「横浜国際総合競技場」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Tribot (会話 | 投稿記録)
m Bot: 不適切リンク修正(東京ヴェルディ1969)
→‎競技場周辺: 画像追加
158行目: 158行目:


=== 競技場周辺 ===
=== 競技場周辺 ===
[[ファイル:Outskirts International Stadium Yokohama.JPG|thumb|right|300px|競技場とその周辺]]
* 付属競技場として[[小机競技場]](日産フィールド小机)が整備され、400mトラックやフィールドなどの施設がある。日本陸上競技連盟から第3種競技場として公認されている。横浜国際総合競技場での大規模な大会のサブトラックとしての利用に加え、単独でもサッカー(高校生年代の[[プリンスリーグ]]など)やラグビーなどの無料試合で使用されている。
* 付属競技場として[[小机競技場]](日産フィールド小机)が整備され、400mトラックやフィールドなどの施設がある。日本陸上競技連盟から第3種競技場として公認されている。横浜国際総合競技場での大規模な大会のサブトラックとしての利用に加え、単独でもサッカー(高校生年代の[[プリンスリーグ]]など)やラグビーなどの無料試合で使用されている。
* 2004年には[[スケートボード]]用の「新横浜公園スケボー広場」や人工芝コートの「[[しんよこフットボールパーク]]」も開場している。しんよこフットボールパークはJリーグや大規模イベント開催の際の駐車場を兼用している。
* 2004年には[[スケートボード]]用の「新横浜公園スケボー広場」や人工芝コートの「[[しんよこフットボールパーク]]」も開場している。しんよこフットボールパークはJリーグや大規模イベント開催の際の駐車場を兼用している。

2009年12月18日 (金) 15:14時点における版

横浜国際総合競技場
日産スタジアム
施設情報
所在地 日本の旗横浜市港北区
位置 北緯35度30分36秒 東経139度36分22秒 / 北緯35.510044度 東経139.606247度 / 35.510044; 139.606247
起工 1994年(平成6年)
開場 1998年(平成10年)
所有者 横浜市
運用者 横浜市スポーツ振興事業団 他
グラウンド 天然芝(107m x 72m)
ピッチサイズ 105m × 68m
照明 1500ルクスから2000ルクス(ゴール前)
大型映像装置 2基
建設費 総工費約603億円
設計者 松田平田・東畑建築事務所共同企業体
建設者 竹中工務店、他7社JV
使用チーム、大会
横浜F・マリノスJリーグ メイン本拠地)
横浜FC(Jリーグ 準本拠地)
収容人員
72,327人
アクセス
新横浜駅小机駅北新横浜駅
亀の甲橋付近より横浜国際総合競技場(日産スタジアム)全景。
横浜国際総合競技場(日産スタジアム)全景。手前は新横浜公園

横浜国際総合競技場(よこはまこくさいそうごうきょうぎじょう)は、神奈川県横浜市港北区の新横浜公園内にある陸上競技場日産自動車命名権(ネーミングライツ)を取得しており、2005年(平成17年)3月1日より呼称を日産スタジアム(にっさんスタジアム)としている。

球技場としても使用される。Jリーグ・横浜F・マリノスがホームスタジアムとして、横浜FCがホームスタジアムのひとつとして使用している。施設は横浜市が所有し、横浜市スポーツ振興事業団、横浜マリノス株式会社、管理JV(ハリマビステム、東京ビジネスサービス、シンテイ警備、西田装美、協栄ビルメンテナンス)共同事業体が指定管理者として運営管理を行っている。

2002年(平成14年)に開かれた日韓共催のFIFAワールドカップでは、決勝戦の舞台となった。また、同大会で日本代表がロシア代表を1-0で破り、悲願のW杯初勝利をあげた場所でもある。

最寄り駅は、横浜線新横浜駅小机駅もしくは市営地下鉄ブルーライン北新横浜駅(後述)。

概要

約4年の工期を経て、1998年(平成10年)に完成。日本最大規模の72,327席の観客収容能力を誇る屋外多目的競技場であり、2002 FIFAワールドカップでは決勝の舞台となった。

コンサートでも数多く利用されており、2004年(平成16年)には、都市型音楽フェスティバルロック・オデッセイが開催され、一部の音楽ファンの間で馴染みの会場となっている。

