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この自殺を受けて安倍首相は「慙愧に耐えない(※)。(松岡氏の自殺により)政権に与える影響は大きい」と自身の任命責任を認め、野党幹部は「安倍首相がかばい続けたからこうなった」とした。なお、自殺当日から[[6月1日]]までは[[若林正俊]][[環境大臣|環境相]]が農相臨時代理をつとめ、その後、[[赤城徳彦]]が後任の農相となった。
この自殺を受けて安倍首相は「慙愧に耐えない(※)。(松岡氏の自殺により)政権に与える影響は大きい」と自身の任命責任を認め、野党幹部は「安倍首相がかばい続けたからこうなった」とした。なお、自殺当日から[[6月1日]]までは[[若林正俊]][[環境大臣|環境相]]が農相臨時代理をつとめ、その後、[[赤城徳彦]]が後任の農相となった。


なお松岡は、自殺する前の[[5月24日]]、[[新党大地]]の[[鈴木宗男]]議員と会食をともにしていて、鈴木議員の話によるとその席で松岡は「(疑惑については)([[国会対策委員会|国対]]から黙っていろと言われている」と述べていたという。鈴木議員の証言を受けて自民党の[[中川秀直]][[自民党幹事長|幹事長]]は「国対がそのような指示をした事実はない」と鈴木議員の証言を真っ向否定している。また、松岡は自殺の2日前に、熊本の両親の墓参りに行っていたともされている。
なお松岡は、自殺する前の[[5月24日]]、[[新党大地]]の[[鈴木宗男]]議員と会食をともにしていて、鈴木議員の話によるとその席で松岡は「(疑惑については[[国会対策委員会|国対]]から黙っていろと言われている」と述べていたという。鈴木議員の証言を受けて自民党の[[中川秀直]][[自民党幹事長|幹事長]]は「国対がそのような指示をした事実はない」と鈴木議員の証言を真っ向否定している。また、松岡は自殺の2日前に、熊本の両親の墓参りに行っていたともされている。


:※ 「慙愧」は、行為に対する恥や後悔の念を意味するが、安倍のこの発言は「(松岡の死亡を)残念」の意味であると思われる。ただし、通常このような使い方はされない。
:※ 「慙愧」は、行為に対する恥や後悔の念を意味するが、安倍のこの発言は「(松岡の死亡を)残念」の意味であると思われる。ただし、通常このような使い方はされない。

2007年6月5日 (火) 12:24時点における版


松岡 利勝 (まつおか としかつ、1945年2月25日 - 2007年5月28日)は、日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員を務めた。熊本県阿蘇町(現阿蘇市)出身。安倍内閣では農林水産大臣職。その他、日中緑化推進議員連盟会長代理を務め、日朝友好議員連盟に所属した。

来歴

農家に生まれる。熊本県立済々黌高等学校鳥取大学農学部林学科を卒業し、1969年農林水産省に入省。大臣官房企画課、天塩営林署長、国土庁山村豪雪地帯振興課課長補佐などをつとめる。1988年林野庁広報官を最後に退官し、1990年第39回衆議院議員総選挙に旧熊本1区から無所属で立候補。最下位ながらも北口博松野頼三らを下し初当選。以降連続6回当選。

三塚派、亀井グループを経て、1998年江藤・亀井派結成に参加。近年は衆議院予算委員会理事、衆議院郵政民営化に関する特別委員会理事を務め、小泉首相を積極支持する姿勢を見せて、郵政国会を機に長年仕えてきた亀井静香ら旧亀井グループと事実上訣別した。

2006年9月26日、安倍内閣にて農林水産大臣に就任する。その後、数々の疑惑が浮上。

2007年5月28日、議員会館で首つり自殺

自殺

2007年5月28日、議員会館で首つり自殺を図った状況で発見され、心肺停止状態東京信濃町慶応病院に搬送されたが死去した。現職大臣が自殺するのは現行憲法下では初のことである[1]

