日産・ローレル

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日産・ローレル
8代目 後期型 クラブS
概要
別名 ダットサン・200L(2代目・海外仕様)
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1968年-2003年
ボディ
ボディタイプ 2/4ドアハードトップ
4ドアセダン
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
系譜
後継 日産・ティアナ
セフィーロと統合
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ローレルLAUREL)は、日産自動車1968年(昭和43年)から2003年(平成15年)まで製造・販売していた高級乗用車である。

概要[編集]

ライトバンなどの商用車を一切設定しない、日本初の「ハイオーナーカー」として登場した。C33型までは、ライバルのトヨタ・マークIIなどと並んで日本を代表するセダンタイプの高級乗用車(いわゆるハイソカー)として広く認知されていたが、C34型以降は流行の中心がSUVミニバンにシフトしたこともあり、販売はかつてのモデルと比べ低迷していた。

しかし、これらのモデルはスカイラインとプラットフォームを共有する手頃なサイズのFR車であることからドリフト走行に適しており、現在でもドリ車のベースとされる事も多く、D1グランプリにおける参戦例もある。C35型に関しては、R33スカイラインのトランスミッションやシルビアSRエンジン流用した改造車も市場に出回っている。

後述の通り、タイマー付パワーウィンドウ(4代目)や電動格納式ドアミラー(5代目)といった、国産車のみならず多くの輸入車にも標準装備されたものを初採用しているのも特徴の一つである。

初代 C30型系(1968年 - 1972年)[編集]

日産・ローレル(初代)
C30型系
セダン(前期型)
1968年4月 - 1970年8月
概要
販売期間 1968年4月 - 1972年
デザイン 澁谷邦男[1]
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
2ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン 直4 2.0/1.8L
変速機 3速AT / 4速MT
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,620mm
全長 4,350mm
全幅 1,605mm
全高 1,405mm
車両重量 985kg
その他
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
最高速度 165km/h
(セダン1800 DX-B 4速MT)
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  • 1968年昭和43年)4月 - 販売開始。510型ブルーバードより上級で、かつ、法人需要の多い130型セドリックとは性格の異なる「ハイオーナーカー」として企画された。当初は日産製のL18型エンジンを搭載し、生産は追浜工場で行う予定であったが、車両開発中に日産自動車とプリンス自動車合併した諸事情に鑑み、村山工場での生産となったため、プリンス製・直列4気筒SOHC1,815ccのG18型を搭載しての発表となった[2]。エンジン以外は全て日産独自開発であり、例えばステアリングにラック&ピニオン、サスペンションにフロント・マクファーソンストラットとリア・セミトレーリングアームの四輪独立懸架方式など。そのうち、この四輪独立懸架方式はブルーバード510に先行して採用された。それまでのマイカーとは少々違うグレード感を持ったオーナーカーのジャンルを提案し確立した。

販売終了前月までの新車登録台数の累計は15万211台[4]

2代目 C130型系(1972年 - 1977年)[編集]

日産・ローレル(2代目)
C130型系
2ドアハードトップ2000SGX
4ドアセダン
※画像は海外仕様となるダットサン・200L
概要
販売期間 1972年4月 - 1977年
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
2ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン 直6 2.8/2.6/2.0L
直4 2.0/1.8L
変速機 3速AT
5速 / 4速MT
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
半楕円リーフリジッド
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
半楕円リーフリジッド
車両寸法
ホイールベース 2,670mm
全長 4,500mm
全幅 1,670mm
全高 1,415mm
車両重量 1,155kg
その他
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
最高速度 175km/h
(セダン1800 GX-6 4速MT)
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  • 1972年4月 - C130型にモデルチェンジ。ボディバリエーションは4ドアセダンと2ドアハードトップ。ハードトップは、リアバンパーにビルトインされたリアコンビランプを持つ。プラットフォームはC110型スカイラインと共通で、この代以降スカイラインと基本設計が共通化される。特に2ドアハードトップはボディー外板(塗装面)に燈火類が無い特徴的なリアスタイルから、『ブタケツ』という愛称がある[5]。また現在でも旧車雑誌に取り上げられるほど人気が高く、一部中古市場において高値で取引されている。エンジンのバリエーションは、これまでのG18型、G20型、G20型SUツインキャブに加え、初搭載となる SOHC 直列6気筒のL20型 (1,998cc)[注釈 1] 、およびL20型SUツインキャブ(レギュラー/有鉛ハイオク)が加わり、3機種5仕様となる。なお、G20型SUツインキャブ仕様は前期「2000GX」にのみ搭載された。
  • 1973年10月 - マイナーチェンジ。ローレル初の3ナンバー車となる、直列6気筒 SOHC L26型エンジン (2,565cc) を搭載する「2600SGL」を追加。セダンではグリルの模様から、怪獣のデザインをモチーフにした「ガメラローレル」の愛称も生まれた[5]
  • 1975年
    • 9月 - 昭和50年排出ガス規制に対応するため、L26型エンジンを2.8LのL28型へ変更。
    • 10月 - 1.8Lおよび2.0Lが昭和50年排出ガス規制に適合。燃料供給をEGIに変更したL20E型エンジン搭載車を追加。排出ガス規制の困難な2.0Lのツインキャブ車(6気筒、4気筒共に)と4気筒2.0L車[注釈 2](G20エンジン搭載車)は廃止され、4気筒エンジンはL18に集約された。
  • 1976年2月 - L20E型エンジンが昭和51年排出ガス規制に適合。6月、1.8Lおよび2.0Lキャブレター仕様が昭和51年排出ガス規制に適合。

販売終了前月までの新車登録台数の累計は34万9708台[8]

3代目 C230型系(1977年 - 1980年)[編集]