沿革

開場まで

  • 1980年 - 建設省(現国土交通省)が横浜市港北区内の鶴見川流域に多目的遊水池の整備を決定
  • 1990年 - 横浜市が多目的遊水池上に1998年秋季国民体育大会(国体)のメインスタジアムを含む総合運動公園の整備を決定
  • 1992年1月 - 用地買収に着手
  • 1993年1月 - 2002 FIFAワールドカップ(以後2002年W杯)の日本国内開催候補地に決定
  • 1994年1月 - メインスタジアムが着工
  • 1996年10月 - 横浜市が2008年夏季オリンピック開催都市への立候補を表明(横浜オリンピック構想
  • 1996年12月 - 2002年W杯の開催地に決定
  • 1997年3月 - 「横浜国際総合競技場」の名称が決定
  • 1997年4月 - スタジアムの運営を横浜市スポーツ振興事業団へ委託
  • 1997年8月13日 - JOCでの国内選考決選投票で大阪市大阪オリンピック)に敗れ、オリンピック開催を断念
  • 1997年10月 - スタジアムが竣工

開場からW杯まで

  • 1998年
  • 1999年
    • 4月25日 - 横浜FCの公式戦初試合(JFLジヤトコFC戦)を開催
    • 8月6日 - 2002年W杯の決勝戦開催地に決定(さいたま市の埼玉スタジアム2002との誘致合戦に勝利)
    • 8月28日・29日 - B'zが、「LIVE-GYM '99 "Brotherhood"」の横浜公演を開催。当会場における初の音楽イベント開催となった。
    • 9月15日 - 矢沢永吉が50歳バースデーライブを開催(音楽イベントの利用はワールドカップ後に再開)
  • 2000年
    • 5月から8月 - ワールドカップ日韓大会に備えた芝生の張替え・生育を行うため一旦使用中止。この期間中のマリノス主催ゲームは三ツ沢公園球技場を使用した。
    • 9月 - スーパー陸上を開催(以後毎年開催)
    • 12月2日 - Jリーグ 2000チャンピオンシップ第1戦 横浜F・マリノス-鹿島アントラーズ戦を開催
  • 2001年
    • 1月 - 大阪市が誘致していた2008年オリンピックのサッカー会場として協力することを公表
    • 6月 - FIFAコンフェデレーションズカップの準決勝と決勝を開催
    • 12月 - Jリーグより「J1ベストピッチ賞」が授与され、当時の西田善夫場長が表彰を受ける
  • 2002年
2002年6月9日 日本vsロシア

