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左利きの人を指す言葉として「[[サウスポー]]」「ぎっちょ」などがある。サウスポーは、[[1892年]]にシカゴヘラルド紙の記者の作った造語である。[[野球]]の本塁が北西にあるのが原則であるため、左投げ投手の手(ポー:paw)は南(サウス:South)からくり出されることから名づけられた。ぎっちょには、侮蔑的なニュアンスがあり(子供が汚い物や人に触れたときに囃して遊ぶときの言葉でもあるため)、不快に感じる左利きの人もいる。中立的な呼称として「レフティー」を使おうという運動がある。
左利きの人を指す言葉として「[[サウスポー]]」「ぎっちょ」などがある。サウスポーは、[[1892年]]にシカゴヘラルド紙の記者の作った造語である。[[野球]]の本塁が北西にあるのが原則であるため、左投げ投手の手(ポー:paw)は南(サウス:South)からくり出されることから名づけられた。ぎっちょには、侮蔑的なニュアンスがあり(子供が汚い物や人に触れたときに囃して遊ぶときの言葉でもあるため)、不快に感じる左利きの人もいる。中立的な呼称として「レフティー」を使おうという運動がある。


以前は発達段階で利き腕が決まると思われてきたが、現在では先天的によるものだとされている{{要出典}}。
以前は発達段階で利き腕が決まると思われてきたが、現在では先天的要因によるものだとされている{{要出典}}。


== なぜ左利きは少数なのか ==
== なぜ左利きは少数なのか ==

2007年5月17日 (木) 20:21時点における版

左利き(ひだりきき)とは、人間の左右の手のうち左手を相対的によく使うこと。

概要

左利きの人は多くの動作で左手を用いる。例えば、文字を書く、料理をする、を使う、などである。ただし、必ずしも全ての動作を左手で行うわけではなく、動作に応じて右手と左手を使い分ける事もある。

左利きの人を指す言葉として「サウスポー」「ぎっちょ」などがある。サウスポーは、1892年にシカゴヘラルド紙の記者の作った造語である。野球の本塁が北西にあるのが原則であるため、左投げ投手の手(ポー:paw)は南(サウス:South)からくり出されることから名づけられた。ぎっちょには、侮蔑的なニュアンスがあり(子供が汚い物や人に触れたときに囃して遊ぶときの言葉でもあるため)、不快に感じる左利きの人もいる。中立的な呼称として「レフティー」を使おうという運動がある。

以前は発達段階で利き腕が決まると思われてきたが、現在では先天的要因によるものだとされている[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。

なぜ左利きは少数なのか

統計では成人人口の5%から10%[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。が左利きである。なぜ左利きの人間は少数で、右利きの人間が多数であるかいくつかの考察が為されている。

進化論説[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。

心臓は左半身にあり、右利きの戦士は右手に剣を左手に盾を持って戦う、左利きの戦士は左手に剣を持ち右手に盾を持って戦う。この結果左利きの戦士の方が心臓を危険にさらし致命傷を負う確率が高くなる。従って右利きの人間が多く生き残るという理論である。これに対する反論がある。心臓は身体の深部にあり盾の位置で影響が出るとは考えにくい。また、古代の壁画を分析したところ、青銅器時代よりずっと昔から右利きの方が圧倒的に多かった。

脳の半球説

言語と手仕事の両面において、より良い運動神経を必要とする場合、の片側の半球で両方の判断をした方が、左右両方の脳を使うよりも効率的であるという理論である。脳の左側は言語を制御しているので、脳の左側が制御する右半身の方が発達する、左利きの人は逆になっている。他の霊長類は人間のような話し言葉を使うものは無い。他の霊長類には利き腕の偏りが見られない。このようにこの理論では予測する。この理論にも反論があり、90%前後の右利きの人は言語を制御するのに脳の左半球を使っているが、左利きの人は左半球の場合と右半球の場合があり可変であるという主張である(詳細については脳機能局在論参照)。

右利きの脳と左利きの脳の基本的な違いを脳スキャンで確認するいくつかの研究が行われた。通常、脳の特定部位が各作業に使われている状態で、右利きの人の脳は非常に集中される。この集中化は左利きの脳では一般的に無い。左利きの人が脳卒中の発作に見舞われた場合、右利きの脳卒中患者よりも復帰が早い。これにより左利きの人の脳は、脳の各所に機能を分散する度合いが高く、集中させる度合いが低いとされる。

左利きは遺伝によるか

イギリス王室の王族の多くは左利きである。エリザベス2世女王をはじめ、チャールズ王太子ウィリアム王子も左利きである。利き手が遺伝によるものだという説の説明によく用いられる。1998年オクラホマ州のジェームス・マクデビット大学の研究者によって行われた研究では、両親の両方が左利きであるとき、この両親の間の子供が左利きである確率は26%であった。人口全体の左利きの率は10%前後であるので、遺伝が利き手の決定に多少は影響するものの、昔から考えられていたような際だった役割は果たしていないと示された。遺伝だけが左利きの唯一の原因で無いことは明確である。また、利き手には他の様々な要素が影響を及ぼしていると考えられる。

