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2007年6月4日 (月) 17:37時点における版
ER緊急救命室(イーアール きんきゅうきゅうめいしつ)はアメリカ合衆国・NBCのテレビドラマシリーズ。日本ではNHKがBS2で第11シーズンまで放送、現在は第12シーズンが放送されている。その後、CS放送のLaLaTV、Super!drama TVにて再放送される。現在第14シリーズまでの放送が決まっている。 番組の冒頭と最後に流れる曲はTheme from ER(日本語名「ERのテーマ」)である。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
概要
マイケル・クライトンが医学生だった頃のエピソードを綴った作品「五人のカルテ(ハヤカワ文庫)」が原作。シカゴにあるクック郡病院(テレビドラマではカウンティ総合病院)の救急救命室(Emergency Room、略称:ER) で働く医師や看護師たちの日常をリアルに描いたドラマである。ドラマは、ジョン・カーター(若き日のマイケル・クライトンがモデルといわれているが、本人は否定している)が医学生の病院実習(ER実習)の第1日目の出来事から始まる。
元々映画化するために原作者マイケル・クライトン並びに友人のスティーブン・スピルバーグが、この作品について打ち合わせをしていた時、クライトンは、その当時執筆していたジュラシック・パークのエピソードを話してしまい、スピルバーグの興味はそちらに移ってしまった。いったんERはお蔵入りとなったが、その後、ワーナー・ブラザーズが掘り起こし、テレビドラマとしてスタートさせた。2006年現在、本国アメリカでは12シーズンが終了したが、現在13シーズンまでの製作契約がされている。 日本ではNHKが11シーズンまで放送した。
それまでの医療ドラマと異なり、冷静な判断の出来ない多忙な医療現場、医療ミスと訴訟、患者による暴力や脅迫、さらに放映時点での最新の実験的治療など、医療に関する考証を綿密に行っており本職の医療従事者の間でも評価が高い。第1話の撮影は廃院となった病院をスタジオ代わりに撮影しており、それ以降はスタジオにセットを再現して撮影した。
出演俳優が次々と去っていくことで有名で、ハリウッド映画スターとなるジョージ・クルーニーをはじめ、ノア・ワイリー以外のほぼ全ての主要メンバーが数シーズン後にドラマを離脱した。初期シーズンの90年代後半にはアメリカの木曜のプライムタイムにおいて、ほぼ毎週視聴率トップを独占し、NBCの黄金時代を築く一角となり、日本にもこの人気が上陸。NHKが深夜放送で高視聴率をマークしたり、各テレビ局でも海外の医療ドラマを放送したり救命病棟24時のようにERに触発されて制作されたドラマが多くなった。だが、主要俳優を失った後は視聴率も低下し一時ほどの人気はない。脚本も初期の本格的医療ドラマからしだいに登場人物同士のメロドラマにシフトしすぎたと批判する声も多い。ちなみに日本では、日本放送元であるNHKが途中韓流ブームに乗り冬のソナタを放送するとの理由でER放送を一時休止し、視聴者から批判を買った。 (ただし、日本語版の演出力や翻訳の質、キャスティングの点でNHKで放映されている海外ドラマの中でもトップレベルが維持されている)
シリーズ展開では、アフリカのコンゴに於ける貧困や紛争などをリアルに描いてあったり、アメリカに於ける麻薬や銃問題などが提起してあったりなど視聴者に問いかける一面もある。
第1シーズンでは、クエンティン・タランティーノが1本だけ演出をしており、この際に小児科医ダグラス・ロス役のジョージ・クルーニーを見いだし、後に彼は、タランティーノが製作・脚本を担当し、親友のロバート・ロドリゲスが監督した「フロム・ダスク・ティル・ドーン」に主演として出演する事になった。このことがきっかけで、ジョージ・クルーニーは、映画スターとして認識されるようになる。ちなみにクエンティン・タランティーノが演出するきっかけとなったのはERの1話をビデオに録画し忘れて腹が立って演出を嘆願したとのことである。
その他、ユアン・マクレガーなどのスターがゲスト出演したり、演出家だったミミ・レダーがクルーニー主演の映画『ピースメーカー』で映画監督デビューを果たしていたり、同じ制作会社が作ったドラマ、サードウォッチの出演者(お互いに舞台となる場所が違うので、ERに出演している医師(スーザン・ルイス)がサードウォッチの舞台の場所に行くという設定)との競合もあった。
出演者
第1シーズンから
- マーク・グリーン(アンソニー・エドワーズ)(声:井上倫宏)
