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2009年11月24日 (火) 12:16時点における版

タウナギ目
タウナギ(Monopterus albus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: タウナギ目 Synbranchiformes
下位分類
本文参照

タウナギ目: Synbranchiformes)は、硬骨魚類の分類群の一つ。2亜目3科15属で構成され、タウナギトゲウナギなど99種を含む。ほとんどの種類は淡水魚で、日本にはタウナギ1種のみが分布する。

田んぼなど泥沼の淡水を好んで生息地にするため、田鰻(タウナギ)の日本語名が付けられた。名前にウナギと付いているが、蒲焼にするウナギ目ウナギAnguilla類 とはまったく別の魚類である。

概要

タウナギ目の魚類はほとんどが熱帯から亜熱帯域の淡水に分布し、数種類が汽水域に進出する。日本にはタウナギ Monopterus albus のみが生息しているが、元々の在来種ではなく国外から移入されたものとみられている。タウナギ科魚類が中国などで食用・薬用として利用されるほか、トゲウナギ科の仲間は観賞魚としてアクアリウムで飼育される。泥臭いため日本ではタウナギを食べる習慣はない。

本目に共通する特徴としては、体型が細長く腹鰭(ハラビレ)をもたないこと、エラの開口部は体側面の下半分にとどまること、また外翼状骨(頭部を構成する骨の一つ)が拡張し内翼状骨は退縮あるいは消失していることなどが挙げられる。

分類

タウナギ科の1種(Ophisternon bengalense

タウナギ目はタウナギ亜目・トゲウナギ亜目の2亜目からなり、3科15属99種で構成される[1]

タウナギ亜目

タウナギ亜目 Synbranchoidei はタウナギ科1科のみを含み、4属17種。タウナギ科の魚類はその形態などに多くの際立った特徴があり、硬骨魚類の中でも特殊化の進んだ一群と考えられている[1]

タウナギ科

タウナギ科 Synbranchidae は4属17種。体型はウナギに似ており、腹鰭のみならず胸鰭ももたない。背鰭、臀鰭および尾鰭も痕跡的で、ほとんどの場合は鱗もない。眼は小さく、皮膚に埋没し機能を失った種類もある。浮き袋肋骨を欠く。多くの種類は空気呼吸が可能で、泥中に潜る性質をもつ。雌から雄へ、雌性先熟による性転換をする種類が多いことも本科の特徴である。Ophisternon 属の魚類には不連続な分布を示すものがいる。

  • Macrotrema
  • Ophisternon
  • Synbranchus
  • Monopterus

トゲウナギ亜目

トゲウナギ科の1種(Macrognathus siamensis
トゲウナギ科の1種(MastacembelusZebrinus
トゲウナギ科の1種(Mastacembelus moorii

トゲウナギ亜目 Mastacembeloidei は2科11属82種。背鰭と臀鰭は尾鰭と連続することが多い。

トゲウナギ科

トゲウナギ科 Mastacembelidae は5属73種。独立した背鰭の棘条が9-42本、トゲのように背中に並ぶ。小さな鱗をもつ種類が多い。体長は最大で90cm程度。多様な生態を示すことが知られ、長期間泥中に潜るものいる。スパイニーイールとも呼ばれ、観賞魚として飼育される。

  • Aethiomastacembelus
  • Caecomastacembelus
  • Macrognathus
  • Mastacembelus
  • Sinobdella

カウドゥリア科

カウドゥリア科 Chaudhuriidae は6属9種。インド北東部からタイ韓国などに分布する。背鰭と臀鰭には棘条がない。鱗がなく、Chendol 属以外は側線も欠く。最大で8cm程度と小型である。

  • Bihunichthys
  • Chaudhuria
  • Chendol
  • Garo
  • Nagaichthys
  • Pillaia

沖縄のタウナギ

日本を含む東アジアや東南アジアに生息するタウナギは、同じ単一種であると考えられていた。しかし2009年8月、沖縄に生息するタウナギは、繁殖行動の違いとミトコンドリアDNA解析の結果により、570-870万年前に分化した固有種であると日本魚類学会のオンラインジャーナルで発表された。 すでにタウナギが環境省レッドデータブックで絶滅危惧IB類に分類されていることもあり、貴重な固有種である沖縄のタウナギに対して保護の必要性が指摘されている[2] [3]

脚注

  1. ^ a b Nelson JS (2006). Fishes of the world (4th edn). New York: John Wiley and Sons 
  2. ^ 沖縄タウナギ:固有種と判明 570万年前から独自進化”. 毎日jp毎日新聞社) (2009年9月23日). 10月1日閲覧。accessdateの記入に不備があります。
  3. ^ 琉球タウナギ 固有種だった 570万年前から独自進化”. 琉球新報 (2009年9月25日). 10月1日閲覧。accessdateの記入に不備があります。

参考文献

外部リンク