日産・ローレル(3代目)
C230型系
4ドアハードトップ
2800SGL(前期型)
4ドアハードトップ
(後期型)
概要
販売期間 1977年1月 - 1980年
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
2 / 4ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン 直6 2.8/2.0L
直4 1.8L
直4 ディーゼル2.0L
変速機 3速AT
5速 / 4速MT
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
4リンクリジッド
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
4リンクリジッド
車両寸法
ホイールベース 2,670mm
全長 4,625mm
全幅 1,685mm
全高 1,405mm
車両重量 1,235kg
その他
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
データモデル セダン2800SGL(前期型)
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  • 1977年(昭和52年)1月 - C230型にモデルチェンジ。先代の流れを汲んでキープコンセプトとなったが、デザイン的にはより重厚感を強調したものとなっている。ハイオーナーカーにふさわしい豪華なインテリアと居住性を確保。ボディバリエーションは4ドアセダンと、この代で新設定された4ドアハードトップ、および2ドアハードトップ。搭載エンジンは直列4気筒SOHC1.8LのL18型、直列6気筒SOHCのL20型、L20E(電子燃料噴射)型、L28型。イメージキャラクターにはプロテニスプレーヤーの石黒修が起用された。CMソングは福沢恵介の「風が変わる朝に」である。
  • 1978年(昭和53年)1月 - 発売10周年記念特別限定車で深紅の車体色を特別に採用した「深紅のローレル」を発売。他にアルミホイールとフロントグリルのカーバッジを装備。
  • 1978年11月 - マイナーチェンジ。ヘッドライトが規格型の角形4灯式になる。オートエアコン装備の最高級グレード「メダリスト」(Medalist)およびSD20型 直列4気筒OHV2.0Lディーゼルエンジン搭載車を追加。1.8L車はZ18型に変更。ガソリン車昭和53年排出ガス規制適合。
  • 1979年(昭和54年)10月 - 4気筒2.0Lガソリン車(Z20型)とディーゼル車にSGLグレードを設定し、AT仕様を追加。
  • 1980年(昭和55年)2月 - ハードトップのメダリストに電動サンルーフをオプション設定。ローレル初のサンルーフ車となる。
  • 1980年7月 - 限定車「メダリスト」「ザ・クオリティ」を発売。

販売終了前月までの新車登録台数の累計は31万6898台[9]

4代目 C31型系(1980年 - 1984年)[編集]

日産・ローレル(4代目)
C31型系
セダン(前期型)
1980年11月 - 1982年9月
ハードトップ(後期型)
1982年9月 - 1984年10月
概要
販売期間 1980年11月 - 1984年
設計統括 桜井眞一郎
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
4ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン L28E型 2.8L 直6
L20ET型 2.0L 直6 ターボ
L20E型 2.0L 直6
Z20S型 2.0L 直4
Z18S→CA18S型 1.8L 直4
LD28型 ディーゼル2.8L 直6
LD20型 ディーゼル2.0L 直4
変速機 4速 / 3速AT
5速 / 4速MT
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
4リンクリジッド
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
4リンクリジッド
車両寸法
ホイールベース 2,670mm
全長 4,635mm
全幅 1,690mm
全高 1,360mm
車両重量 1,245kg
その他
ブレーキ 4輪ディスク
データモデル 4ドアハードトップ2000メダリスト 5速MT(前期型)
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  • 1980年11月 - C31型にモデルチェンジ。開発主管は、設計を共用していたスカイラインの開発主管と兼任の形で桜井眞一郎が務め、ボディバリエーションは4ドアセダンと4ドアハードトップ。デザインは、『アウトバーンの旋風(かぜ)』の広告コピーに象徴される欧州調のスタイルとなった。4ドアハードトップの空気抵抗係数(Cd値)は0.38。エンジンは4気筒モデルにZ18型、Z20型。6気筒モデルにL20型、L20E型、L20ET型、L28E型で、ローレルとしては初めてターボエンジンが搭載された。さらにディーゼルエンジンは4気筒のLD20型と6気筒のLD28型をそれぞれ搭載した。また日本初、世界初の装備を多く採用した。フリーシートセッターは日本初、タイマー式パワーウィンドウと足踏み解除式パーキングブレーキは世界初だった[10]
  • 1981年
    • 2月 - GX仕様追加。セダンのL20E搭載車で独立懸架式リヤサスペンションを装備(当時はハードトップの6気筒ガソリン車とセダンのターボ車のみ標準装備であった)。
    • 11月 - 一部改良。ターボメダリスト追加。CM出演はユベール・ド・ジバンシィ。キャッチコピーは「Laurel mon image」(ローレルこそ、私のイメージ)。
  • 1982年
    • 6月 - 一部改良。L系エンジンのエアコン装着車に冷媒警告灯を追加。
    • 9月 - マイナーチェンジ。ラジエータグリルのクローム化とバンパーの大型化で押し出し感と高級感をアップ。テールランプの意匠変更。エンジンはZ18型に代わり直列4気筒SOHC・1809cc CA18S型を搭載。当時の搭載エンジンはCA18S型のほかに、L20ET型、L20E型、直列4気筒SOHC・Z20S型、およびディーゼル車にLD28型とLD20型の6機種。L28E・L20(キャブ仕様)・LD20型のAT車・セダンのコラムシフト6人乗り仕様は廃止。同時に6気筒ガソリン車のAT車はオーバードライブ付のスーパートルコンに発展。
    • 11月 - 特別仕様車「ジバンシーバージョン」発売。[注釈 3]
  • 1983年
    • 2月 - 特別仕様車「50スペシャル」発売。
    • 3月 - 特別仕様車「ジバンシィバージョンII」発売。
    • 5月 - 特別仕様車「50スペシャルII」発売。
    • 7月 - ドアミラーの採用及びフェンダーミラーを2モーター化。
    • 10月 - 教習車、タクシー向けとして直列4気筒OHC・Z18P型エンジン搭載のLPG車(グレードはSTD、GL)を追加。特別仕様車「SGLグランドエクストラ」(大型カラードバンパーとメダリスト用ホイールカバーを装備)及び「50スペシャルIII」発売。
  • 1984年
    • 1月 - 1.8LのGLエクストラ仕様追加及び一部車種廃止。
    • 2月 - 特別仕様車「ジバンシーバージョンIII」発売。

