「モトヤ」の版間の差分
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== 製品 == |
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=== トレンドエース、BatchX Pro === |
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これらは、[[WYSIWYG]]方式の製品ではなく、[[バッチ]]方式などと呼ばれるもので、大量のテキストを事前に定義した書式に従って組版するタイプの製品である。もちろん、多くの書式を定義し、テキスト中に大量のファンクション(エレメント)を挿入していても、商用印刷レベルの組版とするためには、手作業による調整は欠かせない。 |
これらは、単純な[[WYSIWYG]]方式の製品ではなく、[[バッチ]]方式などと呼ばれるもので、大量のテキストを事前に定義した書式に従って組版するタイプの製品である。もちろん、多くの書式を定義し、テキスト中に大量のファンクション(エレメント)を挿入していても、商用印刷レベルの組版とするためには、手作業による調整は欠かせない。 |
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製品は、[[2007年]]現在までに三世代を経ている。([[アレグロ|Allegro]]は若干の改良に過ぎず、世代交代と呼ぶほどではなかった) |
製品は、[[2007年]]現在までに三世代を経ている。([[アレグロ|Allegro]]は若干の改良に過ぎず、世代交代と呼ぶほどではなかった) |
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*トレンドエース |
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:本体に[[住友電工]]のU-Stationを、ゲラの出力などに使う[[レーザープリンタ]]に[[キヤノン]]を、5インチ[[光磁気ディスク]]に[[リコー]]を採用した。キーボードはなく、編集、入力は専用タブレットとマウスでおこなう。 |
:組版機本体に[[住友電工]]のU-Stationを、ゲラの出力などに使う[[レーザープリンタ]]に[[キヤノン]]を、5インチ[[光磁気ディスク]]に[[リコー]]を採用した。キーボードはなく、編集、入力は専用タブレットとマウスでおこなう。 |
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:[[Unix]][[ワークステーション]]を採用しているため、当然、[[イーサネット|Ethernet]]による[[Local Area Network|LAN]]が使用できる。専用の[[ファイルサーバ]]を設置することなくファイル共有を実現しており、任意の組版機同士でファイルを送受信することができる。印画紙出力、フィルム出力も同様で、[[プリントサーバ]]を設置する必要はなく、任意の組版機に接続した |
:[[Unix]][[ワークステーション]]を採用しているため、当然、[[イーサネット|Ethernet]]による[[Local Area Network|LAN]]が使用できる。専用の[[ファイルサーバ]]を設置することなくファイル共有を実現しており、任意の組版機同士でファイルを送受信することができる。ゲラ出力、印画紙出力、フィルム出力も同様で、特に[[プリントサーバ]]を設置する必要はなく、任意の組版機に接続したプリンタを他の組版機から使用することができる。当時の市販の植字機としては明らかに高機能だった。 |
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:なお、すでに印刷の世界では[[PostScript]]が業界標準となっていたが、プリンタは独自制御で、フォントも独自のビットマップ形式を採用していた。 |
:なお、すでに印刷の世界では[[PostScript]]が業界標準となっていたが、プリンタは独自制御で、フォントも独自のビットマップ形式を採用していた。 |
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*トレンドエース Allegro |
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*トレンドエース MarkII |
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:本体に[[サン・マイクロシステムズ|Sun]]のUltraシリーズ([[SPARC]])を、レーザープリンタに[[日立工機]]を採用した。 |
:本体に[[サン・マイクロシステムズ|Sun]]のUltraシリーズ([[SPARC]])を、レーザープリンタに[[日立工機]]を採用した。 |
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:住友電工のU-Stationが事実上、終息したため、Sun Ultraに移行した。また、タブレットも止め、通常のキーボードを採用した。 |
:住友電工のU-Stationが事実上、終息したため、Sun Ultraに移行した。また、タブレットも止め、通常のキーボードを採用した。大量のファンクションをキーボードから入力するため、多くのシフト操作を要求されるが、通常の漢字変換による文字入力が可能となった。 |
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:プリンタ、フォントともにPostScript形式に移行した。 |
:プリンタ、フォントともにPostScript形式に移行した。 |
