新守山駅

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新守山駅
駅舎(2023年1月)
しんもりやま
Shin-Moriyama
CF06 勝川 (2.7 km)
(2.5 km) 大曽根 CF04
地図
所在地 名古屋市守山区新守町268
北緯35度12分26.179秒 東経136度57分4.363秒 / 北緯35.20727194度 東経136.95121194度 / 35.20727194; 136.95121194座標: 北緯35度12分26.179秒 東経136度57分4.363秒 / 北緯35.20727194度 東経136.95121194度 / 35.20727194; 136.95121194
駅番号 CF  05 
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 CF 中央本線名古屋地区
キロ程 384.6 km(東京起点)
名古屋から12.3 km
電報略号 モヤ
駅構造 盛土駅
ホーム 2面4線[1]
乗車人員
-統計年度-
8,233人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1964年昭和39年)4月1日
備考 業務委託駅
JR全線きっぷうりば
名 名古屋市内
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新守山駅(しんもりやまえき)は、愛知県名古屋市守山区新守町にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)中央本線である。駅番号CF05

2022年令和4年)現在、名古屋市内を走る中央本線の駅の中で唯一快速以上の優等列車が停車しない駅である。

運行形態の詳細は「中央線 (名古屋地区)」を参照。

歴史

開業の経緯

現在の中央本線にあたる路線のうち、名古屋 - 多治見間の開業は、1900年明治33年)に遡るが、大曽根駅からの距離が短いことなどもあり、守山には長い間、駅が設置されていなかった。

1958年昭和33年)1月、名古屋市は、千種駅と大曽根駅の貨物事業を統合し移転する都市計画案を策定し、貨物新駅として、現在の当駅の場所を候補地とした。同年3月、地元守山市は中央線守山駅誘致委員会を設置し、翌1959年(昭和34年)1月には、地元住民による守山駅設置地元対策協議会が発足し、守山市議会には中央線守山駅対策委員会が組織された。しかし、農地が削られる、貨物駅のみの新駅では必要がないなどのと議論が出て、調整は難航した。その後、協議が続けられ、旅客扱いも含めた一般駅として開業することになり、各機関と個別に協定が締結され、新駅設置が決定した。1960年(昭和35年)4月から、土地の買収が開始され、その後、新駅設置工事が始まった。

このような経緯を経て、新守山駅は、1964年(昭和39年)4月1日に開業した[2]。開業当時、同じ名古屋市守山区(1963年、守山市が名古屋市に合併)内に、名鉄瀬戸線の守山市駅(現在の守山自衛隊前駅)があり、当時の日本国有鉄道(国鉄)には、当時の滋賀県野洲郡守山町(のちの滋賀県守山市)に守山駅が存在したことから、重複を避けるため守山の前にが冠された[1]

貨物取扱の縮小

JR貨物が所有していると思われる建物。手前にはコンテナが見える。

開業以来、貨物業務が中心であったため、旅客業務についても貨物職員が兼任していた。しかし、その後貨物の取り扱いは、徐々に縮小していった。

一旦は、コンテナ貨物の取り扱いも廃止されたが、国鉄分割民営化後の1989年平成元年)1月19日にコンテナ貨物の取扱いを再開した。

しかし、1997年(平成9年)3月22日からは、貨物列車の発着がない自動車代行駅となった[2]コンテナホームのみは残されたものの、取り扱う貨物は、拠点駅である名古屋貨物ターミナル駅とのトラック便にて輸送する取り扱いとなった。自動車代行後は、輸送力を柔軟に調整することができるようになり、取扱量そのものは一時的に増加した。

1999年(平成11年)11月1日、コンテナホームは、以前に仕分線であった場所へ移転した。これにより、貨物施設の敷地面積は、4,000平方メートルから1,500平方メートルへと、コンテナ留置個数は350個から120個へと縮小した。これにより捻出されたコンテナホーム跡地は、JR貨物の関連事業用地として、アピタ新守山店ロイヤルホームセンター新守山店などが入居するショッピングセンターとして再開発された。

2005年(平成17年)には、トラック便も廃止され、臨時車扱貨物のみを取り扱うようになり、貨物列車の発着はなくなった。その後もコンテナホームは転用されることなくそのまま残っている。

年表

駅構造

島式ホーム2面4線を有する[1]盛土駅。名古屋駅を出てから最初の旅客列車が待避できる駅である。

通常は駅舎に近い方が1番線であるが、当駅は駅舎の反対側の旧コンテナ基地に近い方のホームが1番線になっている。2・4番線が主本線、1・3番線が副本線(待避線)である。一部の普通列車[8]当駅で後続の特急しなの」を待避する。列車ダイヤ混乱時には、当駅を通過する快速を運転停車させ(この場合、客扱いしないのでドアは開かない)優等列車を先に行かせる場合もある。また通過列車は当駅を高速で通過する。普通列車が当駅で快速を待避することは原則としてない。ホームはかなり狭く、名古屋側の先端には屋根(上屋)がない。

