本多史典

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ほんだ ふみのり
本多 史典
生年月日 (1980-12-30) 1980年12月30日(43歳)
出生地 日本の旗 神奈川県伊勢原市
職業 アニメーションプロデューサー
実業家
ジャンル テレビアニメ
アニメーション映画
活動期間 2005年 -
事務所 プロダクション・プラスエイチ(代表取締役社長)
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本多 史典(ほんだ ふみのり、1980年12月30日 - )は、日本アニメーションプロデューサー実業家[1][2]。株式会社プロダクション・プラスエイチ代表取締役社長神奈川県伊勢原市出身[3]2021年より中央大学非常勤講師(現代視覚文化論)[4]

人物・来歴[編集]

幼い頃からアニメが好きで自分でも作りたかったが、絵を描くなどクリエイティブなことは出来ない自分がどんな形で関われるのかは皆目見当がつかなかった[3]。そんな時にアニメ制作会社プロダクションI.G石川光久社長のインタビューや三本隆二制作部長(当時)のコラムを読み、制作進行という仕事があることを知る[5]

中央大学に進学。在学中は同大学の学芸連盟デザイン研究会に在籍し、副会長を務めた[注 1]。当初は弁護士になって著作権関係の法務を担当することを夢見ていたが、挫折[3]

大学卒業後、自らの進路に悩んでいたところ、尊敬するプロデューサーが在籍し、自分の好きだった『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』 や『機動警察パトレイバー 2 the Movie』などのアニメーション映画を制作していたプロダクションI.GのHPで制作進行の募集を見つけ、駄目で元々で応募してみたところ、合格する[5]

2005年2月、株式会社プロダクションI.Gに制作進行として入社[3]。『攻殻機動隊S.A.C. SSS』で神山健治監督と仕事をしたことで、トップレベルの監督が制作進行に求めるレベルを学ぶ[5]。その後、『精霊の守り人』『図書館戦争』『東のエデン』などの人気作品の制作進行、制作デスク、法務を経て、2014年に北方領土を舞台とした映画『ジョバンニの島』で初のアニメーションプロデューサーを担当[3][5]。その現場でアニメーターをしていた磯光雄と出会い、一緒に何か作品を作りたいと思う[6]

2015年4月より親会社IGポートの新しい子会社である株式会社シグナル・エムディの立ち上げに参加[3][5]。第21回(2018年文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品の『カラフル忍者いろまき』や、劇場『バースデー・ワンダーランド』などの制作に携わる。

2020年7月に独立[5]。株式会社プロダクション・プラスエイチを立ち上げ、代表取締役社長に就任[7][8]。独立が目的だったわけではなく、会社の第一作目となった磯光雄監督の『地球外少年少女』を制作するための手段だった[6]。もともとはシグナル・エムディ在籍中に企画参加していた作品だったが条件が整わず、制作が難航していた[5]。この作品を完成させないと一生後悔すると思っていた時、プロダクションI.Gの石川光久から出資者を紹介してもらうなど背中を押され、独立を決意した[5][9]

略歴[編集]

  • 1999年3月 - 神奈川県立伊志田高等学校卒業。
  • 2004年3月 - 中央大学総合政策学部政策科学科卒業。
  • 2005年2月 - 株式会社プロダクションI.Gに入社。
  • 2015年4月 - 株式会社シグナル・エムディに移籍。
  • 2019年10月 - 株式会社プロダクションI.Gに移籍。
  • 2020年7月 - 株式会社プロダクション・プラスエイチ設立。

参加作品[編集]

テレビアニメ[編集]

2006年
2007年
2008年
2009年
2017年
2018年
2019年

劇場アニメ[編集]

2011年
2014年
2016年
  • カラフル忍者いろまき(アニメーションプロデューサー)
2019年

OVA[編集]

Webアニメ[編集]

2005年
2017年
2018年
2020年
2022年

ゲーム[編集]

CM[編集]

オーディオドラマ[編集]

  • 擬人化でまなぼ(2016年、プロデューサー)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 同時期の会長は、グラフィックデザイナーの田久保彬である。

出典[編集]

  1. ^ 【TAAF2019】「シンポジウム2 日本のアニメーションを考える グローバルとユニーク」:アニメーション制作に必要なスキルは「コミュニケーション能力」? プロデューサー陣が語るアニメ制作の本音”. アキバ総研. カカクコム (2019年3月11日). 2022年2月8日閲覧。
  2. ^ アニメ・マンガ業界関係者がお酒を交えてぶっちゃけクロストーク! 「IMART2021お疲れ様会」追加登壇者発表”. アニメ!アニメ!. イード (2021年11月29日). 2022年2月8日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 私のアニメーションへの関わり方”. ChuoOnline 中央大学の研究・オピニオンを発信. 読売新聞 (2016年1月14日). 2022年2月8日閲覧。
  4. ^ 本多 史典”. 2022年1月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h 渡辺りえ (2022年4月27日). “アニメーション業界の常識を打ち破る! 業界全体に横たわる人材不足の課題を克服するため、今まさに革新の風が吹く新会社”. クリエイターズ ステーション. 株式会社フェローズ. 2022年8月28日閲覧。
  6. ^ a b タニグチリウイチの「今のアニメを知るために」:第12回 磯光雄監督 理想を通すためにアニメ作りのあらゆる工程に関わる”. IGN Japan. 産経デジタル (2022年3月6日). 2022年8月28日閲覧。
  7. ^ 『電脳コイル』磯光雄の新作アニメ『地球外少年少女』2022年初春公開”. KAI-YOU.net. 株式会社カイユウ (2020年10月27日). 2022年2月8日閲覧。
  8. ^ 磯光雄「地球外少年少女」が2022年初春公開予定 新設スタジオProduction +h.制作”. アニメーションビジネス・ジャーナル (2020年10月27日). 2022年2月8日閲覧。
  9. ^ 本多史典 Fuminori Honda [@hondasida]. "とうとう本日公開です。サラリーマンを辞めて借金して会社まで作って制作した「地球外少年少女」。この作品を完成させないと絶対に後悔すると思ってここまで来ました。". X(旧Twitter)より2022年8月28日閲覧

外部リンク[編集]