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== 演技 ==
== 演技 ==
声のトーンの高低を変えるだけで、低い時には渋い二枚目に、高い時にはマンガ的なキャラクターへ、と全く違った印象を与える巧みさを持つ。特に後者について、コメディー作品における台本にないセリフを吹き替えに収めて作品の魅力を引き出す超絶的な演技と、「ようっとな」「いいんでないかい」「なんともはや」「…っちゃったりなんかして」「はた?」「恥ずらかしいと駄洒落を交えた台詞など、ファンの間で「広川太一郎調」と呼ばれている独特の語り口で知られる。また、クールな口調のナレーションからハイテンションなナレーションまでこなせる。
声のトーンの高低を変えるだけで、低い時には渋い二枚目に、高い時にはマンガ的なキャラクターへ、と全く違った印象を与える巧みさを持つ。特に後者について、コメディー作品における台本にないセリフを吹き替えに収めて作品の魅力を引き出す超絶的な演技と、「ようっとな」「いいんでないかい」「なんともはや」「…っちゃったりなんかして」「はた?」「恥ずらかしいと駄洒落を交えた台詞など、ファンの間で「広川太一郎調」と呼ばれている独特の語り口で知られる。また、クールな口調のナレーションからハイテンションなナレーションまでこなせる。


しばしばアドリブと誤解される吹き替えでの広川独特のフレーズは、最初からシナリオ通りだったと[[TBSラジオ]]にて発言。その軽妙洒脱な持ち味から一般に「アドリブの達人」と評されることもあるが、厳密には事前にもらった台本に、広川自身が考えた駄洒落やフレーズをびっしりと書き込み、これをもとに打ち合わせして収録するのだという。当時はまだ「アドリブ」と言うものが快く受け入られなかったからであるらしい。とりわけ[[香港映画]]のコメディー『[[Mr.BOO!]]』シリーズが[[フジテレビ]]で放送されるときは、担当した[[マイケル・ホイ]]の台詞が「もたもたして古臭い。吹き替えで面白くしないと」とディレクターと相談してオリジナルにない台詞を連発、オリジナルより面白くなったと評判となった。2005年にユニバーサルからMr.BOO!シリーズのDVDが発売された際に、一部作品を除いて吹き替え版が収録されている。
しばしばアドリブと誤解される吹き替えでの広川独特のフレーズは、最初からシナリオ通りだったと[[TBSラジオ]]にて発言。その軽妙洒脱な持ち味から一般に「アドリブの達人」と評されることもあるが、厳密には事前にもらった台本に、広川自身が考えた駄洒落やフレーズをびっしりと書き込み、これをもとに打ち合わせして収録するのだという。当時はまだ「アドリブ」と言うものが快く受け入られなかったからであるらしい。とりわけ[[香港映画]]のコメディー『[[Mr.BOO!]]』シリーズが[[フジテレビジョン|フジテレビ]]で放送されるときは、担当した[[マイケル・ホイ]]の台詞が「もたもたして古臭い。吹き替えで面白くしないと」とディレクターと相談してオリジナルにない台詞を連発、オリジナルより面白くなったと評判となった。2005年にユニバーサルからMr.BOO!シリーズのDVDが発売された際に、一部作品を除いて吹き替え版が収録されている。


== 主な出演 ==
== 主な出演 ==
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* [[ベガス]]
* [[ベガス]]
* 野望に燃える男
* 野望に燃える男
*[[魔術の恋]]
* [[魔術の恋]]


==== ロバート・レッドフォード 作品 ====
==== ロバート・レッドフォード 作品 ====
* [[明日に向って撃て]] レーザーディスク版
* [[明日に向って撃て!]] レーザーディスク版
* 雨のニューオリンズ
* 雨のニューオリンズ
* 華麗なるヒコーキ野郎
* 華麗なるヒコーキ野郎
* [[スパイゲーム]] テレビ東京版
* [[スパイゲーム]] テレビ東京版
* 大統領の陰謀(TBS)
* 大統領の陰謀(TBS)
* [[遠すぎた橋]] 日本テレビ版(DVDにも収録)
* [[遠すぎた橋]] 日本テレビ版(DVDにも収録)
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* [[バットマン]] TVシリーズ(ブルース・ウェイン=バットマン/アダム・ウェスト)
* [[バットマン]] TVシリーズ(ブルース・ウェイン=バットマン/アダム・ウェスト)
* 張り込み([[リチャード・ドレイファス]])1991年6月29日(土)フジテレビ「[[ゴールデン洋画劇場]]」
* 張り込み([[リチャード・ドレイファス]])1991年6月29日(土)フジテレビ「[[ゴールデン洋画劇場]]」
* [[モンティ・パイソン]] シリーズ (エリック・アイドル)
* [[空飛ぶモンティ・パイソン|モンティ・パイソン]] シリーズ (エリック・アイドル)
* ヤング・フランケンシュタイン(フレデリック・フランケンシュタイン/ジーン・ワイルダー) ※テレビ版のみ
* ヤング・フランケンシュタイン(フレデリック・フランケンシュタイン/ジーン・ワイルダー) ※テレビ版のみ
* [[ローマの休日]]([[理容師]]マリオ)
* [[ローマの休日]]([[理容師]]マリオ)
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* [[ワイルド・ワイルド・ウエスト]](アーリス・ラブレス工学博士【[[ケネス・ブラナー]]】) ※テレビ版のみ
* [[ワイルド・ワイルド・ウエスト]](アーリス・ラブレス工学博士【[[ケネス・ブラナー]]】) ※テレビ版のみ
* [[鷲は舞い降りた]]([[マイケル・ケイン]])1982年テレビ朝日「[[日曜洋画劇場]]」
* [[鷲は舞い降りた]]([[マイケル・ケイン]])1982年テレビ朝日「[[日曜洋画劇場]]」
*[[クイーン・コング]](ロビン・アスクイズ)
* [[クイーン・コング]](ロビン・アスクイズ)


