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寡作で知られ、非常に長期にわたってコラムを連載している『[[本の雑誌]]』誌上では、1987年からずっと、評論『アメリカの夢の機械』の刊行が予告されているが、いまだに発行されていない。
寡作で知られ、非常に長期にわたってコラムを連載している『[[本の雑誌]]』誌上では、1987年からずっと、評論『アメリカの夢の機械』の刊行が予告されているが、いまだに発行されていない。


また、毎年『本の雑誌』誌上で、自身の前年のSFベスト10を発表しているが、ファンタジー系のレーベルや、[[ライトノベル]]系の作品などにも目配りしており、その射程範囲は非常に広い。少女雑誌『[[りぼん]]』昭和61年([[1986年]])8月号掲載さればかりの『[[ちびまる子ちゃん]]』(アニメ化は[[1990年]])にもい評価をすぐに出していた。(多忙な本業の中、洋書を含めてそれだけ多くの本を読めるのは、本を読むスピードが非常に速いせいだという。)
また、毎年『本の雑誌』誌上で、自身の前年のSFベスト10を発表しているが、ファンタジー系のレーベルや、[[ライトノベル]]系の作品などにも目配りしており、その射程範囲は非常に広い。少女雑誌『[[りぼん]]』昭和61年([[1986年]])8月号から掲載が始まった『[[ちびまる子ちゃん]]』(アニメ化は[[1990年]])にもメジャー系の評論家としては早時期に評価をしていた。(多忙な本業の中、洋書を含めてそれだけ多くの本を読めるのは、本を読むスピードが非常に速いせいだという。)


なお、1997年3月号の『本の雑誌』において、SFが商業的に成功していない当時の状況へのいらだちから、「ここ十年のSFはみんなクズだ!」と題して[[高橋良平]]と対談し、いわゆる「[[SFクズ論争]]」の口火を切った。
なお、1997年3月号の『本の雑誌』において、SFが商業的に成功していない当時の状況へのいらだちから、「ここ十年のSFはみんなクズだ!」と題して[[高橋良平]]と対談し、いわゆる「[[SFクズ論争]]」の口火を切った。

2008年12月27日 (土) 06:10時点における版

鏡 明(かがみ あきら、1948年1月2日 - )は、日本小説家SF作家翻訳家評論家、広告ディレクター。電通執行役員。初期は岡田英明名義を使用した。

概要

山形県生まれ。東京都立新宿高等学校を経て早稲田大学文学部に進む。

大学時代はワセダミステリクラブや、伝説的なSFファンの集まり「一の日会」に参加。またSF同人誌「宇宙気流」等の創刊メンバーである。

大学卒業後、電通に勤務。ジョージ・ルーカスを起用したパナソニックのCMなどで知られる。

1970年、『蜃気楼の戦士』(A・メリット)で翻訳家としてデビュー。また同年、短編『オム』を「季刊NW-SF1号」に発表し、作家としてもデビュー。『英雄コナン』シリーズ(ロバート・E・ハワード)などのヒロイック・ファンタジー作品の翻訳を、荒俣宏と共に行う。また、岡田英明名義でロック評論も行った。

一の日会」「宇宙気流」での仲間である、SF作家横田順彌と仲がいい。鏡が190㎝あるのに対して、横田が150㎝程度と小柄なので、身長のことでよく二人は比較された。

寡作で知られ、非常に長期にわたってコラムを連載している『本の雑誌』誌上では、1987年からずっと、評論『アメリカの夢の機械』の刊行が予告されているが、いまだに発行されていない。

また、毎年『本の雑誌』誌上で、自身の前年のSFベスト10を発表しているが、ファンタジー系のレーベルや、ライトノベル系の作品などにも目配りしており、その射程範囲は非常に広い。少女雑誌『りぼん』昭和61年(1986年)8月号から掲載が始まった『ちびまる子ちゃん』(アニメ化は1990年)にもメジャー系の評論家としては早い時期に評価をしていた。(多忙な本業の中、洋書を含めてそれだけ多くの本を読めるのは、本を読むスピードが非常に速いせいだという。)

なお、1997年3月号の『本の雑誌』において、SFが商業的に成功していない当時の状況へのいらだちから、「ここ十年のSFはみんなクズだ!」と題して高橋良平と対談し、いわゆる「SFクズ論争」の口火を切った。

漫画家かがみあきら(鏡味晃)とは別人。

連載

作品リスト

  • 『太陽が消えちゃう : 気絶悶絶三つ巴リレーSF』(岡田英明名義。川又千秋,横田順彌とのリレー小説)いんなあとりっぷ社 1977
  • 『不死を狩る者』徳間書店、1981年
  • 『不確定世界の探偵物語』徳間書店、1984年(2007年、創元SF文庫より復刊)
  • 『日本SFの大逆襲』(編集)徳間書店、1994年
  • 『シンボーズ・オフィスへようこそ!【完全版】』フリースタイル 2003 - 80年代の伝説的雑誌『バラエティ』誌に連載された対談集。南伸坊、鏡、関三喜夫(故人)の3人がホストで、毎回ゲストを呼んでバカ話をした。

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