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==概要==
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1960年代から平和運動や[[アナーキズム]]に関わるが、[[左翼]]の中にもひそむ女性への暴力に気づく。[[オランダ]]に渡り、結婚生活を送るが、夫からの暴力を受け、1970年代初頭より[[ラディカル・フェミニスト]]として活発に活動するようになる。[[ポルノ]]や売春の暴力性を訴え、[[キャサリン・マキノン]]とともに反ポルノ運動を行う。終生女性に対する暴力に抗議を続けた。文芸批評では、著名な男性作家が、その代表作で、レイプや性暴力をエロティックに肯定していることを指摘している。
1960年代から平和運動や[[アナーキズム]]に関わるが、[[左翼]]の中にもひそむ女性への暴力に気づく。[[オランダ]]に渡り、結婚生活を送るが、夫からの暴力を受け、1970年代初頭より[[ラディカル・フェミニスト]]として活発に活動するようになる。[[ポルノ]]や売春の暴力性を訴え、[[キャサリン・マキノン]]とともに反ポルノ運動を行う。終生女性に対する暴力に抗議を続けた。文芸批評では、著名な男性作家が、その代表作で、レイプや性暴力をエロティックに肯定していることを指摘している。


[[ラディカル・フェミニズム]]が主張に「ポルノの撲滅」を組み入れるきっかけとなった人物だが、その主張には、反フェミニズムのみならず[[リベラル・フェミニズム]]からも批判を受けている<ref>例えばA. SnitowとP. Califiaの『ポルノと検閲』やN. Strossenの『ポルノグラフィ防衛論』を参照。</ref><ref>[http://clinamen.ff.tku.ac.jp/CENSORSHIP/Porn/porn_art_2.html ポルノをめぐる諸問題ーー反ポルノ派フェミニズム批判]。 [[ラディカル・フェミニズム]]の反ポルノ運動が、1970年代以降の新保守主義による右からのポルノ規制や性に対する抑圧と結合することへの批判が語られる。</ref>。しかし、そのポルノ批判や男性の暴力に対する強力な批判には、共感や支持も少なくない<ref>{{cite web|url=http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/article381977.ece|title=Right hails Dworkin sex campaign|date=2005年|accessyear=2009年|accessdate=9月12日|author=Sarah Baxter}}</ref>。
[[ラディカル・フェミニズム]]が主張に「ポルノの撲滅」を組み入れるきっかけとなった人物だが、その主張には、反フェミニズムのみならず[[リベラル・フェミニズム]]からも批判を受けている<ref>例えばA. SnitowとP. Califiaの『ポルノと検閲』やN. Strossenの『ポルノグラフィ防衛論』を参照。</ref><ref>[http://clinamen.ff.tku.ac.jp/CENSORSHIP/Porn/porn_art_2.html ポルノをめぐる諸問題ーー反ポルノ派フェミニズム批判]。 [[ラディカル・フェミニズム]]の反ポルノ運動が、1970年代以降の新保守主義による右からのポルノ規制や性に対する抑圧と結合することへの批判が語られる。</ref>。しかし、そのポルノ批判や男性の暴力に対する強力な批判には、共感や支持も少なくない<ref>{{cite web|url=http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/article381977.ece|title=Right hails Dworkin sex campaign|date=2005年|accessyear=2009年|accessdate=9月12日|author=Sarah Baxter}}</ref>。

2010年12月19日 (日) 04:11時点における版

アンドレア・ドウォーキン(Andrea Dworkin、1946年11月26日 - 2005年4月9日)は、アメリカ合衆国法哲学者、ノンフィクション作家。ニュージャージー州生まれ。ユダヤ系。

概要

1960年代から平和運動やアナーキズムに関わるが、左翼の中にもひそむ女性への暴力に気づく。オランダに渡り、結婚生活を送るが、夫からの暴力を受け、1970年代初頭よりラディカル・フェミニストとして活発に活動するようになる。ポルノや売春の暴力性を訴え、キャサリン・マッキノンとともに反ポルノ運動を行う。終生女性に対する暴力に抗議を続けた。文芸批評では、著名な男性作家が、その代表作で、レイプや性暴力をエロティックに肯定していることを指摘している。

ラディカル・フェミニズムが主張に「ポルノの撲滅」を組み入れるきっかけとなった人物だが、その主張には、反フェミニズムのみならずリベラル・フェミニズムからも批判を受けている[1][2]。しかし、そのポルノ批判や男性の暴力に対する強力な批判には、共感や支持も少なくない[3]

思想

著書『ポルノグラフィ―女を所有する男達』(ISBN 9784791751280)で、以下のように書いている。

 「結婚とはレイプを正当化する制度。レイプは本来、婦女を無理矢理連れ去るという意味だが、連れ去って捕虜にすると結婚になる。 結婚とは捕虜である状態の拡大延長。略奪者による使用のみならず所有を意味する」

「家族という孤立した小単位に分断されることにより、人々は共通利益のために一致団結して闘うことができなくなった」

著作

ノンフィクション

フィクション

連載記事

  • ASIN B0006XEJCG (1977) Marx and Gandhi were liberals: Feminism and the "radical" left
  • ASIN B0006XX57G (1978) Why so-called radical men love and need pornography
  • ASIN B00073AVJA (1985) Against the male flood: Censorship, pornography and equality
  • ASIN B000711OSO (1985) The reasons why: Essays on the new civil rights law recognizing pornography as sex discrimination
  • ASIN B00071HFYG (1986) Pornography is a civil rights issue for women
  • ASIN B0008DT8DE (1996) A good rape. (Book Review)
  • ASIN B0008E679Q (1996) Out of the closet.(Normal: Transsexual CEOs, Cross-Dressing Cops and Hermaphrodites with Attitude)(Book Review)
  • ASIN B0008IYNJS (1996) The day I was drugged and raped

インタビュー等

レビュー

脚注

  1. ^ 例えばA. SnitowとP. Califiaの『ポルノと検閲』やN. Strossenの『ポルノグラフィ防衛論』を参照。
  2. ^ ポルノをめぐる諸問題ーー反ポルノ派フェミニズム批判ラディカル・フェミニズムの反ポルノ運動が、1970年代以降の新保守主義による右からのポルノ規制や性に対する抑圧と結合することへの批判が語られる。
  3. ^ Sarah Baxter (2005年). “Right hails Dworkin sex campaign”. 9月12日閲覧。accessdateの記入に不備があります。

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