議員宿舎の松岡の部屋からは安倍晋三首相小泉純一郎前首相の秘書官を務めた飯島勲秘書、国民などにあてた計8通の遺書が見つかっており、内容としては「私の不徳の致すところで申し訳ない。迷惑をおわび申し上げます」「身命をもって責任とお詫びにかえさせていただきます」と書かれていた。ところが、事務所費問題や談合事件に関する記述は(内容が公表された国民宛のもの及び安倍首相が口述した範囲では)無かった。

この自殺を受けて安倍首相は「慙愧に耐えない(※)。(松岡氏の自殺により)政権に与える影響は大きい」と自身の任命責任を認め、野党幹部は「安倍首相がかばい続けたからこうなった」とした。なお、自殺当日から6月1日までは若林正俊環境相が農相臨時代理をつとめ、その後、赤城徳彦が後任の農相となった。

なお松岡は、自殺する前の5月24日新党大地鈴木宗男議員と会食をともにしていて、鈴木議員の話によるとその席で松岡は「(疑惑については)国対から黙っていろと言われている」と述べていたという。鈴木議員の証言を受けて自民党の中川秀直幹事長は「国対がそのような指示をした事実はない」と鈴木議員の証言を真っ向否定している。また、松岡は自殺の2日前に、熊本の両親の墓参りに行っていたともされている。

※ 「慙愧」は、行為に対する恥や後悔の念を意味するが、安倍のこの発言は「(松岡の死亡を)残念」の意味であると思われる。ただし、通常このような使い方はされない。

政策

典型的な建設族・農林族として知られる。

日本食の認証制度

  • 2006年、日本国外の日本食レストランに対する認証制度の導入を発案した。
    • 2006年11月には、「海外日本食レストランへの信頼度を高め、農林水産物の輸出促進を図るとともに、日本の正しい食文化の普及や我が国食品産業の海外進出を後押しすること等を目的」[2]に、農林水産省「海外における日本食レストランの認証制度を創設するための有識者会議」を立ち上げた。
    • 農林水産大臣就任後、外遊時に現地の日本食レストランで出された料理が日本食とは名ばかりの料理だったため、衝撃を受けた松岡が認証制度を発案し、松岡の肝いりで上記会議が設置された。
    • 松岡自身は、日本食の認証制度を通じ、日本食用の食材として国内農産物の輸出増加を狙う戦略を描いているとされる。他方、海外のメディアを中心に日本食認証制度を「スシポリス」と揶揄する報道や、日本食への認証は政府の専管事項なのか、国外独自の日本食を否定することに繋がらないか、といった報道もなされ、議論百出の様相を呈している。

日豪FTA

従来は日本の農業に打撃を与えかねない日豪FTAに慎重だったが、小泉首相支持に回る際に立場を賛成側へ転換。安倍内閣農林水産大臣としてオーストラリア側との交渉にあたった。