=== 実写 ===
=== 実写 ===

2007年8月27日 (月) 09:23時点における版

広川 太一郎
ひろかわ たいちろう
プロフィール
本名 広川 諶次郎
ひろかわ しんじろう
出生地 日本の旗 日本東京都
生年月日 (1940-02-15) 1940年2月15日(84歳)
所属 フリー
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

広川 太一郎(ひろかわ たいちろう、1940年2月15日 - )は、日本の男性声優。本名、広川 諶次郎(ひろかわ しんじろう)。

東京都出身。フリー。

略歴

東京都立文京高等学校日本大学芸術学部演劇学科卒業(落語研究会所属)。大学卒業後は劇団やプロダクションには一切属さず、一貫してフリーで活動。外画の日本語版製作会社・東北新社のディレクターだった演劇学科の先輩から声をかけられたことがきっかけとなり、1960年代より洋画や海外ドラマの吹き替えを行い、声優としての活動が中心となる。

洋画ではロジャー・ムーアトニー・カーティスを持ち役とする(ただし、両者の演技に対する広川の評価は相当辛口である)。アニメでは『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの古代守役や、広川自身が『モンティ・パイソン』でのエリック・アイドルの吹き替えと並んで納得できた仕事と自負する『ムーミン』のスノーク役などがある。

テレビ番組の司会や、ラジオ番組のDJなどのタレント活動も行なっていた。なかでもラジオ関東深夜放送男たちの夜かな」は伝説的で、広川自身が私財をなげうち、自らスポンサーとなって放送していた。女学生を中心に莫大な投書が寄せられ、シンナー中毒の女学生とその友人に話をする為、自ら更生施設に出向いたこともあったという。

1990年代後半からはナレーターが仕事の中心である。

演技

声のトーンの高低を変えるだけで、低い時には渋い二枚目に、高い時にはマンガ的なキャラクターへ、と全く違った印象を与える巧みさを持つ。特に後者について、コメディー作品における台本にないセリフを吹き替えに収めて作品の魅力を引き出す超絶的な演技と、「ようっとな」「いいんでないかい」「なんともはや」「…っちゃったりなんかして」「はた?」「恥ずらかしい」と駄洒落を交えた台詞など、ファンの間で「広川太一郎調」と呼ばれている独特の語り口で知られる。また、クールな口調のナレーションからハイテンションなナレーションまでこなせる。

しばしばアドリブと誤解される吹き替えでの広川独特のフレーズは、最初からシナリオ通りだったとTBSラジオにて発言。その軽妙洒脱な持ち味から一般に「アドリブの達人」と評されることもあるが、厳密には事前にもらった台本に、広川自身が考えた駄洒落やフレーズをびっしりと書き込み、これをもとに打ち合わせして収録するのだという。当時はまだ「アドリブ」と言うものが快く受け入られなかったからであるらしい。とりわけ香港映画のコメディー『Mr.BOO!』シリーズがフジテレビで放送されるときは、担当したマイケル・ホイの台詞が「もたもたして古臭い。吹き替えで面白くしないと」とディレクターと相談してオリジナルにない台詞を連発、オリジナルより面白くなったと評判となった。2005年にユニバーサルからMr.BOO!シリーズのDVDが発売された際に、一部作品を除いて吹き替え版が収録されている。

主な出演

吹き替え

トニー・カーティス 作品

ロバート・レッドフォード 作品

ロジャー・ムーア 作品

マイケル・ホイ(許冠文) 作品

  • キャノンボール(フジテレビ、テレビ朝日。ロジャー・ムーアと二役)
  • Mr.BOO!シリーズ (全てフジテレビ)
    • Mr.BOO! ミスター・プー
    • Mr.BOO! ギャンブル大将
    • Mr.BOO! インベーダー作戦
    • 新Mr.BOO! アヒルの警備保障
      • これら4作品はDVDにも吹替版アリ。但しフジテレビで放映された時と比べて若干の編集有り。
    • 新Mr.BOO! 鉄板焼(フジテレビではオンエアされたが、前途の4作に吹替が収録されたにも関わらず、同一発売のこのDVDには吹替未収録
    • 新Mr.BOO! お熱いのがお好き(東和ビデオから発売されたビデオのみ吹替収録)
    • 新世紀Mr.BOO! ホイさまカミさまホトケさま(カメオ出演のマイケルと主役のラウ・チンワンを掛け持ち)
    • プロジェクトBB(吹替版は、石丸博也ジャッキー・チェン広川太一郎マイケル・ホイ古谷徹ユン・ピョウがウリの一つとなっている)

その他

1991年に発売されたITC作品のオープニング集ビデオ「サンダーバード・ヒストリー」(エモーション)ではエド・ストレイカーとしてナレーターを務め、各作品を紹介した。

実写

ラジオ

テレビアニメ

OVA(オリジナルビデオアニメ)

劇場版アニメ

ゲーム

劇中歌

その他

関連項目

外部リンク