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計量テンソル(けいりょうテンソル、metric tensor)は、リーマン幾何学において、空間内の距離と角度を定義する、階数(rank)が2のテンソルである。
多様体が与えられたとき、多様体の接空間で、滑らかに変化する非負の2次関数を選ぶことができる場合、その多様体をリーマン多様体と呼ぶ。そのため、計量テンソルは、リーマン計量(Riemannian metric)と呼ばれることもある。
ひとたび、ある座標系 xi が選ばれると、計量テンソルは行列形式で定義される。通常、Gとして表記され、各成分は、 として表される。以下では、添え字の和に関してアインシュタインの縮約記法を用いる。
a から b までの曲線の長さは、 をパラメータとして、
として定義される。2つの接ベクトル(tangent vector) と のなす角度 は、
で与えられる。
例
ユークリッド計量
2次元のユークリッド計量(平らな空間)は、
- ,
で与えられ、曲線の長さは、良く知られた公式
で与えられる。
座標系を替えたユークリッド計量の例をいくつか示す。
極座標(Polar coordinates):
- ,
円筒座標(Cylindrical coordinates):
- ,
球座標(Spherical coordinates):
- ,
平らな ミンコフスキー空間(flat Minkowski space):
- ,