信条

真実一路

疑惑


内閣府へのNPO申請照会、口利き疑惑

  • WBEFから内閣府に提出された特定非営利活動法人申請について、松岡の秘書が内閣府に対し審査状況について照会していた問題が発覚している。秘書から照会された事実は内閣府の内部文書にも記録されているが、松岡は衆議院での答弁で照会の事実自体を否定しており、食い違いを見せている。
  • 内閣府にて内部文書が作成されていた旨が報道されると、松岡は一転して発言を翻し、衆議院での答弁が誤りであったことを事実上認めた。
  • WBEFが認証前にもかかわらず特定非営利活動法人を記載した冊子を配ったり、出資法違反に該当する宣伝活動をしている情報を入手したため、内閣府は2006年6月に不認証の決定を下した。
内閣府の主張
  • 2006年3月28日付の内閣府作成文書には、2006年3月13日に松岡の秘書から審査状況を照会され、担当官が審査中と回答したところ、秘書から「よろしくお願いしたい」と依頼された件が記されている。内閣府市民活動促進課は、当該文書について「課内で内部用に作成した可能性が高いが、いまは確認できない」としている。
  • 2007年1月5日、内閣府特命担当大臣高市早苗は、「昨年3月に松岡事務所の秘書と名乗る者から審査状況の照会を受けて『審査中』と回答した」、「『よろしく』という表現は憶測を招きかねない。不適切だと思う」と発言している。
松岡の主張
  • 2006年9月29日、記者会見にて、松岡は「直接、WBEFとの繋がりが私も私の事務所もございません」、依頼、働きかけ、関係者との接触も「それは全くありません」と発言している。
  • 2006年10月10日、衆議院予算委員会にて、松岡は「この組織とは全く面識もなく、一切の関係もございません」と答弁している。
  • 2007年1月5日、農林水産省で記者会見した松岡は、「秘書の記憶では内閣府に照会したかどうかは確認できないが、(政治資金収支報告書未記載のパーティー券の購入を仲介した)後援者は(松岡)事務所で確認してもらったといっている」と発表し、松岡の事務所が内閣府に照会したことを一転して認めた。衆議院での答弁を事実上訂正する発言である。
松岡の秘書の主張
  • 朝日新聞社が当事者である秘書に取材したところ、「あとで電話する」と返答したものの、その後いっさいの回答がなかったとされる。
  • 朝日新聞社が松岡の選挙事務所に再度質問状を送ったところ、「9月の記者会見と矛盾する事実はありません」と回答があったという。
内閣の見解
  • 2007年1月5日、内閣総理大臣安倍晋三は、「働きかけはなかったという報告を松岡大臣からも内閣府からも受けている」と発言し、「NPO自体が認可されていない。働きかけもなかったということではないだろうか」との考えを示した。
  • 2007年1月5日、内閣官房長官塩崎恭久総理大臣官邸での記者会見で「働きかけや要請はなかったと聞いている」、「松岡氏自身が説明されるので、そちらの方で聞いていただきたい」等の発言を行っている。

事務所費の不透明な支出

  • 松岡の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」が、賃料が発生しない議員会館に主たる事務所を置きながら、事務所費として2003年は2600万円超、2004、2005年は3100万円超、3300万円超と、極めて高額な支出を計上している。また、松岡の政治団体「松岡利勝後援会」は菊陽町の主たる事務所はじめ、全4ヶ所に事務所を置いている。しかし、事務所費として2005年に4000万円を超える支出を計上している。
    • 地元関係者から、松岡利勝後援会の事務所費に4000万も費用が発生するはずがなく、「不自然」であると指摘されている[3]。それによれば、菊陽町の主たる事務所の家賃は月額20万円、他の3ヶ所はさらに安いといい、事務所費がなぜ高額になるのかわからないという。