販売終了前月までの新車登録台数の累計は21万20台[11]

5代目 C32型系(1984年 - 1993年)[編集]

日産・ローレル(5代目)
GC32/HJC32/HC32/FJC32/SJC32型系
ハードトップ(前期型)
ハードトップ(後期型)
概要
販売期間 1984年10月 - 1993年7月
設計統括 伊藤修令
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
4ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン VG20ET型 2.0L V6 SOHC ターボ
RB20DET型 2.0L 直6 DOHC ターボ
RB20E型 2.0L 直6 SOHC
CA18S/CA18P型 1.8L 直4 SOHC
LD28→RD28型 ディーゼル2.8L 直6
L24E型 2.4L 直6 SOHC(輸出専用モデル)
変速機 4速AT / 5速MT
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
4リンクリジッド
前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム式サスペンション /
4リンクリジッド
車両寸法
ホイールベース 2,670mm
全長 4,650mm
全幅 1,690mm
全高 1,390mm
車両重量 1,360kg
その他
ブレーキ 4輪ディスク
データモデル 4ドアハードトップV20ターボ 5速MT(前期型)
系譜
後継 営業車モデル:日産・クルー
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  • 1984年10月 - C32型にモデルチェンジ。キャッチフレーズは「ビバリーヒルズの共感ローレル」。開発主管は、後にスカイラインR31/32型で開発主管を務める事となる旧・プリンス自動車出身の伊藤修令が務めた。ボディバリエーションは4ドアセダンと4ドアハードトップ。先代がヨーロッパ車調で苦戦したため、押し出しの強いアメリカ車調となり、ハイソカーブームを尻目に比較的好調な売れ行きを示した。世界初の電動格納式ドアミラー[注釈 4]を装着。搭載エンジンはRB20E型直列6気筒SOHC2.0L、VG20ET型V型6気筒SOHC2.0Lターボ(歴代ローレルでは唯一のV6エンジン)、CA18S型直列4気筒(LPG仕様あり)、LD28型直列6気筒SOHC2.8Lディーゼル。C32型よりステアリングシステムにラック&ピニオン式を採用した。日本国外への輸出は、これまでのダットサン220~280Lから正式に「日産・ローレル」(中文:日産月冠)となるが、このモデルで最後となる。主に中国・タイ・マレーシア・シンガポールなどのアジア諸国向けの輸出はセダン車のみで比較的前世代のL24E搭載車が主流であった。欧州仕様にはディーゼル車も設定。香港・中東仕様には少数ながらハードトップ車も存在した。ハードトップに関してはRB型のみでL24Eの搭載車は存在しない。CM出演は前期・後期共サックス奏者の渡辺貞夫
  • 1985年5月 - 特別仕様車グランドエクストラリミテッド発売。
  • 1985年10月 - 一部改良。
  • 1986年1月 - 営業車一部改良。
  • 1986年10月 - マイナーチェンジで内外装を変更。RB20DET型直列6気筒DOHC2.0L 24バルブターボエンジンが新たに搭載され、ディーゼルエンジンはRD28型直列6気筒SOHC2.8Lディーゼルエンジンに変更された。
  • 1987年5月 - 特別仕様車「グランドエクストラホワイトスペシャル」発売。
  • 1987年8月 - 「グランドエクストラリミテッド」追加。
  • 1988年2月 - 20周年記念特別仕様車スーパーメダリスト発売及び一部改良。
  • 1988年5月 - 特別仕様車「ホワイトリミテッド」発売。
  • 1988年9月 - スーパーセレクションシリーズ追加。
  • 1988年12月 - 自家用・教習車モデル販売終了。営業車は継続で国内市場だけとなる。
  • 1989年1月 - 営業車モデルのAT車にシフトロック採用。
  • 1993年7月 - 営業車モデル販売終了。後継はクルー

販売終了前月までの新車登録台数の累計は25万9214台[13]

6代目 C33型系(1989年 - 1993年)[編集]

日産・ローレル(6代目)
HC33/HCC33/EC33/ECC33/SC33/FC33型系
HC33前期型(1989年1月 - 1990年12月)
RB20Eメダリスト DH3グリニッシュシルバーM 4AT
HC33後期型(1991年1月 - 1991年10月)※後期の前期
RB20DETメダリストツインカム24Vターボ 2J9ホワイトパールツートン 4AT
EC33後期最終型(1991年11月 - 1993年1月)
RB25DEメダリストSV 2500ツインカム24V KH2ダークグレーPM 5AT
概要
販売期間 1989年1月 - 1993年1月
設計統括 佐渡山安彦
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン ・RB25DE型 2.5L 直6 DOHC(180PS/6000rpm 23.0kgm/5200rpm)

・RB20DET型 2.0L 直6 DOHC インタークーラー付セラミックターボ(205PS/6400rpm 27.0kgm/3200rpm)

・RB20DE型 直6 DOHC(155PS/6400rpm 18.8kgm/5200rpm)

・RB20E型 直6 SOHC(125PS/5600rpm 17.5kgm/4400rpm)

・RD28 ディーゼル2.8L 直6 SOHC 12バルブ(94PS/4800rpm 18.0kgm/2400)

・CA18i型 1.8L 直4 SOHC(91PS/5200rpm 14.5kgm/3200rpm)

・CA18P型 ※教習車のみ。LPG 1.8L 直4 SOHC(76PS/5,000rpm 13.5kgm/2,400rpm)