W杯以降

  • 2002年
  • 2003年
    • 4月24日 - W杯記念施設を整備し、スタジアムツアーを開始。
    • 8月23・24日 SMAPが、「'03 "MIJ Tour"」の横浜公演を開催。
    • 8月30・31日 サザンオールスターズが、「SUMMER LIVE 2003『流石(SASが)だ真夏ツアー! あっっ!生。だが、SAS! 〜カーニバル出るバニーか!?〜』」の横浜公演を開催。
    • 11月29日 - 横浜F・マリノスが、ジュビロ磐田を下し、2003年のJリーグ完全優勝を達成。
    • 12月 - 第1回東アジアサッカー選手権を開催。
  • 2004年
    • 5月5日 - 新横浜公園スケボー広場を開設。
    • 7月24日・25日 - 都市型音楽フェスティバル、「THE ROCK ODYSSEY 2004」の横浜公演を開催。
    • 8月22日 - しんよこフットボールパークを開設。
    • 9月11日・12日 - Mr.Childrenが、「Tour 2004 "シフクノオト"」の横浜公演を開催。
    • 10月7日 - 横浜市と日産自動車命名権売買の契約成立を発表。
    • 10月9日 - 台風22号による鶴見川の増水に対し、多目的遊水池の機能を初めて発動(2003年に整備完了)。
    • 12月5日 - Jリーグ 2004チャンピオンシップ第1戦 横浜F・マリノス-浦和レッズ戦を開催。1-0で横浜が勝利。観客数6万4899人は、現在まで1試合でのJリーグ史上最多記録。
  • 2005年
  • 2006年
    • 2月26日 - 横浜ダービーマッチとしては8年ぶり、両クラブのトップチームの対戦としては初となる横浜F・マリノス-横浜FC戦がプレシーズンマッチとして開催。
    • 4月21日 - 伊豆半島東方沖を震源とする地震で、西ゲート前広場などでのモルタル片・コンクリート片の落下、天井の亀裂などが確認。港北区では震度3を記録していた。
    • 6月30日 - 東京都庁を中心とした2016年夏季オリンピックの東京招致本部(2016年東京オリンピック構想)、JOCに開催概要計画書を提出。サッカー競技の会場として同スタジアム(横浜国際競技場名義)を含める。
  • 2007年
    • 4月14日 - 横浜FCがJ1昇格後、初の公式戦開催(第6節、横浜FC 0-1 鹿島アントラーズ)。
    • 8月11日 - 同スタジアムでは9年ぶりに、Jリーグでの横浜ダービーマッチが開催(第19節、横浜F・マリノス 8-1 横浜FC)。
    • 9月8・9日 - Mr.Childrenが、「HOME TOUR 2007 -in the field-」の横浜公演を開催。
    • 12月1日 - J1最終節(第34節)、最下位(18位)の横浜FCが首位の浦和レッズを1-0で下す。翌シーズンのJ2降格が決まっていた横浜FCはJ1で21試合ぶりの勝利、敗れた浦和はJ1リーグ優勝を逃す。
    • 12月13日 - FIFAクラブワールドカップ2007の準決勝、同スタジアムでの試合に日本のクラブで初めて浦和レッズが出場。ACミランと当たり1-0でACミランが勝利。
    • 12月16日 - FIFAクラブワールドカップの3位決定戦、浦和対エトワール・サヘルは前後半2-2ののちPK戦4-2で浦和が勝利、また同日の決勝戦、ACミラン対ボカ・ジュニアーズは4-2でACミランが勝利。
  • 2008年
    • 3月8日 - Jリーグ開幕(横浜F・マリノス-浦和レッズ戦)に合わせ、スタジアム内の飲食店舗を大幅に交代し、観客からの不評の返上に乗り出す(25ヶ所中14ヶ所)[2]
    • 4月12日 - 「日産スタジアムデー」として、開場10周年の記念イベントを開催(横浜F・マリノス-柏レイソル戦に合わせて実施)。同年には、これ以外にも10周年記念企画を実施。
    • 6月2日 - 2010 FIFAワールドカップ(W杯南アフリカ大会)のアジア3次予選、日本-オマーン戦を開催。同大会の予選開催は、この試合が最初。
    • 6月7日 - サッカーのチャリティーマッチ「TAKE ACTION! 2008 +1 FOOTBALL MATCH」が開催。提唱者の中田英寿は2006年の現役引退以来、初めて日本国内での有料試合でプレーを行う。
    • 8月16日・17日・23日・24日 - サザンオールスターズが、「真夏の大感謝祭」を開催。計4日間の公演は、開場以来初めてで、サザン活動休止前の最後のコンサートとなる。
    • 9月20・21日 - B'zが、「LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-」を開催(同スタジアムでのLIVE-GYM自体は6年ぶりだが、Pleasureシリーズでは初開催)。
    • 10月10日 - 2008年に横浜オリンピックが実現していた場合の開会式実施日(1996年の記事を参照、閉会式は10月25日)。
    • 12月21日 - FIFAクラブワールドカップ2008の3位決定戦と決勝戦を開催。2005年以来の同大会決勝開催がこれで途絶える(同大会自体は2011年と2012年に日本で再び開催)。
  • 2009年

施設

横浜国際総合競技場は主要な大会を行うメインスタジアムとして陸上トラックやフィールドなどが整備され、スタンドの内部や下部にも施設が整備されている。補助競技場などの付属施設も持っている。また、鶴見川の多目的遊水池機能を損ねないような設計がなされている。

競技場内

場内ピッチ
  • 陸上トラックは9レーンの1周400m、直線100mのコースがあり、日本陸連公認の第1種競技場の資格を持っている。全天候型のトラックはウレタン舗装がなされ、記録が出やすいように配慮されている。なお、サッカーの試合では人工芝によって隠される場合がある(日本代表の国際Aマッチトヨタカップなど)。
  • フィールド部分は常緑の芝が整備され、ヒーティングシステムなどで凍結などを防いでいる。この部分では国際的に高い評価を得ている。
  • 観客の乱入を防ぐため、トラックの外周には堀が作られ、スタンドと隔離されている。また、スタンドの最前列には樹脂ボードの壁があり、観客の転落を防いでいる。