「ナントカ還元水」問題

予算委員会での指摘と松岡の主張
  • 2007年3月5日の参議院予算委員会での参議院議員小川敏夫民主党)の質問により、松岡の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」が、水道代、冷暖房費が無料である衆議院第一議員会館に「主たる事務所」を設置しているにもかかわらず、2005年に500万円超の「光熱水費」を計上していたことが発覚した[4][5]
  • 3月5日の参議院予算委員会にて、小川から「どこで使用した光熱水費か?」と質問され、松岡は「当然、主たる事務所の議員会館だ。使ったものをきちんと計上している」「『どういう金額でどうだ』ということについては、私も承知して諒解したものとして報告している」「(光熱水費には)『ナントカ還元水』[6]や、暖房とか別途そういうものが含まれる」「(松岡利勝新世紀政経懇話会は衆議院第一議員会館以外には)他に事務所がない」と答弁した。また、「(500万円という通常では考えられない金額について)還元水の装置や電気ストーブを100個も置いているのか?」と問われると「いちいち見ていない。(後で)確認する」と苦しい言い訳に終わった。さらに小川から、衆議院第一議員会館は水道代、および集中管理の冷暖房については費用がかからないことを追及されると、途端に答えに詰まり「ほかのことを聞いたらどうか?」などと要求したため、野党から「石炭でも焚いてるのか!? 石炭でも!? おぉっ!?」などという野次が飛び交い一時騒然となった。
  • 3月7日の参議院予算委員会では、参議院議員芝博一(民主党)から「(多額の光熱水費は『ナントカ還元水』や暖房に使用したと松岡は主張しているが)浄水器やストーブは(光熱水費ではなく)備品・消耗品費だ」と指摘された。また、参議院議員井上哲士日本共産党)からは「熊本県内の(主たる事務所ではない)2つの地元事務所の光熱費がそれぞれ約66万円、38万円なのに、なぜ無料のはずの議員会館の光熱費がこれほど高額なのか?」と疑問が呈された。さらに、5日の答弁で松岡は「きちんと確認してから答えたい」と述べていたが、7日の審議では一転して「開示は現行制度が予定していない。差し控えさせていただきたい」と答弁し、9日にも同じ質問をされ再度同様の回答をした。同日の参議院予算委員会で内閣総理大臣安倍晋三はこれらの問題に対し、「法令の沿って報告をしており問題はない」と答弁した。これについて野党は、「安倍政権は隠蔽政権」と批判した。
  • 3月9日の朝に記者団から説明を求められ、「事務所で水道水を飲んでいるのか?」という記者の問いに、「今、水道水を飲んでいる人はほとんどいないんじゃないですか」と発言し、農林水産省に苦情の電話が7件あった。
  • 3月19日の参議院予算委員会で、芝博一(民主党)は「(わが党の)中井洽元法相は間違いがあったから謝罪し訂正した。農相も公開すべきではないか」と質問したが、松岡は例によって「報告するべきことは報告している」と内訳の説明を拒否し、また、出処進退を問われると、これらの相次ぐ醜聞にもかかわらず「農相辞任のつもりはない」と続投の意向を表明した。
光熱水費の詳細
  • 政治資金収支報告書上は、松岡利勝新世紀政経懇話会は、光熱水費だけで2003年は400万円超、2004年には500万円超を計上している。また、2001年から2005年までの5年間では約2,885万円の光熱水費を計上している。
主張を受けての相次ぐ報道
  • ミネラルウォーターの使用、浄水器の設置についての発言を受け、浄水器が見当たらない、ミネラルウォーターの存在が不明朗と指摘する報道が行われた[7]
  • 衆議院第一議員会館の松岡事務所を突撃取材した朝日新聞社によると、事務所には「水道と流し台がある。が、一見したところ浄水器らしきものは見あたら」[8]ず、松岡の秘書は、浄水器の設置の有無を聞かれ「そんなものは……」[9]と答え、「ナントカ還元水」がミネラルウォーターと同様なのか聞かれ、「ありませんから」[10]と回答しており、「ナントカ還元水」の存在そのものが不明朗である。同様に衆議院第一議員会館の松岡事務所を突撃取材した日刊現代によると、事務所には「水道の蛇口には浄水器のカケラもない」[11]ように見えるという。
  • その後、松岡側は「1本5000円の水[12]を購入している」という主張を展開した。鹿児島県志布志市で採水されるミネラルウォーターだが、問い合わせを受けたメーカーの会長は、全代理店の注文を把握しており「松岡大臣あるいは永田町方面からの注文はない」と否定し、松岡を訴えたいとまで主張している[13]
  • 猪瀬直樹は、自身が道路関係四公団民営化推進委員会委員を務めていた際、松岡から「お前はタリバンか」などと罵声を浴びせられたことを明かし、「この人(松岡)が大臣になったら、(内閣の)足を引っ張ることになるのは、報道関係者なら誰でも目に見えていたことだ」[14]などと発言した。
政府・与党側の対応
  • 当初、政府与党は、会計担当者のミスであるとして押し切る姿勢を見せていたが、自民党党紀委員会委員長笹川堯は、「私も還元水を使っているが、そんな高額になる訳がない。誰が見たっておかしい」と述べた。また、自民党参議院幹事長片山虎之助も「"適切"な処理の"適切"の内容をもっと具体的に言う必要がある」と述べている。
  • 先述のように、内閣総理大臣安倍晋三はじめとする閣僚は、法に基づいてきちんと報告されているとしている。もっとも、安倍内閣では2006年12月に、内閣府特命担当大臣(規制改革担当)佐田玄一郎が政治資金収支報告書の虚偽記載で大臣を引責辞任していることから、これ以上の閣僚辞任は参議院議員通常選挙での惨敗や支持率の低下につながるため、かばわなければいけないという背景もある。ただ、これほどまでに醜聞の多い閣僚をかばい続けることこそ、逆に支持率低下につながるという声もある。3月17日18日の両日に読売新聞が行なった面接方式の世論調査では、安倍内閣の支持率は43.8%、不支持率は43.9%と、内閣発足後初めて不支持率が支持率を上回った。
  • 政府は「松岡農相辞める必要なし」の方針を貫くことを決定したが、閣僚たちの擁護発言にももはや無理が生じてきており、総務大臣菅義偉に至っては3月19日の参議院予算委員会で、芝博一(民主党)の「ミネラルウォーターやジュース・おなどは光熱水費ではなく備品に計上するのが一般的ではないのか?」との質問に対して「ジュースやお茶は備品や消耗品にするか、政治活動の一環ならば組織対策費に計上してもいいが、ミネラルウォーターはジュースなどとは明らかに違う[15]などと、ミネラルウォーターは光熱水費に計上できると発言し、物議を醸している。
  • 2007年3月14日、内閣総理大臣安倍晋三と自民党所属国会議員40人が内閣総理大臣官邸にて昼食会を催した際、各議員からも「これでは地元の県議や市議は納得しない」と異論が続出したが、安倍は「(松岡のことで)迷惑掛けている」と述べるにとどまった。
野党側の対応
  • 民主党代表小沢一郎は、「閣僚なのだから、何も問題が無ければ光熱水費をちゃんと公表すべきだ」とし、同じく民主党幹事長鳩山由紀夫は、「事務所が1つしかないのに、光熱水費だけでこんな膨大な金額を計上するわけがない。収支報告書の虚偽記載の疑いが極めて高い」とし証人喚問を求めたほか、3月9日に、民主党の芝博一や、蓮舫ら4人の参議院議員が議員会館にある松岡の事務所を突如訪問し、秘書と押し問答になる一幕があったが、浄水器も見あたらず、光熱費に匹敵する冷暖房装置もなかったと発表した。小沢一郎の10億円の資金管理団体の小沢氏個人名義での資産保有が発覚したものの、それを公開し追及の手を緩めない方針で、民主党、社会民主党国民新党日本共産党と共同で、松岡の証人喚問を要求する構えである。しかし、3月13日の参議院予算委員会では民主党の100分の質問時間のうち7分を費やしたのみだった。
市民団体による刑事告発
  • 2007年4月1日大阪市に所在地のある市民団体「政治資金オンブズマン」が、松岡利勝と松岡利勝新世紀政経懇話会の会計責任者を、算出した政治資金収支報告書に光熱水費を虚偽記載したとして、両名を政治資金規正法違反の疑い(収支報告書の虚偽記載など)で東京地検に告発した[16][17]