※数値は全てNET値
変速機 5速AT(5E-AT RE5R01A)
4速AT(4E-AT RE4R01A,RL4R01A)
5速MT(FS5W71C)
前:マクファーソンストラット
後:マルチリンク式サスペンション
前:マクファーソンストラット
後:マルチリンク式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,670mm
全長 4,690mm
全幅 1,695mm
全高 1,365mm
車両重量 1,330kg
その他
ブレーキ 【フロント】ベンチレーテッドディスク式
【リア】 RB25DE,RB20DET車はベンチレーテッドディスク式。RB20DE,RB20E車はディスク式。CA18i,RD28車はリーディングトレーディング式(ABS装着した場合はディスク式)
データモデル 後期最終型 メダリストSV 2500ツインカム24V KEC33GYEP J2 ダークグレーPM(KH2)
テンプレートを表示
  • 1988年12月 - 発表。この代は村山工場で製造された。
  • 1989年1月 - 発売。歴代モデルの中でも評価が高く、大ヒット作となった。キャッチフレーズは「時代のまんなかにいます」だった。ボディは4ドアハードトップのみで[注釈 5]、セダンはセフィーロと統合するため、営業車を除いて自家用・教習車モデルは廃止となる。歴代最後の4ドアセンターピラーレスハードトップとなる。車高が低いため室内空間が犠牲となり室内の広さは大人4人の長時間乗車に耐えうる最低限の寸法が確保されている程度のものであった。VG20ET型 V6エンジンが廃止され、RB20E,RB20DE,RB20DET型直列6気筒2.0L、CA18i型直列4気筒SOHC1.8L、RD28型6気筒ディーゼルを搭載。リアマルチリンク式サスペンションが採用され、一部グレードにはHICAS-IIも設定(クラブSに標準、RB20DE,RB20DET車にメーカーオプション、リアビスカスLSDとセット ※91年11月からRB25DE車も追加)4気筒モデル と直列6気筒ディーゼルモデルには教習車仕様も存在した。この時より、日本国内専用車としてシフトしている。CM出演は坂東玉三郎(1991年1月のマイナーチェンジ広告まで出演)。寒冷地仕様車もあったがカタログ等には明記されず、ミラーヒーターと燃費のことのみ記載されていた。北海道は寒冷地仕様車のみの販売。(寒冷地仕様車の装備はバッテリーの大容量化、それに伴いD型バッテリー用ターミナルへとハーネスが変更、ウォッシャータンクの大容量化(2L→3L)ワイパーモーターにセミコンシールドへ変更可能なサブハーネスの標準装着、ヒーターコア、ヒーター付ミラー(自動防眩をつけた場合ヒーターなし。91年1月からは自動防眩をつけるとヒーター付になった。)スターターモーター(RB系は主に三菱製23300-20P11と日立製23300-20P00と20P01、CA18i車は三菱製23300-30F11へと変更。RD28車は変更なし)ディーゼル車では燃料フィルターの変更(リターン部のチューブをフィルターを経由した形へとなる)注・ロックバックアームはディーラーオプション)
  • 1990年
    • 1月 - 新グレード「RB20EメダリストセレクションS」追加。RB20Eメダリストに標準でクラブSのみ標準であったエクセーヌインテリアを組み合わせたグレード。本革巻きステアリング、本木目クラスターも標準となる。
    • 5月 - 火山灰対策を行った「火山灰仕様車」を追加。対策内容は、モール類へのダイレクトクロームメッキによる腐食対策と、ウインドウォッシャータンクの大型化(2L→3L)である。(モデルコードは9)
    • 9月 - 特別仕様車「RB20Eメダリスト リミテッド」及び「RD28メダリスト リミテッド・S」発売。リミテッドシリーズは本木目パネル、アルミホイール、アクティブサウンドシステム、SFC(フッ素樹脂塗装)、本革巻きステアリングを標準装着。それに加えRD28メダリストリミテッドSはビスカスLSD、エクセーヌシート。RB20Eメダリストリミテッドは運転席8ウェイパワーシートが標準。またどちらもカラーはDH0(ダークグリーンM)と2J9(ホワイトパールツートン)のみ。RD28メダリストリミテッドSは500台限定、RB20Eメダリストリミテッドは1200台限定。
  • 1991年
    • 1月 - マイナーチェンジ。
      外装面はグリル、グリルオーナメント、フロントサイドエンブレム(フロントフェンダー部。クラブSやクラブL)サイドのメッキモール、リアテールの変更。ウォッシャーノズルをカラードに変更。
      メカ的な変更として、SRSエアバッグ(運転席)を新設。
      RB20E/RB20DEエンジン搭載車に5E-AT(5AT RE5R01A)を採用(RB20DETは4ATのまま)。またRD28搭載モデルはRL4R01AからRB20DET車と同じRE4R01A(4E-AT)へと変更。3S71A-T型プロペラシャフト採用(RE5R01A搭載車)ビスカスLSD(メーカーオプション)採用車種拡大。DUET-SSスーパーソニックサスペンション(メーカーオプション)採用車種拡大。2段バルブ構造ショックアブソーバーの採用(RB系エンジン搭載車)新造形アルミロードホイールの採用。ABSアクチュエーターの小型軽量化及び制御内容変更。(あまりにも細かい変更点は省略。)
      内装面では、全車に4本ステアリングホイールの採用。フロアコンソール周りの連続感の向上。本木目を変更。メーターの自体やレイアウトの変更、5AT用メーターを新設。アナログ時計をシャンペンゴールドへ変更し、文字板に立体感を持たせ高級感の向上。PRO-AESスピーカーシステムのAEグリルを変更。内装色の変更。(グレーとブラウンの色変更。エクセーヌにブルーグレー追加。本革をホワイトベージュからベージュへ(後期は樹脂素材部分も含めほとんどがベージュとなる)ウールシートの追加(セレクションL、クラブLにメーカーオプション))
      塗装色面ではKH2ダークグレーパールM、TH1ダークブルーパール、LH1パープリッシュシルバーMの3色を新車体色として設定。また、CG2ベージュM、TG0グレイッシュライトブルーMの廃止。
      その他、クラブSにアクセントストライプを標準装着。
      クラブLにRB20DE搭載車を追加。RB20DEクラブSの5MT設定を廃止。セレクションSにRD28モデルを追加。また、RB20E/RD28エンジン搭載車にクラブLシリーズの内装(ベージュ本革、本木目クラスター等)を受け継いだ「メダリストセレクションL」を新設。
    • 5月 - 「RB20DEメダリストセレクションS」追加。
    • 8月 - 特別仕様車「グランド・リミテッド」発売。RD28,RB20Eグランドクルーズベースに全国限定4000台で発売された。カラーはKH2ダークグレーパールM、326クリスタルホワイトのみ。内装はA色マルーンのみでシート生地もフルカットトリコットのみ。専用装備は電動格納式カラードドアミラー、ドルビー付カセットデッキ&FMダイバーシティ、4スピーカー、カップホルダー付インストセンターボックス(1din)、195/65R15 ラジアルタイヤ&メダリスト系用フルホイールカバー、限定車エンブレム(リアトランク部)
    • 11月 - ポストマイナーチェンジ。
      3ナンバー車のRB25DE型 直列6気筒DOHC2.5Lエンジン搭載グレードを追加。2.5L追加と同時に既存モデルはサイドドアビームとハイマウントストップランプを全車に装備。またインナーパネルとドアロックの間にドアロックスティフナーを設定。助手席側のシートベルトの分離式を廃止し一体式へと変更。A/Tモードのスイッチの変更(ホールドモードからスノーモードへと変更し、滑りやすい路面でも使いやすくする狙い。スロットルコントロールによるシフトチェンジができる為雪道走行をしやすく)ファイナルドライブの仕様変更(R180型の減速比3.900の廃止)フロントグリルの変更(格子部(横さん部分)をグレー塗装からメッキ仕上げへ)シートベルト警告灯及び警報ブザーの採用。メダリストV及びクラブLに標準のCDプレーヤーをメダリスト、セレクションS、セレクションL及びクラブSにメーカーオプション設定。また上級グレードを中心に車種整理(セレクションSはRB20DEを廃止しRB25DEを新設。クラブLは従来のRB20DETとRB20DEを廃止しRB25DEのみへと変更。クラブSはRB20DEを廃止し従来のRB20DETを引き続き採用し、新しくRB25DEを採用。)車体塗装色に新たにWK1シルキースノーパール、TL0グレイッシュブルーM、AH2バーガンディパールの採用。また、AH1ダークレッドパール、TH1ダークブルーパール、LH1パープリッシュシルバーMの廃止。
  • 1992年1月 - 累計生産200万台を達成。
    • 2月-累計生産200万台達成特別仕様車「メダリスト セレブレーション」(RB25DE,RD20E,RD28)を3月末まで期間限定発売。セレブレーション限定色としてKJ6ダークブルーイッシュブラックパールを追加。中でもRB25DEのセレブレーションはかなり特別で黒本革パワーシート、本木目クラスター、CDプレーヤー、ゴールドアルミホイール、セレブレーション専用エンブレム(Cピラーに装着)、SFCなどが標準装備とされる。RB20E,RD28車は黒本革パワーシートがつかない以外は同じ装備となる。
    • 5月-日産車累計生産4000万台達成記念車「メダリストクラブSセレクション」(RB20E/RD28)発売。ここでもKJ6選択可能。特別装備は、本革巻きステアリング、エクセーヌシート、クラブSエクステリア(ブラックアウトグリル/フロントスポイラー/ピンストライプ/ヘッドライト&テールのグレー塗装モール)、205/60R15 91Hタイヤ、15インチアルミロードホイール(ゴールド)。
    • 8月-特別仕様車「SVシリーズ」(RB25DE/RB20E/RD28メダリストSV、RB20Eメダリスト・クラブS-SV、RB20E/RD28-SV)を発売。メダリストSVにはメダリストベースで、本木目クラスター(インパネ&センターコンソール)、SV専用エンブレム、15インチアルミロードホイール(シルバーポリッシュ)。メダリストクラブS SVにはメダリストSVの装備に加えて、本革巻きステアリング、エクセーヌシート、クラブSエクステリア(ブラックアウトグリル/フロントスポイラー/ピンストライプ/ヘッドライト&テールのグレー塗装モール)、205/60R15 91Hタイヤ。SVはグランドクルーズベースで、電動格納式カラードドアミラー、パーソナルキー、PROアコースティックサウンドシステム、4スピーカー、ドルビー付カセットデッキ&FMダイバーシティ、漆塗りクラスター、カップホルダー付インストセンターボックス、SV専用エンブレム、195/65R15 90Hタイヤ、15インチアルミロードホイール(シルバー塗装)SVシリーズ専用エンブレム(Cピラーに装着)はRB25メダリストSVのみ2500SVといったようなものへと変更される。