スタンド・付属施設

場内スタンド
スタンド
  • 全層二層式で、座席数は72,327席となっている。立ち見席はなく、すべての席に椅子が用意されている。
  • バックスタンドには水色地に赤色で文字が入っているが、開設当初は2階席のみに「YOKOHAMA」の文字が入っていたが、命名権取得による名称変更で2階席は「NISSAN」、1階席は「STADIUM」の文字が入った。
  • 低層スタンドの中央通路部分には車いす用の観戦スペースが用意され、バリアフリー対策もなされている。
  • 両サイドの高層スタンド上部には大型スクリーンが各1基設置され、ほとんどの客席から映像が確認できる。メインスタンド及びバックスタンドの低層後部は、大型スクリーンが二階席の陰になるが、頭上にモニターを設置してあるので、映像は確認できる。また、大型スピーカーによる音響設備も準備されている。
  • スタジアム全周を屋根が覆い、低層スタンドの奥と高層スタンドの大部分をカバーする。低層スタンド前部を除き、雨でも濡れない配慮をしているが、こけら落としの日韓戦では荒天になり、スタンドに吹き込んだ風によって多くの観客が強い風とみぞれにさらされた。
  • スタンド内には売店やトイレなどが多く設置され、観客サービスの充実が図られている。
  • 公衆無線LANは使えない。
スタンド下
  • 鶴見川の増水時には、スタジアム地下に準備された調整池に水を落とし込んで下流部の洪水を防止する。そのため、すべてのスタジアム施設は地平から高く上がった人工基盤上に作られている。
  • バック低層スタンドの下にはスポーツ医科学センターが開設され、リハビリ医療機能を持つメディカルゾーンの他、器械体操やフィットネス施設、プールなどが設置されている。
  • 同じ場所には市民のレクリエーション施設としてスポーツコミュニティプラザも開設され、レジャープールやクアハウス機能が整備されている。

競技場周辺

競技場とその周辺
  • 付属競技場として小机競技場(日産フィールド小机)が整備され、400mトラックやフィールドなどの施設がある。日本陸上競技連盟から第3種競技場として公認されている。横浜国際総合競技場での大規模な大会のサブトラックとしての利用に加え、単独でもサッカー(高校生年代のプリンスリーグなど)やラグビーなどの無料試合で使用されている。
  • 2004年にはスケートボード用の「新横浜公園スケボー広場」や人工芝コートの「しんよこフットボールパーク」も開場している。しんよこフットボールパークはJリーグや大規模イベント開催の際の駐車場を兼用している。
  • 北側を流れる鶴見川の増水時には、西側(上流側)の越水堤から水が流れ込む。
  • スタジアムの東側には、横浜市が総合保健医療センター、総合リハビリセンター、障害者スポーツ文化センター(横浜ラポール)を整備し、横浜労災病院とあわせてスタジアムの医療保健機能と連携している。

命名権問題

横浜市は2003年以来、総合競技場をはじめとする新横浜公園内各施設について命名権のスポンサー企業を募集していた。2004年10月7日、市は日産自動車と5年間総額23億5,000万円(推定)の条件で契約に合意し、公園内にある3施設の呼称を変更することが決まった。翌2005年3月1日から、総合競技場を「日産スタジアム」、隣接する補助競技場の小机競技場を「日産フィールド小机」、プール施設のスポーツコミュニティプラザを「日産ウォーターパーク」に、それぞれ呼称を変更した。市はこの命名権売却により、年間4~5億円にのぼる維持費の赤字解消を試みている。一方、日産は本社機能を2010年までに横浜市中心部のみなとみらい地区へ移転するため、命名権の取得によって、総合競技場をホームとする横浜F・マリノスとの相乗効果による地域密着のアピールを狙っている。

通常、これら3施設については命名権により付与された呼称が使用されるが、国際大会など大会・興行のスポンサー以外の企業名称が使用できない場合は、正式名称である「横浜国際総合競技場」を使用する。一例として、この横浜国際では2002年以降、トヨタ自動車がスポンサーとなっているトヨタカップが開催されていたが、前述の通り呼称を「日産スタジアム」としたことで、FIFAの「企業名が入った競技場ではFIFA公式戦を開催することができない」という規定に抵触するため、2005年秋にトヨタカップを改組して行われることになったFIFA世界クラブ選手権(現FIFAクラブワールドカップ)を開催する場合、この規定をクリアする必要が生じた。これに対応するため、市及び主催者は選手権期間中については呼称に正式名称を使用することとした上で、スタジアム内に掲出されている日産のロゴを覆い隠すなどの措置を執った(この措置は「クリーンスタジアム」と呼ばれる。トヨタと日産というライバル企業同士の絡みと認識されがちであるが、仮に別の会社がスポンサーであっても同様の措置がとられる)。これにより、同年の選手権は豊田スタジアム国立霞ヶ丘陸上競技場、そしてこの横浜国際の3会場を使用することが決定。横浜では3位決定戦ならびに決勝戦が行われた。この他、FIFAワールドカップアジア最終予選のホームゲームも同様に「横浜国際総合競技場」の名義を使用した。このような措置は、同じく命名権により呼称を「九州石油ドーム」としている大分スポーツ公園総合競技場でも行われている。

