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(かん)は漢字文化圏における単位の一つ。澗がいくつを示すかは時代や地域により異なるが、現在一般的に行われている万進法では 1036 を示す。

概要[編集]

澗の位および前後の位の命数は以下のようになる。上数は数が非常に多いので、一部のみを表示している。

下数 万進(現在) 万万進 上数
1011 1032 一溝 1056 一溝 10512 一溝
1012
1013 1035 千溝 1063 千万溝 101023 千万億兆京垓𥝱穰溝
1036 一澗 1064 一澗 101024 一澗
1037 十澗 1065 十澗
1038 百澗 1066 百澗 101536 一溝澗
1039 千澗 1067 千澗
1040 一正 1068 一万澗 102047 千万億兆京垓𥝱穰溝澗
1069 十万澗 102048 一正
1070 百万澗
1071 千万澗
1072 一正

性質[編集]

1澗は、英語圏のShort scaleでは Undecillion、Long scaleでは Sextillion に相当する。

千進の英語圏Short scale、万進の漢字圏、百万進のLong scaleで単位があがる数である。これは他に𥝱(秭)那由他(指数が12の倍数となる10の累乗数)が該当する。

使用例[編集]

  • インターネットで用いられる次世代の規格のIPv6では、IPアドレスの数は約340澗(2128 = 約 3.403 × 1038 = 340澗 = 340の1兆倍の1兆倍)個ある。
  • MD5のハッシュキーの長さは、2128(約 3.403 × 1038 = 340澗)である。
  • ゲーム「Big Rigs」におけるトラックの後退速度の上限は1.23 × 1037MPH = 12.3澗MPH(1.97 × 1037 km/h = 19.7澗km/h)である。これは光速(時速10億8000万km)よりも速いため現実にはあり得ない速度である。

脚注[編集]

関連項目[編集]