- スタッフドクター。第8シーズンで脳腫瘍の再発で逝く。
- 外科医。昔からの夢である心臓胸部外科になるため3年間にわたるレジデント期間を経て、外科フェローになった。
- ダグラス・ロス(ジョージ・クルーニー)(声:小山力也)
- ER所属の小児科フェロー。バスケットが得意。
- 初登場のときは医学生だった。第8シーズンではERのシニアレジデント、第9シーズン以降はスタッフドクターになっている。
- スーザン・ルイス(シェリー・ストリングフィールド)(声:山像かおり)
- 初登場時はレジデント、のちにスタッフドクター。一般内科外科のレジデントで、心臓外科医を目指している。
- キャロル・ハサウェイ(ジュリアナ・マルグリーズ)(声:野沢由香里)
- 看護婦長
- 理学療法士を経てドクターアシスタントに。
- ERチーフレジデント。
第2シーズンから
第3シーズンから
第4シーズンから
- ポール・マクレーン (-第10シーズン)、ロバート・ロマノ(声:内田直哉)
- アレックス・キングストン (-第11シーズン)、エリザベス・コーデイ(声:榊原良子)
第5シーズンから
第6シーズンから
- ゴラン・ヴィシュニック (-第13シーズン)、ルカ・コバッチュ(声:てらそままさき)
- 初登場時は、ERに臨時で勤務していた小児科医。シーズン途中で正式採用となり第12シーズンでスーザン・ルイスの退職後空席となったER部長に就任する。
- 初登場時は産科の看護師として登場、その後はER看護師、看護師長、医学生に復帰、インターン、レジデントとなる。
第8シーズンから
第10シーズンから
- パーミンダ・ナーグラ (-第13シーズン)、ニーラ・ラスゴートラ(声:甲斐田裕子)
- リンダ・カーデリーニ (-第13シーズン)、サマンサ・タガート(声:安藤みどり)
- スコット・グライムス (-第13シーズン)、アーチー・モリス(声:渡辺穣)
第11シーズンから
- シェーン・ウェスト (-第13シーズン)、レイ・バーネット(声:中谷一博)
第13シーズンから
ゲスト出演者
第1シーズン
- ウィリアム・H・メイシー Dr.デビッド・モーゲンスタン(-第4シーズン) (声:納谷六朗)
- マイケル・アイアンサイド Dr.ウィリアム・スウィフト (第4シーズンにも第11話だけ出演) (声:菅生隆之)
- キャスリーン・ウィルホイト クロエ・ルイス(-第2シーズン、第8シーズン) (声:安達忍)
- イボンヌ・ジーマ レイチェル・グリーン(-第6シーズン) (声:川田妙子)
- クリスティン・ハーノス ジェニファー・グリーン(声:林佳代子)
- CCH・パウンダー Dr.アンジェラ・ヒックス(声:津田真澄)
第2シーズン
- レッド・バトンズ ルビー・ルバドー(声:大木民夫)
- ロン・リフキン Dr.カール・ビューセリッチ(声:有川博)
- ロン・エルダード シェップ(声:大塚芳忠)
- クリスティン・エリス ハーパー・トレイシー(声:小松エミ)
第3シーズン
- オマー・エプス デニス・ガント(声:成田剣)
- キルスティン・ダンスト チャーリー(声:坂本真綾)
- ジョージャ・フォックス Dr.マギー・ドイル(-第5シーズン) (声:渡辺美佐)
- ジョン・アイルワード Dr.ドナルド・アンスポー(声:稲垣隆史)
- リサ・ニコル・カーソン カーラ・リース(声:堀越真己)
- ユアン・マクレガー ダンカン・スチュワート(声:中尾隆聖)
第4シーズン
第5シーズン
第6シーズン
- レベッカ・デモーネイ エレイン・二コルズ(声:平野文)
- アラン・アルダ Dr.ゲイブ・ローレンス(声:内田稔)
第7シーズン
- ハリー・ハーシュ レイチェル・グリーン(-第10シーズン) (声:坂本真綾)
- サリー・フィールド マギー・ワイゼンスキー(-第10シーズン)(声: 天地総子)
- ジェームズ・クロムウェル スチュワート司教(声: 鈴木泰明)
- エリザベス・ミッチェル Dr.キム・レガスピー(声:勝生真沙子)
第8シーズン
第9シーズン
第12シーズン
その他職員
ドクター
- サム・アンダーソン ジャック・ケイスン(声:水野龍司)
- エイミー・アキーノ ジャネットコバーン(声:此島愛子)
- ジョン・テリー デイブ・スベテリック(声:神谷和夫)
- リック・ロソビッチ ジョン・タグリエリ(声:石塚運昇)
- グレン・へドリー アビー・キートン(声:幸田直子)
受付
- グレン・プラマー ティミー・ローリンズ(声:立木文彦)
- アブラハム・ベンルービ ジェリー・マーコビック(声:塩屋浩三)
- ロランド・モリナ ローランド(声:荒川太郎)
