「ソニータイマー」の版間の差分

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*** 「[[プレイステーション2]]」で、DVDゲームの読み込みが次第に遅くなりゲームが起動しなくなる故障がしばしば起こっている。まず片面2層式のDVDディスク(DVD-VIDEO、ゲーム共)が読み込めなくなり、最後にはDVD-ROMすべてが読み込めなくなる。原因はピックアップの汚れもあるが、光学ドライブのレーザー素子に劣化が早い部品が使われている為である。光学ドライブ関連で修理に出すと、保証期間が切れている場合は9450円の修理代金を請求されるため、壊れやすさと併せて苦情が多い。
*** 「[[プレイステーション2]]」で、DVDゲームの読み込みが次第に遅くなりゲームが起動しなくなる故障がしばしば起こっている。まず片面2層式のDVDディスク(DVD-VIDEO、ゲーム共)が読み込めなくなり、最後にはDVD-ROMすべてが読み込めなくなる。原因はピックアップの汚れもあるが、光学ドライブのレーザー素子に劣化が早い部品が使われている為である。光学ドライブ関連で修理に出すと、保証期間が切れている場合は9450円の修理代金を請求されるため、壊れやすさと併せて苦情が多い。
*** [[プレイステーション2]]のSCPH-50000台では、DVDゲームが突然起動しなくなる故障が頻発した。原因はピックアップ用ドライバIC(LA6508)の突然死である場合が殆どである。
*** [[プレイステーション2]]のSCPH-50000台では、DVDゲームが突然起動しなくなる故障が頻発した。原因はピックアップ用ドライバIC(LA6508)の突然死である場合が殆どである。
** 発売初期の[[プレイステーション・ポータブル]](PSP)では「□」ボタンの接触が合わない不具合が発覚し、久多良木社長は当初「それがPSPの仕様だ」と説明し、[[インターネット]]上などでの批判が集中することになった。これについてSCEは、「ボタンが戻らない」点については一部の金型に問題があったとして無償修理の対応を発表したが、「ボタンを押しても操作が効かない時がある」事については「不具合ではない」と説明した。尚、不具合の原因は、ボタンが戻らない点は一部の金型に問題があり、ボタン穴が本来の位置からズレてしまった前面カバーが紛れ込んだ事が原因。ボタンを押しても操作が効かない点は、ボタンの位置は左右対称なのに、本体内部でボタンが押されたことを検知する部分の位置は非対称であり、問題が指摘されるボタンだけは、他のボタンのように真下に検知部分がない事が原因である。
*テレビによるもの
*テレビによるもの
** 2000年頃から数年の間生産された殆どのソニー製[[ブラウン管]][[テレビ]]で、製品を使用し続けていると数年で電源が正常に入らなくなる故障が多発した。これは使用されている[[集積回路|IC]](新電元製MCZ3001D)の耐久性が極端に低い為で、一時期ソニーでは無料で修理に応じていた。ソニーはこの事実を一般には公にせず、有料での修理を依頼したユーザーの製品を作業員が無料で修理することで対応した。修理内容は対策品のIC(新電元製MCZ3001DB)への交換である。
** 2000年頃から数年の間生産された殆どのソニー製[[ブラウン管]][[テレビ]]で、製品を使用し続けていると数年で電源が正常に入らなくなる故障が多発した。これは使用されている[[集積回路|IC]](新電元製MCZ3001D)の耐久性が極端に低い為で、一時期ソニーでは無料で修理に応じていた。ソニーはこの事実を一般には公にせず、有料での修理を依頼したユーザーの製品を作業員が無料で修理することで対応した。修理内容は対策品のIC(新電元製MCZ3001DB)への交換である。

2009年3月1日 (日) 18:14時点における版


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ソニータイマーSony timer)とは、ソニー(SONY)がその高い技術力により製品寿命をコントロールし、製品寿命を縮めたのではないかという風評。メーカー保証期間を過ぎたあたりから故障が出だすように感じたユーザーが「まるでタイマーが組み込まれているようだ」という比喩を込めて使い出した。保証期間を過ぎた途端故障するよう製品設計している、実際にタイマー(故障発生装置)を組み込んでいる、という解釈も有る。 しかし、ソニーの中鉢良治社長は株主総会において、ソニータイマーの搭載を否定している。

