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2009年5月15日 (金) 21:45時点における版
比表面積(ひひょうめんせき、specific surface)は、ある物体について単位質量あたりの表面積を求めたもの。
場合によっては単位体積あたりの表面積を求めたものをさすこともある。
ある物体について、分母に質量、分子に表面積をとると求まる。界面に関する学問、界面化学やコロイド化学、あるいは触媒化学などで主に使われる指標である。
触媒などの、表面の活性が重要となるものにおいては表面の多さがその活性と直結する。そして質量や体積はその物体を購入するコスト、あるいはその物体が占める空間に関連している。このため比表面積は大きいほうが触媒としての機能がよい。しかし、比表面積が大きいことはその物体が系内で不安定であることも意味し、どういった状態を意図するかによってこの指標に対する評価は変わる。
概要
ある物体の体積を、密度を、表面積をとすると、質量あたりの比表面積は、
であらわされる。単位体積あたりの表面積をさす場合は、
となる。式から明らかなとおり、無次元数ではない。 学問分野や業種によって比表面積という言葉がどちらの単位をさすのかが異なり、注意が必要である。
傾向として、同じ形状の物体であれば、サイズが小さいほど比表面積は増す。
例 : 球体の比表面積
球体の体積は、直径をとして、
であり表面積は、
であるから、これらを定義式に代入して、球体の比表面積は
となる。球体については比表面積は粒径に反比例する。
この他にも、相似な物体については代表長さに反比例する。