前述のクラブSセレクションとクラブS-SVとの違いはクラブSセレクションが漆塗り調クラスターに対して、クラブS-SVは本木目クラスターであった。 また、クラブS-SVには存在しないRD28があった。RD28ディーゼル搭載のクラブSはRD28クラブSセレクションのみとなる。

また、前述のセレブレーションとSVシリーズはかなり外観が似ているが2J9ツートン以外はSVシリーズはアルミホイールがシルバーポリッシュな為(セレブレーションは全車ゴールドアルミホイール)そこを見て見分けることができる。近くで見れる際はCピラーに装着されている専用エンブレムを見ると見分けられる。(セレブレーションシリーズはLimited、SVシリーズはlaurel SV or 2500 SV)

    • 12月[14] - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
  • 1993年1月 - 7代目と入れ替わって販売終了。
    販売終了前月までの新車登録台数の累計は34万4139台[15]

【全グレード】
メダリストRB20E,DE RD28 RB25DE
メダリストターボ RB20DET
メダリストクラブS RB20DE,DET RB25DE
メダリストクラブL RB20DE,DET RB25DE
グランドクルーズ RB20E RD28
グランドサルーン CA18i
グランドエクストラ CA18i
エクストラ CA18i RD28
メダリストセレクションS RB20E,DE RD28 RB25DE
メダリストリミテッド RB20E
メダリストリミテッドS RD28
メダリストセレクションL RB20E RD28
グランドリミテッド RB20E RD28
メダリストV RB25DE
セレブレーション RB20E RD28
2500セレブレーション RB25DE
クラブSセレクション RB20E RD28
SV RB20E RD28
メダリストSV RB20E RD28 RB25DE
メダリストクラブS SV RB20E

