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2007年5月5日 (土) 14:22時点における版

漢字直接入力(かんじちょくせつにゅうりょく)は、コンピュータでの日本語入力法の分類の一つ。漢直(かんちょく)と略称される。

かな漢字変換では、人間がキーボードなどから入力した読みをコンピュータが解析して漢字仮名混じり文に変換しているが、漢字直接入力では使う漢字(平仮名、片仮名、記号なども含む)を人間の側で直接指定する。よって、誤変換(人間の意に反した入力)は起こり得ず、習熟者は画面を全く見ずに入力することもできるようになるが、入力者が知らない漢字は入力することができない。しかし、それは手書きならば当り前のことであり、知らない漢字まで出せてしまう方がおかしい、という意見もある。

英数字とカタカナしか扱うことができなかった、汎用コンピュータと呼ばれた大型コンピュータで日本語を扱えるようになった初期の頃(1970~1980年代前半)は、読み仮名を入力して漢字に変換するかな漢字変換機能がなく、また記憶容量も少なかった(超大型機でもメモリ256メガバイト、ディスク数十ギガバイト程度)ため、一つのキーに複数の漢字を割り当てた巨大なキーボードを使って漢字を直接入力したり、各漢字(2バイト文字)に対応するコンピュータ固有の漢字コードやJIS区点コードをテンキーで入力して漢字を呼び出す方法が用いられた。

分類

漢字直接入力は、文字を指定する方法により、以下のように分けられる。いずれの方法でも、同じ打鍵操作に対しては必ず同じ文字が出るようになっている(仮名漢字変換では、それまでの入力内容により同じ操作でも出る文字が異なる)。

無連想式

ストロークから入力される漢字が連想出来ないもの

連想式

ストロークから入力される漢字が連想出来るもの

  • 文字コードに着目して指定するもの(、百相鍵盤『き』、phoenixなど)
    • 漢字コード、あるいは区点コードを直接入力して漢字を呼び出す(各社のかな漢字変換でこの機能も使える。また、Mac OSではUnicode Hex Inputというキーボード配列をインストールすることでUnicodeの16進値から直接入力出来る)
  • 漢字の部首に着目して指定するもの(NIK-Code、にこにこなど)
  • 文字から発生するイメージ、意味、形、読みからの連想によるもの(ラインプットカンテックKISLTWORDなど)

参考文献

  • 高橋達郎, 森田朗, 広田広三郎: 漢字入出力機器について, 情報管理, Vol.12, No.6 (1969年9月), pp.293-308.
  • 海住嘉彦, 川村正一, 伏田嘉郎: FACOM 6801A漢字入力キーボード, FUJITSU, Vol.21, No.7 (1970年11月), pp.1121-1134.
  • 中村忠之: IBM漢字鍵盤機構付29穿孔機の開発, IBM Review, 第37号 (1972年2月), pp.81-88.
  • 川上晃, 川上義: タッチ打法による漢字入力, 情報処理, Vol.15, No.11 (1974年11月), pp.863-867.
  • 布施茂, 川上晃, 小川注連男, 竜岡博, 澤井廣量, 山田尚勇: 漢字入力法の人間工学的検討, 情報処理, Vol.20, No.3 (1979年3月), pp.225-236.
  • 平賀譲, 小野芳彦, 山田尚勇: タッチタイプによる日本語入力方式, 日本文入力方式研究会資料, 2-3 (1981年12月16日).
  • 渡辺定久: 多段シフト形入力法, 情報処理, Vol.23, No.6 (1982年6月), pp.543-551.
  • 渡辺定久, 大岸洋: 文字盤構成の最適化と文字盤JIS案への適用について, 日本文入力方式研究会資料, 9-4 (1983年3月16日).
  • JIS C 6235-1984 日本語文書処理用文字盤配列, 日本規格協会 (1984年4月1日制定).

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外部リンク