2009年8月、日産自動車は2010年3月以降の新規契約進捗状況について「厳しい経営環境により、現在の契約金額では(契約を)更新できない」と発表した。市は同年9月から命名権のスポンサーを募ったが〆切りまでに応募した団体・企業がなかった為、同年10月下旬より契約希望額を9月時に提示していた半額である(年間)約1億5千万円に引き下げて再公募を行った結果、11月25日に日産自動車が再公募に参加したことを明らかにした。他に参加した企業はなく、日産の命名権が継続される見通しとなった。

トピックス

  • 日本最大の陸上競技場であり、竣工から10年しか経ていない施設であることから、同スタジアムの40年前(1958年)に開場した国立霞ヶ丘競技場と比較すると運営設備や取材施設の環境が整っているため、プレーヤーや関係者などからは好評を得ている。
  • ただし、観客席が7万席を超えるスタジアムであるため、サッカーの国際大会を除けば満員になることはほとんどない。Jリーグの試合ではアウェイ側のアッパースタンドとバック側のアッパースタンドの半分以上は基本的に閉鎖となる。ただし、浦和レッズを迎えた場合など、多くの観客動員が見込める場合は全席もしくは閉鎖部分の一部が開放される。
  • サッカー専用スタジアムの埼玉スタジアム2002に対して、陸上競技場兼用というこの競技場の構造に対しては臨場感などの点で批判があり、特に低層スタンドでは傾斜が緩く、見えにくいというサッカーファンからの批判が絶えない。また、トラックのためにスタンドとピッチの距離が離れている部分もあり、2006 FIFAワールドカップの1次予選では日本国内で行われる(ホーム)3試合はいずれも埼玉スタジアム開催となった。これは当時の日本代表監督ジーコの意向とも言われている。
  • 一方、同スタジアムはオリンピック開催を前提に作られた事情もあり、全ての観客席から陸上トラックの全周が展望できる点で、サッカーなどのフィールド競技よりも陸上競技の観戦に適したスタジアムである。ただし、現在の日本で陸上競技大会に集まる観客数と比較するとあまりにも巨大で、国際大会でもスタンドの多くが空席となる。使用料の問題もあり、必ずしも利用頻度は高くない。
  • 総工費が札幌ドーム並みの約600億円であるため、Jリーグや陸上などのスポーツ大会だけでは維持費も捻出できない。そこで、芝への影響を考慮してワールドカップまで控えていたコンサート開催の再開、スタジアムツアーやウェディングの開催などで収益の向上や市民への認知を進めている。
  • 観戦客からは供食設備への不満も強く、以前は鰻丼で用いられるウナギの蒲焼きのタレのみを白米にかけた「うなタレ丼」がやり玉に挙げられる事もあった。この不満の解消に向け、場内売店の入れ換えやF・マリノス主催試合開催時での場外フードコート設置が進められている。
  • 1999年7月30日、J2第19節で、川崎フロンターレがホームで試合を行ったことがある。対戦相手は大宮アルディージャ。2-1で川崎フロンターレが勝利を収めている。この試合が横浜市外に本拠地があるチームが主催したJリーグ公式戦開催の唯一例である。
  • 2004年の台風22号では調整池の機能が発動された。鶴見川から150万m³を貯水し、同川下流域の水位を1.5m下げて洪水防止に効果を発揮した。この時、横浜国際総合競技場の地下駐車場、小机競技場、しんよこフットボールパークなどが水没した。
  • 2006年4月からの4年間、日産スタジアムを含む新横浜公園は、横浜市より指定管理者として横浜市スポーツ振興事業団・横浜マリノス株式会社・管理JV(ハリマビステム・東京ビジネスサービス・シンテイ警備・西田装美・協栄ビルメンテナンス)共同事業体が指定され管理運営をしている。