経緯

1980~90年代にかけて、ソニー製品を購入し保証期間が終了した直後に故障した経験を持つユーザーの「ソニーの製品は、修理や買い換えの利益を得るべく、時期(保証期間終了直後など)を見計らって壊れるよう設計されているのではないか?」という疑念からソニータイマーという言葉が生み出された。

しかし、本当に時限式のタイマーを内蔵させるとライバル企業により暴露される危険性があり、現実的ではない(競合他社の製品をリバースエンジニアリングで研究するのは一般的)。

また、ソニーならばその高い技術力を総合し、耐久性の鍵となる部品を慎重に選択するなどし製品寿命を制御したという主張も存在するが、他社の同等の製品との客観的な比較や統計に基づいた検証は行われていないため、都市伝説の一種とされている。

爆発的な普及を遂げた「ウォークマン」など、製品の不良率は一般的な製品と変わらないものの、出荷台数が多く不良個体もそれに準じて多くなったことから不良品が多いと勘違いされたことが、発生の一因として考えられている。

「ソニータイマー」という都市伝説を広める要因となった不具合の例

  • 家庭用ゲーム機によるもの
    • 市場で大きなシェアを誇る「プレイステーション」シリーズのような家庭用ゲーム機では、ソフトウェアを他社の機器で使用することが出来ない上に、以下の通り不具合が多く聞こえたことから、「ソニータイマー」という言葉を一般に広めた結果となっている。
      • プレイステーション」で、プラスチック製レールの磨耗によってピックアップレンズが沈んでCD読み取りに不具合が出るという現象がしばしば起こった事が、「ソニータイマー」の噂を広める一要因となった。なお、本体を縦や裏返しにすることで、不便だったり置き方が不安定だったりするものの、重みによる沈み込みを回避してCDの正常な読み取りが可能になるケースも多いが、この状態でも故障が起きていることには変わりない。プレイステーションが発売してから約一年ないし、大作ゲームが発売される前後に壊れたという話が広まり、他のソニー製品も同様な時期に壊れたという事例から「ソニータイマー」という言葉が世間に広く知られることとなった。映像、音声ケーブルには内部に絶縁がなされていないことでショートしてしまうという現象も起こっていた。
      • プレイステーション2」で、DVDゲームの読み込みが次第に遅くなりゲームが起動しなくなる故障がしばしば起こっている。まず片面2層式のDVDディスク(DVD-VIDEO、ゲーム共)が読み込めなくなり、最後にはDVD-ROMすべてが読み込めなくなる。原因はピックアップの汚れもあるが、光学ドライブのレーザー素子に劣化が早い部品が使われている為である。光学ドライブ関連で修理に出すと、保証期間が切れている場合は9450円の修理代金を請求されるため、壊れやすさと併せて苦情が多い。
      • プレイステーション2のSCPH-50000台では、DVDゲームが突然起動しなくなる故障が頻発した。原因はピックアップ用ドライバIC(LA6508)の突然死である場合が殆どである。
  • テレビによるもの
    • 2000年頃から数年の間生産された殆どのソニー製ブラウン管テレビで、製品を使用し続けていると数年で電源が正常に入らなくなる故障が多発した。これは使用されているIC(新電元製MCZ3001D)の耐久性が極端に低い為で、一時期ソニーでは無料で修理に応じていた。ソニーはこの事実を一般には公にせず、有料での修理を依頼したユーザーの製品を作業員が無料で修理することで対応した。修理内容は対策品のIC(新電元製MCZ3001DB)への交換である。
    • 2006年2月9日、ソニーはウェブサイト上にて、液晶プロジェクションテレビ「ブラビア」E1000シリーズにおいて累積視聴時間が1200時間を越えると、テレビ視聴中に電源オフできない、電源スタンバイ状態から電源オンできない、入力の切り換えができなくなる、などの不具合が確認されたため、当該ソフトウェアの修正を放送ダウンロード機能によって行うと発表した。これをめぐり電子掲示板上では、「1200時間は0xFFFFFFFFミリ秒(1193時間)にほぼ等しく、これがソニータイマーなのではないか?」などの噂が飛び交った。1日あたり3時間視聴したと仮定すると、1200/3で400日となり、約1年1ヶ月に相当する為、いかにも信憑性が高そうなソニータイマーの実例であるが、単なるソフトウェアのバグであると解釈する方が妥当である[1]。(故意に仕組まれたタイマーによる故障であるならば、ソニーが後に修正するはずがない。)
  • パソコンによるもの
    • これ以外に、同社ノートパソコンVAIO)のメインストリームであった505シリーズは、初代モデルからマグネシウム合金フレームを採用していた。後にこのモデルのフレームは内部応力によって歪みが生じ、ヒンジ部の破損が発生した。不幸にもその不具合は製品製造1年後に多発した。また塗装が汗によって劣化しパームレストが溶けた様に劣化する不具合も重なり、同社のサポートセンターに多くの苦情が寄せられた。
  • 携帯電話によるもの
    • 更に、携帯電話などでジョグダイヤルを採用したソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の機種で経年利用するとジョグダイヤルが破損するという不具合が多く、これはジョグダイヤルにプラスチックの素材を採用していたことによって生まれた不具合だと言われることとなり、後に販売された機種などではジョグダイヤルが金属に変更された。