【全ボディカラー】
DH0 ダークグリーンM
AH1 ダークレッドパール
326 クリスタルホワイト
732 ブラックパールM
KH6 ホワイトパール※
TG0 グレイッシュライトブルーM
CG2 ベージュM
DH3 グリニッシュシルバーM
2J9 ホワイトパールツートン※
TH1 ダークブルーパール
KH2 ダークグレーパール
LH1 パープリッシュシルバーM
TL0 グレイッシュブルーM
AH2 バーガンディパールM
WK1 シルキースノーパール※
KJ6 ダークブルーイッシュブラックパール

※は特別塗装色

7代目 C34型系(1993年 - 1997年)[編集]

日産・ローレル(7代目)
GC34/GNC34/HC34/SC34型系
前期型
1993年1月 - 1994年1月
後期型
1994年9月 - 1997年6月
概要
販売期間 1993年1月 - 1997年
設計統括 小山雅夫
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動(フルタイム)
パワートレイン
エンジン RB25DET型 2.5L 直6 DOHC ターボ
RB25DE型 2.5L 直6 DOHC
RB20DE 2.0L 直6 DOHC
RB20E型 2.0L 直6 SOHC
RD28型 ディーゼル2.8L 直6
変速機 5MT(ディーゼル)
5AT
4AT
前:マクファーソンストラット(2WD)/マルチリンク(4WD)
後:マルチリンク
前:マクファーソンストラット(2WD)/マルチリンク(4WD)
後:マルチリンク
車両寸法
ホイールベース 2,720mm
全長 4,710mm
全幅 1,720mm
全高 1,380mm
車両重量 1,420kg
その他
ブレーキ 4輪ディスク(Fベンチレーテッドディスク/Rディスク)
データモデル クラブS 5速AT(前期型)
テンプレートを表示
  • 1993年
    • 1月 - モデルチェンジ[16]。キャッチフレーズは「すっきりがいい。1993年と新しいローレル」。CM出演は松方弘樹本木雅弘[注釈 6]。全車3ナンバーとなり、ボディ形状は、側面衝突時の安全性を確保する観点から、センターピラーを加えた4ドアピラードハードトップとなる、室内空間の居住性が大幅に改善された。装備面では、 ASCD(オートスピードコントロール)、ステアリングスイッチがメダリストV・Gセレクションに装備された。クラブSには電動スーパーハイキャス、ABSが装着されたものが用意された。搭載エンジンはRB20E型、RB20DE型、RB25DE型およびRD28型。4気筒1.8Lは廃止となった。ビスカスLSD、リアマルチリンクサスペンション、電動SUPER HICASを採用、ディーゼルRD28型については3バルブヘッド(計18バルブ)が採用された。ミッションは5速MTがディーゼルメダリストのみに残り、ガソリン車のMT車は廃止。メダリスト系、20EクラブSはシート地がスーパーラッセル、メダリストJ・グランドクルーズはプレミアムトリコット、クラブSはグレーのエクセーヌとなる。メダリストV、クラブSはメーカーオプションで本革(グレー)が選べた。メダリストVには日産車およびこのクラスで初の自発光メーター(ファインビジョンメーター)を標準装備した。なお、歴代のローレルとしては唯一、ドアアウターハンドルの形状が一般的なフリップ式ではなく、欧州車の高級車クラスで常識的に採用されているグリップ式が採用されている。
    • 5月 - RB20E型を搭載するクラブSを追加[17]、モデルチェンジで2.5リッター車のみとなっていたクラブSを2リッターにも追加する事で販売のテコ入れをはかった仕様。
    • 7月 - 日産創立60周年特別記念車追加。60周年記念キーが装備された。
    • 8月 - 日産創立60周年特別記念車追加。
  • 1994年
    • 1月 - マイナーチェンジで中期型となる[18]。メダリスト系はグリル中央にフィニッシャーが追加され、クラブS系はスポーティタイプの新形状のフロントグリル、クラブS専用フロントバンパーを採用するなど、フロント周りのデザインを一部変更。メダリスト系とクラブS系の差別化が図られた。クラブS系にRB25DET型 直列6気筒DOHC2.5L 24バルブターボエンジン搭載車を追加。これに伴いRB20DE型 直列6気筒DOHC2.0L 24バルブエンジン搭載車が廃止。メダリスト系に大きな変更はなく、メダリストJ、グランドクルーズが廃され、メダリストL、グランドサルーンが追加された。メダリスト専用フルホイールカバーがニッサン車汎用の物になるなど一部でコストダウン化が図られている。クラブS系はターボモデルが追加され、RB25DE型エンジン搭載車以外、クラブSタイプXがそれぞれに追加された。タイプX以外のクラブSはシート地に下級グレードに採用されていたプレミアムトリコットを採用。また、オーディオのヘッドユニットがローレル専用のものから1DIN汎用タイプのものになるなど、外装専用パーツを採用する代わりにコストダウンが図られている。タイプXも前期で標準装備されていた高級スエード調のエクセーヌシートがメーカーオプションとなり、専用のダブルラッセルに変更された。
    • 9月 - マイナーチェンジで後期型となり[19]、外観デザインが大幅に変更された。フロント周りは、ライト、グリル、ボンネットの変更なので前・中期とバンパーは共通だが、リア周りはリアテール、バンパー形状の変更によりボディに溶接されるリアフェンダーの形状が前・中期と異なる。今回のマイナーチェンジで運転席SRSエアバッグが全車標準装備となった。ローレル初の4WD車とメダリスト系ターボ車[注釈 7]が追加。CM出演は歌手の森進一。「走ってま~す。」「いいね。いいね。」が合言葉。キャッチコピーは「ローレルのビッグチェンジ」。
  • 1995年
    • 1月 - 特別仕様車「クラブSセレクション」を発売[20]。クラブS(20E)をベースに、リアスポイラー、スポーツタイプアルミホイール、本革巻きステアリングホイール&シフトノブ等を追加。
    • 9月 - 特別仕様車「メダリスト デュアルリミテッド」を発売[21]。メダリスト(20E)をベースに、助手席SRSエアバッグ、本革巻きステアリングホイール&シフトノブを追加。CM出演は俳優の鹿賀丈史
  • 1996年5月 - 一部改良[22]。助手席SRSエアバッグも全車標準装備となる。これに伴いステアリングホイールの形状が変更された。特別仕様車「セレンシア(Cellencia)」シリーズ(4WDを含む25ツインカム、20E、28ディーゼル)を設定。UVカットガラス、専用のフロントグリルとシート生地が装備される。また、セレンシアを含むメダリスト系のボディカラーにシルキースノーパール2トーンを追加。CM出演は引き続き鹿賀丈史、キャッチコピーは「愛しのセレンシア」。
  • 1997年
    • 1月 - セレンシアシリーズの装備に加えてABSを標準装備した「セレンシアSV」シリーズ(20E、25ツインカム4WD)を発売[23]
    • 5月[24] - 生産終了、在庫対応分のみの販売となる。
    • 6月 - 8代目と交代して販売終了。