大会・競技会・記録会など

過去のもの

毎年行われるもの

アクセス

複数の鉄道駅から徒歩圏内にあるうえ、東急東横線田園都市線の駅からもバスでアクセスできるので、交通の便は非常に良いといえる。2002年ワールドカップの決勝戦誘致においては、仮に6万人以上がスタジアムに集まったとしても、イベント終了後に帰宅の便が分散されるとの見込みが大いに評価された。

主要な最寄り駅は、何と言っても東海道新幹線新横浜駅である。 距離的には小机駅がもっとも近いのだが、横浜線市営地下鉄と接続しているので便が良く、かつ徒歩圏内であるため、利用者は多い。 このため、イベントのある日は特に駅の混雑がひどく、近隣のビジネスマンや住民は非常に不愉快な思いをしていた。

混雑緩和の対策として、鉄道会社や自治体は「最寄り駅は小机駅です」などとアナウンスしていたが、あまり効果は上がっていない。ただし、最近はCUBICPLAZA新横浜が2008年3月に開業し、駅前の環状2号線に巨大な横断歩道橋が整備されたので、以前より若干の改善が見られる。

JR横浜線小机駅は西ゲート(メインスタンド側)、北サイドスタンド(ホームチーム側)に最も近いが、JR横浜線新横浜駅(5番、6番ホーム)が旧態依然の狭いホームで大混雑するので、新幹線の来客者はわざわざ乗り換えて小机駅を利用するメリットが少ない。
小机駅は東急東横線菊名駅乗り換え、または八王子方面の観客にしか利用価値が無い。


鉄道利用

  • 新横浜駅 - JR東海道新幹線、JR横浜線市営地下鉄ブルーラインの駅。横浜国際総合競技場までは、徒歩15分前後とやや距離がある。なお、この駅から羽田空港へ向かう直行バス路線もある。スタジアムへのメインルートとして位置付けられ、鳥山川を渡った地点からメイン・バック両スタンドへ上がる専用歩道などが整備されている。
  • 小机駅 - JR横浜線の駅。徒歩7分と最も近い。北サイドスタンド(ホーム側)や日産フィールド小机(小机競技場)に近く、JR側も日産スタジアム最寄り駅と位置づけている。小机駅には「日産スタジアム下車駅」と大きな看板がある。
  • 北新横浜駅 - 市営地下鉄ブルーラインの駅。徒歩で約15分程かかる。鶴見川を渡り、スタジアムが満員時でも比較的空いているルート。
  • 菊名駅 - JR横浜線、東急東横線の駅。ごく稀にアクセス駅として案内される。しかし、直線距離で2km以上、徒歩なら20分以上と遠いため、徒歩でのアクセスに利用する者はほとんどいない。東急東横線利用者は、新横浜駅や小机駅からJR横浜線を利用して菊名駅で東急東横線に乗り換えるか、綱島駅まで路線バスを利用した方が良い。

バス利用

また、イベントによっては横浜駅との間を結ぶ臨時バスが運行されることがある。

自動車利用

競技場の下層部に駐車場が設けられている。また、競技場付近にコインパーキングも多くある。

外部リンク

先代
長居スタジアム
大阪市
国民体育大会
主競技場

かながわ・ゆめ国体
次代
K.K.WING
熊本市
先代
エスタディオ・アステカ
メキシコシティ
FIFAコンフェデレーションズカップ
決勝戦会場

FIFAコンフェデレーションズカップ2001
次代
スタッド・ド・フランス
サン=ドニ
先代
スタッド・ド・フランス
(サン=ドニ)
FIFAワールドカップ
決勝戦会場

2002 FIFAワールドカップ
次代
オリンピアシュタディオン
ベルリン
先代
国立競技場
東京
トヨタカップ
会場

2002-2004
次代
終了
先代
エスタジオ・ド・マラカナン
リオデジャネイロ
FIFAクラブワールドカップ
決勝戦会場

2005200620072008
次代
シェイク・ザイード・スタジアム
アブダビ
先代
シェイク・ザイード・スタジアム
(アブダビ)
FIFAクラブワールドカップ
会場

20112012
次代
未定
先代
トゥイッケナム・スタジアム
ロンドン
ラグビー・ワールドカップ
決勝戦会場

2019
次代
未定
(未定)