公式な場での言及

  • 2006年6月16日に開かれたジェネシス・ジャパンのユーザカンファレンス「G-Force Japan 2006」において、ソニーのVAIO向けコンタクトセンター構築担当者が「“買ってから1年1カ月で壊れるソニータイマー”など埋め込まれているわけがない。だが、こうしたイメージはなぜか根強く残っている。マーケティング、アフターサポート、製品開発部門を連携させて、とにかくイメージアップを図りたい」との発言を行った。公式な場においてソニー関係者から「ソニータイマー」という単語が出てきたことが珍しい出来事として関心を集めた。
  • 2007年6月26日の毎日新聞の取材において、ソニーの中鉢良治社長も「ソニー製品の技術力が低下しているとの厳しい声を頂いている」と発言している事からも、単にソニー製品の技術力の低下、製品製造能力の低下がソニータイマーと言われる要因ではとの声も聞かれる[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。
  • 2007年6月21日に開かれた株主総会においてソニー製品が一定期間経過後に壊れやすいという批判が根強いことに関連して中鉢社長は、「品質、価格、供給の3点のバランスがたまたま崩れ、迷惑を掛けることはある。『ソニータイマー』と言われていることは認識している」と述べた。そのうえで現在は、品質担当役員の任命や不良品の出荷防止などを通じて「最終品質保証のために全力を挙げている」と述べ、理解を求めた。

新聞記事での言及

  • 2006年9月30日の読売新聞朝刊3面で、ソニー(正確には子会社のソニーエナジー・デバイス)が製作し、他社製品にも供給しているノートパソコン用のリチウムイオン二次電池の異常発熱問題に関連し、記名コラム“「ものづくり」の原点に戻れ”にて、「ソニータイマー」について、利用者の中には一定期間で故障すると指摘する声があるという内容の記述がなされた。
  • 「ソニータイマー」という語彙は、それまでに週刊誌等で言及される事があったが、リチウムイオン二次電池の回収問題に関連して、上記のように大手新聞紙面において言及された。

参考文献

脚注

  1. ^ オーバーフロー(桁あふれ)による不具合であると推測できる現象である。ソフトウェアのバグとしては珍しいものではない。
  2. ^ 井上トシユキによって執筆された章。2ちゃんねるにおける「ソニータイマー」をめぐる噂を論じている。

関連項目