矯正

現代では利き手の矯正は悪影響が大きい事が医学的に判明しており[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。、先進国ではほとんど行われない[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。過去においては矯正が盛んに行われたため、本来左利きであるのに右利きの生活をさせられた者も多い。現代でも文化圏によっては左利きであることが困難である。イギリス国王ジョージ6世は幼少期から少年時代に、父ジョージ5世により左手に長いひもを結び付けられ、ジョージ6世が左手を使ったとき、父は乱暴に引っ張った。この虐待によりジョージ6世は重度の吃音になった。またネルソン・ロックフェラーも左利きであったが同様の虐待を受けた。

インドイスラム諸国では左手は不浄の手とされており、食事の際には左手を隠し、右手でつかんで食べる文化がある。公の食事の席では左手を出すのは無礼な行為であるとされている(これらの国々にも左利きはいる。有名な人物ではオサマ・ビンラディンが左利きであるとの説がある)。

日本においても未だに矯正のもたらす悪影響が認知されていないことと、特に高齢者や地方在住者を中心に左利きに対する偏見を持つ者が多いため、矯正が行われる事がある。一部には我が子をクリエイティブな能力のある子供に育てようと、右利きの子供を左利きにしようとする矯正の例もあるが、同様に悪影響があるため全く薦められない。

全矯正経験者4名のうち3名は「とっさに右と左がわからなくなり混乱する」と報告しているが、このような報告は左利きを矯正しなかった者3名にはみられなかった。左右の混乱は空間認知能力や言語理解能力だけの問題ではなく、脳のいろいろな機能が複雑に絡み、左右の区別と別のシンボリックな表現(例:言葉)とをマッチさせることができないため混乱が起きるのではないかと示唆している。なお、矯正の後遺症として、うつ病鏡文字発達障害不安障害などの症状がある。

左利きの不便

世の中の大半の構造物は、右利きの人間が利用することを前提に設計されている。例として自動改札エレベーターのボタン、自動販売機の貨幣投入口、習字など、左利きの人は生活の多くの場面で右手を使わざるを得ない事になり、結果として右手での作業もある程度出来るように慣らされる。特に問題が多いのは「人間工学」に基づいて設計したとされる製品群であり、これらには右利き前提となっている物が多く、左利きの人には使いにくい物が多い。カメラにいたってはほぼすべての製品が右利きを前提として作られている(なお京セラが発売していたカメラ「サムライ」は右利き用と左利き用の両方を用意していた。JRの自動改札は、左手で使う場面も考え、券投入口が少し左向きになっている)。ユニバーサルデザインの視点から、これらの設計を見直そうという動きも出始めている(上記のことから精神的にもストレスを受けやすく、左利きは右利きに比べ寿命が短いという説があるが、科学的に確かな証拠はない)。

世の中の道具類の多くは右利きの人の使用を前提に設計されている。鋏や急須などが代表的であり、ファミリーレストランのスープバーも使いにくい。古くは日本刀が右利き向きになっており、左利きの武士は矯正を受けたであろうと考えられている。

近年では、左利きの人の為に設計された道具類も発売されるようになってきている。左利き用の鋏は多くの文具店にあるが、急須などはそれほど多く出回っていない。左利き用品の専門店も存在する。またロジテックでは左利き用のマウスを販売している(ロジテック社CEOのゲリーノ・デルーカが左利きである。ちなみにマイクロソフトビル・ゲイツも左利きである)。アーミーナイフの一部にも左利き用モデルが存在する。拳銃にも左利き用リボルバーや、安全装置やマガジンキャッチボタンを左利き用に変更できる自動拳銃が市販されている。

また日本においては、漢字や平仮名が右上がりの書体であるため、左利きではどうしても右下がりになること(訓練や慣れ次第では問題ないが、手首にかかる負担が若干大きくなってしまう)や、箸においては、左利きの左隣に右利きの人が座った場合、箸がぶつかるといった問題も少なからず挙げられる。

スポーツ

野球ボクシングにおいては左利きである事が有利に働く事が多い。サッカーハンドボールなどのスポーツにおいても有利である[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。これらのスポーツには多くの左利きの人物を見ることが出来る。野球においては利き手と必ずしも一致しているわけではなく、特に打撃方向に関しては左打ちと右打ちの数はほぼ同数と言われている。一方、左投げでは守備位置の制限が大きい(ほぼ投手一塁手外野手に限られる)。

卓球ダブルスでは、ペアがラケットを振る手を中央に置くように(左利きの人が右側、右利きの人は逆に)位置する事によって利き手が同じペアよりも動きやすく有利なチームとなる。

スポーツでは競技上の優位性確保のため、左利きでない選手も左腕を使う事がある(当然、逆もある)。

関連項目

外部リンク =

  • 左利きの小ネタ左利きのことについてまとめてあるサイト。左利きの有名人も掲載。