==== 警告 ====
以下の7つの行為に対しては、ファウルの行為者に対してイエローカードを提示し警告を与える。
# 反スポーツ的行為
# [[審判員 (サッカー)|審判]]に対する異議
# 繰り返しの違反
# 遅延行為
# コーナーキック、フリーキックでの距離不足
# 審判の承認を得ないフィールドへの進入
# 審判の承認を得ないフィールドからの退場

==== 退場 ====
以下の7つの行為に対しては、ファウルの行為者に対してレッドカードを提示し退場を命じる。
# 著しく不正なファウルプレー
# 乱暴な反則
# つば吐き
# ゴールキーパー以外の意図的なハンドによる得点機会阻止
# フリーキック、ペナルティーキックに相当する反則で、尚且つゴールに向かっている相手競技者に対しての得点機会阻止
# 侮辱行為
# 同一試合において、2枚目のイエローカードの提示を受けた場合

=== その他の決定 ===
==== 著しく不正な行為 ====
相手の安全に危害を及ぼすようなタックルは、著しく不正な行為として罰する。


==== シミュレーショ====
== アドバテージ ==
ファウルがあった場合でも、プレーを中断するよりは続けさせた方がファウルを受けたチームに資する(=アドバンテージ)と主審が判断した場合、プレーの続行(=プレーオン)が指示される場合がある。
主審を欺くことを目的としたシミュレーションは、反スポーツ行為として罰する。特に相手のペナルティエリア内でわざと倒れて、ペナルティーキックを得ようとするシミュレーションを行う選手が多いが、プレーにおいてシミュレーションと判断された場合は警告となる。ただ判定を下す審判側にとっても難しい判定を強いられるのは事実である。


== 関連項目 ==
==== ジャージの脱ぎ捨て ====
* [[サッカー競技規則]]
得点が入ったときに喜ぶための、ジャージの脱ぎ捨ては、反スポーツ行為として罰する。[[ゴールデンゴール|ゴールデンゴール制]](現在は採用されない)でゴールデンゴールを決めたときに脱ぎ捨てることは問題ないと考えられるが、試合時間が若干でも残っている状態で脱ぎ捨てると警告を出されることもある。まれに下のジャージ(パンツ)を脱ぐ選手がいるが、それも同様である。
* [[イエローカード]]
* [[レッドカード]]


[[Category:サッカーのルール|ふあうる]]
[[Category:サッカーのルール|ふあうる]]

2011年1月26日 (水) 12:35時点における版

サッカーにおけるファウルFouls)とは、選手による反則のうち、主審サッカー競技規則第12条に反すると判断したもの。

概要

ルール上の規定

サッカーのルールであるLaws of the Game(日本サッカー協会では「サッカー競技規則」)では、第12条「ファウルと不正行為」(Fouls and Misconduct)において規定がなされている。

前提条件

ある行為がファウルにあたるとして罰せられるには、以下の前提条件を満たす必要がある。

  • 競技者によって犯されたものであること。
  • フィールド内で起きたものであること。
  • ボールがインプレー中であること。

直接フリーキックに相当するファウル

競技者が次の7項目の反則を不用意に、無謀にまたは過剰な力で犯したと主審が判断した場合、直接フリーキックが相手チームに与えられる。

  1. 相手競技者を蹴る。もしくは蹴ろうとする。
  2. 相手競技者をつまずかせる。もしくはつまずかせようとする。
  3. 相手競技者に飛び掛る。
  4. 相手競技者をチャージする。
  5. 相手競技者を打つ、または打とうとする。
  6. 相手競技者を押す。
  7. 相手競技者にタックルする。

次の3項目の反則を犯した場合も、直接フリーキックが相手チームに与えられる。

  1. 相手競技者を抑える。
  2. 相手競技者につばを吐く。
  3. ボールを意図的に手または腕で扱う。(ゴールキーパーが自分のペナルティエリア内にあるボールを扱う場合をのぞく)。

直接フリーキックは反則の起きた場所から行う。

ただし、上記の10項目の反則が自陣ペナルティーエリア内で行われた場合は、相手チームに対してペナルティーキックが与えられる。

間接フリーキックに相当するファウル

ファウルを受けた相手チームに間接フリーキックを与える場合として以下の7つの行為が規定されている。

  1. ゴールキーパーが6秒以上ボールを手で保持し続ける
  2. ゴールキーパーが一度手から離したボールを他の競技者が触れる前に再び手で触れようとする
  3. ゴールキーパーが味方からキックで返されたボールを手で触れる
  4. ゴールキーパーが味方からのスローインを手で触れる
  5. 危険な方法でのプレー
  6. 相手の前進の妨害
  7. ゴールキーパーがボールを手から離すのを妨げる

間接フリーキックは反則の起きた場所から行う。

アドバンテージ

ファウルがあった場合でも、プレーを中断するよりは続けさせた方がファウルを受けたチームに資する(=アドバンテージ)と主審が判断した場合、プレーの続行(=プレーオン)が指示される場合がある。

関連項目