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2009年3月4日 (水) 00:29時点における版

UnionFSLinuxFreeBSD 向けのファイルシステムサービスであり、他のファイルシステムに対する union mount を実装している。UnionFS により、ブランチとして知られる、分離したファイルシステムのファイルやディレクトリを透過的に重ねることができ、単一の一貫したファイルシステムを形成する。新しい仮想的なファイルシステム内で、マージされたブランチ内の同じパスを持つディレクトリの中身を単一のマージされたディレクトリ内で一緒に見ることになる。

ブランチをマウントするとき、あるブランチの、他のブランチに対する優先度が指定される。そのため両方のブランチが同じ名前のファイルを含むとき、あるブランチがもう一方のブランチよりも優先される。

異なるブランチは読み込み専用にも読み書き可能にもできるので、仮想的なマージされたコピーへの書き込みは特定の本当のファイルシステムへ向けられる。これによりファイルシステムが書き込み可能のように見えるが、実際にファイルシステムを変える書き込みを可能にしないようにできる。これはコピーオンライトとしても知られている。Live CD の場合のように、メディアが物理的に読み込み専用のときに、これは魅力的である可能性がある。

利用

KNOPPIX では、CD-ROMDVD 上のファイルシステムと、(USB メモリスティックのような)書き込み可能なドライブ上の knoppix.img と呼ばれるイメージファイルを含むファイルシステム間の結合を作ることができ、そこでは書き込み可能なドライブは読み込み専用ドライブよりも優先される。これにより、新しいファイルをイメージに保存し、CD 上のファイル代わりに透過的に使って、ユーザがシステム上のどのファイルも変えることができるようになる。[1]

UnionFS はいくつかのファイルシステム向けの単一の共通テンプレートを作るためや、セキュリティ上の理由のために使うこともできる。ときどきアドホックスナップショットシステムとしても使われる。

他の実装

Linux 向けの Unionfs には二つのバージョンがある。バージョン 1.x はモジュールとしてビルドできるスタンドアロンのものである。バージョン 2.x はより新しい、再設計され、再実装されたものである。2007年1月の時点で、Unionfs 2.0 はアンドリュー・モートンの Linux -mm ツリー に含まれているので、Linux カーネルのメインラインソースツリーに最終的に含まれることが予定されている。バージョン 2.x は Linux 向けの結合 (union) の最小実装で、多くのカーネル開発者によって激しくテストされ調べられており、より効率的である。

aufs は Linux 向けの代わりとなるバージョンの unionfs である。

Plan 9 from Bell Labs オペレーティングシステムはユーザやプロセス毎にカスタムの名前空間を構築するために広範囲に渡って union mount を使っている。"union mount" として実装された、同じ考え方が少なくとも1995年から BSD で利用可能になっている[2]

GNU Hurd には UnionFS がある[3]。2008年1月の時点で、動作するが、読み込み専用のマウントポイントになる。

mhddfs は UnionFS のように動作するが、ほとんど空いた領域が利用可能なドライブ越しにファイルのバランスを保つことができる。

脚注

  1. ^ Persistent disk image section on knoppix wiki
  2. ^ USENIX 1995 Technical Conference Proceedings
  3. ^ http://www.nongnu.org/hurdextras/#unionfs

外部リンク