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2009年11月28日 (土) 21:53時点における版
瀧の白糸(たきのしらいと)は、泉鏡花の戯曲「義血侠血」を原作とする新派劇および映画。今までに映画では6作品が製作された。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
あらすじ
女水芸人「瀧の白糸(本名:水島友)」は、乗合馬車の御者を働く村越欣弥と知り合う。欣弥が金のために学問を断念したことを知った白糸は、自分が仕送りをすることを約束し欣弥を支援する。欣弥への仕送りはしばらくつづくが、やがてそれもままならなくなり、また芸人仲間の若い連れを駆け落ちさせるなどして旅座仲間の南京出刃打の恨みを買う。白糸は一座のために高利貸しの岩淵から金を借りたが南京にそれを強奪され、岩淵と南京がグルであることを責めようと白糸が岩淵を訪れた折、誤って岩淵を刺し殺してしまう。白糸は勉学に励む欣弥の元を訪れるがあえなく逮捕、取調べに立った検事は欣弥であった。拘置所を訪れる欣弥に白糸は正直に裁いて欲しいと懇願し、法廷で欣弥は白糸に包み隠さず正直に証言するよう諭す。白糸は言われるままに正直に殺人の経緯を告白。そのまま法廷内で自殺を遂げるのであった。
1915年 細山喜代松監督作品
瀧の白糸 | |
---|---|
監督 | 細山喜代松 |
脚本 | 原作 泉鏡花 |
製作 | 日活向島撮影所 |
配給 | 日活 |
公開 | 1915年2月 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
日活向島撮影所製作、日活配給作品。同撮影所は「日活新派」と呼ばれ、新派の常として、女性の配役は立花貞二郎ら女形が演じた。本作の具体的な出演者名は不明である。本作は、1914年(大正3年)10月、細山喜代松監督の大ヒット作『カチューシャ』と1915年(大正4年)1月の続編『後のカチューシャ』のヒット直後の作品である。
- 製作 : 日活向島撮影所
- 上映時間(巻数) : 不明
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.33:1) - サイレント映画
- 公開日 : 日本 1915年2月
- 配給 : 日活
- 初回興行 : 不明
1933年 溝口健二監督作品
瀧の白糸 | |
---|---|
監督 | 溝口健二 |
脚本 | 東坊城恭長他 |
原作 | 泉鏡花 |
出演者 |
入江たか子 岡田時彦 菅井一郎 村田宏寿 浦辺粂子 |
撮影 | 三木茂 |
配給 | 入江プロ |
公開 | 1933年 |
上映時間 | 88分 |
サイレント映画。88分。傷んだプリントしか残されていない。
出演
その他
2007年に望月京が付随音楽を作曲。IRCAMフェスティヴァル・アゴラの枠内でルーヴル美術館オーディトリウムで初演された。 (このような昔の無声映画に現代の作曲家が新たに音楽を付ける試みはここ十数年間毎年ルーヴル美術館で行われているが、日本映画としては初の例である。)
1937年 広瀬五郎監督作品
マキノトーキー製作所製作。
出演
1946年 木村恵吾監督作品
出演
1952年 野淵昶監督作品
大映製作、依田義賢脚本。白糸は自殺せず、結末は欣弥と結ばれる。
出演
- 京マチ子(瀧の白糸)
- 森雅之(村越欣弥)
- 星美智子(あやめ)
- 浪花千栄子(みどり)
- 羅門光三郎(寅五郎)
- 進藤英太郎(松永剛三)
- 殿山泰司(福市)
- 南部彰三(裁判長)
- 上田寛(徳三)
- 寺島雄作(菊松)
- 天野一郎(新太郎)
1956年 島耕二監督作品
大映製作、島耕二脚本。
出演
- 若尾文子(滝の白糸)
- 菅原謙二(村越欣弥)
- 滝花久子(欣弥の母)
- 沢村貞子(お安)
- 星ひかる(徳三)
- 若原一郎(佐吉)
- 近藤美恵子(お袖)
- 苅田とよみ(綾島絹子)
- 大浜千鶴子(みどり)
- 水原志摩子(辰子)
- 光岡龍三郎(寅五郎)
- 潮万太郎(菊松)
- 早川雄二(吉蔵)
- 見明凡太朗(上林信之助)
- 中条静夫(呼び込み)