この他にも、2つのホームの間に側線が2本あった。構内にも使用されていない側線が複数ある。貨物列車の発着があったころには、旅客ホームの西に仕分線、その南に3面4線のコンテナホームがあった。

駅舎は駅構内東側にあり、2つのホームとはホーム下にある通路で繋がっている。東海交通事業の職員が業務を担当する業務委託駅である。 千種駅が当駅を管理している。駅舎内部にはJR全線きっぷうりば自動改札機自動券売機などがある。エレベーターも設置されている。

JRの特定都区市内制度における「名古屋市内」の駅であり、中央本線では当駅が名古屋市内の東限である。

のりば

番線 路線 方向 行先
1・2 CF 中央本線 下り 多治見中津川方面
3・4 上り 名古屋方面

(出典:JR東海:駅構内図

利用状況

「名古屋市統計年鑑」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通り推移している。

年度 1日平均
乗車人員
出典
1991年 6,624 [9]
1992年 7,057 [9]
1993年 7,190 [9]
1994年 7,547 [9]
1995年 7,527 [10]
1996年 7,650 [10]
1997年 7,528 [10]
1998年 7,425 [10]
1999年 7,396 [10]
2000年 7,577 [11]
2001年 7,127 [11]
2002年 7,040 [11]
2003年 7,153 [11]
2004年 7,267 [11]
2005年 7,454 [12]
2006年 7,283 [12]
2007年 7,299 [12]
2008年 7,415 [12]
2009年 7,392 [12]
2010年 7,484 [13]
2011年 7,411 [13]
2012年 7,483 [14]
2013年 7,781 [15]
2014年 7,704 [16]
2015年 7,905 [17]
2016年 8,053 [18]
2017年 8,179 [19]
2018年 8,261 [20]

※ 名古屋駅 - 高蔵寺駅では最も利用客が少ないが、近年は増加傾向にある。

駅周辺

駅北側のガード下

駅舎の出口は北東側にしかない。JRF新守山ショッピングセンターは駅西南にあるが、一度北側のガード下をくぐって大回りしていく必要がある。

駅周辺は1978年(昭和53年)に当駅の名称から新守町(しんもりちょう)と名付けられている。

公共施設など
主な商業施設
主な企業
道路

バス路線

「新守山駅」停留所にて、名古屋市営バスの路線バスが発着する。駅前広場は小さいが、乗り場は2ヶ所ある。

隣の駅

東海旅客鉄道(JR東海)
CF 中央本線
快速
通過
区間快速・普通
勝川駅 (CF06) - 新守山駅(CF05) - 大曽根駅 (CF04)

脚注

出典

  1. ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 04号 名古屋駅・古虎渓駅・美濃赤坂駅ほか77駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年9月2日、28頁。 
  2. ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、189-190頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ 「通報 ●中央本線新守山駅の旅客の取扱いについて(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1970年10月17日、3面。
  4. ^ 「各局で営業近代化」『交通新聞』交通協力会、1970年10月23日、1面。
  5. ^ 『JR時刻表』 1992年11月号・12月号
  6. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '96年版』ジェー・アール・アール、1996年7月1日、184頁。ISBN 4-88283-117-1 
  7. ^ 参宮線 伊勢市駅、東海道本線 安城駅、中央本線 新守山駅 エレベーター等使用開始について』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2011年2月22日。 オリジナルの2020年12月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201219185840/https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000011851.pdf2020年12月19日閲覧 
  8. ^ 日中で1時間あたり1本程度 名古屋方面は50分頃 長野方面は15分頃に通過
  9. ^ a b c d 平成8年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-5.JR東海各駅の乗車人員 総数を365および366で除した人数。
  10. ^ a b c d e 平成12年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-5.JR東海各駅の乗車人員 総数を365および366で除した人数。
  11. ^ a b c d e 平成17年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365および366で除した人数。
  12. ^ a b c d e 平成22年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365および366で除した人数。
  13. ^ a b 平成24年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365および366で除した人数。
  14. ^ 平成25年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365および366で除した人数。
  15. ^ 平成26年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365で除した人数。
  16. ^ 平成27年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365で除した人数。
  17. ^ 平成28年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を366で除した人数。
  18. ^ 平成29年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365で除した人数。
  19. ^ 平成30年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365で除した人数。
  20. ^ 令和元年版名古屋市統計年鑑 11.運輸・通信 11-7.JR東海各駅の乗車人員 総数を365で除した人数。

関連項目

外部リンク