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*BatchX Pro |
*BatchX Pro |
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:PCのWindows上で動作するソフトウェア製品で現行製品。 |
:PCのWindows上で動作するソフトウェア製品で現行製品。 |
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なお、これらの製品は、[[三省堂印刷]]、[[研究社印刷]]などに導入され、各種辞書 |
なお、これらの製品は、[[三省堂印刷]]、[[研究社印刷]]などに導入され、各種辞書や聖書など、複雑で高度な組版を要求される用途に使用されている。 |
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=== PROX ELWIN === |
=== PROX ELWIN === |
2007年12月9日 (日) 16:35時点における版
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
104-0032 東京都中央区八丁堀4-5-5 |
設立 | 1922年(大正11年)2月11日 |
業種 | 機械 |
法人番号 | 9120001077570 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 200人 |
主要子会社 | エム・フォース, デンショク, アジアリース |
外部リンク | http://www.motoya.co.jp/ |
モトヤは、印刷設備の製造、販売を行う企業。元来が活字メーカーであったため、オリジナルの植字機(トレンドエース、BatchX Proなど)やフォントに強いが、他社製品も手広く扱う。
モトヤは大阪府で創業した企業なのだが、公式には東京本社と大阪本社が両立している状態。営業活動など、主な事業は東京本社を中心に展開している。
製品
トレンドエース、BatchX Pro
これらは、単純なWYSIWYG方式の製品ではなく、バッチ方式などと呼ばれるもので、大量のテキストを事前に定義した書式に従って組版するタイプの製品である。もちろん、多くの書式を定義し、テキスト中に大量のファンクション(エレメント)を挿入していても、商用印刷レベルの組版とするためには、手作業による調整は欠かせない。
製品は、2007年現在までに三世代を経ている。(Allegroは若干の改良に過ぎず、世代交代と呼ぶほどではなかった)
- トレンドエース
- 組版機本体に住友電工のU-Stationを、ゲラの出力などに使うレーザープリンタにキヤノンを、5インチ光磁気ディスクにリコーを採用した。キーボードはなく、編集、入力は専用タブレットとマウスでおこなう。
- Unixワークステーションを採用しているため、当然、EthernetによるLANが使用できる。専用のファイルサーバを設置することなくファイル共有を実現しており、任意の組版機同士でファイルを送受信することができる。ゲラ出力、印画紙出力、フィルム出力も同様で、特にプリントサーバを設置する必要はなく、任意の組版機に接続したプリンタを他の組版機から使用することができる。当時の市販の植字機としては明らかに高機能だった。
- なお、すでに印刷の世界ではPostScriptが業界標準となっていたが、プリンタは独自制御で、フォントも独自のビットマップ形式を採用していた。
- トレンドエース Allegro
- U-Stationを後継機モデルに変更してスピードアップを図った。そのほか、ソフトウェアも高速化し、ユーザーインターフェースも統一した。また、レーザープリンタをより高速な富士ゼロックスに変更した。
- 旧来のトレンドエースのソフトウェアを、Allegroのソフトウェアに入れ替えるバージョンアップも実施された。
- トレンドエース MarkII
- 本体にSunのUltraシリーズ(SPARC)を、レーザープリンタに日立工機を採用した。
- 住友電工のU-Stationが事実上、終息したため、Sun Ultraに移行した。また、タブレットも止め、通常のキーボードを採用した。大量のファンクションをキーボードから入力するため、多くのシフト操作を要求されるが、通常の漢字変換による文字入力が可能となった。
- プリンタ、フォントともにPostScript形式に移行した。
- BatchX Pro
- PCのWindows上で動作するソフトウェア製品で現行製品。
なお、これらの製品は、三省堂印刷、研究社印刷などに導入され、各種辞書や聖書など、複雑で高度な組版を要求される用途に使用されている。
PROX ELWIN
トレンドエースとは対象的に、WYSIWYGタイプの製品。これも当初は専用ハードウェア(九州松下電器、現在のパナソニック コミュニケーションズ製)を使ったものだったが、現在はPCで動作するソフトウェア製品となった。
フォント
以前のモトヤの組版機は専用ハードウェアを使用していたが、それらの採用は取りやめており、Windows上で動作するソフトウェアとなった。それに伴い、モトヤのフォントはTrueTypeもしくはPostScriptで販売されるようになっている。(専用ハードウェアで使えたフォントと完全に同一のフォントというわけでもない)
以下に、現在のPC向けフォント製品を挙げる。
- 明朝体
- モトヤ明朝
- ゴシック体
- モトヤゴシック
- モトヤシーダ
- 丸ゴシック体
- モトヤマルベリ
- 筆文字
- モトヤ正楷書
- モトヤ新楷書
- モトヤ大楷
- モトヤ行書
- モトヤ隷書
- 教科書体
- モトヤ教科書
- 新聞扁平
- モトヤ新聞明朝
- モトヤ新聞ゴシック
- デザイン書体
- モトヤバーチ
- モトヤアポロ