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2010年5月16日 (日) 06:40時点における版
ブヌン族(布農族)は台湾原住民の一つ。南投県信義郷、仁愛郷、花蓮県卓渓郷、万栄郷の山岳部を中心にその他高雄県桃源郷、ナマーシャー郷、台東県海端郷、延平郷などにも分布している。人口は約4万人。独自のブヌン語を有し、ブヌンとはブヌン語で人を意味する言葉である。
社会組織は、長老制度による父系氏族大家族社会で、長老者会議各家族の長老たちが集まり村の政策決定を行なう。民族意識が強く、民族語を保っている数少ない台湾原住民族。
「小米(粟)の豊作を祈る歌」など八部和音唱法の歌をもつことで知られる。
分布
ブヌン族は主に中央山脈の両側に住み、典型的な高山民族とゆえる。 18世紀頃、南投あたりのブヌン族が大規模な移民をはじめ、結果、南投・高雄・花蓮・台東県まで居住範囲をひろげた。
ブヌン族には5つの群がある。
- 卓社群 (take-todo):南投県信義郷久美村、仁愛郷中正、法治、万豊村。
- 卡社群 (take bakha):信義郷南潭、地利、双竜三村。
- 丹社群 (take vatan):信義郷地利村、花蓮県万栄郷馬遠村。
- 巒社群 (takebanuad):信義郷豊丘、望郷、新郷、人倫及び花蓮県卓渓郷。
- 郡社群 (isbukun):信義郷東埔、羅娜、明徳、台東県海端郷、延平郷及び高雄県ナマーシャー郷、桃源郷。ブヌン族最大の群。
文字
ブヌン族は独自の文字をもっていたという伝説がある。それによると、台湾で大洪水がおこったとき、村人が祖先が遺した宝物などをもたずに避難し、そのなかにあったブヌン文字について書かれた書物は流され、流失したといわれている。