- クリスティン・ミンター ランディ・フロンザック(声:野々村のん)
- マリスカ・ハージティ シンシア・フーパー(声:金沢映子)
- ジェフ・カーヒル トニー・フィグ(声:梅津秀行)
- トロイ・エバンス フランク・マーティン(声:島香裕)
看護師
- エレン・クロフォード リディア・ライト(声:谷育子)
- イベット・フリーマン ヘレエ・アダムス(声:真山亜子 旧水原リン)
- コニー・マリー・ブラゼルトン コニー・オリガリオ(声:松岡ミユキ→第3シーズン潘恵子)
- バネッサ・マルケス ウェンディ・ゴールドマン(声:大谷育江)
- ディーザー・D マリク・マクグラス(声:松本大)
- リリー・マリエ リリー・ジャーヴィク(声:喜田あゆ美 旧喜田あゆみ)
- ローラ・セロン チュニー・マーケイス(声:沢海陽子)
スタッフ
- 原作:マイケル・クライトン(五人のカルテ)
- プロデューサー(主な):ニール・ベア/キャロル・フリント/ディー・ジョンソン/ジョー・サックス
- 演出(主な):ミミ・レダー/ブレット・ファリス/レズリー・リンカ・グラッター/ジョナサン・キャプラン
[出演者~ロマノ役のポール・マクレーン、ウィーバー役のローラ・イネス、グリーン役のアンソニー・エドワーズが演出した回も有る]
- 脚本(主な):リディア・ウッドワード/クリストファー・チュラック/R・スコット・ゲミル/ディー・ジョンソン/ジャック・オーマン/ジョン・ウェルズ/デイヴィッド・ゼイベル
- 字幕/吹替翻訳:木原たけし
- 医学監修:渡部幹夫
- 演出:佐藤敏夫
出演者の降板について
ジョージ・クルーニーのようにハリウッドでの映画撮影の仕事へ専念したいという理由で降板したり、アンソニー・エドワーズのように家族との時間を大切にしたいという理由で降板したりと色々話題が多い。主役で第1シーズンより出演しているノア・ワイリーが家族との時間を大切にしたいとのことで2005年4月1日に降板が決定した。但しゲスト出演は4回ほど予定されているとのことである。 また、シェリー・ストリングフィールドなどのように途中のシリーズで戻って来るメンバーもいる。だが、そのストリングフィールドも第12シーズンで降板した。
第2シーズンより出演しているケリー・ウィーバー役のローラ・イネスが2007年1月11日のエピソード(第13シーズン13話)をもって降板。「降板はサプライズにしておきたかった」との意向で、直前までアナウンスされなかった。今後も引き続き演出等でERには係わる模様。
制作
- コンスタント・C・プロダクションズ(Constant C Productions)
- ワーナー・ブラザーズ テレビジョン(Warner Bros. Television)
放送局
放送時間はそれぞれの国・地域の現地時刻。
- NBC(アメリカ合衆国・新作)
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- シーズン 11 2004年9月23日 - 2005年5月19日
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- シーズン 13 2006年
- TNT(アメリカ合衆国・再放送)
- Raidue(イタリア・新作)
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- TSR 1(スイス)
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- NHK(日本・新作、再放送)[1]
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- スーパーチャンネル~Super!drama TV(日本・再放送)
- シーズン 1 2004年4月29日 - 2004年
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- シーズン 5 2006年5月11日 - 2007年3月
- シーズン 6 2007年4月 -
- LaLaTV (日本・再放送)
- AFN (日本・新作?)
- ^ NHKの放送日時は、BS2の初回放送時のもの。初回放送後、BS2、総合テレビ、BShiの順で再放送するのが通例である。2007年4月現在、BS2でシーズン12を放送(月曜日 23:00 - 23:50)、総合テレビでシーズン10まで放送済み、BShiではシーズン9まで再放送済みである。BS2での放送は衛星映画劇場の後になる場合があり、衛星映画劇場の放映作品によって放送時間が10分から45分程度ずれることがある。