100万円献金使途不明問題

  • 2007年3月27日朝日新聞の報道で、東京都内の会社が松岡の後援者であるインド文化協会会長に対して「資金協力」という名目で支払った100万円が使途不明になっていることが明らかになった[18]。松岡は27日の定例閣議後の記者会見で「(100万円を)受け取った事実はない」「(もし受け取ったならは)事実ならば政治資金収支報告書に記載することに問題ない」と否定し、後援者との関係については「10年くらいお付き合いがあるが、一緒にお食事をしたこともない」とも述べた。だが1月5日の会見では「長い付き合いがあり、色々な関係があるようにもなりますよ」と述べている。

その他

  • WBEFから2005年12月1日に100万円のパーティー券収入を得たが、政治資金収支報告書に記載しなかった。しかし、安倍内閣組閣当日の2006年に報告書を訂正した。
  • 緑資源機構の官製談合事件で受注業者の任意団体特定森林地域協議会(現在は解散)よりパーティ券や献金で約2600万円の寄付を受けており、林道予算の倍額に関する疑惑がある。
  • 安倍内閣に農林水産大臣として入閣したにもかかわらず、大規模な政治資金パーティーを開いたため、閣議決定「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」(いわゆる「大臣規範」)の1-(5)「パーティーの開催自粛」に違反したと報じられた[19]