ハイソカーブームの終焉もあって、販売終了前月までの新車登録台数の累計は17万6724台[25]とC33型の半分強に留まった。

8代目 C35型系(1997年 - 2003年)[編集]

日産・ローレル(8代目)
HC35/GC35/GCC35/GNC35/SC35型系
前期型
1997年6月 - 1999年8月
後期型
概要
販売期間 1997年6月 - 2003年1月[26]
設計統括 志賀聰
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアハードトップ
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン RB25DET型 2.5 L 直6 DOHC ターボ
RB25DE型 2.5 L 直6 DOHC
RB20DE型 2.0 L 直6 DOHC
RD28→RD28E型 ディーゼル2.8 L 直6
変速機 4速AT
前:マルチリンク/マクファーソンストラット
後:マルチリンク
前:マルチリンク/マクファーソンストラット
後:マルチリンク
車両寸法
ホイールベース 2,720 mm
全長 4,765 mm
全幅 1,730 mm
全高 1,400 mm
車両重量 1,440 kg
その他
ブレーキ 4輪ディスク
データモデル メダリスト(前期型)
系譜
後継 日産・ティアナ
テンプレートを表示
  • 1997年
    • 6月 - モデルチェンジ[27]。スタイルは先代に対し、より傾斜の大きくなったCピラーなど、躍動感を強調したものとなった。搭載エンジンはRB20DE型、RB25DE型(以上2機種は「NEO[注釈 8]ストレート6」として改良)、RB25DET型、およびRD28型(SOHC18バルブ、C34型からのキャリーオーバー)の4機種。トランスミッションは4速ATのみ搭載。足回りはフロントがストラット式(4WD車はマルチリンク式)、リアがマルチリンク式。CM出演は俳優の佐藤浩市(ブランド終了まで。後にトヨタ・マークXのCMに出演)。型式は2000ccモデルがHC35、2500ccモデルが2WD車はGC35(SUPER HICAS仕様はGCC35)/4WD車はGNC35、ディーゼルエンジン車がSC35となる。
    • 10月 - ローレル誕生30周年を記念して特別仕様車「25クラブS 30thアニバーサリー」を発売[28]。スポーティグレードの2.5 L搭載「25クラブS タイプX」をベースに、30周年記念キー、本革/スエードコンビシート、運転席パワーシート、木目/本革コンビステアリングホイール、FM文字多重対応ローレルスーパーサウンドシステムCDセレクション、サイドエアバックなどを装備した豪華モデル。専用ボディカラーとしてレッドパールを設定、同色を選択した場合のみ30周年記念エンブレムも装着される。同時に、クラブSに4WD車「25クラブS FOUR」を追加。
    • 12月- ローレル誕生30周年記念特別仕様車の第2弾として「クラブS 30thアニバーサリーII」を発売[29]。スポーティグレードの2.0 L搭載「クラブS」をベースに、丸型4灯キセノンヘッドランプ(ロービーム)、プライバシーガラス、木目/本革コンビステアリングホイール、15インチアルミホイールなどを装備する。
  • 1998年9月 - 一部改良[30]。ターボ系に積まれるRB25DET型エンジンが可変バルブタイミング機構を採用する「NEOストレート6」(280ps)へと進化。同時にRB20DE型にリーンバーン仕様を追加した。クラブSシリーズの2.5L車(4WDを除く)にマニュアルモード付オートマチック「デュアルマチックM-ATx」を採用。ボディカラーにレッドパールを追加。「25クラブSターボ タイプX」は本革/サプラーレコンビシート、リアスポイラーを標準化。「25メダリストVターボ」 / 「25メダリストV」にアクティブダンパーサスペンションのメーカーオプションを設定。
  • 1999年
    • 1月 - 一部仕様変更[31]。RB20DE型エンジンをリーンバーン仕様に集約。マルチAVシステムはコンパスリンク対応とする。
    • 9月 - マイナーチェンジ[32]。内外装の意匠変更[注釈 9]と共に、本革シート、木目/本革コンビステアリングホイールを装備する「メダリスト プレミア」シリーズを設定。ディーゼルエンジンがRD28型から電子制御燃料噴射システムを採用したRD28E型に変更。
  • 2000年6月 - 特別仕様車「メダリスト NAVIエディション」を発売[33]。2.0 L「メダリスト」 / 2.5 L「25メダリスト」をベースに、TV/ナビゲーションシステム、丸型4灯キセノンヘッドランプ(ロービーム)、15インチアルミロードホイールを装備する。
  • 2001年
    • 3月 - 村山工場での生産を終了[34]。生産拠点を栃木工場へ移管。
    • 5月 - メダリストに新グレード「セレンシア」と特別仕様車「NAVIエディションII」を発売[35]。前者は2.0 L「メダリスト」 / 2.5 L「25メダリスト」をベースに、シート等内装に専用高級クロスを採用するとともに、2.0L車は運転席をパワーシートとした(2.5 L車はベース車標準)[注釈 10]。後者は「メダリスト NAVIエディション」に、更に木目/本革コンビステアリングホイール、ファインビジョンメーター、6連奏CDオートチェンジャー等を追加したもの。同時に、低価格の「Jナビ」ナビゲーションシステムをメーカーオプションとして設定した他、ディーゼルエンジン車を廃止。
  • 2002年
    • 1月 - 特別仕様車「メダリスト セレンシア NAVIエディション」を発売[36]。2.0 L「メダリスト セレンシア」 / 2.5 L「25メダリスト セレンシア」をベースに、TV/ナビゲーションシステム、木目/本革コンビステアリングホイール、木目調オーディオフィニッシャー等を装備する。
    • 7月 - グレード整理。
    • 12月[37] - 平成12年排出ガス規制に対応できなかったため、生産終了。[出典無効]以後、在庫のみの対応となる。
  • 2003年1月 - 販売終了。35年間のローレルの歴史に幕を閉じたが、2か月後、ローレル、およびセフィーロが開拓したマーケットを継承するかたちでティアナが登場した。
  • 静岡県警察交通機動隊にパトカー仕様として覆面車が配備されていた。この車両の赤色回転灯は反転格納式ではなく、マグネット式の赤色回転灯を装備していた。また奈良県警察には警護車として反転格納式の赤色灯を装備した車両が配備されていた。
  • メダリストのグレード名は後年、同社のノートで復活している。
  • 販売期間中の新車登録台数の累計は10万8177台[38]

車名の由来[編集]

英語で「月桂樹」「月桂冠」の意味であり、月桂樹はギリシャ神話の気高き樹木で、月桂冠は名誉ある地位の象徴である。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 前期型の新聞広告では、フェアレディZに搭載のものと同一である旨が記されていた[6][7]
  2. ^ 1979年にZ20型を搭載して復活。
  3. ^ 大丸の社長を務めた12代下村正太郎が本車種を保有しており、大丸でのイベントのために来日したユベール・ド・ジバンシィとオードリー・ヘプバーンを、自らの運転で伊丹空港まで送迎していた。その後、京都市内の大丸ヴィラにて長らく保管されていたが、2022年に日産自動車へ寄贈され、現在は日産ヘリテージコレクションに収蔵されている。
  4. ^ 市光工業との共同開発[12]
  5. ^ セダンおよび輸出の役割は姉妹車の「セフィーロ」(輸出名:ローレルアルティマ)が担うこととなる。
  6. ^ 本木は後にコロナEXiVプログレアルファード等のトヨペット店扱いであるトヨタ車のCMに出演。
  7. ^ メダリストVが25ツインカムから移行した形。フロントバンパーがクラブS用となる。
  8. ^ Nissan Ecology Oriented performanceの略。
  9. ^ 特にメダリスト系はヘッドランプが丸型4灯になった事で、従来クラブS系のみだったキセノンヘッドランプ(ロービーム)が設定される様になった。
  10. ^ 但し、ステアリングスイッチ(オーディオ)は省かれている。

出典[編集]

  1. ^ “ハイオーナーカーの先駆け、日産『ローレル』の穏やかな集い…初代“マル中”デザイントーク / プリンスの丘パレード”. Response.. (2021年4月21日). https://response.jp/article/2021/04/21/345181.html 2022年1月1日閲覧。 
  2. ^ 太田昇『ブルーバード510とあの時代』二玄社刊(278-283ページ)
  3. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第75号4ページより。
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第75号3ページより。
  5. ^ a b 往機人 (2023年9月29日). “ブタにゃみえないけど「ブタケツ」と呼ばれるのはナゼ? 「2代目日産ローレル」がいまや旧車乗りのアイドルだった (1/2ページ)”. WEB CARTOP. 2024年4月21日閲覧。
  6. ^ 日産自動車「日産ローレル(広告)」『朝日新聞縮刷版』第610巻、朝日新聞社、1972年4月、170頁。 
  7. ^ 日産自動車「日産ローレル(広告)」『朝日新聞縮刷版』第627巻、朝日新聞社、1973年9月、494頁。 
  8. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第19号11ページより。
  9. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第16号15ページより。
  10. ^ (日本語) 旧車カタログ 日産 ローレル 昭和56年, https://www.youtube.com/watch?v=3_n5Q1Lizqg 2022年7月24日閲覧。 
  11. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第14号13ページより。
  12. ^ 市光のトビラ”. 2023年11月24日閲覧。
  13. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第21号13ページより。
  14. ^ ローレル(日産)1988年12月~1992年12月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月20日). 2020年1月20日閲覧。
  15. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第58号5ページより。
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  17. ^ ローレルに「20E クラブS」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1993年1月25日https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-52ceef740fc0095afb0845bf40120fb7-19930512-02-j2022年3月20日閲覧 
  18. ^ ローレルにターボ車を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1994年1月25日https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-ea2ada92a067df51a78ce3a3b219685a-19940120-02-j2022年3月20日閲覧 
  19. ^ ローレルをマイナーチェンジ エクステリアの高級感、車格感を向上 量販グレードにお求めやすい価格を設定』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1994年9月27日https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-ea2ada92a067df51a78ce3a3b207a021-19940927-j2022年3月20日閲覧 
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  28. ^ ローレル30周年記念車を発売 あわせて、4WD車「25クラブS FOUR」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1997年10月20日https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d69b984ae4c3dbd5c0b6c6d12043e14-19971020-01-j2022年3月20日閲覧 
  29. ^ ローレル30周年記念車第2弾を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1997年12月22日https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-ea2ada92a067df51a78ce3a3b26b2f29-19971222-j2022年3月20日閲覧 
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関連項目[編集]

外部リンク[編集]