親族

景山俊太郎は長男の義父にあたり親戚である。

関連項目

脚注

  1. ^ 日本の内閣制度が始まって以降現職の大臣が自殺した唯一のケースでは、阿南惟幾陸軍大臣(1945年8月)の自決がある
  2. ^ 海外日本食レストラン認証有識者会議の設置について」農林水産省、2006年11月2日。
  3. ^ 山田宏太郎青島顕「松岡農相事務所費『4000万円は法外』05年収支元地元関係者、証言」『毎日新聞』47071号、毎日新聞社東京本社、2007年1月28日、31面。
  4. ^ 国会中継日本放送協会、2007年3月5日。
  5. ^ 参議院インターネット審議中継”. 参議院 ( エラー: year に「年」の漢字は付けないでください。月や日まで含める場合や「年」の漢字を付ける必要のある場合は year を使用せず date に記入してください。). 3月14日閲覧。accessdateの記入に不備があります。
  6. ^ 浄水器等で生成される「アルカリイオン水」を指していると思われる。
  7. ^ 「松岡事務所謎の光熱費同僚事務所『かかるわけない』05年は507万円?」『朝日新聞』43428号、朝日新聞社東京本社、2007年3月8日、39面。
  8. ^ 「松岡事務所謎の光熱費同僚事務所『かかるわけない』05年は507万円?」『朝日新聞』43428号、朝日新聞社東京本社、2007年3月8日、39面。
  9. ^ 「松岡事務所謎の光熱費同僚事務所『かかるわけない』05年は507万円?」『朝日新聞』43428号、朝日新聞社東京本社、2007年3月8日、39面。
  10. ^ 「松岡事務所謎の光熱費同僚事務所『かかるわけない』05年は507万円?」『朝日新聞』43428号、朝日新聞社東京本社、2007年3月8日、39面。
  11. ^ 日刊ゲンダイ本紙が直撃松岡農水相疑惑. 『ゲンダイネット』日刊現代. (2007年3月6日). http://gendai.net/?m=view&c=010&no=18983 2007年3月6日閲覧。. 
  12. ^ ナノクラスター有機ゲルマニウム水・ルルド水の販売 [オンラインショップ Ge-132]”. オフィスショーヤ (2007年2月1日). 2007年2月1日閲覧。
  13. ^ 「松岡疑惑に『5000円の水』会社が怒った」『週刊新潮』52巻11号、新潮社、2007年3月22日、151頁。
  14. ^ ワイド!スクランブルテレビ朝日2007年3月8日
  15. ^ 時事ドットコム:お茶とミネラルウオーターは別?=光熱水費問題で見解-菅総務相”. 時事通信社 ( エラー: year に「年」の漢字は付けないでください。月や日まで含める場合や「年」の漢字を付ける必要のある場合は year を使用せず date に記入してください。). 3月19日閲覧。accessdateの記入に不備があります。
  16. ^ 松岡農相:市民団体が告発へ 規正法違反容疑で」 毎日新聞 2007年3月29日
  17. ^ 松岡利勝に対する告発状 政治資金オンブズマン 2007年4月1日
  18. ^ 鈴木毅「安倍政権のアキレス腱に新疑惑謎のインド友好団体と松岡農水相」『週刊朝日』112巻18号、朝日新聞社、2007年4月6日、18-21頁。
  19. ^ 「コーヒー1杯でなんと2万円也!疑惑噴出が止まらない松岡農水相『1000万円“集金”パーティ』は『大臣規範』違反ではないのか」『週刊ポスト』39巻7号、小学館、2007年2月9日、35-36頁。

外部リンク

先代
中川昭一
農林水産大臣
2006年 - 2007年
次代
赤城徳彦